アウトソーシング市場・業界動向
○市場全体
ブロードバンド化による新たなビジネスチャンスの創出
○顧客
企業経営における情報システムの重要性の高まり。情報処理から経営戦略の構築、ビジネスモデル創出へ
ドットコムブームの終息
景気低迷に伴うIT投資抑制・先送り
IT関連設備、ソフトウェアを対象としたIT投資減税(アウトソーシングやASPは対象外)
メインフレームからオープンシステムへのシフト
オープンソースへの関心の高まり
○競合
ITベンダーはハードからソフト・サービスへ軸足をシフト
○市場全体
右肩上がりでITサービスの中核に成長
○顧客
企業のコアコンピタンス回帰によるニーズの高まり
e-Japan構想に基づく電子自治体実現によるニーズの高まり
セキュリティリスク(e.g.ウイルス)の深刻化
○競合
新規参入企業増加による競争激化
BPOへのシフト
ユーザー企業のBPOへの参入
○市場
現状は設備供給過剰、将来的には市場拡大の予測
需要は一巡しつつあり、今後は他社からの乗り換え需要が中心
IDCを利用した新ビジネスの可能性(e.g.民間認証局)
○顧客
内部情報を預けることへの企業ユーザーの抵抗感
○競合
大都市への立地集中、施設設備の大規模化。一方で地域密着型の動き(CDC、知識創発型ネットコミュニティ研究フォーラム、NTT Neomeit)
バックボーン回線の高速化による総面積の拡大・大型化。一方でインターネット相互接続点IXを分散させ、過度な集中に備える動き
本業やビジネスモデルの異なる事業者群が参入(e.g.通信事業者、ISP、情報処理サービス事業者、アウトソーシング事業者、外資系専業事業者)。
インフラ提供型から付加価値サービス(運用管理、システム開発、コンサルティング)を含めたフルライン型へシフト
同業者やMSPとの提携によるサービスメニュー拡大、差別化
On Demand Computing
○市場
市場規模拡大の予測
○顧客
画期的な効果をもたらすといった、過剰な期待感は一段落
中小企業のニーズ開拓が困難
利用サービス別では企業ポータル関連が大半
○競合
ASP事業者の6割が赤字
顧客毎のカスタマイズによるコスト増が収益圧迫
WEBサービスの普及によるシステム連携の簡易化
アプリケーションのホスティングから、ビジネスプロセスの一部を構成するEA(Enterprise Application)を支えるプラットフォームへのシフト
○市場
厳しい土木・建築系CAD市場の中では伸びている分野
○顧客
e-Japan戦略による自治体の需要
○競合
地図・住所DBの知的財産権問題
運輸業に適用(トラック配車支援、求車求貨、車両の位置と荷台ドアの開閉状態を一括管理し、荷物を安全に届けるサービス)
○市場
利用シーンの拡大(災害監視、街頭監視、ビルの入退出監視、店内監視、保育園)
インターネット技術利用による低コスト化、簡便化
○顧客
親子が離れて生活する時間の増加。子どもの様子を確認したいという保護者のニーズ
○競合
映像配信ソリューション提供者にとって、B2C以上に確実な市場が見込める分野
アウトソーシング
日本のアウトソーシング市場は2001〜2006年の5年間、年率13%で増加しITサービス市場全体の伸び率5%を大きく上回る。ITサービスに占める割合も2001年の40%が2006年には53%(IDCジャパン予測)。
但しアウトソーシング先進の米国では見直しの機運がある。アウトソースするよりも自社運用のコストのほうが安いと検証されつつあるため。米市場には昔から第三者が調べた詳細なハードやソフトの価格インデックス(バイヤーズガイド)が流通しており、比較検討して調達可能。IT不況下でインフラ関連製品は格段に値下がりしている。
アウトソーシングやASPは情報システムを資産として持たないため、資産のオフバランス化のトレンドには合致するが、IT投資減税の恩恵は受けられない(「IT投資減税の波及効果が読めない」日経システムプロバイダ2003.1.15)。
