ケンカ






只今俺は皆と喧嘩中だった。

というよりも俺が一人勝手に怒ってるだけともいわれそうなのだが

でも腹がたったものはしょうがない!!

ということで今日は朝から皆を避けまくっていた。

怒ってる理由というのがあまりに勝手で理不尽なことだとはわかっていはいても

どうしようも我慢できなくなる時というものがあるのだ

例えばなかなか梅雨もあけず、ジトジトした嫌な雨が降ってる時とか

これはこの時期の切実な悩みなんだ。

それなのに奴らはそこんところを全然わかってはくれない。

だから余計に腹が立つ!!

でもこんなに腹が立っていても放課後になったら部室にいかなきゃならん

何故なら俺はテニス部のマネージャーだからな

でも今程なったことを後悔することはない!!

本当になんとかならないものか



「で、は朝から何をそんなに怒ってるの?」

「別に」

「別にって顔じゃないにゃ」

「べーつーにー!!」

先輩、やっぱり怒ってるんじゃないスか」

あーもー!!不二も英二も桃も煩い!!

俺が怒ってるってわかってるんだったら話かけるんじゃねーよ!

とりあえず桃、その足邪魔

「って!!先輩。機嫌悪いからって足踏むことはないじゃないですか!」

痛いっすと喚く桃に心の中でざまあみろと笑ってやった

、どおしたんだい?」

大石もその後ろでタカさんも心配してくれてるけど

今は気にしてらんない。というかそれどころか気遣ってくれるいつもの優しさにも腹が立ってくる。

それに俺のこと気にするなら俺が怒ってる原因の方を気にしてくれ

でもこの二人には心の奥の奥の奥の方でわずかに申し訳ないと感じつつ

その前を通り抜ける。

で、通り抜けた先には

、今日はえらく不機嫌だな」

逆光眼鏡を光らせつつ俺を観察しなにやらノートに書き込む乾を睨みつけて無視

無視で横向いた先にいた海堂とバチッと目があってしまった。

いつもの癖というかジロッと睨んでくる奴に俺は負けてなるものかと睨みつけてやった。

そしてその結果、海堂が目をそらして今日は俺の勝ち

あぁ、なんだか少しだけ気分上昇

と思った所に新手の越前登場!

こいつとははじめっから勝負する気はないとくるりと体の向きを変えたその正面には手塚が

仁王立ちして俺を見下ろしていた。

ちょっと背があるからってコノヤロウ!!



「何だよ」

「何を怒ってるんだ」

「怒ってねえっていってるだろ」

「それが怒ってないという態度か」

「そうだよ」

なんか文句あるか?

今日は海堂に勝ったんだ睨み勝負、お前にも負けねえ!と睨み返してやる。

そんな俺の肩を掴む奴がいた

誰だよ!!邪魔すんな!!

振り返ればそこには久しぶりに見る目を見開いた不二の姿があった。

、何を怒ってるのかしらないけど言ってくれなきゃわからないよ」

わからなきゃその原因をなのとかすることもできない

そお言われても怒ってるのは怒ってる。それはもうとてつもなく

でもその理由を言えといわれて・・・・言うことが出来ない

何故ならその原因なんてこいつらに怒ることじゃないから

どうしようもないことだから

でも、怒らずにはいられないってことがあるんだよ!!

「そういえば、去年の今頃もの機嫌が悪化して部内の雰囲気が悪くなったことがあったな」

ぱらぱらとノートをめくりつつ乾が言った内容に

越前以外の皆が「そういえばそんなことがあったような」

と過去を回想する。

そしてしばらくの沈黙後に口を開いたのはやはり不二だった。

「そんなことで機嫌悪くなられても困るんだけど」

「そんなことってなんだよ!!」

俺にとっては切実な問題なんだ!!

「でもそれは俺達のせいではないだろう」

「そりゃそうだけど!!でも!!」

、これは仕方ないことだから諦めるにゃ」

「そうですよ。もう少ししたら梅雨も明けてカラッと晴れるようになるんスから」

「そうだよ。それまであと少しの我慢だ」

「データでは来週中には明けると言うことだ」

「我慢しろ」

「・・・・・・・・・・わかったよ」

ここまで皆に言われては仕方ない。

渋々ならが梅雨が明けるまでのあと数日間、我慢することにする。

ただ一週間過ぎても明けなかったら今度こそ暴れるほどにきれるけど

、梅雨明けしたら10周走って来い」

「何で!!」

「部内の空気を乱した罰だ」

罰って!!俺は何も悪くないのに!!!

でも確かに空気が悪くなった原因になったことは確かだし

なにより不二の目を見開かせてしまったことは悪いと思う

だからやっぱり渋々「わかった」と一言だけ言って俺は部室を出て行った。








「で、一体なんだったんスか」

「あー、そうかお前は知らないんだったな」

部活の帰り、雨が降る中桃城と越前が傘を差しての帰宅途中の会話

「去年のこの時期、今日みたいに先輩が切れた日があってな」

その理由が”雨のせいで洗濯物が乾かず、それなのに溜まっていくのがむかつく”

ということだったんだ

そう教えられて越前は呆れた表情を浮かべた

「それって俺達が先輩に睨まれたりする理由になんないじゃん」

「まあな、ただ先輩に言わせると”乾かないのにさらに洗濯物を増やしてく俺達がむかつく”

ということらしい」

「勝手な理由っスね」

「前の時は理由がなかなかわからなくてしばらくその機嫌の悪い状態が続いてな

しまいの方には他の部員達も皆きれだして顔を合わせると皆喧嘩という状況になってたな」

「桃先輩と海堂先輩みたいに?」

「それは違うぞ、越前!!俺が好きで喧嘩してるわけじゃない!!

ただあいつが気に入らないだけだ。それに喧嘩をふっかけてくるのはあいつの方からだからな!」

あいつが悪い!と力説する桃城を横目で見て

それはどっちもどっちだろうと心の中でつっこみいれつつ

とりあえず今回は今日一日で騒ぎが収まったことに安心する越前だった。

 

 

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