10月3日発行朝日新聞
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ホームページ用に加工したため、本文が読みにくいのでここに原文を掲載いたします。

 東海豪雨の被災地で働くボランティアグループが二日発表した、災害ゴミとなった家電製品からのフロンガス放出の問題は、県の防災対策に一石を投じた。県は「災害後すぐにフロンの回収は考えなかった」(大気環境課)と漏らす。ボランティアグループは「今後の災害で同じ問題を起こさないためにも、災害地でのフロン対策について真剣に研究する事が必要だ」と訴えている。

この問題を指摘した「愛知フロンを回収する市民のネットワーク」(南部リツ代表)と、神戸のボランティア団体「神戸元気村」(山田和尚代表)は、被災地の西枇杷島町や新川町で冷蔵庫やエアコンからフロンガスを抜きとっている。「ゴミの撤去が優先だ」とフロン対策に目をつぶっている自治体の対応を見かねて作業を続けてきた。
 山田代表らメンバー七人は二日、名古屋市東区の民主党県連の東海豪雨対策会議で、つぶされた冷蔵庫のパネル写真を見せ、「目には見えないが、フロンガスが放出している」と説明した。写真は、先月三十日、災害ゴミの一時保管所である知多市の産業廃棄物処分場「南五区」を約三十分視察した時のものだ。

 南五区には、豊明市と大府市、西枇杷島町、新川町など二市七町から計三万八千二百五十トンのゴミが分別されないままかき集められている。家電製品は一部分けて置かれていたが、南五区に運び込まれる前に、ほとんどが粉々にされていた。フロンガスが残っていそうな家電製品は見当たらなかった。

 南部さんは方を落とした。支援に入った九月十九日以降、約四百台の冷蔵庫等からフロンガスを抜き取ったが、「水没した家電製品の数から見れば、まだ微々たる量だ」という。

 県内では四年前に自治体や空調設備業者などで「県フロン回収・処理推進協議会」をつくり、フロンガスの回収を進めている。しかし、十七町村では回収装置がないなどの理由から実地されていなかった。西枇杷島町と新川町もこの中に含まれていた。
名古屋市では毎年十六区のうち四区を選んで回収しているが、災害ゴミで特別なフロン対策はとっていない。

 先月下旬、神戸元気村の要請を受けた環境庁は、県や家電メーカーの業界団体「日本電機工業会」(東京)に「適切な対応」を求める通知を出した。これを受け、県は四日、同工業界と打ち合わせをする。しかし、県がどれだけ家電製品を回収したか把握しておらず、同工業界は「このままでは各メーカーに具体的な協力は要請できない」という。

 県環境大気課の稲垣隆司課長は「フロンが抜き取れる家電製品がどれだけあるのか全く見当がつかない」と困惑している。

 写真上:新川町役場に隣接する町営グラウンドには、ボランティアが被災地で回収した冷蔵庫が山積みになっている。=9月29日、新川町須ヶ口で

 写真下:ボランティアフロンガス回収がされていない状況をパネル写真を使って説明した=名古屋市東区泉1丁目の民主党県連で

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