IT Outsourcing, ITO 。プラットホーム運用に重きを置いた伝統的な形態。
Application Management Outsourcing, AMO。顧客の複雑で変動要素が多い業務アプリケーションの計画・開発・維持・保守・拡張プロセスや、アプリケーションが稼働するITインフラの改善などを請け負う。
Business Process Outsourcing, BPO。顧客のコアビジネスの外にある人事や経理など労働集約的な業務プロセスを受ける。日本では揺籃期だが、米国では1990年前半からビジネスとして定着。
Business Transformation Outsourcing, BTO。顧客のビジネス戦略とIT戦略を融合させ、業務改革まで踏み込む付加価値の高い形態。
ユーザー企業のシステム開発や運用の受託(要員派遣)など補助作業から始まったITサービスは、システム構築を一括で請け負うSIを経て、情報システム全般を丸抱えで受けるアウトソーシングに発展した。
最近では情報シス部門の権限の低下が進み,経営者とユーザー部門のラインでIT投資が決まるケースが増加しており、経営者やユーザー部門への営業活動を強化。そのためITだけでなく、人手による業務のアウトソーシングに踏み込む必要がある。
特に日本のユーザー企業は米国に比べ、元々しっかりと運用している傾向があり、運用をアウトソーシングしても、コストを下げることは困難。それ故に一層、上流からの攻略が重要になる(「アウトソーシングに見直し機運」日経システムプロバイダ2002.12.20)。
結果、サポート業務プロセスの最適化だけにとどまらず、継続的な顧客とのパートナシップが不可欠な領域にまで展開。従ってコンサルティングとITサポートを継ぎ目なく連続したサービスとして提供する体制の確立が急務。戦略的コンサルティング能力がなければ顧客を繋ぎ止められず、二次下請けのような立場に追い込まれる恐れがある。
BPOはユーザー企業のリストラが伴うだけに,日本ではこれまで市場開拓が難しかった。
BPOでは請け負った業務プロセスを効率的に処理するために、その業務プロセスに対するオーナーシップが不可欠。しかし日本のユーザー企業は,BPO業者を単なる下請けとしか見ず,業務のやり方にまでくちばしを入れてくる場合がある。
但しこの日本の企業文化も,長期化する不況下にあって変わりつつある(「IT部門の“劣化”に備え」日経システムプロバイダ2002.12.6)。
日本IBMは調達,物流,総務・人事などの業務をBPOで請け負う。人員削減など血を流して実施したリエンジニアリングの経験を生かす。
NULは「BPOをアウトソーシング事業の最重要戦略」と位置付け、人材派遣会社アシストと提携し本格参入(2002.9)。BPOのワンストップ・サービスを実現するために,様々なスキルを持った事業パートナとのアライアンスを拡大する戦略。
CSKはBPO開発本部を設置(2002.4)。10月からは業務コンサルティングも含む本格的なBPO事業に参入。
住商情報システムはビジネス・プロセス・アウトソーシング営業部を設置(2002.10)。2年前から人事業務などのBPOに取り組んでいたが、その営業を一元的に担う組織を新設し、BPOをコア事業として推進。
NECネクサソリューションズはパソコンなどユーザー企業のIT資産の調達,棚卸し,破棄などを一括で請け負うBPOを開始(2003.1)。ITサービス会社の隠れた強みといえるIT資産管理ノウハウを生かす。
アグレックスはTIS子会社。BPOをコア事業に位置付け、クレジットカードの入会審査業務や新薬の治験データ管理業務を請け負う。約270社の取引先のうち20数社がBPOユーザー。
ブリッジ インターナショナルはBPOを主要事業とするベンチャー。2002.1設立。製造業を主なユーザーに,休眠顧客とのコンタクトやデータベース化など営業のBPOを事業化。
