「バカモンがぁぁ!!!!!!」

部屋中に響き渡る怒鳴り声

てか、なんで俺は竜崎先生に怒られてるのでしょうか?






作文






「あの、先生」

「何だ」

「どうして俺は先生に怒られてるんでしょうか」

素朴な疑問

てか当然な疑問だと思う。

だって、俺は竜崎先生は数学担当というだけで他に接点はないんだから

テニス部の奴らと知り合いになって友達になったからって

それが怒られる理由なんてはずないしさ

よくよく考えてみても思い当たることなんてさっぱりだった。



「はい」

「これに対して何か言うことは」

そう言われて目の前にぺラッと出されたのは

「これってこの間自習時間にやらされた作文じゃないですか」

これが何か?

と首をかしげた俺にバシンと景気の良い音がした。

あーなんだか目がチカチカする!!

てかノート丸めて殴るのは止めてください!

でもってそのノート誰のですか?

人様のノートを雑に扱うのはダメですよぉ?

「にしてもこれって国語の自習での課題ですよ。

それなのにどうしてこれが数学の竜崎先生の手元にあるんです?」

国語、つまり俺のクラスの担任は何処いったんですか?

「先生は今日は用事で帰られたよ。」

帰ったのはわかりました。でもそれがなんで竜崎先生の手元に?

「頼まれた」

・・・・はいっ?

詳しく聞いてみるとどうやら最近俺はテニス部の奴らと仲が宜しい

なので、俺もまとめて面倒見てくれと・・・・押し付けられたらしい

おいっ、担任!!一体何を頼んでるんだよ!!

それも同じ国語教師ならともかく教科違いの数学教師に押し付けるとは!!

おれの担任許すまじ!!と思わず硬く握りこぶしを作る

「作文のテーマは覚えてるかい」

怒り心頭な俺に竜崎先生が質問してきて・・・押し付けられたというのに

ちゃんと引き受けてるのが凄いです!!尊敬です!!でもそおうゆのは引き受けなくてよいですから

断っちゃってくださいよぉ(TT)

なんて今更引き受けた後で言っても仕方ないんですけどね

で、テーマは確か・・・

「自分について」

だったはず!!

今時こんなテーマで作文書かせるなよなーとどれだけ思ったことか

他の奴らも困ってましたよ。

なかなか進まないーって!!

もうちょっと書きやすいテーマにして下さい

「だからといってこれはないだろう」

「いや、俺的には完璧だと思うんですけど」

どこかおかしいですか?

考える俺を見て先生はため息をついた。

丁度その時、タイミングよくというかドアをノックする音が聞えた。

「どおぞ」

ガラガラとドアを開けて礼儀正しく「失礼します」と入ってきたのは

手塚と大石だった。

「あれ、二人ともどおしたんだ?」

俺が声を掛けると二人も俺が此処にいることに驚いたのか目を見開いている。

「手塚と大石は部の用事で

「あっ、じゃあ今からここで打ち合わせですか?」

「そうじゃ」

「んじゃ、俺お邪魔なんで失礼しますね」

よっしゃこれで逃げられる!!と失礼しましたと頭下げてドアに向おうと方向転換すれば

「まだ話はおわっとらん!」

と怒鳴られた。そろそろ解放してくださいよー!

手塚に大石!お前らからも何か言ってやってくれ!俺を助けてくれ

縋る目で二人を見れば・・・くそっ、二人とも目を逸らしやがったよ!!

後で覚えてやがれ!

「他に何か書くことはなかったのかい」

趣味とか思うこととかなんとかかんとか

と先生は言うんだけど

「いや、これが全てをあらわしてると思うんですよ!!」

と力説してみたりして♪

そして俺が書いた作文、それをバッと広げて手塚と大石に見せた

「なあ、これ完璧だよな!!」

「テーマは”自分について”だそうだ」

何故か流れる沈黙

やがて部屋中、いや校舎中に怒鳴り声が響き渡った。

あほかぁぁぁぁぁ!!!!



・・ひどいよな。俺だってちゃんと考えて書いたんだぜ?

それを3人揃って怒鳴るなんてさ

で、結局やり直し。

完成したら竜崎先生まで提出とのこと

だから何で竜崎先生なんだよ!!!


えっ?俺が作文に何を書いたか?


『自分について

                3年6組  

  最高!!

                          終』

 

 

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