| 寒風山の月見草
八郎潟を見おろす形で寒風山は立つ。標高355m、丘のような山だ。 山が赤くなってきた。来た道を帰りたくはない。どうせ山は下ってゆけば麓だろう。草をかきわけてゆく。が、いつまでたっても見知った景色が出てこないのだ。焼きにぎりめしは頂上でたいらげた。来た道を戻るべきであった。ふたりは少し喧嘩した。黙って歩く。 集落へ出た! 来たことのない村だ。聞くと、まるっきり反対へおりている。夕飯仕度の煙が立ち昇って、匂いも鼻に届く。 昭和30年ーー八郎潟がまだ干拓されていないころの思い出である。夜の道に浮くように咲いていた黄色い花は「月見草」だと、あとで知った。 『たのしい園芸』日本テレビ1990 |

滝の頭。透明なので池の底がみえます。水面は水鏡に
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