チンピク度数ゼロ
-NO SEXUAL EXCITEMENT-
| 「そんなの知ってる」 段ボールの中から腐ったみかんがオレに話しかけてきた。 「違うんだ、オレの話を聞いてくれ」 「いいえ聞きたくなんてないわ。あなたって最低の男ね」 「まってくれよ、オレはただ、、、」 「さようなら。私はあなたの前から消えるけど、あなた愛し続けることで復讐するわ。ずっと愛してやるから、、、、」 そんなやりとりの1時間前、こんなことを話した。 CCBが解散したかどうかはここでは問題ではない。 むしろ、温暖化ブームに水を差し、警鐘をうちならしたいのが本音だ。 というのは、最近世界で評価をうけているフロン代替物質であるHCFC、HFCなどを使った冷却器などが近年売れに売れているが、これはどうしたものか、ということだ。 つまり、オゾンホールが最近南極大陸の1.5倍くらいに拡大しているのは周知の事実だが、フロン対策が始まる前のフロンがオゾン層に到達していないのもまた然り。 フロン最盛期の1988年以降分のオゾン破壊はまだ進んでいないのだ。 オゾンだけでなく温暖化も問題になっているさなか、その責任はすべて二酸化炭素に押しつけられている。がしかしだ。このHCFC、HFCってのは二酸化炭素の1万倍以上の温室効果を持っているのだ。 「オゾンを守れば温暖化、そうすりゃおめぇも腐り放題だな。」 あられもないことを口走ってしまった。その結果が上の悲劇だ。 オレは目に涙をためながら日立の営業部冷蔵庫販促課に足を運んだ。 「どぉーしてくれんだよぉぉぉぉ」 若作りな営業部長秘書(31・独身・男)はオレの前に立ち、眼鏡を優雅にはずして胸ポケットにしまった後、いきなりスーツとワイシャツを引きちぎり、たじろぐオレにやさしく、悩殺的なポーズでこういった。 「おとりなさい」 豊満な胸筋の谷間には防腐剤がはさんであった。 オレは辛抱たまらずその防腐剤を抜き取り、そこを走り去った。 オレの下腹部に残るグニャっとした感触は、鍛えぬかれた筋肉とは対照的に男の弱さを露呈していた。 いつしかフロン代替物質の温室効果を告発することを忘れていた。 さわやかな青空がオレを迎えてくれた。 |