ムカシトンボ
但馬では5月の連休の前後、約2週間をピークーに、河川の上流域に現れる。出会えそうで、なかなか出会えない虫である。オタカラコウの茎に産卵する場面に遭遇したものの、暗くてシャッタースピードがでない。なんとかそれとわかる手ぶれ写真が1枚残った。デジタルカメラの発達した今から思えば、ストロボ接写はとても難しい時代だった。
体長約5cmの中型のトンボ。黒と黄色の斑紋はサナエトンボ類によく似ているが前翅と後翅が同じ形をしているので区別できる。この特徴は中生代ジュラ紀の化石トンボそのもので、ムカシトンボはヒマラヤムカシトンボとともに<生きた化石>として世界的に有名な昆虫だ。
産卵は流れに面したオタカラコウやワサビなどの植物の茎に行われるので、繁殖期には植物の多い明るい開けた流れを飛翔する。ヤゴの時代が長く、成虫になるまでに7〜8年かかるため、ムカシトンボの生息には豊かな森に囲まれた安定した河床をもつ渓流が必要だ。
産卵は流れに覆いかぶさる植物の茎に行なわれる。産卵痕は良く目立つ。