この日は朝からまいりました。せっかく5:30に起床し、準備万端整え、最後にコンタクトレンズを入れようとしたらこれがまた入らないのです。久しぶりにつけてみようと試みたのですが左目は一発で入ったのに右目は何度やっても入らない。どうしてなのか不思議でなりません。おかげで出発予定時刻を過ぎてしまいました。指宿スカイラインを使って頴娃町(えい)へ、池田湖湖畔を通っていよいよ開聞岳が近づいてきました。池田湖といえば「イッシー」。でも湖畔にみつけた「イッシー食堂」は廃墟となっていました。最近は大ウナギをうりにしているようです。すぐとなりにウナギ池という池がありウナギ温泉もあります。(山頂で「ウナギ温泉はなかなかよい」という噂を耳にしましたが) 帰京して改めてガイドブックの地図をみているとこの辺りは興味深い見所が多いようです。
 ・甘藷伝来の地(さつまいもの伝来した場所、へぇー)
 ・玉乃井(日本最古の井戸だそうです。どーして分かるのかなぁ?)
 ・唐船峡町営そうめん流し(写真は卓上そうめん流しで食べてるけど・・・)
 ・イッシー像(←ホントに見たんかい!でも写真におさめたかった!)
 ・ムー大陸博物館(←いったいどういう関係なの?)
いろいろ考えてご苦労様なことですが、全国いろいろどーでもいい見所が多いですね。





 ふれあい公園の駐車場に車をとめ登山開始です。登山口が2合目。それほど急斜面があるわけではないのですが、5合目までの約1時間が長く感じます。ひたすら展望の利かない林の中をまっすぐ登るからでしょう。山頂で「3合目から5合目まではつらかった」という声がよく聞かれました。景観や展望など直接肉体的に影響をあたえるわけではない要素が疲労にも関係しているのでしょう。でも急斜面があったらあったで大変だと思うし、なさすぎても退屈だしずいぶんわがままなものです。5合目でいったん展望が開け大隈半島や池田湖が望めます。このあたりから道も砂の道から岩の道に変わってきます。7合目辺りからは岩も大きなものになり、太平洋が一望できます。この日は硫黄島が見えました。
 実は開聞岳は標高922メートルの二重火山とのことです。下部はコニーデ型、上部はトロイデ型の火山だそうで・・・昔聞いたことのある単語ですね。

コニーデ型火山
(成層火山)
 噴火のとき、岩しょうやそのほかのものが、地殻の中の割れ目やすきまにはいって爆発し、ふきだした溶岩が、たがいにつみかさなってできたものです。
 コニーデ型火山は、美しい円すい形で裾野が広いです。天城山・岩手山・岩木山・鳥海山・霧島山・富士山などがあります。
トロイデ型火山
(鐘状火山)
 噴火のとき、ねばりけが強い溶岩が流れ出したため、溶岩がうまく流れず、頂上がドームのように盛り上がっています。鐘状火山とよばれるのはそのためです。この火山は、コニーデや、アスピーテができるときいっしょにできます。この火山は一般に小さいです。箱根火山の中央火口丘や駒ヶ岳・昭和新山などがあります。

他にアスピーテ(楯状火山)、ベロニーテ(溶岩塔)、マール(火山火口)、ホマーテ(臼状火山)、ペジィオニーテ(溶岩台地)があるそうです。受験のときこんなに覚えましたっけ?コニーデ、トロイデ、アスピーテぐらいだったような・・・
コニーデ型はその形から日本では○○富士と別名があることが多いですね。この開聞岳も薩摩富士という名前があります。




 と薀蓄はさておき、いよいよ頂上です。頂上直下には溶岩ドームを登るべくちょっとした鎖場あります。これを登るとすぐに頂上です。頂上は360度の視界が利きます。この日は運良く屋久島が見えていました。山がちな島の上部だけが雲の上に浮かんでいます。この開聞岳にも1週間前に降った雪が残っていたのですが、よくみると宮之浦岳にも雪がかかっています。あと5ヵ月後にはあそこの山頂に立っていると考えるとますます不思議な気分です。山頂北側は池田湖、鹿児島湾、がみえ、真ん中に桜島が鎮座しています。歩いているときはそれほど人に会わなかったのですが、次から次へと家族づれ、親子づれ、犬づれが登ってきてやや混雑気味になってきたので退散です。正確には犬(ホルンちゃん、雌、年齢不詳)が来たので退散です。
 下山後は砂風呂を予定していたのですが、面倒くさくなったのでカット。あの日本全国を歩いた伊能忠敬曰く「けだし天下の絶景かな」と評した番所鼻からこの日歩いた開聞岳にお別れの挨拶をして、カツオにありつくべく枕崎を目指します。お目当ての店は休業でがっかりするも、くじけずに枕崎お魚センターのレストランでびんた煮定食にありつきます。びんた煮というのは、カツオの頭の煮付けです。器の大きさとその豪快さにびっくりするのですが、実は骨っぽくって食べるところは少ないのです。それでも目の後ろの肉は美味です。





 2日目の宿は蓬泉荘。今にも壊れそうな古い旅館。まだこんな旅館が残っていたということが奇跡です。今時ないですよ、風呂にシャワーもないところ。落語に出てくる宿「ねずみや」みたいです。施設は古くてもおじさん、おばさんに無理いって翌日の弁当を作ってもらい、感謝です。10年後にはこの旅館は存在していないと思いますが、ああいうおじさん、おばさんの心意気とあのシュチュエーションを残しつつ新しい旅のスタイルが生まれているといいですね。




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開聞岳
2003.12.28