セゾン情報システムズは人事業務BPOの老舗。1970年の設立時から給与計算サービスをベースに,雇用保険申請や紙の書類の保管業務などを提供。人事制度設計の支援やリストラ対策などのニーズも出てきたため、コンサルティング会社やアウトプレースメント(再就職支援)会社と組んでサービスを提供する予定。
BPOにはIT企業にとってのユーザー企業も続々参入。ユーザー企業は、本業の業務プロセスを使ってBPOに乗り出せる点が強み。
三井物産はアジアに進出した製造業のSCMをBPOとして受託。現地工場の部品調達プロセスを商社のノウハウとITを駆使して引き受け、既に10案件受注。
DNPは「マーケティング&BPOカンパニー」を標榜。マーケティング業務に焦点を当てたBPOの事業開拓。小売りなど販促の企画、実行、結果分析を一括で請け負う。
三井倉庫、コダックは紙ベースの書類や電子データなどを一括管理する文書管理業務のBPO事業で提携(2002.8)。
電子自治体構築で「アウトソーシングを全面的に活用/検討している」自治体は8.9%、「一部の業務について活用/検討している」のは48.0 %、「将来的には可能だが現時点では活用を考えていない」は39.2%(電子商取引推進協議会、三菱総合研究所『電子自治体構築におけるアウトソーシング活用の実態調査』)。
アウトソーシングの活用経験については「フロント業務のみ」が全体の2.6%であるのに対し、「バックオフィス業務のみ」は29.7%にも上る。「フロント、バックオフィス両方の業務」は12.0%だった。
アウトソーシングを活用して効果があったのは「専門ノウハウの活用」が最も多く73.7%。次いで「人材不足への対応」(56.6%)。「コスト削減」と「新技術の活用」はそれぞれ30.9%、24.7%と上位回答から大きく離れている(「電子自治体のアウトソーシング、57%が活用に意欲的」日経システムプロバイダ2003.1.15)。
アウトソーシング事業は2001年に全体の17%に当たる20億ドル、2002年は売上高の23%、数年後には今のIBMやEDSと並ぶ40〜50%にまで比率を高める計画。
2001年のカテゴリ別の構成比は、AMOが60%、ITOが10%、BPO/BTOが30%。今後はITOやBPO/BTOの割合を増やす。ただ日本市場は今の5%というアウトソーシング比率を数年後に20%を目指す程度。
自前のデータセンターなど投資型のアプローチを採らず、アプリケーション分野を中心に事業を拡大するアウトソーシング戦略から、自前のデータセンターを設置し運用サービスに参入する戦略に転換。
中国・大連に日本を含めたアジア太平洋12カ国の大規模なアウトソーシング拠点となる巨大なデータセンターや研修施設を2003年半ばに開設する。初期投資は2000万ドルで1万人の要員を育成する計画。
NECと米HPはアウトソーシング事業で提携(2002.12.12)。日本IBMや富士通、日立製作所の人材込みのフルスコープ型アウトソーシング攻勢に、サーバー設置ベースを奪われることを危険視したHPが、これまた同じ悩みを抱えるNECに共同作戦を持ちかけた。ITサービス事業展開で遅れていたNECは現在、SIに注力し始めたばかりで、フルスコープ型のアウトソーシングに関する経験や設備資金面で脆弱(「NEC/HP連合参入で新たな局面へ」日経システムプロバイダ2003.1.15)。
NEC系保守サービス会社。中堅・中小企業向けのホスティングやハウジングといったアウトソーシングが1〜2年前から年率40%で躍進。
コスト競争激化にグローバル化で対応。
品質規格のISO9000(2000年版)やコールセンターの国際標準COPの認定を取得。
これまではハードの輸出に伴って保守対応をしてきたが、今後は現地企業にノウハウを提供する形態にする(「年率7〜8%成長で2005年度に売上高3000億円に」日経システムプロバイダ2002.10.11)。
FENICSメールサービス(2002.12.6-)。法人ユーザーを対象に、電子メール・サーバーの設置や運用管理を代行(「法人向けメール・ホスティング」日経コミュニケーション2002.12.16)。
