不二と英二と、手にお茶を持って屋上に上がって行って
屋上に一歩を踏み出した時、見えた光景に俺は叫んで、そして・・・
コーヒー
「てーづーかーのー・・・・・大馬鹿者!!!!!」
そう大声で叫びながら大石と寛いでいた手塚に俺は物凄いスピードで駆け寄っていった。
そして、
ジャンピングキーック!!!
「!?」
驚く大石を横目に、俺のキックは見事に手塚の腹に決まった。
そして蹲って激しくむせている。
それを眺めていた背後から
「おぉぉぉ!!!、すごいにゃ!!」
「今の、見事に決まったね」
と不二と英二の俺を褒め称える言葉に振り返って笑顔で手を振って答えた。
にしても今回は珍しく綺麗に決まったな
いつもなら勘か何かはしらないがギリギリで交わされたり受け止められたりして不発に終わるのに
ここまで綺麗に入ると俺としてははればれとした気持ちになるな。
スッキリだ♪
などと清清しい気持ちに浸っていた俺に、
「あーおーいー」
地獄の底から響いてくるような恐怖の声が聞えた。
というか俺の名を呼んでいる。
声は何処からか?とわざとらしくあちこち顔を向けてその声の主を探すようなフリをして
最後に下を、蹲ってる手塚を見た。
「や、手塚♪」
爽やかに呼びかけた俺に手塚は目に怒りの炎を滾らせて睨みつけてくる。
が、その目にはちょっぴり涙が浮かんでたりして恐怖を少し減少させていたりする。
そしてたまにまだ苦しいのかゲホゲホ言ったりして
そんな手塚を大石が心配気な声を掛けて背をさすっていた。
大石、また心配事掛けてしまってごめんな?
と、一応心の中で謝ってはみるものの、てか大石には悪いとは思うけども
手塚に対しては俺はまったく悪いことをしたなんて思ってない。
なんたって手塚は「大馬鹿者」だからだ。
「」
ようやく落ち着いたのか、でもやはり声は少し掠れ気味ながら手塚は立ち上がって俺を見下ろす。
その身体を怒りのオーラを纏ってたりしてる辺りはちょっと怖い。
てか怖がってるのは俺じゃなくて、今屋上に入ってこようとして怒りの手塚を見て逃げ去っていった生徒達なんだけどね
「、どおゆうつもりだ」
俺がよそ見して屋上入り口に視線を向けてると手塚から問いただす恐怖の声が掛かった。
「どおゆうつもりと聞くならば俺からも聞こう。
手塚、お前は一体どおゆうつもりかな?」
「何がだ」
「んなこともわかんねーのか?」
「わからないから聞いてるんだろう」
「で、素直に俺が答えるとでも?少しは自分で考えろ」
けっ、誰がんな簡単に言ってたまるかよ!!
前、1年の時にクラスが一緒だった時にもさんざん言ってたことで
2年の時にも何回が俺は言ったぞ?
3年になって、ここまできたら注意なんてんな面倒なこと誰がするか!!
鉄拳制裁だ!!
俺が何を言いたいのかわからず怒ってはいるものの、一応自分で答えを見つけることにしたらしい手塚
そんな手塚の姿を見ながら大石や、移動していていた英二や不二が俺に話しかけてきた。
「僕達には話してくれない?」
「そうそう、俺も知りたいにゃ!だからこっそり教えて?
「。。。頼むからいきなり蹴りをいれないでくれないか?」
心臓に・・・じゃなくて胃にわるいから。と大石がよろよろとふらついてたりする
そんな大石の肩に手を回して支える辺り、さすがテニスでコンビを組んでるだけあるということか?
