先日、ちょいとトラブルがありまして
3年生向けにこんな通信を出しました(3年生は障がい児がいない学年です)
1−○○で生活し、1−○○でも勉強しているTさんについて、3年生の皆さんに改めて知ってほしいことをお伝えします。
そして、一つ考えて欲しい事があります。
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Tさんは、道路標識とCMと楽しそうにしている友達が大好きです。
彼は「自閉症」です。
それは、色々な意味で彼の一部です。
(彼のほんの一部を表すに過ぎない、と同時にまちがいなく彼の一部分を表す)
自閉症の方々にはいくつかの特徴があります。
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○言葉を使ったコミュニケーションが苦手
言葉が全く通じないわけではない。苦手の度合いは人によって様々。
わからない言葉を言われた時には、同じ言葉を繰り返したり、全然関係ない言葉を言い返すことが多い。(聞き取れないのでなく、「音は聞こえるが知らない外国語をまくし立てられたような状態」に近い)
相手に「言いたいこと」でなく、その相手に対して強く残っているイメージを言葉にして言う事も多い。
たくさんの音の中から自分にかけられた言葉を聞き分けることが苦手なため、声をかけても無視するような形になることがある。
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○「場の空気」や相手の気持ちを感じ取るのが苦手
厳粛な場面、我慢してでも静かにする・楽しそうにする場面、相手がゆっくりできない時、もっとたくさん接したい時 などを察するのはとても苦手。わざとでないのに、周囲には気まぐれ、しつこいと思われてしまう。 |
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況を整理するのが苦手で、不安や苦しみを非常に強く感じる
大きな声で叫んだり嫌がったりすることがある。うるさいと思うかもしれないが、彼が感じる苦しみの強さをも表している。
時には「パニック」といって感情制御不能になる。
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○何かのきっかけで興味を持ったものにこだわり続ける
いつ会ってもCMの言葉をつぶやいている、と見えるかもしれません。
また、道路標識のミニチュアをいつもポケットに入れていて、精神安定剤の役割を果たしている。不安が強まるとこの標識を握りしめる。信頼関係ができていない人には見せてもくれない。
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「自閉症である」という側面が一つの特徴になるか、その人を苦しめるハンディとなるかは、周りの接し方で決まります。
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Tさんは中学校に入ってから多くのことを学習しました。
その一つに「ガイジ」という言葉があります。
彼は時々、人に対して「ガイジ、ガイジ」といいます。
それは相手をからかっているのではなく
その人にかつて言われた場面を再現しているのです
もしくは、さっき誰かにそう言われた場面を再現し続けているのです
自分が否定されたことは敏感に感じ取り、苦しいイメージとして後々まで残ります
彼の中には、今、「3年生、ガイジ」というイメージが残っています
残念ながら日本語には、様々な差別的表現があります。
特定の肌の色、特定の国、特定の病気・・・
そして、相手を馬鹿にしたりからかうときに当たり前のように「ガイジ」と使う。
意識はしていなくても、自分には障がいがない前提で安全地帯から、障がい者を利用して(あるいは直接)相手を見下し攻撃する卑怯な行為だと、私は思います。
「差別やいじめはイケナイ」と誰でも頭では知っていて
仲間を大切にしたり自分の進路を見つめてがんばる一方で
現実には「ガイジ」と言う差別語が普通名詞としてまかりとおっています。
何気なく「ガイジ」と使うことがどんな意味をもつのか、考えて欲しい事です。
この通信を書くのは苦しかったです
まず、時間的に一晩しかなかったこと
願書の準備等めちゃくちゃ忙しい時期にすぐに対応してくれた担任や学年の先生方に応えるためにも、どうしても「トラブル」の翌朝に出したかった
これは『生徒指導はタイミングが命』という持論によるものです
次にB4に収めようとしたため短くまとめるのが難しかったこと
ふだん接していない学年の生徒に対して、どの程度の内容・強さが適当か測りかねたこと などです
しかし
今までいくつかのサインをキャッチしていながら
3年団の先生方がTさんに積極的に関わってくれている事に甘えて、適切な働きかけを3年生に対して怠っていたこと痛感し
不充分ながら何とか書き上げました
あと、少ーしキツイ表現もあるので
先生方に提示するときに精神的にしんどかったです
ふう・・・
また指導の仕方も「障害の先生がこう言ってるぞ、とか○○はもうやめなさい、という押し付ける指導ではなく、『こんな考え方があるね』とか、『これはどうかなあ?』『そうだ考えなきゃね』と生徒の目線でいっしょに考えるような働きかけをお願いしたい」と注文までつけてしまいました
結果的には受け止めようとしてくれる先生が多く
(もちろん?ウーンという今ひとつな表情の方も・・・)
3年生以外の学年・学級でもこの通信を取り上げて指導したいと申し出る方がいましたし
実際に学級で指導したら生徒がすごく真剣に読み話を聞いた、という先生のお話もいただき
とりあえずがんばった甲斐がありました
しかし数日たって文章を読み直すと、やはり言葉足らずです
差別感があるのは何も中学生(子ども)に限った話ではありませんし
突きつけっぱなしにしたくもありません
厳しいメッセージの後には、受け止めきれない(あるいは厳しいイメージしか残らなかった)生徒の存在も想定したフォローが必要だと考えます
間をおいて最後にもう一度3年生にメッセージを発信しようと思っています