司政官 創元SF文庫
全短編
眉村 卓著
さて、司政官とは何かというと……
遙か未来、人類は宇宙に進出し、様々な星に植民してます。はじめ軍の支配下にあった植民星も、時代の流れと共に軍政ではなく平時の政治体制に移行する必要があるとされ、行政を担当する人間、司政官が生まれました。司政官には上官も同僚も部下もなく(もちろん上部組織として連邦政府があるしロボット官僚もいますが、同じ立場の人間はいないと言っていいでしょう)植民者と先住種族と連邦政府との橋渡しをしてその星の発展を図ろうという理想を持ちながら、理想と現実の乖離に苦しむ人間です。
ものすご~くひらったくわかりやすく言うと、
現地採用者ばかりの支店に配属された、本社採用のエリート出身である支店長……?
ああ~こんな説明だとなんだかすごくつまんなさそうな話ですよね。違うの。おもしろいの。
70年代~80年代、SFマガジンを読んでいた頃。眉村卓の連載が楽しみだったです。
御多分に漏れず「ねらわれた学園」あたりのジュブナイルから眉村卓に親しんだわけで、はじめはジュブナイルと大人向けのギャップに戸惑ったのだけれど、だんだんに、思うに任せない組織の中で折り合いをつけながら踏みとどまってがんばり続ける主人公の姿に胸を熱くするようになっていったのです。
ロマンチストのくせにリアリストになろうとして果たせず、リアルからは切り捨てられ、ロマンは寄り添ってくれてもそれはほんの一時のこと。でもたとえ一時であっても寄り添ってくれたロマンを心の支えに前向きに生きていく……
司政官の短編は多分SFマガジンで読み、その後文庫も買っていると思う。「消滅の後輪」もSFマガジンで読み、単行本で買った、けれど、「引き潮のとき」は読んでないです。今手に入らないそうだけど、どうしよう……?
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