| 被用者(職域保険) | 健康保険法(医療) 業務外の疾病、負傷、死亡、分娩 | 政府管掌 | 健保組合のない事業所(主に中小企業)の被用者 |
| 組合管掌 | 健保組合のある事業所(主に大企業)の被用者 | ||
| 日雇労働者 | 日々雇用される人、2ヶ月以内の期限を定めて雇用される人 | ||
| 船員保険 | 船員として船舶所有者に雇用される人 | ||
| 国家公務員共済組合 | 国家公務員 | ||
| 地方公務員共済組合 | 地方公務員 | ||
| 私立学校教職員共済制度 | 私立学校教職員 | ||
| 労災保険法(医療、年金) | 業務上の疾病、負傷、死亡、障害 | ||
| 地域住民(地域保険) | 国民健康保険法(医療) 業務上外を問わず、疾病、負傷、死亡、出産 | 市区町村 | 職域の健康保険等に加入していない一般住民(e.g.農業従事者、自営業者) |
| 国民健康保険組合 | 一定地域の同種事業に従事する300人以上の組織の加入者(e.g.理容師、弁護士、医師) | ||
| 年 | 出来事 |
| 大正11年 | 健康保険法制定 |
| 昭和13年 | 国民健康保険法制定 |
| 昭和14年 | 船員保険法制定 |
| 昭和28年 | 日雇労働者健康保険法制定(昭和59年健康保険法に統合) |
| 昭和33年 | 新国民年金保険法の制定(市町村に昭和36年4月1日までに国保実施義務づけ) |
| 昭和36年 | 国民皆保険体制の実現 |
| 昭和48年 | 健康保険法家族給付7割、高額療養費制度の創設 |
| 昭和52年 | 健康保険法特別保険料の徴収 |
| 昭和57年 | 老人保健法の制定(昭和58年2月1日施行) |
| 昭和59年 | 高額療養費世帯合算制導入、特例療養費制度の創設、被保険者1割負担、国民健康保険法退職者医療制度創設 |
| 平成 6年 | 入院時食事療養費の創設、訪問看護療養費の創設、出産育児一時金の創設 |
| 平成 9年 | 健康保険法被保険者2割負担 |
| 平成12年 | 介護保険法施行、国民健康保険法海外療養費創設 |
| 平成15年 | 健康保険法被保険者3割負担、総報酬制導入 |
健康保険組合の設立要件
| 任意設立 | 強制設立 | 1又は2以上の事業所について被保険者を常時300人以上使用していること(実務上は単一組合は700人以上、総合組合は3000人以上が必要とされる) 2分の1以上の者の同意を得て規約を作成すること 厚生労働大臣の認可を受けること | 1又は2以上の事業所について被保険者を常時500人以上使用する事業主に対し、厚生労働大臣は設立を命じることができる |
|---|
適用事業所の区分
| 事業所 | 法定16業種 | 法定16業種以外(e.g.農林水産業、サービス業、自由業、宗教団体) | 法人 | 強制適用事業所 |
|---|---|---|---|
| 個人 | 5人以上 | 強制適用事業所 | 任意包括適用事業所となれる事業所 |
| 5人未満 | 任意包括適用事業所となれる事業所 | ||
| 臨時に使用される者 | ・2ヶ月以内の期間を定めて使用される者。但し所定の期間を超えて引き続き使用される時は、被保険者になる。 ・日々雇い入れられる者。但し1ヶ月を超えて引き続き使用される時は、被保険者になる。 |
| 臨時的事業の事業所に使用される者 | 臨時的事業とは、博覧会等の継続される見込みのない事業を指す。但し継続して6ヶ月を超えて使用される予定である時は、被保険者になる。 |
| 季節的業務に使用される者 | 季節的業務とは、造り酒屋の杜氏などのように季節によって行われる業務をいう。但し継続して4ヶ月を超えて使用される予定である時は、被保険者になる。 |
| 所在地が一定しない事業所に使用される者 | 巡回興業等、所在地が一定しない事業所を言う。 |
| 国民健康保険組合の事業所に使用される者 | 国民健康保険組合から健康保険と同様の保険給付が行われる。但し厚生年金には加入する。 |
届出事項
| 届出事項 | 提出期限 | 事業主の届出 | 報酬月額算定基礎届 | 8月10日まで |
|---|---|---|
| 報酬月額変更届(随時改訂) | 遅滞なく | |
| 被保険者資格取得、喪失届 | 5日以内 | |
| 事業主氏名、事業主名称、所在地変更届 | 5日以内 | |
