雨の日のお出かけ
菜種梅雨、春雨、こぬか雨、五月雨、梅雨、驟雨、秋雨、時雨・・・雨に関する語彙の豊富さからもわかるように、日本は雨の国です。
乾期と雨期に分かれている地域と違い、春夏秋冬どの季節でも雨が降ります。

ところが「お出かけも、雨なら洋服よ」とか「雨の日と夏は、着物はパス」というひとの何と多いこと。
これは、ほんとうに残念なことです。
雨具を一組そろえてしまえば、着物を着て外出する機会が、ぐんと増えます。
雨の日の装いは、基本的には着物も洋服も変わりありません。
雨ゴートと雨ぞうり(または雨げた)、それに当たり前ですが傘(もっとも近頃は、洋服ですと大雨でもレインコートを着るひとが少なくなりましたが)。
雨ゴートのことなど
いちばんポピュラーなのが対丈(ついたけ)の雨ゴート。対丈というのは、着物のようにおはしょりをとらず、着丈(着つける丈で、足首くらいまでの長さ)と同寸法に仕立てたものです。
雨ゴート用の反物がありますが、気に入ったものがなければ、好みの生地に防水や撥水加工をしてもらい、コートに仕立ててもらってもいいと思います。

おすすめしたいのが、紗の二部式雨ゴート
上部が道行コート、下部が巻きスカートの形になっています。晴れてきたら、巻きスカートの部分だけパラリと外して、道行コートだけになれます。一年中使えますが、素材が紗ですから、下に羽織でも着ないと、真冬は寒いかも。
上部の道行コートは、洋服のダスターコートの感覚で、雨の日以外も帯の汚れなどを防ぐために「チリよけ」として使えます。
とにかく、軽くてかさばらないので、小さくたたんでバッグに入れておくと、雨が降りそうな日の外出には安心です。


足さばきが心配、というひとにはモンペをおすすめします。
「えっ〜」という反応が返ってくるのは年配のかた。若いひとは、モンペ姿を「かっわいい〜」というのです。
素材は綿とポリエステルの混紡で、唐桟縞のしゃれた色調です。
股上が深いので、着物の裾をたくし上げずに、そのままはきます。
一種のパンツスタイルですから、足元はすっきり軽快。泥はねの心配もなく、階段もスイスイ上り下りできます。
雨ゴートで隠れますので、外からは見えません。目的地に着いたら、トイレなどで脱げばいいのです。
雨の日はもちろんですが、雪の日はとくに便利です。

モンペがなければ、雨ゴート下は次の方法をおすすめします。
クリップ(衿止め)を1個ご用意ください。着物の裾を、帯の上端まで折り返し、上前と下前をそろえて、帯と一緒にはさんでください。裾を折り返すときには、半端な位置で止めず、思い切って上まで上げてしまいましょう(右の写真参照)。
紐で押さえてもいいのですが、道中が長いとゆるんだり、ほどけたりしますので。
出先に着いたら、コートを脱ぐ前にクリップをはずしてください。パラリと着物の裾が元に戻ります。
このやり方ですと、途中で座っていても着物は全くしわになりません。


二部式雨ゴート






次へ