店名 一隆
所在地・連絡先

住所・世田谷区池尻1−9−4
電話・03−3422−7005
営業時間・17:00〜21:30(L.O) 
定休日・祝・日曜

紹介文(by 金子隆)

 近頃では高級鮮魚が居酒屋や回転寿司でも食べられるようになったが、それでも天然物やうまい煮物となるとなかなかお目にかかれない。ましてや豪快にむさぼり食うとなると、値が張るのが相場というもの。そんな昨今、なにかと宴会が続く冬場に、幹事さんには魚の通に喜ばれる店として覚えておいてもらいたいのが、三宿の交差点から世田谷公園方向に歩いたところにある「一隆」。

 外見はちょっとした料亭。巨大な白木のカウンターにテーブル席、それに奥の座敷で総勢100名は入る。入り口付近に「活魚は天然物のみを使っております」とある。カウンターを覗くと、水族館でしか見たことのないような巨大なタラバと毛ガニが鎮座。毎日買い付けに行くため値段は日によって違うが、とにかくカニは築地で一番大きいやつとのこと。これが毛ガニで一尾7〜8000円、タラバで一万円程度。

 品書きは刺身と焼き魚、煮魚。それに汁とご飯。要は鮮魚料理専門店だ。では、刺身盛り合わせ(1500円)から。本日は、マグロ赤身とかんぱちに鯛。それぞれ五切れずつ入っているのだが、これがデカイ!!一口でははみ出る大きさ。生けの天然物だけあって鯛は切り口がピカピカ光り、赤身は身がしっかりして甘い。それにあおり烏賊を別注すると、これが身の三匹分。ねっとりと舌でとろける。

 焼きウニ(3000円)は、出てきてびっくり。寿司屋で使う舟二つ、これがアルミホイルに包まれて出てきた。五切れずつつまんで売り込むと、甘ーい潮の香りが広がる。一体何口食べたのか?酒(ビール大600円、日本酒正一合400円、他に大吟醸・焼酎・ウイスキーもあり)も進むよ。

 かぶと煮(1500円)も、頭を左右に分けた豪快なもの。あまり甘くなく、素材の味が生きる。目のゼラチンがとろりコリコリとして、絶品。身は噛むとキシキシいう。これ、新鮮な証拠。焼き穴子(1200円)は甘くないツメがかかり、まるごと一匹。ふうわりした食感だ。マシュマロみたいに柔らかいつみれ汁で、一息つく。

 大将によると、昭和五五年に定食屋として開店、三年後からは鮮魚に絞って営業、平成六年に新装開店した。苦労は、鮮魚だけに一日で売り切るため、種類が増やせないこと。それでも現在三○種類前後というから、いかに大量に売れているか分かろうというもの。なにしろ一品一品が大ぶりなので、四人くらい以上だといろんな種類が楽しめて値段も安くつく。年末は大型の宴会で部屋の予約が連日入っているというから、小人数でも電話されたし。最高の鮮魚が格安で楽しめる、超穴場店だ。

ひとこと 2001年11月23日掲載。いや、それにしてもここの刺身はでかかった。何もかもが五・六人でちょうどという大きさ。しかも切断面がキラキラ光っている。それも頼んでから出てくるまでが早い。家族経営だが、大将が先頭に立って毎日河岸に出向き、包丁を握っているからこんな商品が出せるのだろう。とにかく仲間と連れだって行って下さい。小生は二人で行ったので、うにが余るという異常事態となりました。