罰ゲーム






「なあ不二」

「何?」

「本当にやるのか?本当の本当に?」

、今更何言ってるの。決まったことでしょ?

英二も越前君もやったんだよ?がやらなくちゃあの二人が黙ってないよ。もちろん僕もね」

わかってる。そのことはよくわかってるんだけど・・・本当にやってよいのか?

俺が躊躇っている理由。それは今の自分の格好

隠れていた校門の陰から少し出てもう一度今している自分の格好を見下ろす。

「なあ不二」

「変更はなしだよ。それに大丈夫。ちゃんと似合ってるよ」

似合ってる。と笑顔で太鼓判を押してくれる不二

不二がそこまで言うなら・・・変更なしだって言われたことだし覚悟を決めるかな

そう思って腹を括った丁度その時

、出番だよ」

その声に俺は慌ててまた校門の陰に隠れて、今登校してくる目的の人物の姿を捉える。

「あー、緊張してきた!!」

「大丈夫。なら出来るよ」

「アリガト。ではいっちょ行ってくる」

「頑張って!!」

エールを送ってくれる不二に軽く手を振って俺は校門の陰から飛び出した。

それは丁度目的の人物の目の前。

いきなり現れた俺に目を見開くその人を見て俺はわずかに苦笑する。

そして一つ大きく深呼吸をしてニッコリと微笑む

「国光さん、おはよう♪」

その一言を発した途端、手塚はピシリと音を立てて石になった。

そして丁度この場面に遭遇してしまった登校してきた生徒達も皆石になってる。

「国光さん、どおしたの?」

一歩手塚に近寄り上目遣いで見上げてみる。

「き・・・・・みは・・・・・」

もうなんだか無理矢理搾り出したような声を出す手塚に俺は心の中で謝罪した。

(ゴメンよー、手塚。今日一日だけ我慢してくれ!!)

さてそろそろ校舎内に入らないと登校してくる奴皆を石にしていくのは申し訳ない。

俺は手塚の腕を取って校舎にと引っ張っていく。

「早く行きましょ♪」

ずんずんと歩いていく中、目の端に楽しそうに笑ってる不二が見えた。

”上手くいってる”の合図で軽くウインクして俺は軽い足取り・・風を装って進んでいく。

「・・・・・。か」

校舎内に入って頃ようやく冷静になったらしい手塚が小さな声で尋ねてきた。

「正解。なんでわかった?」

俺も小さな声で返す。

「なんとなく。だ」

「ふーん」

なんとなく。それでバレルなんて越前じゃないけど俺もまだまだってことかな

「で、感想は?」

「似合いすぎだぞ、お前は。」

「お褒めの言葉ありがとう♪」

ニッコリと不二伝授の笑顔で手塚を見上げれば・・・おいっ(汗)

わずかに頬染めて顔を背けるのは止めてくれ(TT)

「・・で、何故その姿なんだ?」

俺が女装してる理由。ですか?そうだよね、いきなりこんな格好で「国光さん♪」だもんな

事情が知りたくなるのは当然だ。でも、聞くとかなり後悔するぞ?

「構わん」

そお?では・・・



昨日、朝練後に部室に最後まで残ってた俺と不二と英二と越前

ひょんなことからゲームをすることになって、どうせするなら賭けをしようということになった。

負けたら当然罰ゲーム。

でも誰が罰ゲームを考えるかとなった時、何故か自然な流れでそれは不二の役目となった。

そしてゲームは始まった。

最初は順調に勝ち進んでいた俺。なんとか罰ゲームも免れそうだと油断したのがまずかった。

最後の最後に不二に逆転負けを喫してしまい

結果的に1位は不二。2位俺。3位越前。4位英二

そして1位以下は全員罰ゲームとなった。

不二は、あれだな。

自分が絶対に自分は罰ゲームにならないと分かってたから作ったんだな(遠い目)

奴に勝負を挑んだ俺達がバカだったんだよ



「それでか」

「何が?」

「昨日の騒ぎだ」

あぁ。。。英二と越前が起こした騒ぎね

そう、あれは全部不二の考えた罰ゲームに基づいた行動だったんだよ

このゲームで不幸なのは必ず罰ゲームする本人以外に被害者が出るところだな。

英二の被害者は大石。越前の被害者は桃城に海堂

桃も海堂も少しくらいなら被害者でも大丈夫だけど大石は本当に可哀想だったなー

昨日の放課後結局練習にならなくて保健室で寝込んでたし。

よく病院に運ばれなかったものだと思うよ。

「それで、お前の被害者は俺ということか」

「あったりー♪よくわかったな」

「この状況で分からない方がおかしいだろう」

確かにね。今廊下歩いてるんだけどすごい注目浴びてます。

思わず手を振っちゃったりして♪

手を振る横で手塚の渋い顔はさらに渋くなってしまってる

「それでお前の罰ゲームはなんだったんだ」

「『女装して明日一日手塚の恋人として過ごす』」

「不二、あいつは一体何を考えてるんだ」

それは俺も思うよ。

女装、まではいいよ。いや、悪いけど!!

でも罰ゲームなら仕方ないと諦めるよ。

けど一日も手塚にそんな苦行させなくてもいいと思うんだけど

本当に何考えてるんだか。。。あぁ、きっと面白そうだから書いてみよう♪とか思ったのかもしれな
い。

うん、きっとそうだったんだろう。そんな気が強くするよ。

「てことで国光さん、今日一日よろしくね♪」

「やめろ」

あはははははは。ご愁傷様♪

 


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