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この低音ヴォイス。まさに油の乗り切ったこの時期のバリーの一枚。前後にリリースされているアルバムと比べてさほど大差ない構成だが、どのアルバムでも人を惹き付ける音を醸し出すから不思議。バックをサポートする面々もほぼ同じで、アレンジワークはご存じジーン・ペイジ、コーラスワークにはこれまた不動の秘蔵っ子ラヴ・アンリミテッドの面々が参加。クレジットはないが、エド・グリーン(Dr)、ウィルトン・フェルダー(B)らの参加も濃厚な、抑制されたメロウネスがふんだんにちりばめられたバリー印全開の仕上がりだ。となるとDavid Tの参加もこれまた必然で、ほぼ全曲に渡ってバリーのしっとりとした歌声をひっそりと静かにサポートしている。アルバム全5曲のうち、4曲までをスロー〜ミディアムテンポのしっとり路線でかため、ジーン・ペイジのストリングスが最高の高揚感を誘うアルバムラスト曲「Never Never Gonna Give Ya Up」で一気に盛り上げる構成も見事。ちなみにジャケ写はノーマン・シーフ、デザインはあのローリング・ストーンズ『スティッキー・フィンガーズ』のデザインワークにも参加したCraig Braunが担当。ピアノの上に置かれたブランデーグラスの存在が妙に気になるといえば気になる。でもないか。
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