ニチレイと日立製作所の共同出資。2003.1設立。4月からニチレイ本体とグループ会社約60社の情報システムの開発・保守・運用業務を受託。食品事業と低温物流事業のすべての情報システムが対象。システムの外販も新会社設立の狙いの一つ(「ニチレイがアウトソーシング」日経コンピュータ2002.12.30)。
国内サービス市場規模は2001年が836億600万円で,設備供給過剰の状況が継続。2006年には需要と供給の格差が縮小され,2864億6200万円に達する。コロケーション市場は2006年に1706億2100万円と少し減る。専有Webホスティング市場は2006年には748億4000万円へ急成長(ガートナー ジャパン予測)。
2001年末に国内のIDC事業者の総床面積は,主要57社の合計で対前年比18.3%増の39万4000平方メートル,実稼働床面積は同57.9%増の12万平方メートル。総床面積に占める稼働率は30%に過ぎない(日本IDS「日本のIDCの拡張計画」2001.10.22)。
2003年度は年間10万平米の新規供給が計画(桑津浩太郎「データセンター市場」IT市場ナビゲータ2006(NRI 2000)134)。供給過剰の状態であるのに、拡大・参入が続くのは、将来の需要予測と、IDCを基盤とした民間認証局等の新ビジネスに早期参入を図りたいためとされる。
IDCに現在、それほど大きな広がりが見られないのは、メリットがユーザー企業にきちんと伝わっていないからだとする見解がある。
人事データなど内部情報をIDCに預けることに,まだ抵抗を感じる企業は多い(「中堅・中小企業向け統合型業務ソフト」日経システムプロバイダ2002.5.24)。
IDCを利用している企業比率(日本IDS「IDC利用ニーズの実態調査 分析報告書(関東編)」(2001.5))
|
|
全体 |
売上高500億円以上 |
売上高500億円未満 |
|
IDCを利用中 |
16 |
21 |
11 |
|
検討中/興味あり |
15 |
15 |
15 |
|
計画なし/興味なし |
57 |
53 |
60 |
|
未定 |
13 |
11 |
14 |
東京都内のIDC拠点の総床面積と稼働床面積 (日本IDS「日本のIDCの拡張計画」2001.10.22)
|
単位1000平方メートル |
総床面積 |
稼働面積 |
総床面積に対する稼働率 |
|
2000年末 |
180 |
54 |
30 |
|
2001年末(実績推定) |
251 |
75.3 |
30 |
|
2002年末(予測) |
274 |
113 |
41 |
|
2003年末(予測) |
673 |
170 |
25 |
|
2004年末(予測) |
673 |
255 |
38 |
|
2005年末(予測) |
673 |
383 |
57 |
|
事業者のIDC拠点数 |
全国 |
東京都 |
全国の対前年比伸び率 |
東京の対前年比伸び率 |
|
2000年末 |
217 |
96 |
|
|
|
2001年末(実績推定) |
245 |
113 |
12.9 |
17.7 |
|
2002年末(予測) |
250 |
117 |
2 |
3.5 |
|
2003年末(予測) |
274 |
133 |
9.6 |
13.7 |
|
2004年末(予測) |
285 |
145 |
4 |
9 |
|
2005年末(予測) |
300 |
157 |
5.3 |
8.3 |
|
1拠点当たりの床面積 |
総床面積 |
|
稼働面積 |
|
|
単位:1000平方メートル |
全国 |
東京都 |
全国(n=57社) |
東京都(n=40社) |
|
2000年末 |
1.53 |
1.88 |
0.35 |
0.56 |
|
2001年末(実績推定) |
1.61 |
2.22 |
0.49 |
0.67 |
|
2002年末(予測) |
1.91 |
2.34 |
0.72 |
0.97 |
|
2003年末(予測) |
3.54 |
5.06 |
