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川柳見習い
平成14年7月から見よう見まねで川柳らしきものを作り始めた。
メロウフォーラムの川柳部屋やNHKラジオなどでの入選作を中心に掲載する
題詠はここ
時事川柳はあちら
題詠の部
十一月「食」
食い逃げを許してならぬ天下り
何食わぬ顔して帰る午前様
駅弁は蓋の飯粒から食べる
言い訳をしてもどこかで食い違う
十月「嘘」
似合うねとそのひと言で平和です
嘘のない政治しますと嘘をつく
最後まで嘘で通して欲しかった
あのころの可愛い嘘がうそみたい
九月「読書」
とりあえず趣味は読書と書いておく
愛読書マンガ・マニュアル・攻略本
立ち読みに三日通って読了し
書評欄読んだら読む気しなくなり
犯人は誰だ後ろのページ繰る
八月「平和」
遺言になんにもないと書いておく
ピカドンと引き替えに得たこの平和
平和です憲法にそう書いてある
祈ったり宣言すれば来るらしい
七月「青」
回らない寿司屋の時価に青くなり
青春の詰まったレター皺伸ばす
卒寿から見れば古希など青二才
青い鳥追った挙句が今ここに
六月「楽」
楽々とクリアーしたのは寿命だけ
行き先は極楽浄土と決めてある
楽園のうたい文句に騙される
貸し借りを千秋楽に精算し
憧れる左団扇の楽隠居
五月「名」
村の名が消えて市民が田植する
カタカナの病名どこが悪いのか
アリバイを名産店でつくってる
強くても名横綱にはほど遠い
四月「一」
一を聞いて十を忘れる歳となり
バツ一が芸能界で箔をつけ
一円玉拾う心に徳宿る
三月「読む」
入門書読んで分かれば上級者
約款は読めないように書いておく
代読と以下同文で卒業す
年齢と目方いつでもサバを読み
サバ読んでみても甲斐ない歳となり
手の内を読んだつもりが読まれてる
二月「行」
このへんで改行したいわが人生
銀行の名前覚えたころ変わり
人生を鈍行で行く爽やかさ
出て行って戻ってこない諭吉翁
流行は十年経てば元どおり
平成十八年一月「友」
ここだけの友だちが居る縄のれん
筆跡ですぐ目に浮かぶ友の顔
悪友が良友になる年の功
ワンちゃんが友だちの輪を拡げてる
共白髪いまじゃ生涯戦友だ
十二月「走」
走り書きメモの乱れが気にかかる
逢いたくてペン走らせたあの時代
うちの子だ一周遅れで走ってる
走り込みまだまだ足りぬダイエット
十一月「優」
優しくてお金があって留守がいい
貧乏も開き直れば優雅なり
迷優も怪優も居る小泉座
招待のつもりで行けば優待か
十月「月」
月並みな口説きの果ての共白髪
月収を聞いて呆れる新議員
遠回りしたけど月は青くない
八月「遠い」
眼は近く耳は遠いが口達者
ダイエットその数字にはほど遠い
諭吉とは疎遠になったわが財布
遠い日のロマンの夏に戻る夢
遠回し注意したけど通じない
七月「話」
胸騒ぎちょっと話があるという
ここだけの話といってひろめてる
美談より別れ話が面白い
ありがたい講話右からすぐ左
ドア閉まり目と目で話す終列車
「忘れる」(NHKラジオぼやき川柳7/2放送)
◎大賞 忘れ物届けた縁で横に居る
忘れ物取りに来たのにまた忘れ
六月「心」
気心の知れた仲ほどややこしい
古希過ぎて遊び心が燃えさかる
絵心がなくてソフトで水彩画
「下駄」(NHKラジオぼやき川柳6/25放送)
