タイムカプセル






「はぁー?タイムカプセル?」

なんじゃそりゃ・・・とは言わないが

まーた何を言い出すんだこいつは!とは思った。

「もしかして忘れたのかい?」

俺の反応はお構いなしで言われた言葉に

いや、忘れたとかじゃなくてそんなことを突然言い出す意味がわかんねーから!

と自室でごろごろする俺を見下ろして奴はわざとらしいため息をついてくださった。

「忘れてるだろうとは思っていたけどここまで予想通りとはね」

何が予想通りなんだよ!!

俺にも分かるような一からちゃんと話せ!!

とやっぱり床に転がってごろごろしながら喚く俺にヌイは一枚の紙を見せた。

それは丁度3年前の今日の日付が書かれていて



”3年後の今日にタイムカプセルを開ける”



と一言書かれていた。その下には俺とヌイの名前と血判・・ではなくて、いや多分そのつもりで押したと見られる指型

「これって・・・」

「思い出したか?」

「いや」

読んだ瞬間に何やら閃いたような気がしなくもなかったんだけど・・・忘れた。

「忘れるな!」

おぉ、珍しい!!ヌイのつっこみだよ!!

よしっ、珍しいヌイのつっこみに免じて(?)頑張って思い出してみよう

と、ムクリと起き上がり座禅なんかしてみる。

えーと、3年前に何があったっけ?うーん・・・うーん・・・うー・・・ん・・・・


ゲシッ


「んあっ!?何事!!」

、お約束なことはしなくて良いから」

えっと・・あは・・あはははは・・・俺、寝かけてました?

うわぁ。マジでお約束事だよ!!恥ずかしい(><)

あっ、でも!!

「今、お前に蹴られたせいで思い出したぞ!!」

あぁ、ばっちりとな!!

「それは良かった」

「なわけあるかい!!」

蹴られた分のお返しはあとできっちし返すからな

かんなり強く蹴られたせいで今もまだ頭くらくらするし?

てことで、ヌイに蹴られて、おもいっきし蹴られて(痛かったので強調してみた)

思い出した3年前のこと!!

あれは確か俺が何かのTV番組みてたのがきっかけだな。

○十年前に埋めたタイムカプセルを掘り出すとかいうのをやってて

それを見ていた当時小6だった俺はそれはもう、感動した!!

懐かしの品やら作文やらを見て当時を懐かしんで泣く人達を見て俺も貰い泣きした

で、思ったのさ

この感動を俺も味わってみたい!!と。

まあ、でもこう思うのは俺だけじゃないはず!!だってな、なんかやってみたいじゃん

でも○十年も待ってるなんてできるか!絶対忘れてるし!と俺は考えた

そうだよな。3年後の今でさえヌイに蹴られるまで忘れてたからな

○十年後なんて綺麗さっぱり蹴られるくらいじゃ思い出せないくらいに忘れてること確実だろう

でもヌイは絶対にどれだけ過ぎようとも覚えてるだろうけど

俺とヌイ、足して割ったくらいが丁度良いくらい?

なんて話は置いといて、

で、忘れるから実験♪みたいな感覚で”じゃあ、3年後に開けよう!”とか思ったんだな。

その当時は3年で忘れるとは思ってなかっただろうから・・・甘いな、3年前の俺

とりあえず開ける日決めて、でも一人だと寂しいからその時一緒にその番組を見てたヌイをひきずりこんだ・・・か


うん。まあこんな感じだったはず。

ヌイに聞けばもっと細かい状況説明とかあるかもだけど長いし小難しいからパスね。

まあとにかく今日が開封日だということはわかった。

でだ・・・

「ヌイ」

「どこに埋めたか?かな?」

「ピンポーン」

あはははは。さすがにそこまでは思い出せなかったよ♪

「思い出すようにこの”ニウ(”新”と言いたいらしい)乾汁”飲んでみないか?」

いや、そんな怪しい物を目の前に差し出されても飲みませんから!!

てかそれは何処から出してきたんだよ!

たく、油断も隙もありゃしない!!

そんなのはあとで流しに流しとけ!!栄養あるというなら庭の草木にやっとけ!!

でもそれやったら絶対に枯れると思う。つーか絶対枯れる。根絶やしだ・・・母、ゴメンよ(TT)

「とにかくお前はちゃんと覚えてるんだろ?教えろー!!!」

教えないとこれからお前が作る乾汁に悪戯しまくってやるぞ?

俺の好きな黄桃缶詰のシロップとかさくらんぼ缶詰のシロップとかみかんの缶詰のシロップとかいれるぞ?

それでも良いのか?

と言ったら・・・・なんでそんな青褪めるんだよ。あっ、後ろに乾汁を隠すな!!

そんな嫌かよ。。。入れた方が絶対においしくなりそうだってのに

「とにかくそれが嫌だったらさっさと教えろ!」



てことで連れてこられたのは俺達が通っていた小学校の裏山

こんな所に埋めたっけな?

、やはり思い出してないようだが埋めてはないぞ」

「はいっ?」

埋めてないってどーゆーことだよ

「あの時、同じように普通に埋めるのは面白くない。そういってお前は・・・・」

一旦言葉を区切って指差したその先には

「鳥の巣箱?」

「そうだ」

・・・・・・・・・・あの中に詰めましたか?

そう、目で問いかければ・・・・頷かれた。

えーと

「どの巣箱に詰め込んだか覚えてるか?」

俺達の頭上にはたくさんの巣箱があった。

昔、というか3年前はこんなになかったような気がするんですが・・・

「毎年、卒業生達が自作の巣箱を作って古いのと交換しているんだ」

・・・てことは?

「俺達のタイムカプセル巣箱は?」

「まだここにるかもしれないし交換して捨てられたかもしれないな」

「お前、どの巣箱に隠したか覚えてないのか?」

「さすがにそこまではな」

お前!!こんな時のデータ集めじゃなのか?

「あの時はまだ集めてなかったからね。」

うわぁぁぁ!!肝心な所で役に立ってないよ!!

てことは何!?俺達のタイムカプセル行方不明ですか!!

そしてもしかしたら捨てられてるかもしれないということですか?

せっかくごろごろ過ごす休みなのにここまで出てきたのに!!

おもいっきし無駄!!そして3年前の俺の行動も無駄!!

悔しいぃぃぃぃぃぃ

「悔しいといってもは忘れていただろう」

いくら忘れてても思い出してしまったからには悔しいんだよ!!

あれじゃねーか。俺ってば蹴られ損の思い出し損じゃねーか!!

くそぉぉぉ・・・・こうなったら!

「ヌイ、月曜に手塚とか不二とか英二とかとか部室に集めとけ!!」

「集めなくても部活あるから集まるけど」

うっしゃ!!こうなったら明日からまた新たなるタイムカプセル計画発動だ!

・・・諦めろ」

「ヤダ!!」

今度は、今度は絶対にちゃんと覚えとくから大丈夫だ!

そして今度は巣箱に詰め込むんじゃなくてちゃんと埋める!!

これならば大丈夫だろう!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・多分!!


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