すこし英二を見直してみる。
「で、教えてくれる?、くれないの?」
ポンと俺の肩に手を置いてにっこり笑いながら言う不二に
俺も負けじと笑顔を返した。
「今、ここで言ったら手塚が俺がなんで蹴りいれたのかわからないじゃないか」
「じゃあ、後で教えてくれる?」
「後でなら。でも手塚が思い出せばすぐにわかるよ」
そんな後になってまで話すようなモノではない
「」
4人で和やかに会話しているとさっきまで考え込んでいた手塚が俺を呼んだ。
「思い出したか?」
俺の言葉に手塚は手に持ってたもの、俺がキックしても上手く離さず持っていたものを
俺の目の前に差し出した。
「そう、それ」
満足気に頷く俺に手塚は呆れたと溜息を零す
「だからといっていきなり蹴りを入れることはないだろう」
「お前が何度言っても聞かないのが悪いんだよ」
「俺が何を飲もうが勝手だと思うが」
「なら、俺が見てないところで飲め。
俺の視界範囲内で飲んでいるのを見つけたらこれからも容赦なく蹴りをいれるぞ」
蹴りだけでつまらないからたまにパンチとか頭突きとかとかとか
「やめろ」
「なら、お前も止めろ。」
「・・・・わかった」
「よしっ、分かればよい。ということで俺もさっきは蹴って悪かったよ」
うんうん、お前がわかってくれれば良いよ。それなら俺だって素直に謝ってやるさ!!
と、これで一件落着。のように思われたが、当然そんなわけなく
「で、結局なんだったの?」
と、再び不二に訊かれた。
「手塚が思い出したからもう言っても良いんだよね?教えてくれる?」
、教えて!!と可愛らしく首を傾げてみせる英二や
よろめきつつも気になるのか俺を見てくる大石。
ま、もう隠すことじゃないから話す事にした。
「ま、大体は分かったと思うけど・・・」
と、3人の顔を見渡すと、英二はともかく不二と大石は軽く頷いた。
「えっ、にゃににゃに?オレ全然わからないー!!」
お前が分かってないのは分かってる!!今から離すから黙っててくれ!!
「コーヒー、飲んだのがの怒った原因。だよね?」
「そう。」
「何故コーヒーなんだ?」
「お前ら親からコーヒーは大人の飲み物だって教えられなかったか?」
俺はずっとそお教えられてきた。
で、子供が飲むと頭が悪くなってしまうのだと。
だからいくら飲みたくても子供のうちは絶対に飲んではダメなんだよ!!
という俺の説明に3人は目を丸くしている。
まさかこんな理由!?って呆れたような感じ?
失礼な!!
「、でも君も前に飲んでなかった?」
「飲んでない!!」
不二、お前が言ってるのは・・・あれか?ミルクコーヒーのことか?
あれは良いんだよ。ミルクも砂糖もたっぷりと入ってるから
ダメなのは無糖!!ていうかブラックだ!!
「だからブラック飲んでた手塚に蹴りいれたわけ」
そうだよ。こいつはブラックを1年の時から飲んでたんだぞ?大人じゃないくせに
頭悪くなったらどおするんだよ!!
てか、こいつは頭良いけどさ・・・けどさ、俺思うんだけど頭が悪くなる代わりに
この仏頂面というか無表情なフケ顔になったんだと思うんだ。
それなのに気づかずずっと飲み続けてたらこのフケ顔、さらに進行するだろ?
そんなの可哀想じゃないか!!
だから俺は心を鬼にして見つけ次第蹴りを入れてるんだよ
そういって俯いた俺に・・・・
「。。。。。」
英二がぎゅっと抱きついてきた。
「、優しいんだね・・・・僕達も協力するよ!」
二人とも分かってくれたんだな!!
俺は二人に抱きついて、ひきつった顔で俺達を見ている大石をじっと、見た。
「あ、」
「大石ももちろん協力するよね?」
ね?と不二に言われて抵抗できるはずもない。が、横からじっと見てる手塚のことも気になるらしくて
中々縦に頷いてくれない
「・・・・・大石は手塚がこれ以上フケても良いというんだな?」
「大石、ひでぇぇぇ」
「ひどいよね。。。大石」
俺達3人に次々言われて、最後はとうとうヤケになったように縦に振った。
「と、いうことでこれからは俺が見てない時でもこの3人が見張ってるからな」
くれぐれも飲まないように!!な?手塚(ニヤリ)
これはお前の為なんだからな?
そう言った時のなんともいえない表情をした手塚があまりに愉快だった♪