下駄投げて予報士よりもよく当たる
「同じ」(NHKラジオぼやき川柳5/28放送)
肩ぐるま同ンなじ顔が上と下
五月「風」
貧乏を風流にする痩せ我慢
嫌なこと柳に風で長生きし
風上に置けぬ奴ほど出世する
「光る」(NHKラジオぼやき川柳4/30放送)
大阪のオバチャン飾る光り物
四月「音」
音痴だといいつつマイク離さない
一年生靴音弾む通学路
コンサート着信音でこわされる
ピンチではテレビの音を消して見る
オイ誰だにおいすれども音はなし
三月「もえる」
初恋の燃えカス残るクラス会
青春の燃え尽きぬまま古希となり
裏庭で今朝も燃えてる猫の恋
草萌えて一年生のランドセル
松明の炎に照れる二月堂
「肩」(NHKラジオぼやき川柳2/19放送大賞)
肩車した子に肩を並べられ
二月「とり」
青い鳥探しあぐねて古希になり
閑古鳥まだ鳴きやまぬアーケード
飛ぶ鳥を落としたころのチョコの数
尻取りで人柄わかる十二番
お水取り済むのを春は待っており
平成十七年一月「白」
白寿まで生きるつもりのジョッギング
腕白も白寿も笑う四世代
正月は白鶴白鹿白ワイン
関白も定年後には濡れ落葉
十二月「残」
日めくりの残る厚さを目で数え
くじ引きは残念賞しか縁がない
通帳の残高睨む年の暮
人生の残り火燃やすこれからだ
十一月「乗り物」
白寿乗せ古希が押してる車椅子
乗り心地試してみたい霊柩車
人生は乳母車から車椅子
なりたいよファーストクラス症候群
終電の網棚かなし忘れ物
「頼む」(NHKラジオ11/6放送)
頼まれた祝辞で名前間違える
「困る」(NHKラジオ10/30放送)
もてすぎて困った頃に戻りたい
「追う」(NHKラジオ10/16放送)
追い越してチラッと見たら当て外れ
十月「笑」
モナリザの謎が微笑むカレンダー
顔文字で笑顔を送るeメール
下山道ひざが笑って往生し
九月「長」
身長の伸びに知性が追いつかず
百薬の長と親しむ秋の夜
交渉はセッパ詰まって延長へ
八月「見」
中身より見た目で選ぶお中元
ご意見を聞くだけ聞いて知らん顔
冬ソナを見たことないが見たつもり
言い訳をするほど嘘が露見する
見えすぎてチラリのころが懐かしい
七月「寝」
ふと洩らす寝言の名前聞き咎め
あどけない寝顔に疲れ癒される
狸寝がシルバーシートに並んでる
寝押しした筋が見えてる独り者
「開く」(産経夕刊7/1掲載)
封を切るまでが楽しみ夏賞与
「腕」(NHKラジオ6/26放送)
リストラで妻の太腕たのもしい
六月「打つ」
プリンスの直言人の胸を打つ
定年後蕎麦打つ人の生き生きと
天才と呼ばれてやがて頭打ち
ふぐ刺しに舌鼓打ちあの世行き
追及に知らなかったと逃げを打ち
「縮む」(NHKラジオ6/12放送)
(大賞)恐縮でございますがと威張ってる
「時計」(NHKラジオ6/5放送)
青春へ時計の針を戻したい
五月「青」
ほろ酔いが勘定書で青くなる
青テント三種の神器備え付け
年金が不安な老後青写真
メロウでは五十六十青二才
「折る」(NHKラジオ5/15放送)
(大賞)網棚に折詰ひとつ終電車
「朝」(NHKラジオ5/15放送)
目覚ましを止めて二度寝の極楽へ
「城」(NHKラジオ5/1放送)
孫が来て城明け渡し居場所なし
四月「初」
悔やまれる最初のボタン掛け違い
別れたよ初心忘れたあの二人
初耳だどうしてくれる俺の顔
初代から伝わる家訓どこへやら