0.97 |
1.28 |
|
2004年末(予測) |
3.4 |
4.64 |
1.39 |
1.76 |
|
2005年末(予測) |
3.23 |
4.29 |
1.98 |
2.44 |
サーバーやソフトウエアなどのコンピュータ資源をユーザーの要求に応じて動的に提供するサービス形態。システム投資コストを抑制しやすい。
IIJは「リソース・オンデマンドDCサービス」を2003.2に開始。接続回線やサーバー,ストレージ(記憶装置)など,あらゆるサービス品目を必要な量を,必要な期間だけ選択・変更できる(「回線や記憶装置を必要なだけ利用」日経コミュニケーション2002.12.16)。
メーカーも、米IBM社や日本ヒューレット・パッカードがOn Demand Computing対応サービスを提供する(「ADSLは20M、携帯は2Mに突入 行政のネット対応も本格化」日経ネットビジネス2003.1)。
顧客の利便性に配慮。
CDC(Community Data Center)、官民共用でコミュニティ内のIT活用サービスの実証実験を行うiDC(経済産業省「IT装備都市研究事業を基礎としたコミュニティ連携を推進するデータセンターに関する研究開発・実証事業」)。
日本インターネットデータセンタ、NTTデータ、日立製作所、三菱電機、NECの5社は2002年9月27日、地域住民や地域企業などといった地域社会に密着したIDC事業を企画・提案・事業化する共同プロジェクトを立ち上げると発表。「知識創発型ネットコミュニティ研究フォーラム」を設立し、そこでの検討結果に基づき、地域密着型のIDCソリューション事業を共同で展開していく計画。
東京電力系。数百億円の投資で巨大センター開設。延べ床面積14万平方メートルで,2万3000台のラックを収納できる。ハウジングに軸足を置き,その比率を7割と想定。ホスティングは3年以上の契約にしないと採算面で厳しい(「営業攻勢かける東京電力系IDCのアット東京」日経システムプロバイダ2002.6.21)。
2001年度は売上高23億円に対して8億円の赤字だったが,2002年度は売上高45億円で営業利益3億円と黒字に転じ,2003年度は売上高75億円に対して18億円の営業利益を見込む。新規顧客の増加が貢献。稼働率は約40%から75%に達す勢い。
当初は予めサービスメニューを決めておき,顧客がサービスを選択する形式。しかし大口顧客の要求が予想以上に高度で,メニューでは対応できず混乱。そこで依頼に応じて提案資料を作成するチームを用意。
契約までの期間は3カ月程度(「TISのIDC事業,黒字化で軌道に乗る」日経システムプロバイダ2002.6.21)。
米フィデリティ・グループの通信事業者。東京都内にデータ・センターを開設(2002.4.1)。サーバー設置スペースやネットワーク接続を提供する「マネージド・コロケーション・サービス」、これに加えてユーザーのシステム運用・保守まで含む「マネージド・サービス」を提供。金融機関の勘定系業務のニーズにも対応するため,バイオメトリクスなど各種セキュリティ技術を導入(「KVHがデータ・センター」日経コミュニケーション2002.4.1)。
保守・運用サービス専業ベンダー。「データセンター移設サービス」開始(2003.1)。サーバー・システムをデータセンター間で移設する場合、インテグレータに依頼すると一般に最低100万円は必要だが、本サービスは最低料金が20万円程度。移設先にネットエンズ指定のデータセンターを使う、移設後の運用は同社が請け負うことなどで、低料金を実現(「データセンターの「引っ越し」 ネットエンズが低料金で」日経コンピュータ2002.12.30)。
三菱商事系SIのアイ・ティ・フロンティアと大阪トヨタ自動車系SIのオーアイエス コムが共同でIDCを構築。2003年5月からサービス開始。
2001年の日本国内でのASP市場規模は377億円と推定しており、今後CAGR(年平均成長率)46.2パーセントで成長し、2006年には2525億円の市場規模に達すると推測(ガートナー ジャパン調査(2002.7.18))。
