インシデントプロセス法
ケース会議が重要なのはわかっているけど・・・
資料の作成に時間がかかる上、恥ずかしい事例は出したくないし、アドバイザーが居る場合は何を言われるかわからないし。。。できればケースの話題提供者にはなりたくない・・・。全国の養護学校で、似たようなことが起こっていると思う。
インシデントプロセス法は、ケース会議にまつわるこれらのソリューションとして大変すぐれている。
- 話題提供者側に全く負担がない→その日にいきなり振られても、誰でも対応できる
- 参加者全員が主体的に参加できる→落ちる人はまずいない
- その場限りにならず、翌日からの指導の改善に直結しやすい→成功事例はいらない
と、まさにいいことづくめ。これを取り入れない手はない。この方法は、2006年の太田Stage研究会にて日詰正文氏の講演からヒントをいただいき、一部をトミーが改変したものである。その際、こちらのページも参照した。
実施方法
早い話が、話題提供者が何かインシデント(指導上の問題、悩んでいること、解決したい事象・行動 など)を提案し、参加者がそのインシデントにどう対応するのかを考え、話題提供者に提案する、というものである。
この方法だと、話題提供者は最悪その場になってからネタを考えればいいし、インシデントさえ振ってしまえばあとはお任せ状態で何もすることがない。逆に参加者側は、頭を使って考えなければならないのである。
ルール
- 話題提供者を非難したり、努力の不足を指摘することは絶対禁止(「もっとしっかり指導しましょう」等と言っても何の解決にもならない。すでに自分なりにしっかり指導しているはずである)。
- 話題提供は、事実だけをありのままに述べる。司会者は、話題提供者の考えや想いと事実を区別するよう促す。
- 参加者は、事実に関する質問をする。司会者は、抽象的な質問は具体的な形に変換してから質問するよう促す。
- 時間厳守。司会者はタイムキーパー役もつとめ、時間オーバーの発言を容赦なくストップする。1ケースにつき60分間で終わるようにする。
- インシデントに対する解決方法は、人にわかるよう紙一枚に書いてまとめる。
- 2チームのコンペ形式にして、いろいろなアイデアを出せるようにするとともに、ゲーム性を持たせて楽しめるようにする(←ここがトミーオリジナル)。
準備
話題提供者1名、司会者1名、参加者6名の役割分担をする。
適当な画用紙など大きめの紙2枚、サインペン2本を用意する。
流れ
- 話題提供者のインシデントの発表(5分)
もし資料をつくる場合は、最大A4 1枚まで。これまでの私の実践例では、資料が出てきたことはない(^_^;)
- 参加者はグーパーでAとBの2チームに分かれる。(5分)
1チーム3名。その場で決める。人数が多い場合は、あまりの人は悪いけどギャラリーに回ってもらうか、チームを増やす。または、話題提供者の数を増やし、複数のインシデントを同時並行で進める。
- 両チームで先攻後攻を決める。
- 先攻チームの質問(10分)
後攻チームは発言を控え、先攻チームの質問を聞く。
話題提供者は聞かれた質問に事実のみを答える。
質問者は事実関係について質問する。
- 後攻チームの質問(10分)
先攻チームは先に問題解決方法の作成に着手してもよい。
- 問題の解決方法の考案(19分)
3人のチームで話し合い、結果を画用紙等にマジックで書く。その際、問題に「名前」をつける。このネーミングで笑いを取れるようにするのがキモである。
- 問題の解決方法の提案
先攻チームの発表(5分)
後攻チームの発表(5分)
- 話題提供者のコメント(1分)
やってみて
これは面白い。楽だし、いろいろな考えを聞けるし、次に結びつきやすい。何よりも、準備がいらないというのが最大の利点である。ぶっちゃけ話で恐縮だが、養護学校の現場には、殺人的に忙しい人と、そうでない人がいる。ケース会議を行う場合、ケース提案者になるのは大抵前者の人で、忙しさに拍車を掛けてしまう。
インシデントプロセス法は、忙しい人に負担無く話題提供者になってもらうことができるし、そうでない人にも抵抗感なく話題提供者になってもらうことができる。校内研究のネタに困ったら、コレである。
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