2002年度9月議会
【質問と回答の概要】

上村和子一般質問
1.「支援費支給制度」について
2.「認証保育A型」について
.教育問題について


●「支援費支給制度」について、生存権の視点で質問

[上村和子 確認事項]

1.支援費支給制度になっても現行のサービスを低下させない姿勢であること。
2.障害のある人が地域で日常的に自立して生活していく上で重要かつ必要なのは、ホームヘルパー及び介助者の存在であること。
3.ホームヘルパー派遣については、国立市は重度の一人暮らしの障害者の方、障害者当事者に対して行われているということ。
4.現在、市内に1日24時間の介護が必要な方が何人かいる。市も必要性を感じていること。
5.現行では1日19時間の派遣制度しかないこと。隣の府中市では24時間の介護を保障、厚生労働省はホームヘルパー派遣時間の上限枠撤廃の通知をしている。
6.知的障害者のガイドヘルパー制度について。来年度から国立市としても導入する。
7.第二次地域保険福祉計画の見直しは、当事者の意見を聞き市の福祉行政に活かす。

[質問]
Q1.必要な人には24時間ホームヘルプサービス事業の実現が必要であるがどうか。

Q2.全身性障害介護人派遣事業について、当事者にとって現行のまま続けられることが望ましいがどうか。

Q3.知的障害者へのガイドヘルパー制度の導入は具体的にはどのような形か。

Q4.第二次地域保険福祉計画の見直しは、いつから立ち上げるのか。


[福祉部長の回答]
A1.24時間ホームヘルパーはコストの問題があり、実現が難しく今後の検討課題。

A2.全身性障害者への介護の必要は考えている。事業者は市ではなく他の事業者との協働。

A3.知的障害者へのガイドヘルパーに関しても同様な形で。

A4.第二次地域保険福祉計画は今年の10月から来年3月までの見通しで見直しを。


[支援費支給制度について上村和子の意見]
 現在障害当事者の自薦ヘルパーによって賄われている全身性障害者介護人派遣制度。
 支援費支給制度発足によって大きく転換する。8時間を限度に365日必要な人に必要なだけ、現在44名の利用者がいて、介護人登録が128人。この方たちの中には無資格でどこの事業所にも属していない方たちがたくさんいます。
 このようなヘルパーを受け入れる事業所が市内にどれくらいあるでしょうか。市がやるべきことは、全身性障害者介護人派遣事業をやる事業所を見つける、市自らも事業所となることです。
 そうでないと、いままで市の責任でやってきたことが、障害者当事者に背負わされることが予想されます。そのことを市がどうしていくのかが問われています。支援費支給制度になっても現行の支給量、支給の質を落とさない姿勢が大事です。




●「認証保育A型」について


 上原市長になってから保育政策をどのように採っていくかといったとき、認証保育制度を適用していくという根本的な問題があります。
 保育行政というのは、子どもの育ちを考えてどうあるべきかという本来的なビジョンがあってのこと。その意味で多くの疑問があります。
 三多摩医療生協に見られる国立市の事前協議のあり方、プロセスの不透明さ、議会に対する説明の曖昧さ。さらにそこからの疑惑。
 市の職員が事業者に市民が情報公開を求めていることを話したかもしれない。そのようなことの事実はどうなのか、議会が調査すべき問題。



●教育問題について

国立の教育改革について、3年間の総括と今後の方向性について質問しました。
さらに、「子どもの権利が守られてきたか」「学校の主体性が守られてきたか」という質問に対しては、「子どもたちの学ぶ権利を保障することが子どもの権利の第一に位置づけられること。今は地方分権の時代なので、学校の主体性を尊重しないで学校教育の充実はあり得ない」という答えでした。
これらの石井教育長の発言の中身が、現場では実際どうであるか、調査・点検して、12月議会でとりあげたいと思います。市民のみなさんは、これらの石井教育長の発言をどう思われますか。感想や学校現場の実態について、みなさんの声をお寄せください。お待ちしています。


参考(石井教育長の答弁)
 私は平成11年の10月に教育長に着任いたしました。私の在職3年間の教育行政の総括をということの御質問ですのでお答えいたします。教育行政についての、私の基本認識は就任にあたっての関係機関へのあいさつの中で明らかにしております。その中で、簡単に申し上げますと、文教都市くにたちの名にふさわしい大人と子どもがともに学び合う地域社会をつくりたい。このように述べております。これは基本的な認識として全く変わっておりません。そして、そのような基本認識に立って、次のような具体的な目標を掲げて、各年度教育行政を進めてまいりました。
 1年目は、子どもたちの学ぶ権利を保障するということです。そして、2年目は学校を地域に開くということで進めてまいりました。そして、3年目の今、公立学校の信頼回復ということで、その具体的な施策として、例えば授業時数の確保の問題でありますとか、あるいは少人数授業の実施等々の教育課程全般の改善について進めてまいりました。また、教職員の研究や研修の充実、そして、学校を地域に開く具体的な施策としての学校公開週間の実施等を、今、進めております。
 その3年間の総括は二つあります。
 一つを申し上げます。子どもたちが落ちついて学べる教育環境が整いつつあると、私はそのように考えております。これは私が進めました教育改革が着実に進んだ結果であり、教育水準は向上している。このように私は考えております。
 それから、3年間の総括の二つ目であります。いわゆる教育の荒廃と言われる現象が目に見えて減っております。例えばだれの目にも明らかな学級崩壊。3年前には複数の学校で複数の学級がかなり目に余る状態がございました。今は限りなくゼロに近い。ほとんどゼロといってもいいと思います。それから、中学校を中心にする校内暴力です。いわゆる校内の荒れというのはどこに学校でも多かれ少なかれあるわけですけれども、しかし、これも著しく、おかげさまで鎮静化しております。それから、主として中学校に見られます不登校生徒の減少傾向であります。平成10年度、残念ながら東京で一番という不登校の率、これも関係者の努力、大きな努力の結果、今、かなりの部分、改善されております。結論として、議員の主張される括弧つきの教育改革ではなく、私は本物の教育改革が着実に前進しつつあると、このように認識しております。
 最後に、今後の教育改革の方向性についてでございますが、引き続く課題として、私は一番大きな課題は、公立学校教育における公共性の確保である。このように考えております。子どもたちはどの学校に存在しようとも、公立学校であれ、私立学校であれ、基本的に同じような水準の教育を受ける。そして基本的な学力を身につける。そのことを保障されるべきであると、私は考えます。そして、学校の役割としては、知識を体系的に教えることが学校の主要な任務であると、私はかたく信じております。なぜなら、人間は学ぶべきときを失うと、あとから取り戻すことが大変困難な存在であるがゆえでございます。したがって、公立小中学校の教育の充実が何よりも今要請されている。そのために、教育行政としては、全力を挙げて努力を傾けてまいりたいと、このように考えております。