博多陶遊窯の特徴です

ファンジェ・ブランドとは。

ファンジェ工房  西 正道

ファンジェ=シンプルな豊かさ=シルエット・バランス・エレガンス
シルエット=輪郭、単純化されたフォルム(形)の線の美しさ
バランス=デフォルメ(変形)された形に違和感を感じない。バランスが取れている。
エレガンス=気品、優美

ファンジェ
博多陶遊窯の作品をさして言います。造語です。
「ファンタジー・オブジェ」又は「ファンシー・オブジェ」のことです。

なぜファンジェ?
博多人形師から創作人形作家へと移り活動して来ましたが、だんだんと人形作家と言う言葉に違和感を感じるようになりました。
人形と言う限定的なイメージから脱出して広くて自由なイメージを表す言葉が欲しくなりました。
それでは、「オブジェ作家」は?
これでは人形と言うイメージは含まれませんので、造語を作ることにしました。
「ファンシー」はファンシー雑貨という軽いイメージがあるので「ファンシーオブジェ」で人形部門を、「ファンタジーオブジェ」で人形以外の部門を表すことにしました。
そこで、両方を表す「ファンジェ」というブランド名にしました。
以後、よろしくお願いします。(2006年10月)

博多陶遊窯の成り立ち

日本の伝統工芸、博多人形の伝統と洗練された技術を受け継ぎ、
未来へ進むファンジェ窯元・博多陶遊窯です。
土の香り豊かな、創作雛人形、創作五月人形、花器、オブジェなど、
シンプルでモダンでユニークな作品を創作しています。
1975年より、15年間の博多人形師の修業を経て、汚れに弱い博多人形から陶人形の世界へ移るべく、独学で陶芸を収得して、 1990年に起業した窯元です。

成形方法

作品の成形には、一部を除いて石膏型を使用しています。
原形(石膏型を取るための作品)製作、石膏型製作、素地作りから本焼きまで、全て一人で作業しています。
現在、紐作り、手びねりの世界へ挑戦を開始しました。
(これを書いて1後、手びねり、紐作りの作品は増殖中です。新作は出来るだけ石膏型を作らないようにと心がけています。新しい可能性を探るためです。)
製作過程のページをご覧下さい。

ファンジェ工房の特徴

曲線の美しさを表現するために、形はシンプルにデフォルメ(変形)されています。
釉薬を掛けていない作品は、自然な土の色を生かし、土の香り豊かな、心を癒すものとなっています。
釉薬は、ファンジェ工房が独自に調合し、ことのほか美しく輝いています。

型押し独特の美とは

型押しの反対側にあるのが、手びねりでしょう。
手びねり人形はかなりの所で作られています。
マリンメッセで開催される「陶磁器フェアー」を見ると、一般の窯元でも手びねりの人形が 茶碗の横に並んでいます。

なぜ、手びねりの人形かと言いますと、型を作るには、また、別の技術が必要となります。

手びねり人形は、即興性の面白さと、そのタッチで表現し、
型押し人形は、計算された美しい線と完成されたフォルム(形)で表現します。

陶芸専門の一流雑誌の女性記者さんに「石膏型で製作しています。」と言いましたら「じゃ、手作りではないんですね。」と言われました。
次に述べます、世界の一流磁器人形は全て型による成形です。
世界的文化遺産であります中国の「兵馬俑」(へいばよう)も、基本的な形は、石膏型で作り細部を変更していったようです。2千2百年前にすでに石膏型があったんですね。
型を使用しないと数千体の大きな素焼き人形は作れなかったでしょう。

世界の一流磁器人形と博多陶遊窯

マイセン人形
マイセン人形

世界の一流磁器人形にも、陶遊窯とは違う「シルエット・バランス・エレガンス」が満ち溢れています。
マイセン磁器人形(ドイツ)
17世紀、ヨーロッパでは中国の磁器や日本の伊万里などが盛んにもてはやされていました。
純白で薄く、硬く艶やかな硬質磁器はヨーロッパでは未だにつくりだすことのできないものであり、列国の王侯貴族、事業家たちはやっきになって製法を見つけようとしていました。
約300年前、ドイツのザクセン選帝候アウグスト2世の時代、マイセン窯はヨーロッパで初めて硬質磁器を生みだしました。
マイセンの日本公式ホームページ
博多人形の歴史は約400年なので、マイセン磁器人形より博多人形のほうが100年古いことになります。(博多人形の歴史)

アイリッシュ ・ドレスデン・レース磁器人形(ドイツ→アイルランド)約110年の歴史
1895年、アントン=ミューラーがチューリンゲン・ルドルシュタット伯爵の庇護を受ける。
ドイツのチューリンゲン地方のウォルクシュタットにミューラー社を設立。
1962年、アイルランド=ドロムコリハに工房を完成し、1963年に生産を再開。
アイリッシュ・ドレスデンの日本公式ホームページ

フンメル磁器人形(ドイツ)約100年の歴史
1909年、ベルタ・フンメルという名の女の子が、ドイツのババリア地方に生まれました。
少女時代から才能は明らかでしたが、18歳の時に芸術に造詣の深い父親と共に首都ミュンヘンを訪れたことが彼女の芸術的発展の重要な一歩を決めることになりました。