2006年には600億円程度との推計もある(中島敏博「ASP市場」IT市場ナビゲータ2006(NRI 2000)189)。
国内ASPの収支状況は、黒字28.6%、ブレークイーブン7.1%、赤字64.3%(IDC Japan (2002.12.17)
)。
利用しているASPサービス内容1位はグループウェア21%、2位は財務・会計・人事AP 17%(日本情報システム・ユーザー協会「わが国におけるASPサービスの動向に関する調査・検討」(2001.3)13
日本情報システム・ユーザー協会「わが国におけるASPサービスの動向に関する調査・検討」(2001.3)13
)。
米国でのサイト上のトラフィックを収集・分析するツール/サービス市場において、ASP型サービスが年率79%のペースで急成長し,2006年には市場全体の29%を占める(2001年は4%)(Jupiter Media Metrix(2002.4))。
自社でサーバーなどを持たずとも、インターネットへの常時接続回線さえあればすぐに導入できる。ITに詳しい社員がいないオフィスでも手軽に導入できる。
中小企業の経営者はパソコンに対して恐怖心を持っている。ASPは経営者に説明しにくいサービス(「ITベンダーには不満が一杯」日経システムプロバイダ2002.12.20)。
ソフトウェア販売と異なり、すぐにはコストを回収できず、一定のユーザーがつかなければ収益がでないモデル(中島敏博「ASP市場」IT市場ナビゲータ2006(NRI 2000)192)。
ソフトベンダーがASP事業に進出する場合、ソフトウェアの売上を食ってしまう危険性がある。
Delivery Model:アプリケーションをネットワークを使って配信するプリミティブな形態。
Data Sharing Model:文書やデータを一箇所に保管し、閲覧・登録や変更管理のアプリケーションを配信する形態。
Outsourcing Model:現在利用しているアプリケーションをそっくりIDCに移行する形態。アメリカでのASPの初期モデル。
Integration Model:複数のアプリケーションを組み合わせて配信、あるいはデータの共有サービスを行い、付加価値を高めたサービス。ASPモデルの中心的サービス。
Aggregation Model:シングルポイント・サービス。
Combined Service Model:アプリケーションの利用に関連するコンサルテーションを主体とした種々のサービスを組み合わせて配信する形態。
Proprietary Service Model:企業固有のノウハウを含むモデルをセキュリティを保ちながらインターネット上で利用できるようにした形態。
Distributed Control Model。分散した機器や、計器のデータを集約・加工してその結果を提供するサービスや結果をベースに分散した計器や機器の制御を行うサービス。
ASPインダストリ・コンソーシアム・ジャパン(ASPIC Japan) 。米国で発足したASP Industry Consortiumの認定団体。1999.11.1発足。
日本通運は2003年春、ロジリンクジャパン(本社東京)が提供する求車・求貨管理用のASPサービスを利用する(「ASP使って配車管理」日経情報ストラテジー2003.2)。
日本ネットワークアソシエイツは2002年度(12月期)に前年度比30%増で成長したが、その原動力はウイルス対策のASPサービスのMcAfee ASaPで、前年と比べて数倍の規模で伸びている(「ASPを拡大する」日経システムプロバイダ2003.1.15)。
ソフトバンク・テクノロジーは2002年12月4日,ECサイト向けASPサービス「NeBOS」を開始。決済・受注管理などEC(電子商取引)サイトのバックオフィス機能を代行するサービス(「ソフトバンクがASP開始 EC向けに決済・受注管理」日経コミュニケーション2003.1.6)。
