
東品川公園(通称:交通公園)は元なぎさ通りと旧海岸通りの間、品川警察署の裏にある中規模な公園である。

入り口の下手、左側にはキレイな花壇がある。よく手入れの行き届いたこの花壇は地域の高齢者クラブ「さくら会」によるもの。そんなに大きなスペースではないが丹精こめた花々が四季を彩り、公園に入る者の心を和ませる。決してプロではないのであろうが、さすが年の功。何かこだわりを感じさせるその花壇は一見の価値あり。但し、作業中に出くわす確立はかなり低く、もし見ることができたら一日ラッキー!といえるようなご利益になりそう(筆者の感想)。

その西側にあるのがテニスコート、弓道場、そして公園管理事務所。テニスコートは2面あり、平日も誰かしらテニスを楽しんでいる。ふと疑問なのだが、ここでテニスをしているのは一体誰なのであろうか?少なくとも町内会の人でここを利用しているという話を聞いたこともないし、そんなセレブな雰囲気の輩もいない、あっ!これは関係ないか。ともかくテニスコートなのだが何と言ってもスバラシイのはその門である。左右上部に張られたゴシック体ではない、艶やかなABの文字。そして直線と曲線が入り混じった白亜の門。少し暑い日にボーっと眺めればなんとなく大きな鳥かごに見えてくる。

その入り口の脇には公園内での落し物を集めた「わすれものBOX」。完全に手作りっぽい中に半円の窓を開けるという高等テクニックが散りばめられた温かみの感じられるパーツである。この写真撮影時にはバックのようなものが入っていたが、パッと見必要のないようなものでも、持ち主にしてみたら大事なものである場合も多々ある。そんな時には無くしたという残念な気持ちの最後の拠り所としてこのBOXは意味があるのであろう。設置されていた長い年月の中に、いくつもの「幸せの念、感謝の念」が様々にこもっていると言えよう。




公園の東南の入り口から入るとすぐ右手に柵で囲まれたモーターボートが置いてある。船の先端には『はと』と書かれている。なぜ?何のために?・・・などの数々の疑問はさて置いておいて、ともかくベージュの新しくはないモーターボートが展示されている。交通公園だから一応、海の交通?あっそうか!・・・って、おほん。この周りにある柵だが以前は時間の制限はあったかと記憶しているが、鍵は開けられていた。ところがある時から鍵を閉めるようになってしまった。中に入ると少しニオイがあって不潔感がある感じだったが、入れなくなった今では懐かしい思い出である。なんとなく閉めた理由は判るが、是非、万難を排し開放に向け努力して欲しいと切に願うばかりである。

モーターボートを横目で見ながら北に向かって進むと左手は自転車用の道路、右手はテーブルが設置してある、休憩スペースとなる。ここには6人ほどが座れる木製のテーブルが距離をおいて二つ、ゆったりと配置されている。キレイな公園の中、黄色の天板に青の足という衝撃の配色ではあるが、ここを利用する人達は案外と多く、夏にはテーブル争奪戦なども・・・行われるのかは定かではない。その周辺には写真のようなプレートが2枚設置されている。これはここに植えられている樹木の説明プレート。一枚はヒメリンゴ、もう一枚はナツミカン。書いてあるのを読めば確かに勉強になるのだが、残念ながら読む気にならないくらいに傷みがヒドイ。早急な修復を望む。

自転車道路に目を向けると、ここは日向ゾーン。道路に囲まれた砂利の広場の先端から時計のある芝生にかけて、影になるものが無い。冬場には憩いの日向ぼっこゾーンではあるのだが、夏場はまさに灼熱の地獄ゾーンと化す。その灼熱という雰囲気とは真逆の樹木がここにはある。それは白樺。白樺と言えば標高の高いところ、寒いところにあるというのが相場だが、ここ品川、恐らく標高0mに近いここにあるのは・・・・なぜ?。

桜の反対側に目を向けると、そこには公園の定番遊具、ブランコ。黄色のパイプ柵で囲まれた、ごく普通のブランコ。イスのした部分にシートを敷いている為、削られる事もなく、雨が降っても水たまりになる事はない。

もう一つ似たようなアスレチック風の遊具が機関車の脇にある。どこから遊具に入っても構わないのだがなんとなく灯台側に設置されたロープのあるところがスタート地点なのだろうか?まっ、ともかくその網を越えると次はミニジャングルジム。そしてそれをクリアすると今度は網。この辺りの部分は途中の階段から上がれるところと平行しているので、階段と網のどちらから行くかは各自の好みによるところとなる。ここからは数段の段差を上がり踊り場を過ぎると、次のゾーンへ行くための吊り橋へ。吊り橋なので当然、下が抜けており、小さな子供たちにすれば絶好の「勇気を証明する場所」となっている。そして吊り橋をわたると屋根付きの高い東屋になる。かつてはここに小さな穴があいており、下を覗いたり、上から何かを落したりなんていう事もできたが、現在は穴が補修され埋められている。ここにはすべり台口と階段口の2箇所が吊り橋とは別に設けられており、ここを使って入る事も可能である。

このすべり台を降りた先にあるのが、公園の基本遊具の一つ鉄棒。この公園の鉄棒は3段階の高さのある一般的なスタイル。最近はめっきり人気に陰りのでてきた鉄棒だが、かつては子供の運動神経をひけらかす絶好の道具であった。特に逆上がりが出来るか出来ないかは小学生にとって重要な問題であり、出来なかった際のかっこ悪い失敗のポーズそのまま、その人の運動神経的な印象になっていた。

そしてこの公園の象徴でもある二つのオブジェ。まず最初はSL。これは昭和44年の開園からここに置かれているもので1897年に製造された蒸気機関車である。ここに来る以前は旧西武鉄道川越線で活躍していたもので、その後、上武鉄道、そして昭和44年に品川区に寄贈され東品川公園に設置されたものである。この汽車だが、当然、階段を登ると運転室に入る事ができる、全ての装置は固定され、現役当時の面影を感じる事は難しいが、雑な固定によってなんとなく本物っぽい雰囲気はかもし出している。時々、子供たちが汽車の屋根まで上っているところを見かけるが、どうやったら上れるのかは不明。明らかに危険な行為であるので、大人は上りたい欲求をぐぐっと押さえ、周りからこうして眺めることを切にお勧めする。

さて、もう一つのシンボル、というかこの公園最大のシンボルはこの灯台。品川灯台を模して作られたものであるが、その歴史はさておき、この灯台は眺めるだけでなく、灯火部分に上がれるように出来ている。まさか大人が上がるなんて恥ずかしいのであがった事はないが、噴水が出ているときには「ちょっと上がってみようかな・・・」という欲求に駆られる。
概ね、公園の概要はこんなところだが、ここにも幼児向けの遊具がいくつかる。象のすべり台とパンダの乗り物である。象の鼻を利用したスベリ台はありがちなアイデアではあるが、よくよく眺めてみると微妙な象の不気味さからか、遊んでいる子供はめったにいない。パンダも同様に遊んでいるのをめったに見ないが、作品のクオリティからみて、どちらかと言えばやはりパンダに軍配が上がる・・・ような気がする。