ミュンヘン芸術応用アカデミーに入学して4年の間に驚くべき創造力を伸ばし、偉大な将来性が認められたのです。
しかし、ジーセン尼僧院の戒律のみならず芸術にも大きな重点を置いて修行を進める尼僧たちの影響を受け、1931年にアカデミーを卒業後、尼僧院に入りました。
マリア・イノセンティアと名前を変えた彼女は、貧しい尼僧院の収入を助けるべく、絵を展示・販売するようになりました。

動物に話しかける子供、ソリで遊ぶ子供、お手伝いをする子供、友達と戯れる子供達を描いた
魅力的なポストカードがフランツ・ゲーベルの眼にとまり、絵の中の子供達が立体化され、1935年フンメル・ドールとなりました。
シスター・M.I.フンメルは、37歳であまりにも短い生涯を終えましたが、彼女の非凡な精神は、今も世界中の人々の喜びのためにゲーベル社のアーティストにより、見事に立体的な作品として輝き、生活の詩として豊かに生き続けています。
フンメル磁器人形の日本公式ホームページ

リヤドロ磁器人形(スペイン)約55年の歴史
リヤドロの始まりは、1950年代に、バレンシアの近く、アルマセラに建設された小さな工芸工房でした。
ここで、リヤドロ・ファミリーの三兄弟、ホアン、ホセ、ビセンテは、芸術的な創作への意欲と、より豊かな生活への憧れに動かされ、ポーセリンの新しい制作技術を探求していたのです。
リヤドロ磁器人形の日本公式ホームページ

博多陶遊窯と世界の一流磁器人形との共通点

アイリッシュ ・ドレスデン・レース人形、フンメル人形、リヤドロ人形は、マイセン人形の伝統を受け継いでいます。
4者とも製作技法、表現方法に大きな差はありません。よって、共に人形を小さなパーツに分けて、型を取り成形しています。

博多人形との共通点
陶遊窯との共通点は成形にを使用している所ですが、現実を忠実に表現する細かい作り方、模様の繊細さは、博多人形に似ています。
博多人形も有田焼きと手を組めば、世界の一流磁器人形になれます。
(これを書いた後あることを思い出し、これは不可能だと理解しました。博多人形・もう1つの歴史をご覧下さい。)
今からでも遅くは無い(↑不可能と書いた1年後、また書き加えます)2007年9月
博多人形を世界の一流磁器人形にするのは簡単です。
なぜなら技術はあるのですから。やる気が無いだけです。
ではなぜ私がしないのか?写実的な作りと磁器が趣味に合わないと言う理由です。
有田や伊万里の窯元との交流は持っています。
博多人形の関係者でやる気のある方があれば、私も協力します。
実際、伊万里焼の窯元から「磁器人形を一緒に作ろうよ。」と提案された事もあります。
博多人形の世界は驚くほど狭いです。
外に出てみると分かります。
博多人形の世界が崩壊する前に、どなたかやる気のある人はいませんか?簡単ですよ。

違いは
陶遊窯が陶土を使用し、世界の一流磁器人形は磁土を使っています。
世界の一流磁器人形の場合、規模が大きいので細かい分業制度が出来ています。
世界の一流磁器人形が、非常に写実的に対して、陶遊窯はシンプルな豊かさをモットーにして、デフォルメをしています。
ファンジェには、現実にはありえない形があります。

今後の博多陶遊窯

2007年10月末 

現在、博多陶遊窯は猛烈な勢いで変化をしようとしています。
一年ほど前から、手ひねりの干支の猪を作り始めたのがきっかけとなり、今は毎日のように手ひねりの人形を作っています。
紐作りの作品にも積極的に手がけるようにしています。

ファンジェ=シンプルな豊かさ=シルエット・バランス・エレガンス
シンプルな豊かさは変わりませんが、それぞれの意味合いが変化して行くものと思われます。
シルエット=輪郭、単純化されたフォルム(形)の線の美しさ → がさついた無骨な線とフォルム
バランス=デフォルメ(変形)された形に違和感を感じない。バランスが取れている。 → これは、そんなに変化しませんが、今までほど注意深くならない。
エレガンス=気品、優美 → 外観の優美は気にしない

なぜ変化しようとするのか。
そんなにはっきりした自覚はありませんでしたが、別の世界の面白さを知ってしまったのです。冒険心でしょうか。
どのような世界が展開されようとしているのか、今後を待たないと私にもわかりません。
天使のオブジェを紐作り  手びねりの招き猫  お地蔵様を紐作りします

ファンジェ工房 博多陶遊窯 西 正道

次の「制作過程」のページへ ・ ページトップへ↑
ファンジェ・ブランド
陶器人形の作り方。
賞歴、個展歴など。
2004年2月12日(木)
レポーターの千香ちゃんが雛人形を作りに来ました。その時の様子です。
大切なお人形の供養。

お問い合わせメール
サイトマップ

Google

    アクセス解析