ジャストプランニングはリアルタイムでレストランなどの空席・配席・予約管理ができる店舗向けのASPサービス「ジャストヒット」を2002年10月初旬に開始。
ミロク情報サービスは,販売,会計,給与の三つの業務システムをASP化したe帳簿を2002年1月から開始。
地図情報システムGIS
土木・建築系CAD市場は、建設業界の長期低迷を受けて厳しい状況が続くが、GISは増加(矢野経済研究所『CAD/CAM/CAEシステム市場の中期展望2002』)。
全国に約3300ある地方自治体で,それぞれ2000万〜3000万円のシステム案件があると見込まれる。都道府県レベルのGIS普及率は高いが,市町村レベルではこれから導入を検討する自治体が4分の3程度残っている(「地方の中小企業をGIS専門会社として育成」日経システムプロバイダ2002.10.25)。
e−Japan戦略「GISアクションプラン」は自治体に2005年度までに地図情報を整備することを義務づけ。阪神淡路大震災での教訓から検討されたもので,水道やガス管などの地下埋設物に関する設計情報と地図情報を自治体で統合管理することで,災害が発生したときに,迅速な対応をとれるようにする。
オートデスクはCADソフト・ベンダー大手。GISパッケージ,Autodesk MapGuide。
応用技術はGIS構築。自治体への納入実績有。
オートデスクと応用技術が共同で,GISに関する営業ノウハウ,GIS専門技術などを短期間で習得できる教育支援プログラムを開発。GIS構築ノウハウを持たない地方のコンサルタントや測量会社,システムプロバイダに有償で提供(2002.10.8-)。
各自治体に密着できる地場システムプロバイダを2次代理店となるGIS構築会社に仕立て、地方自治体向けの電子地図市場でシェア獲得を目指す。
地図データの電子化が主力事業。2000年9月にマザーズへの上場を果たすも、2001年3月期は5100万円の最終損失を計上、2002年3月期には最終損失が5億2100万円まで膨らむ。売上高が約18億円で伸び悩む一方、長短借入金は約23億円に及ぶ。主要取引先の昭文社が実施した株式公開買い付け(TOB)により買収(2002.10.22)。
前身は鉄工所兼土木建築事務所で、建築業の閑散期に測量業を始め、それが地図情報の電子化事業に発展する。
「ちず丸」は、住所から的確な地図を表示するウェブサービス。これには地図とリンクした住所データベースが必要で、この投資には総額15-16億円要した。システム使用料収入は5億円程度。差し引き10億円はマイナス(齋藤四郎「会社存続のため創業者は去る」日経ビジネス2002.11.18)。
地図データ入力作業者と発注元をつなぐシステムを提供する事業。2001.11.1設立。今後増加するであろうSOHO事業者の受け皿を目指す。
遠隔監視
利用シーンの拡大(災害監視、街頭監視、ビルの入退出監視、店内監視、保育園)。
インターネットやケーブルテレビなどのネットワーク網を使った映像配信は、映画やゲームといったエンターテインメント系のビジネスが脚光を浴びがちだが、日本市場では企業向けの遠隔監視ビジネスの方が成熟しており、確実な市場が見込める(「有望市場は遠隔監視」日経システムプロバイダ2002.11.8)。
NTT−MEはファイアウォール装置「SonicWALLシリーズ」向けの遠隔監視サービス「“TrustME”for SonicWALL」を開始(2002.11.1)。
インターネットを経由して工事現場を動画で監視するシステムを開発し、建設業の森組が導入(「森組が現場監視システム」日経コミュニケーション2002.10.7)。
駐車場遠隔監視システム。遠隔地をリアルタイムに監視できるシステムを使い,駐車場における映像監視,精算機やゲートの制御管理を行う。エンクロージャ(ナンバープレート認識システム)を使用することで,屋外に設置可能となり,無人で管理を行っている駐車場にも利用可能(「新製品ファイル」日経システムプロバイダ2002.11.22)。