部活のない土曜の午後
練習がないということに物足りなさを感じてストリートテニス場に向った。
その場所で僕は楽しすぎる光景を目にすることになった。
絵本
テニスコートについて真っ先に目に入ったのは見知った人物の後姿。
どうやら彼も打ちに来たらしい。
でも他に打ちにきた人の気配はないので軽く相手でもしてもらおうと声を掛けようとして
・・・・・気づいた。
彼、手塚の姿に完全に重なっていたのでわからなかったのだがどうやら
手塚の向かいには誰か居るようで・・・どうも険悪な空気が流れているらしい。
それは周りを見ても分かることで
打ちに来たわけではないが見学に来たと思われる人の姿はちらほら
その人達の視線は手塚達の方に集まっていて、
見ているその表情はというと何か怯えているというかそんな感じ
何が起こっているのか、手塚の向かいにいるのは誰がいるのかを確かめようと
険悪な空気が流れるその場所にと歩き出そうとした時、
ポンと肩に誰かの手が乗せられた。
誰だろうと振り返れば、
「!?」
「よう、不二。お前も遊びに来たのか?」
そこには手塚とクラスメートでテニス部にもよく遊びに来ているの姿があった。
「練習がないのが物足りなくてね・・・手塚とも?」
「あぁ。手塚もやっぱり物足りないとかいうから俺はその付き合い。
にしてもホントお前らテニス好きだよな」
そういっては呆れたように笑う。
でもそんな手塚にもうよく付き合うよね。
そう言うとは「俺がお前らがテニスしてる姿を見るのが好きだからなー」
そういって笑う。そうだね、いつもそういって僕達の練習風景を見に来てるものね
「ところで手塚は何をしてるの?」
「んー?何だろ。。。睨めっこ?」
いや、聞いたのは僕であって僕に聞かれても分からないよ
は最初から見てたんでしょ。
「よく分かんないんだよ。手塚とここに来て、さあ、打とうかという時に
あいつがやってきて、それからなーんか険悪ムードに突入!!
でもってそれが今も続いてるのさ」
睨めっこ。つーか、睨みあい?始めてからもう30分くらい立つんだけど・・・
あの二人ってそんな仲悪いのかな
そういってあおいは手塚と誰かの方を疲れたように見る。
「あおい、手塚は誰と睨みあいしてるの」
「跡部」
「えっ?」
「だから氷帝の跡部。なんかいきなりふらふらーっと現れたんだよな」
予想もしてなかった名前をさらりと言われて僕は思わず聞き返してしまった。
氷帝の跡部がなんでここにいるの?
「からかいにでも来たんじゃないの?
そしたら手塚が居たもんだから喧嘩売りモードに切り替わって。。。て感じ?」
だから僕に聞かれてもわからないってば
「で、は止めなかったの?」
「何を?」
「手塚と跡部を」
そう言うとあおいは”うーん”と唸り始めた
「そりゃ止めようかと思ったんだけど・・・二人が打ち合いするのを見るのも面白そうだと思ったし
でも今の状態もこれはこれで面白いし、ついでに家庭科の課題も片付きそうだし」
家庭科の課題?なんでそんなのがここに出てくるの?
「不二のクラスで出なかった?絵本作成!!な課題」
そういえばあったね。他の絵本の内容を写すのでもオリジナルを考えるのでも何でも良いから
期限までに自分の絵本を作ってくる。そんな課題
「でも、それがどうして今関係あるの?」
「この微笑ましい二人の睨みあいを見てるとなんだかストーリーが思いつくような気がしないか?」
「・・・・、そんなストーリー子供が見たら泣くから止めなよ」
いくら絵本が完成しても先生は受け取ってくれなさそうだよ
「そうかな?」
「そうだよ」
「ん・・・わかった。けどもうちょっと見てたい気分」
まあ、それはね。僕も面白そうだと思うしね・・・
「あっ、とうとう打ち合い始めたよ!!それも打ち合いというかどうみても
誰が見ても試合だろ!!って感じ!!」
「本当だ。でも手塚はまだ本気だしてないみたいかな?」
「分かるの?」
「なんとなくね」
「ふーん・・・んじゃ、手塚に本気だしてもらって俺を楽しませて頂きましょうか(ニヤリ)」
そういっては何か企んだ笑顔を浮かべた。
「何するの?」
「それはな・・・・・跡部!!頑張れー!!手塚なんぞに負けるなー!!!」
いきなりの跡部への応援に僕は目を丸くした。
そしてが叫んだ途端に手塚が・・・・落とした。
「。君、一体何を!?」
「あははは、前にこうやって跡部を応援したら手塚が本気出したんだよ。
だから今回も通用するかな?って」
「君って奴は・・・」
一体何をしでかすかわからない。とため息をこぼす
にしても前もって、あの二人は一体何をやってるんだか
「あっ、手塚が本気モード突入みたいだぞ!!跡部!!負けるなー!!」
「うるせぇ、こころ!!黙ってろ!!」
「うわっ、ひっでー!!せっかく応援してやってんのになんて仕打ちだよ!!」
不二、あの態度どう思う?って・・・
あれが跡部の普段からの態度だと思うよ
「やっぱりそう思うか」
もそう思ってるんなら聞かないでよ
「でさ、なんか面白くなってきたから一等席で見てようぜ」
そういうとは一番良く見える場所にと移動する。
それに僕もついていって・・・
そうだね、試合以外で二人の打ち合いなんて見れるものじゃないんだから
ここは僕もみたいに楽しまないとね
・・・・・・止めるのはいつだって出来るんだし?(クスッ)