初歩の字に偽りありの入門書
三月「春」
青春という日もあった鏡見る
ウィルスがわが世の春と飛び回る
春場所は大阪弁で表彰し
武豊きみが頼りだ春うらら
惚れました小津の晩春原節子
二月「筋」
社会面背筋の寒くなる話題
大筋は認めながらも否認する
筋論が通るほどには甘くない
本筋を逸らす答弁小泉流
首筋をヒヤリとさせるボスの声
平成十六年一月「進」
二階級特進しても還らない
アンケート薄謝進呈眉につば
進級と進学の春泣く財布
昇進をしたら残業代つかず
十二月「越」
人生の山は越したが先見えぬ
肩越しに声も飛び交うのれん酒
のど越しのこの一杯で生き返る
僭越でございますがとしゃしゃり出る
引っ越しを三回しても馬鹿息子
十一月「踏む」
赤絨毯踏めば忘れるマニフェスト
選挙済みどの公約を踏み倒す
踏切は開かず電車は発車せず
ドジ踏んだ開き直った生き延びた
痛勤車踏んだ踏まぬで寒い朝
十月 「書」
初孫の名を筆太に書き上げる
予定表書いたことさえ忘れてる
始末書を書いた枚数自慢する
日本一成って目玉を書き入れる
九月 「飲」
何もかも飲み込んでいる太っ腹
飲む前と飲んだあと飲むこの薬
わが住まい飲み屋に5分医者2分
休肝日明日を待ちかね早寝する
憤懣をぐっと飲み込みこの笑顔
六月 「楽」
楽々と首位街道を虎が往く
極楽の切符の予約間に合うか
楽しんでするのがミソよボランティア
貸し借りで千秋楽に八勝目
危機じゃない極楽トンボ小泉さん
五月 「会」
宴会で窓際族が生き返り
恩師より老けたのがいるクラス会
会いたくもないのに限りやってくる
自治会も年功序列生きており
四月 「足」
午前様闇の廊下を忍び足
襟足にそっとクチビル寄せる夢
大根が二本並んだ健康美
待ってくれ逃げ足速い諭吉さん
三月 「手」
ボランティア翻訳すれば手弁当
お手を振る気品そなわる愛子さま
稼ぎ手が足手まといになり果てし
懐手してあんのんと暮らしたい
ちょっと待てその手の話眉に唾
平成十五年二月 「通」
通訳がなけりゃ分からぬギャル言葉
独身で通すつもりかオイせがれ
通帳の数字見るたび出る吐息
通ぶってみたが馬脚があらわれる
十二月
題詠「光」
七光り幅を利かせる永田町
どの子にもどこかに光るものがある
変人がキラリと光るノーベル賞
フセインの誤魔化しに目を光らせる
ルミナリエ丸の内ではミレナリオ
十一月
題詠「迷う」
◎ ご祝儀の中味に迷う世間体
改革は迷走の果て竹の中
バーゲンの波に揉まれて目が迷う
決められず見合いの相手アミダ籤
十月
題詠「表}
表向きそういうことでご内聞
表計算ソフト電卓で検算し
表には出さないままに医療ミス
表面を取り繕って謝罪する
裏表透かして見たがニセ掴み
九月
題詠「ちょっと」
田舎道ちょっとそこまで三里半
ちょっとした驕りが今日の咎となり
ちょっと待て消費者の眼が光ってる
どちらまでちょっとそこまでではごめん
ちょっとだけならよかろうと休肝日
八月
題詠「漢数字を詠み込む」
禁煙は三日坊主のくり返し
改革の行き先いまだ五里霧中
倒産で株券二束三文に
ゆっくりと二人三脚共白髪
へそくりを百発百中見破られ
七月
題詠「流 す」
共催が流してくれたわだかまり
質流れとは見えないねこのシャネル
父さんの背中も狭くなったなあ
流し目に魅入られたのが運の尽き
艶聞を流したころに戻りたい