| 事業主代理人選任(解任)届 | 予め | |
| 被保険者指名変更届 | 遅滞なく | |
| 被保険者の義務 | 複数の事業所に使用される場合の選択届 | 10日以内 |
| 任意継続被保険者資格取得届 | 20日以内 | |
| 任意継続被保険者氏名、住所変更届 | 5日以内 | |
| 資格喪失後の継続給付受給のための届出 | 10日以内 | |
| 被扶養者を有する時の届出 | 5日以内 |
| 被扶養者の範囲 | 被扶養者となる要件 | 直系尊属、配偶者(内縁関係含)、子(実子、養子)、孫、弟妹 | 生計維持 |
|---|---|
| 上記以外の3親等内の親族、内縁関係にある配偶者の父母及び子 | 生計維持+同一世帯 |
保険料
| 被保険者 | 強制、任意包括被保険者 | 任意継続被保険者 |
|---|---|---|
| 負担割合 | 事業主と被保険者で折半 | 全額自己負担 |
| 納付義務者 | 事業主 | 被保険者 |
| 納付期日 | 翌月末日 | その月の10日。初めて納付する時は保険者の指定する日まで |
| 免除 | 有 | 無 |
| 前納 | 無 | 有 |
| 標準報酬 | 対象 | 対象外 |
|---|---|---|
| 金銭 | 基本給、能率手当、残業手当、勤務手当、役付手当、精勤手当、家族手当、宿直手当、勤務地手当、通勤手当、住宅手当、会社支給の私傷病手当金、賞与・決算手当 | 大入袋、見舞金、解雇予告手当、退職金、出張旅費、仕事上の交際費、慶弔費 |
| 現物 | 通勤定期券、自社製品、被服(除勤務服)、食券・食事、社宅・寮 | 制服・作業着、見舞品、生産施設の一部である住居 |
| 標準報酬決定方法 | |
|---|---|
| 1 | 被保険者の資格取得時(入社時)の標準報酬は予想される一月当たりの収入を基礎に決める。 |
| 2 | その後は4・5・6月の給与の平均額から、毎年7月1日に標準報酬を決め直し、その年の9月から適用する。 |
| 3 | 2の方法で決められた標準報酬は原則として1年間(翌年8月31日迄)適用する。その1年間の途中で固定賃金が変更された時は、その月から3カ月間の給与の平均から算出した標準報酬と、元の標準報酬を比較して、その差が2等級以上あれば4カ月目から改定する。 |
| 保険料の計算方法 | 給与 | 標準報酬月額*保険料率=保険料(月額) | 賞与 | 標準賞与額*保険料率=保険料(年3回以内) |
|---|
印紙
| 被保険者 | 日雇特例被保険者 | 日雇労働被保険者 | いつ | 使用する日毎 | 賃金を支払う度 | 手帳 | 日雇特例被保険者手帳 | 日雇労働被保険者手帳 | 印紙 | 健康保険印紙 | 雇用保険印紙 |
|---|
健康保険の強制適用事業所が業種の変更や社員の減少等により、強制適用事業所の要件を満たさなくなった場合には、特に申請などなしに任意包括加入の認可があったものとみなされる。
任意継続被保険者が初めて納付する保険料の納付期日は保険者が指定する日。納付期日に遅れた場合、その者は任意継続被保険者にならなかったものとみなす(H14年10月1日施行)。次回以降の保険料の納付期日はその月の10日。納付期日に遅れた場合はその翌日に資格喪失。納付遅延について正当な理由があると保険者が認めたときはこの限りではない。
60歳で資格を喪失するという年齢要件による資格喪失はない。改正前は55歳以上60歳未満で任意継続被保険者となった者で2年を経過した者は、60歳になるまで原則資格を継続することができた。この場合は、原則60歳で資格喪失になったのですが、これは、一部負担割合が3割に改正されることにより廃止された。
| 現物給付 | 現金給付 | 法定給付 | 付加給付 | |
| 意 味 | 医者(病院)から診療、薬、治療材料など「医療という現物」を受給すること。つまり「医療サービス」を受けること。 | 医療という現物(医療サービス)だけでは足りない部分を補うため、 健保組合から現金を受給すること。 | 健康保険法で支給基準や要件等が定められている給付。 | 法定給付にプラスして健保組合が独自に定めた給付 |
| 受給手続 | 必要なし (原則として保険証を提示するだけ) |
必要 (自身で手続きをしないと給付を受けられない) |
必要なものと、そうでないものがある | |
