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文春新書103 プロパテント・ウォーズ | サブタイトル | 国際特許戦争の舞台裏 |
帯コピー | 特許を制する国が,経済を制する | 発行所 | 文藝春秋 | 定 価 | 本体680円+税 | 仕 様 | 判型:新書判 / 頁数:216頁 付録:「出願の手引き」「特許の歴史」収録 |
書籍コード | ISBN4-16-660103-2 c0260 \680E |
西暦2000年,世界は本格的な「プロパテント時代」に突入した! アメリカが80年代の莫大な貿易赤字から脱出できたのは,まさにこの「プロパテント(特許重視)」政策による。対する日本は,日米企業間の特許訴訟でことごとく敗れ,何百億円という巨額の和解金を支払い,撤退を余儀なくされている――。 本書は,特許の基本的知識から国際戦争の凄絶な舞台裏まで,21世紀経済戦略の新しい局面をわかりやすく解説したものである。 Copyright (C) 2000 Akihiro Ueyama 上山明博著『プロパテント・ウォーズ』は,そもそも特許とは何かという核心を解説している。 ルネサンス期のイタリア。ベネチア共和国が設けた世界初の特許制度に基づき,ガリレオがかんがい用揚水機の特許を申請したときの口上文が近代特許法の思想的なバックボーンとなった。ガリレオは特許が認められれば,「社会の福祉のためにもっと熱心に新しい発明に力を注ぐ」と書いた。知的創造の成果を権利として保護することで,技術革新を促し,国家,国民を富ませることが特許制度の原点という。 今や物質の化学構造や遺伝子の分子構造の解明が特許になる時代だが,上山氏は行き過ぎと見る。「基本特許の独占的権利があまりにも大きく,アイディアを実用化する応用研究の意欲がなくなる」と懸念する。米国でビジネスモデル特許を「安易に認めるべきでない」「権利期間を短縮すべきだ」との声が出ているのも,特許取得に後れをとった企業の不満以外に,技術革新や企業意欲をそぐ心配があるからだ。 特許制度の歴史をたどれば,人類の知的創造活動のレベルが上がるにつれ,それを自認する形で権利獲得の対象は拡大する傾向にある。こうした流れを軌道修正する力が働くのかどうか。500年の歴史を持つ特許制度が節目を迎えている様子も予感させる。 日本経済新聞編集委員・水野裕司 /記 | |
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