部長と副部長






「お前らまだ残ってたんだ」

部活の帰り、ふと見ればテニス部の部室にまだ明かりがついてることに気づいて、

気づいたからには挨拶しとこう。。。とこうしてここまできたわけだけど

・・・・・こなけりゃ良かったかも(^^;)

あのまままっすぐに帰っておけば良かった

そう思わせるような雰囲気と光景が扉を開いた先にあった。

「・・・・か」

「部活終わったのか?」

中に居たのはなにやら深刻な面持ちをしたテニス部の部長と副部長

つまり手塚と大石。

この二人が向き合って座っていて、その二人を包む空気はどこまでも暗く重い。

が、入ってきた俺に気づいて顔を上げて声を掛けてきた。

けど。。。どうしたんだよ、二人も顔が真っ青だぞ?

「終わったけど・・・大丈夫か?」

なんかかなり具合悪そうにも見える。

調子悪い時にまで無理して練習に参加するのはどうかと思うぞ

「いや、これは乾の・・・」

ヌイの?

あぁ、奴のあの恐ろしいブツの実験かなんかに試されたのか?

それなら二人の顔色が真っ青で具合悪そうに見えるのも当然だ。

俺だってあれを飲まされてスコンと意識が途切れたんだからな。

なのにあれを飲んでおいしいという味覚異常者が一人!!

絶対におかしいって!!

にしても

「手塚、お前まで飲まされたなんて珍しいな」

前に聞いた話だとお前は今までに一度も飲んでないと聞いたぞ?

なんだ?本当に調子悪くて飲むハメになったとか?

不思議に思って聞くと、何故か手塚は憮然とした表情

そして大石は苦笑してる。一体何があったのか

かなり気になるのだがどうも今の手塚からは聞いても答えてくれなさそう

てことで

「大石!!何があったんだ?」

ほらっ、さくさくっと俺に話してみろ♪楽になるぞぉ〜♪

なんて大石に迫れば後ろから

、くだらないことを聞くな!!」

と手塚の一喝

でも具合悪さでいつもよりも迫力減。

そんなので俺を止めれるか!!と、また大石の方を向いて「さあ、話せ!!」と促す。

大石は手塚の顔を伺いながらもぽつりぽつりと話してくれた。

どうやら、自分のドリンクとヌイのドリンクを間違えて飲んでしまったらしい

・・・・バカだ!!

バカがここにいる!!!!!

俺はもうおもいっきし腹の底から笑っちゃったね!!

そして是非ともその瞬間を見たかったと心から思うよ。

真面目に部活なんぞでずにテニス部見学しとけばよかった(><)

なんてこんなことを考えたのが副部長にばれたら机担いで学校中を追い掛け回されるな。

うちの副部長怖いから(笑)

いつまでもヒイヒイと腹を抱えて笑ってたら

「笑いすぎだ!!」

と手塚にノートの角でどつかれた。痛いじゃないか!!

ぶつぶつと文句たれながら手塚を見ると。。。。また最初の深刻な顔に戻っていた。

見れば大石もふかぶかとため息ついて・・・・幸せ逃げるぞ?

「なんか、ヌイの事以外でも何かあったのか?」

そんなそこまで二人が深刻になるようなことが?

なんか聞くと恐ろしいことになりそうな気がして聞きたくないんだけど

でもやっぱ聞きてー!!

「つーわけで吐け♪」

大石君♪そういってにっこり笑顔で迫ってみると

何で青ざめるかなぁ(−−)

俺が笑顔なのはそんなに恐怖を呼び起こすものなのか?



「何だよ」

「少し離れろ。大石の意識が飛びかけている」

はいっ?なんですと?

手塚の言葉によく見てみれば確かに大石が白目向きかけてるところであった

おいっ、俺の笑顔でそこまでってちょっと酷すぎやしないか?

「ごめん、。。。。ちょっと不二を思い出して」

「不二?不二がどうしたんだよ」

それがお前の態度と何か関係あるのか?

「今回の乾汁なんだけど、作るときにどうやら不二も参加したらしくてね・・・」

えっ!?あの不二が!!

マジですか?と手塚を見ると、奴は真剣な面持ちで頷いてくれました。

うわぁぁ、てことは今日のはかなり強烈なのが出来上がったということだね。

なんて恐ろしい!!

で、

「なんで大石は俺の顔みて青ざめたのさ」

それも意識飛ぶ寸前までいくし

「それは。。。不二のあの笑顔で飲むように迫られてね。

今のの笑顔がその時の不二の笑顔を思い出してしまって」

まていっ!てことは何か?俺と不二の笑顔は似てて恐怖の笑顔だとでも言う気ですか?

失礼な!!俺の笑顔を奴の恐怖笑顔と一緒にしないでください!

なんてかなり苦情を申し立てたかったのだが。。。今の大石にそれをするのは酷だよね

それに手塚も。

はぁ〜、今日は見逃してやるか

にしても

「不二も手伝った乾汁ってどんな味だったんだ?」

やっぱ辛いのだろうか?てかきっと辛いのだろう

「それは・・・・・」

あー。表現できない味だったんだな。というより味がわからなかったが正解?

。。。。そうだよな。あれって味わうどころのものじゃないものだしね

なんか3人してため息ついてたら後ろから今はとっても聞きたくなかった声がした。

「3人とも、ため息なんかついちゃってどうかしたの?」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

、ひどいな。そんな驚かなくてもいいんじゃない?手塚に大石も」

いや、だって、今話してた奴が現れたら驚くだろ?

てかお前帰ったんじゃなかったのか?

「忘れ物を思い出してね。そうしたら何か僕のことを噂されてるような気がして寄ってみたんだけ
ど」

当たり。だね(クスッ)

・・・・ばればれなんですか?

あなたの噂話の内容は全部筒抜け?



「はい」

「今日ね、母さんも姉さんも家に居なくて僕が食事を作るんだけど・・・・食べに来るよね(^^)」

「・・・・・・・・・えっ(汗)」

の為に世界一辛い唐辛子を用意してるんだ。。。来るよね?」

一応聞いてきてはいるものの・・・・絶対断れる雰囲気じゃないじゃないか!!

「はい(TT)」

「じゃあ、いこう。手塚に大石。また明日ね」

「「あぁ」」

俺は出て行く不二に首根っこを掴まれて引きずられていく。

部屋を出る最後、必死の目で手塚と大石に助けを求める視線を見つめたのだが

・・・そらされてしまった(涙)

。。。。また明日なー・・・俺が生きていたら


パタン




引きずられていくを、俺達はただただ呆然と見送ってしまった。

世界一辛い唐辛子。。。。には耐えられない物であろうが

「不二、平気で食べてそうだな」

大石の言葉に俺は無言で頷いた。

本当にあいつは・・・・思わずついたため息が重なって大石を見れば、苦笑している

どうやら同じことを考えていたらしい

”(不二っていったいいつもなにたべてるんだ・・・?)”

この一言を

 


戻る