| 具体例 | 保険証で診療を受ける時の給付 療養の給付 家族療養費 訪問看護療養費 家族訪問看護療養費 |
保険証で診療を受けなかった時の給付 療養費 第二家族療養費 |
左記の例は全て法定給付 | 健保組合毎に異なる |
| 具体例 (自己負担を軽減する給付) |
本人高額療養費 家族高額療養費 合算高額療養費 入院時食事療養費 |
移送費 家族移送費 埋 葬 料(費) 家族埋葬料 出産育児一時金 家族出産育児一時金 出産手当金 傷病手当金 |
||
傷病手当金は、強制適用被保険者、任意包括被保険者、任意継続被保険者に支給されるが、特例退職被保険者には支給されない。任意継続被保険者も強制適用被保険者と同様保険料を払っており、傷病手当金も支給される。特例退職被保険者は基本的に年金をもらえるような人である。従って働くことを前提とする傷病手当金は支払われない。
| 支給要件 |
1.病気・けがのための療養中であること(含自宅療養) 2.病気・けがのために仕事につけないこと 3.連続して4日以上会社を休んだとき(連続した3日の待期期間の後、4日目から支給) 4.無給または傷病手当金の額より少ないとき |
| 支給額 | 標準報酬日額の6割 |
薬剤に関する一部負担金
| 薬 | 薬の種類 | 金額 |
| 内服薬(投薬毎1日分) | 1 | 0 |
| 2-3 | 30 | |
| 4-5 | 60 | |
| 6以上 | 100 | |
| 頓服薬(投薬毎) | 1 | 10 |
| 外用薬(投薬毎) | 1 | 50 |
| 2 | 100 | |
| 3以上 | 150 |
保険医療機関等は厚生労働大臣の指定を受けて運営していくため、所謂国との間に公法上の契約が結ばれている。公に定められた規制を受けなければならず、一部負担金の減免等は行えない。健康保険組合直営機関や事業主医療機関はある特定の保険者との間に、その保険者の管掌する被保険者に対して療養の給付等を提供する契約を結んでいるため、その実施については保険者との間で自主的に規制できる。そのため一部負担金を減免できる(41-16(2))。
止むを得ない事情で保険診療を行わない医療機関で診療を受け、被保険者が診療費を全額支払った場合は、療養費は一部負担金相当額を控除した額が支給される(44-3)。
保険優先の公費負担医療(e.g.結核、精神障害、感染症)と健康保険が併用された場合、健康保険の一部負担金に相当する金額の範囲内で公費負担医療から支給される(62(2))。
病院又は診療所は、食事療養に要した費用につき、標準負担額の支払いを受ける際、その支払いをした被保険者に対して、標準負担額とその他の費用を区分して記載した領収証の交付が義務付けられている。標準負担額は、高額療養費の対象とはならない。標準負担額は、保険者に「標準負担額減額申請書」を提出し、「標準負担額減額認定証」の交付を受け、病院等の窓口に被保険者証等とともに提出することで減額される。減額対象者に該当しながら、やむを得ない事情で、「標準負担額減額認定証」の交付を受けられなかった場合は、減額相当分については療養費払いの形で払い戻しを受けることができる。
|
対象者の種類 |
自己負担限度額(1人1ヶ月レセプト1件につき) |
4回目からの自己負担限度額(1人1ヶ月レセプト1件につき) |
一般 |
72,300円+(かかった医療費の総額−241,000円)×1% | 40,200円 |
上位所得者(被保険者の標準報酬月額が56万円以上の者) |
139,800円+(かかった医療費の総額−466,000円)×1% | 77,700円 |
低所得者(市町村民税非課税世帯に属する者) |
35,400円 | 24,600円 |
|
対象者 |
法定給付 |
|
埋葬料 |
被保険者(本人) |
標準報酬月額の1か月に相当する額 最低保障額100,000円 |
埋葬費 |
被保険者(本人) |
埋葬料の限度額内で実費 |
家族埋葬料 |
被扶養者(家族) |
100,000円 |
| 審査官に対する審査請求の対象 | 審査会に対する審査請求の対象 | |
|---|---|---|
| 健康保険法 | 資格、標準報酬、保険給付 | 保険料、滞納処分 |
| 厚生年金保険法 | 資格、標準報酬、保険給付 | 保険料、滞納処分、脱退一時金 |
| 国民年金法 | 資格、給付、保険料 | 脱退一時金 |
