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小公子(?)クワッサリ〜
「マーニャ、ちょっと来てくれ」
「なんですか? 隊長?」
「うむ、これは大事な任務なんだ。これに着替えてくれるか?」
「…? なんですか? このヒラヒラなおぼっちゃま服は?」
「いいから着替えてくれ。わが革命軍に取って、非常に重要な任務なのだ」
「……分かりました」
数十分経過。
「着替えました、隊長」
「をを! イメージ通りだ……よし、これならいける」
「一体何を…?」
「いいから、このまま撮影を敢行するぞ」
「さ、撮影?」
「ほら、そこに立って」
「あ、は、はい…」

カシャ、カシャ、カシャ

「あ、あの、隊長? これは一体…?」
「うむ…そうだな、説明しておこう。実は…我々の軍費は危機的状況を迎えている。このままだと、補給が続かない」
「な、なんですって!?」
「あぁ、いかん、その表情は。ほら、冷静に」
「あ、は、はい…」
「そこで我々は、申し訳ないがお前の美貌を利用させて貰うことを、考えついた」
「び、美貌って…そ、そんな、からかわないでくださいっ!」
「からかってはいない。お前は事実美しい」
「た、隊長…」
「あぁ、いかんっ! もう少しきりっとした表情を作れ」
「あ、は、はい…こうですか?」
「うむ、その調子だ」

カシャ、カシャ、カシャ…

「…そ、それで、この作戦は?」
「うむ、お前のブロマイドを作って、軍費を稼ごうという訳だ」
「…だ、大丈夫なんですか? その…うまく行くのでしょうか?」
「うむ、市場調査の結果によれば、充分可能だ」
「…そ、それではもう少し、その…」
「可愛らしい服の方がいい、か?」
「え、えぇ…い、いえ、決して着たい訳ではないのですが」
「あぁ、照れなくてもいい。もちろんお前だってそういう年頃だ。そうした格好の方が嬉いだろうし、似合いもするだろう。だが、残念なことに今回は手に入らなかったのだ」
「そ、そうですか…」
「そう残念そうな顔をするな。いずれ、そうした写真も撮るつもりだ」
「ほ、本当ですか?」
「あぁ、まぁ今回はテスト的な意味でな。たまたま前回の戦闘でこの衣装とカメラ、フィルムが手に入った。しかもこの接収した建物は、撮影スタジオとして十二分に使える。今回は印画紙代程度で、充分ブロマイドの作成が出来る。我が軍のプロバガンダとしても、なにがしかの効果が見込める。以上がこの作戦に踏み切った理由だ」
「なるほど…」
「資材はほとんどただ同然で手に入ったからな。今回はほとんどコストをかけずに実行できる。こんなチャンスを逃すことは、指揮官として出来ない」
「了解しました。任務続行します」
「うむ、成功してうまく経済状態が立ち直った暁には、少しコストもかけられるようになるだろう。そうなればお前の望むような衣装も手に入れられるというものだ」
「そ、そうですか…」
「……うむ、その表情はいいかもしれん。今回はショタ狙いだからな」

カシャカシャカシャカシャカシャ
「ショタ…?」
「あぁ、お前は知らんでいい言葉だ。気にするな」
「は、はぁ…」
「よし、こちらに手を差し出すような感じで、少し微笑んでみろ」
「こ、こう…ですか?」
「お、いいぞいいぞ、その表情だ!」

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ
「よし、撮影は以上だ。ご苦労だったな」
「い、いえ、私はお役に立てればそれで…」
「現像してみなければ分かんが、かなり良い写真が撮れたと思う。また頼むぞ」
「は、はいっ」
「うむ…服が無ければヌードという手も…」

「何か仰いましたか、隊長ぉ?」
「い、いや、何でもない」
「…そうですか、それならば良いですが…弾は前から飛んでくるとは、限りませんよ?」
「う、うむ、注意しよう」


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