妖精
「あれ?」
「どうしたの英二」
「が寝ちゃってるよ」
「えっ・・・・本当だ」
菊丸が指差した方を見るとそこには気持ち良さそうにクッションを抱え込んで眠ってるの姿があった。
「疲れてたんだね」
そう言うと不二はベットから掛け布団を取り上げてが起きないようにそっと掛けた。
「ってば体力なさ過ぎ!!」
「英二、僕達とを一緒にしちゃいけないって」
自分達は普段から手塚やら乾やらから厳しいトレーニングを課せられて
体力に関しては人一倍、いやさらにその数倍くらいはあると思う
けど、文化部所属しているにとっては自分達にとってはそんなたいした運動でなくても
かなり疲れる内容であるだろう。
「ま、ね。俺達しごかれてるからにゃー」
「そうそう。」
菊丸の言葉に笑って答えて、
不二は今日の昼間のことを思い出す。
久々に部活が休みであった今日。
休みにも関わらずテニスがしたくなり、そこでラケットを持ってストリートテニス場に来て見ると
そこには菊丸が居て、自然と打ち合い等していた所
携帯の呼び出し音が聞えて、休憩を兼ねて打ち合いをストップ。
掛けてきたのはで
取った途端の一言目は
「暇だー!!!構ってくれ!!!」
この一言はあまりに大きかった為に隣にいた菊丸にまで丸聞えで思わず二人して笑ってしまった。
「何笑ってんだよ!!笑うことないだろ!俺は退屈で死にそうなんだぞ!!
てかどーして英二の声まで聞えるんだ?今日はテニス部が休みだってネタは上がってるんだぞ?
・・・さては二人一緒に遊んでるんだな?俺も混ぜろー!!!!」
口を挟む余地を与えない位のしゃべりとその内容にさらに笑いが止まらなくなった。
そんな二人にはぎゃあぎゃあと騒いでいたがやっと笑いが治まった不二に
「ストリートテニス場にいるから」
といわれると
「休みの日までテニス・・・やっぱお前らってテニスバカ」
などと失礼な台詞を吐いた後、「すぐに行く!」と返事も聞かずに切ってしまった。
「、何だって?」
「暇だから遊べ!って。今からここに来るって」
「もテニスやる?」
「来るってことはやるんじゃないかな?」
「出来るのかな?」
「どうだろ?」
まあ、その時はその時で、と不二は笑って菊丸も「そだにゃ」と頷いた。
その数分後にはストリートテニス場までやって来た。
その一言目は
「やってるな!テニスバカども!!」
「「帰れ!」」
「ごめんよぉ、俺が悪かったから許して。遊んで(><)」
といきなり騒がしくなったことに苦笑した。
「で、はテニスできるの?」
「わけないだろ。1年の時に授業でやったくらいだな」
でもってその時にペア組んだ手塚に2度とやるな!と言われたさ!
と、なにやら偉そうに言うに英二が「いばるなー!」と飛びついて
いきなりのことでバランスを崩したはそのままその場にばたっと倒れてしまった。
「英二!!あぶねーだろ!!」
「親友なら支えろー!!」
「無理じゃぁぁ!!!」
延々と終わらぬ言い合いを止めたのは当然その場に居た不二で
「なんで手塚に”2度とやるな!”なんていわれたの」
そこまで言われるような何をしたのさ?
と、聞かれていつの間にかに立ち上がっていたは視線をそらした。
「誤魔化すにゃ!!教えろー!」
「いや、えーと、話せば長い長い長い話になるもんで、またいつか・・・」
話したくない!とそんなオーラを放つに不二はにっこりと微笑んで
「分かったよ。今日はいいから”いつか”話してね?絶対に」
「・・・・・・・い、いつかね(汗)」
「うん」
頬を引き攣らせつつも一応のその返事に不二は納得して
「”2度とやるな!”と言った手塚はここにはいないことだし、
だからもちょっとやらない?」
テニスを、と持ってきていた予備のラケットを差し出しながら言うと
ニッと笑って
「手塚には内緒な」
と、ラケットを受け取った。
「内緒!絶対に言わないよ♪」
「そんなこという英二がぺろって言ってしまわないか俺はそれが心配だよ」
とわざとらしく方をすくめて溜息をついたに菊丸は
「にゃにを!!」と笑いながらつっかかっていく。
そんなじゃれあいながらも3人は順番でコートに入って行って軽い打ち合いをした。
終了後に、
一応普通に打ち返してくるに何故手塚は2度とするなと言ったのか不思議に思いつつ
不二はま、”いつか”に話してもらおうと、返ってきたラケットを直しながらいまだじゃれあっていると菊丸を見た。
「二人とも、帰る準備は終わったの?」
「「もっちろん!!」」
その言葉に3人はストリートテニスばを後にした。
その後、それぞれに分かれて家に帰るはずだったのだが
の
「今日、俺一人だから泊まるに来る?」
の誘いの言葉に不二も菊丸も「行く!!」「お邪魔させてもらおうかな」
と返事を返して家への泊まりが決定した。
一度自分達の家に帰ってラケットを置いて着替えを持ってきて
の家に行けば3人揃って夕食の用意
その間もずっとはしゃぎまくって食べ終える頃にははうとうととし始めていた。
で、食べ終えた後もそのままTV見たりゲームしたりするうちにとうとう完全に沈没してしまったという訳だった。
「・・・起こす?」
「このまま寝かせてあげよう」
「だにゃ。てことで片付けは俺達がするか」
「そうだね」
運動部の自分達について今日は一日動き回っていたのだから疲れて眠るのも当然だろう
と、二人は眠りを見て笑いながらもまだ机に置いてあった食べ終えた後そのまま放置していた食器などの片づけをした。
何度も家に遊びに来たり泊まりに来たりした二人にとっては勝手知ったる他人の家とばかり
眠る時には何処からかお客様用布団を持ち出してきて3人並んで眠りについたのだった。
そして明くる朝
「うわっ!?不二、英二、起きろ!!」
「どうしたの?」
「、まだ眠いにゃー」
「二人ともそんなこと言ってる場合か!!よく見てみろ!」
昨日放っておいた食器とか綺麗に片付けられてるんだ・・・これは妖精さんが片付けてくれたに違いないぞ!!
お礼にミルクの用意をせねば!
と今にも部屋を飛び出そうとするを起こされた不二と菊丸はがしっと肩を掴むと
そのまま布団の中に力づくで沈めた。
「何、するんだよ、二人とも!!」
「はいはいはい、、ねぼけるのもいい加減にするにゃ」
「ねぼけてんのはお前らだろ、離せ!!」
「。まだ時間は早いんだから大人しく寝ようね」
不二まで!!はーなーせー!!と暴れるを
一発ずつ殴って静かにさせると二人はまた眠りについた。
その時、
”なんで妖精の仕業とか思うんだよ。俺達が片付けたとは全然思わない訳?”
と同じようなことを心中でつぶやいていたのは仕方ないことかもしれない。