| 処分/申立先 | 被保険者の資格、標準報酬、保険給付に関する処分 | 保険料等の徴収金の賦課、徴収の処分、滞納処分 |
|---|---|---|
| 社会保険審査官 | 審査請求 | 無 |
| 社会保険審査会 | 再審査請求 | 審査請求 |
| 裁判所 | 訴訟の提起 | |
| 期限 | |
|---|---|
| 審査請求 | 60日以内に審査官へ(文書、口頭) |
| 再審査請求 | 60日以内に審査会へ(文書、口頭)。審査請求後60日経過・決定なし |
| 処分の取り消しの訴え | 社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提訴できない。 |
保険者
| 市町村、特別区 | 実施:義務あり |
| 国民健康保険組合 | 実施:任意 要件:15人以上の発起人が規約作成、組合員となるべき者300人以上の同意、都道府県知事の認可 医師、薬剤師、食品販売業、弁護士等の組合が存在する。 |
被保険者
| 市町村、特別区 | 原則 | その区域に住所を有する者 |
| 適用除外 |
| |
| 国民健康保険組合 | 原則 | 組合員とその世帯に属する者 |
| 適用除外 |
|
国民健康保険組合の認可の申請は、15人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意を得て行うものとする。都道府県知事は、認可の申請があった場合において、当該組合の地区をその区域に含む市町村の長の意見を聴き、当該組合の設立によりこれらの市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ認可をしてはならない(17(3))。
保険給付の種類
| 法定給付 | 保険者が必ず行わなければならない給付 | 療養の給付、入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、高額療養費、特別療養費、特例療養費 |
| 法定任意給付 | 行うのが原則。特別な理由があればその全部又は一部を行わないことができる | 出産育児一時金、葬祭費、葬祭の給付 |
| 任意給付 | 任意で行うことができる給付 | 傷病手当金、その他の保険給付 |
国庫負担
| 種類 | 保険者 | 負担内容 |
|---|---|---|
| 事務費負担金 | 市町村 | 介護納付金の納付に関する事務の執行に要する費用 |
| 組合 | 国民健康保険(事業全部)の事務の執行に要する費用。老人保険拠出金、介護納付金に関する事務を含む | |
| 療養給付費等負担金 | 市町村 | 療養給付費等、老人保健医療費拠出金、介護納付金の納付に要する額の100分の40 |
| 調整交付金 | 市町村 | 財政調整のための交付 |
| 保健事業 | 医療等 | 医療等以外の保健事業 |
|---|---|---|
| 実施主体 | 市区町村長 | 市区町村 | 種類 | 医療(医療費の支給を含む) 診察。薬剤又は治癒材料の支給。処置、手術その他の治療。家庭における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護、病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護。その他政令で定める給付 | 健康手帳の交付、健康教育、健康相談、健康診査、機能訓練、訪問指導、その他政令で定める事業 |
| 入院時食事療養の支給(医療費の支給を含む) | ||
| 特定療養費の支給(医療費の支給を含む) | ||
| 老人訪問看護療養費の支給 | ||
| 移送費の支給 | ||
| 対象者 | 市町村の区域内に居住地を有するもので、かつ、 70歳以上の者、又は、65歳以上70歳未満で一定の障害の状態にあると、市町村長の認定を受けた者 | 市町村の区域内に居住地を有する40歳以上の者。但し医療保険各法その他の法令に基づく事業のうち医療等以外の保険事業に相当する保健サービスを受けた場合又は受けることができる場合は、行わないものとする |
これらの医療費を健常者も含めた、1人当たりの医療費でみてみると、15歳から44歳の医療費が約8万円、45歳から64歳の医療費が約19万円であるのに対して、65歳以上の医療費は、約56万円、70歳以上の医療費は、約65万円を要している。