苛立ち
「が機嫌悪い?」
3限後の休み時間、移動教室の為に移動中だった3年6組の二人
不二と菊丸は途中ばったりとあった手塚の横に
いつも一緒に行動しているはずのの姿がないことを不思議に思って尋ねてみると
手塚からは訳が分からないといった感じの口調で返された。
「何で?」
「知るか」
手塚が気づかない間に怒らせるようなことでもしたんじゃないの?
と菊丸はからかうように言った言葉にジロッと無言のまま睨み返されて
思わず不二の後ろに隠れて顔だけをのぞかせベーっと舌を出す。
そんな様子を呆れたように見ていた不二は手塚に顔を向けた
「朝から機嫌悪かったの?」
「あぁ、その時は気にしてなかったのだが今思うと悪かったのだろうな」
「てことは家で何かあったのか。それか昨日の帰りに何かあったのか・・・」
「昨日から怒ってるってことはないんじゃないかにゃ?」
隠れてた不二の背から出てきた菊丸も会話に加わる。
「ほらっ、って怒っててもあんまり持続しないし」
例え怒っていても次の瞬間には忘れてるような奴だから
そのことに手塚と不二は同意を示しつつ。。。
「でも今日の朝から今までずっと怒ってるってことは余程のことがあったんじゃないのかな?」
手塚、何か心当たりないの?
再度そう問われて手塚はの怒りの原因について考えてみるが
心当たるような出来事は浮かんでくることはなかった。
なら、一体何があったのだろう?
「3人とも、廊下の真ん中で何を考え込んでいるんだ?」
「通行の邪魔になっているから端に寄ったほうが良いよ」
「乾に大石」
突然かかった声に振り返ればそこには乾と大石の姿があった。
「二人共どうしたんだ?」
「どうしたというのはこっちの言葉だよ」
こんな所に3人集まって何の相談かな?深刻そうな雰囲気だったけど
面白がるような乾と心配そうな大石にどう説明しようかと考えていると
「そういえば今手塚のクラスに行ってきたんだが」
「何か用事だったのか?」
「部のことでちょっと、急ぎじゃないから後で話すよ」
「わかった。」
「ところではどうしたんだい?」
その言葉に手塚と不二と菊丸は顔を見合わせた。
「その反応だとさっきまで相談してた内容はどうやらのことみたいだな」
納得といったように乾が頷いている。
「が、どうかした?」
「手塚の姿が見えないので何処に行ったのか尋ねたんだが」
”知らない”の素っ気無い一言が返って来て、その後は尋ねれるような雰囲気じゃなかった。
「だからありえなさそうなんだけど手塚と喧嘩でもしたのかと思って」
「ということで手塚、心当たりは?」
さっき不二にされた質問と同じ事を再び尋ねられて
手塚は仏頂面をしつつも先刻と同じく「ない」と答えた
「一体何があったんだろうね」
「そうだな。あんな風に怒る奴じゃないんだが」
5人して首を捻ってみてもの機嫌が良くなるわけでもなく。。。
その時予鈴がなって皆バラバラに散っていった。
そして迎えた昼休み
いつの間にか屋上で揃って昼食を食べると言うことが恒例となっているため
今日も皆屋上に集まったのだが・・・・
「部長、先輩どうしたんスか?」
不機嫌オーラを漂わせるの周りに誰も近寄れず
一定の距離を開けて思い思いの場所に陣取って弁当を広げる中
この空気に耐え切れず桃城がこそっと手塚に質問する
が、理由がわからないのだから答えようがないとぶすっとする手塚に
桃城はこちらにも怯えながら自分の場所に戻った。
そして沈黙の中のランチタイムが続けられる。
その中でとうとう我慢できないとでもいうように立ち上がってに近づいた者が居た。
「先輩、なんでそんな機嫌悪いんスか?」
そのままでいられると弁当の味が悪くなるんですけど
そう言ったのは越前で、
周りの皆はその様子をハラハラとした気持ちで見守っていた。
「・・・・・・・・・・つい」
「はっ?聞えないっす。もっと大きな声で言ってくれません?」
「暑い!!」
「・・・・・・・・はいっ?」
「越前、今日は暑くないか?」
「暑いですけど。」
それは夏ですし。。。。という言葉も聞かず
「いくら夏でもこの暑さには耐え切れん!!どうにかならんものか」
そうは思わないか?と問われて越前は「はあ・・」としか答えることができない
「」
「どうしたんだ?不二」
「今日朝から機嫌が悪かったのはもしかしてその為?」
「暑い日ってのはイライラしないか?」
「するね」
だからといってそのイライラに振り回された俺達は?
といった考えがそこに集まった皆の頭に浮かんだのだけど
これ以上は考えるのはやめよう・・・と頭を振り、
弁当の残りを食すことに皆専念した。