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<銀座展にかけつけた瀬戸内寂聴さん(10月15日撮影>

 

杉並郷土博物館別館企画展

 

 

 

◆王朝継ぎ紙とは◆
 継ぎ紙とは、平安時代に作られた極めて美しい和紙工芸の一種です。
 和紙をさまざまな色に染め、文様をきら刷りするなどしてさまざまな種類の紙を用意する。これを直線的に切り継いだり、自由な線で破り継ぎする。あるいは、少しずつ色の段階の付いた紙を重ねる。さらにその上に金銀の砂子や切箔を施したり文様を描き加えると、華やかで滋味のある繊細な料紙ができあがります。

 当時の継ぎ紙の作品としては、唯一「西本願寺三十六人家集」が残っており、世界にも類まれな芸術品として、平安の美とは何かを私たちに教えてくれています。こうした継ぎ紙の技法は、その後、長い間絶えていました。

 日本の伝統的な美しさであるこの継ぎ紙を次の世代に伝えるため、近藤富枝は1979年に王朝継ぎ紙研究会を発足させ、『王朝継ぎ紙
(R)』を創始しました。平安時代の姫君たちが几帳のかげで手にとって鑑賞していたその美しさを、現代に復元し、みなさまと一緒に後世に残していきたいと考えております。
Summary in English
主宰 近藤富枝
もよぎ塾塾長 近藤陽子
注:王朝継ぎ紙(R)……「王朝継ぎ紙」は財団法人 民族衣装文化普及協会の登録商標です。
西本願寺三十六人家集◆
 天永三年(1112年)三月、六十の賀の祝いに妃の一人であった、藤原道子(承香殿女御)が白河天皇に献上したものといわれています。三十六人のすぐれた歌人たちの個人歌集です。文字の筆者としては二十名ぐらいの筆が入っていますが、藤原定実、藤原定信、藤原道子などが推定されています。
 西本願寺に伝わるこの三十六人家集は、全体三十九帖の内、三十二帖が制作当初の作と考えられています。他の七帖は後世のものであり、兼輔集が鎌倉時代に、人麻呂集上・下、業平集、小町集の四集は江戸時代寛文期に補われたということがわかっています。西本願寺では江戸時代を通じて重要な法会仏事などに三十六人家集を陳列展示することもありましたが、やがて忘れられてしまいました。
 明治29年、西本願寺の古筆調査をしていた大口鯛二氏によって再発見され、古筆界・学界が注目することになったのです。
 昭和4年、武蔵野女子大学(現武蔵野大学)の建設資金を捻出するため、貫之集下、伊勢集を分割譲渡しました。昭和6年、国宝に指定されています。
     
   
     
継ぎ紙の技法と用語解説◆
○切り継ぎ
2枚の用紙を直線で切り取って継ぎ合わせる技法。用紙の種類や色を変える場合が多い。

○破り継ぎ
2枚の用紙を微妙にゆらいだ曲線で切り取って継ぎ合わせる技法。用紙の種類や色を変える場合が多い。

○重ね継ぎ
同系統で段階的に濃さの異なる5枚の用紙を重ねるのだが、このときすこしずらして貼り合わせる技法。色のグラデーションができる。

○墨流し
水面に墨を浮かせて、紙に写し取る一般的な技法。

○描文様
金泥、銀泥などを筆に付けて描く文様。鳥や折れ枝などが定番である。

○唐紙
具引きした紙に版木で文様を刷った紙。通常、雲母(きら)刷りするので、光線の具合で見え方が変わる。

○料紙
書に用いる和紙を、一般に料紙と呼ぶ。

○粘葉本
糸を使わず糊だけで制作する冊子の装幀方法。平安時代の冊子はほとんどこの方法で作られている。見開き2ページ分の用紙を2つ折りにし、順に綴じるため(糊で平綴じ)、完全に水平に開くページと、そうでないページが交互にできる。また、紙の裏側も使うことになるため、デザイン的にはあらかじめ裏面の見え方も考慮する必要がある。





王朝継ぎ紙を紹介した本◆

 継ぎ紙の由来や技法を解説した本が出版されています。お近くの書店でご注文いただくか、最寄りの教室、継ぎ紙展会場などでお求め下さい。


●近藤富枝の王朝継ぎ紙
王朝継ぎ紙研究会=編
ハクビ出版局
定価3000円(本体2913円)
(絶版)

粘葉本、源氏かるたなど、王朝継ぎ紙研究会同人の制作した本格作品の紹介と技法プロセスの解説があります。

●愉しい王朝継ぎ紙
近藤富枝=著
海竜社
定価1906円(本体1850円)
(絶版)


アクセサリや屏風など暮らしに生かす現代感覚あふれる継ぎ紙の利用法、作り方の解説もあります。

●王朝継ぎ紙
近藤富枝=編著
毎日新聞社
定価6500円(絶版)

西本願寺本三十六人家集の作品、および王朝継ぎ紙研究会同人の制作した作品の紹介。継ぎ紙誕生の背景や技術解説、制作方法などを収録。

 
王朝継ぎ紙研究会◆
 
 近藤富枝が主宰する、王朝継ぎ紙の技法などを研究する会。この会の同人が中心となって展覧会を開催したり、カルチャーセンターで講師を務めるなど、継ぎ紙の啓蒙活動を行なっています。
→王朝継ぎ紙研究会のあゆみ
●教室紹介

下記教室で研究会のメンバーが『王朝継ぎ紙』を教えています。時間が変更になることもございますので、各事務局にお問い合わせの上ご参加下さい。

◆池袋教室
〒171-0022 東京都豊島区西池袋3-27-12 池袋ウエストパークビル9階
TEL:03-3985-6401
第1日曜日・第1月曜日、第3土曜日10:30〜15:30

◆青山教室・・・NHK文化センター(手芸・工芸)
〒107-8601 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館
TEL:03-3475-1151
第1・3火曜日13:00〜15:30

◆毎日教室・・・毎日文化センター(手工芸)
〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1 毎日新聞社内
TEL:03-3213-4768
第2・4火曜日10:30〜12:30

◆新宿教室・・・朝日カルチャーセンター・新宿(手芸)
〒163-0204 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル4F
TEL:03-3344-1941
第2・4月曜日10:00〜12:00

◆荻窪教室・・・読売・日本テレビ文化センター荻窪(陶芸・工芸)
〒167-0043 東京都杉並区上荻1-7-1 荻窪駅ビルルミネ6F
TEL:03-3392-8891
第2・4水曜日10:30〜12:30

◆日本橋教室・・・小津和紙博物舗
〒103-8435
東京都中央区日本橋本町3-6-2小津本館ビル
電話 03-3662-1184(代)
第1木曜日10:00〜15:00


◆名古屋教室・・・紙の温度
〒456-0031 愛知県名古屋市熱田区神宮2-11-26
TEL:052-671-2110
第4火・水曜日10:30〜15:30

◆京都教室・・・楽紙館本店
〒604-8141 京都市中京区蛸薬師通り高倉西入
TEL:075-221-1070
第3木曜日10:30〜12:30/14:00〜16:00

◆仙台教室・・・NHK文化センター仙台・定禅寺通り
〒980-0822 仙台市青葉区立町27-21 仙台橋本ビルヂング2F
TEL:022-224-4811
第1・3木曜日10:00〜12:00

 
・やっと公開に漕ぎつけました(2001/6/25)。
・英文の要約を追加致しました(2001/7/20)。
・はがき、一筆箋の商品情報を更新致しました(2002/5/15)。
 
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