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ゲーム業界

市場規模

市場は飽和状態である。この点で既存顧客の離反防止を目指すCRMが重要になると思われる。

ゲーム業界の市場規模は6230億円(2000)から6130億円(2001)1.6%縮小した(自由時間デザイン協会「レジャー白書2002)。中古品売買の横行、中古品販売差止訴訟での敗北により、新作の売上悪化も懸念される。ゲームセンター利用者も漸減している。

一方で成功例もある。「プレステ2(SCE)は発売(1999.3)から20029月に全世界生産出荷類型4000万台を突破した。ゲーム業界を斜陽産業と捉えるならば早計のそしりを免れないだろう。消費者の潜在需要を上手く喚起することができれば、成長の余地はある。

 

市場規模推移(億円)

TVゲーム

ゲームセンター

1994年

6670

5710

1995年

6930

5780

1996年

7190

5950

1997年

7580

5960

1998年

6590

5820

1999年

6040

5730

2000年

6230

5520

2001年

6130

5370

 

 

 

業績推移(100万円)

 売上高

1999年

2000年

2001年

2002年

任天堂

572840

530665

462502

554886

ナムコ

145516

148065

146554

152136

タイトー

64873

60278

62795

70571

カプコン

38366

51574

49082

62742

セガ

 

 

 

106550

コーエー

 

 

14397

 

SCE

 

 

 

788200

 

 

経常利益

1999年

2000年

2001年

2002年

任天堂

165277

108338

192247

186616

ナムコ

7507

11096

-3477

4664

タイトー

1318

-5240

-929

3710

カプコン

3084

8741

8022

9261

 

 

余暇時間の増大

労働時間の減少に伴い、日本人のライフスタイルの中で余暇時間がクローズアップされてきた。長引く不況で余暇に対する投資はコストパフォーマンスを重視したものになると予想される。そのため消費者の嗜好とマッチさせれば需要の喚起が可能かもしれない。

 

年間総実労働時間(事業所規模30人以上)の推移(厚生労働省「毎月勤労統計調査」)

総実労働時間(単位:時間)

1990

2052

1991

2016

1992

1972

1993

1913

1994

1904

1995

1909

1996

1919

1997

1900

1998

1879

1999

1842

2000

1859

2001

1842

 

 

元々ゲームは子どもの玩具であったが、近時はゲーマーが高年齢化しており、幅広い世代の楽しむ娯楽品となっている。

 

総合娯楽企業化

多くのゲームメーカーはアーケードゲーム機の製造・販売部門、アミューズメントパーク運営部門、家庭用ゲームハード・ソフトの製造・販売部門からなる。

加えてアミューズメント各業界への参入により、総合的な娯楽企業を目指す傾向にある。そのため消費者毎のコンテキストに見合った娯楽サービスを提供する能力を具備している。

映画(ナムコ「日活」)、カラオケ(タイトー「X-2000)、パチンコホール(コナミ「デルカデルヨ」、ナムコ「サントロペ」)がある。

逆にパチスロ大手のアルゼがゲーム業界のSNK、セタ、旧シグマ(現アドアーズ)を傘下に収めている。

 

ゲームセンターのアミューズメントパーク化

ゲームセンター運営大手(セガ、タイトー、ナムコ、コナミ)はゲーム機メーカーが経営の多角化・マーケティング機能強化という目的のために直営店舗を展開しているという点が特徴(北野重敏・アミューズメント(産学社2003)81)

かつては少年少女の非行の温床と見られていたが、女性・ファミリー層に支持されるゲーム機(UFOキャッチャー、プリクラ)の導入で健全なイメージが育成された。

TVゲームの普及によりゲーセン離れが生じたが、体感ゲームで差別化を図る。新技術(ヴァーチャルリアリティ、立体映像)の導入により一層の現実感が生まれる。

近時のゲームセンターはSC等に併設され、大型化、複合化の傾向が顕著である。「ナムコ・ワンダーシティ」はファミレス「デニーズ」やカラオケルームも入っている。セガ「ジョイポリス」では三次元映像を生かした体感型ゲーム機を集め、モーニング娘。の声が入ったゲームが話題になった。ナムコ「ナンジャタウン」はこれまでにない遊びのあり方を提案する。

 

ネットワーク化

新型家庭用ゲーム機はインターネット接続機能を搭載している。ネットワーク・マルチメディア化がアミューズメント各業種の垣根を低くし、ゲーム市場を活性化させる可能性もある。ゲーム機にHDを内蔵させ、TV番組を録画できるようにするとの構想もある。

SCEはブロードバンドネットワークサービスのためのプラットフォーム「Play Station BB」を開始(2002.5)

オンラインゲーム市場は年平均成長率が51%で、2006年には2710億円市場と予想されている(NRI調査)

元々ソフト産業の一角であること、そして近時のネットワークを取り込もうとしている傾向から、新サービスを創出するにあたってはITに落としやすいという利点がある。

 

ソニー・コンピュータエンタテイメント(SCE)

携帯ゲーム機市場への参入を発表。この分野は任天堂のゲームボーイアドバンスがほぼ独占状態。SCEはソフト媒体に直径6センチの新規格光ディスクを使用し、液晶の解像度も4倍にする。ゲームだけでなく、ディスクに収録した映画の鑑賞や、音楽データの記録が可能。心臓部のシステムLSI等、付加価値の高い部品は内製し、収益性の高い事業を目指す(「ソニー携帯ゲーム機参入、任天堂の牙城に挑む」日経新聞2003.5.15)

絶対に売る自信のあるゲーム機と、これから売っていきたい新規格光ディスク、付加価値の高いシステムLSIを組み合わせている。得意のゲーム機のおかげで光ディスクを普及させられるし、光ディスク初期の投資をある程度回収できるだろう。