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しっかりしてくれ!

社会の木鐸!! 2





第1回 『警察白書』と『週刊現代』(2004/10/09)
第2回 「毎日新聞」東京社会部にご注目!(2004/10/13)
第3回 「毎日新聞」東京社会部の連載に思う「犯罪よりも、人としての権利、彼・彼女らの日本社会・日本経済・私たちの暮らしへの貢献、に焦点当てたらどないやねん!!」(2004/10/16)
第4回 「嬉しい記事!!!」(2005/02/02)



第1回(2004年10月9日)
 『警察白書』と『週刊現代』

 今週月曜、『警察白書』が発売された。で、購入してきたわけだが、「外国人犯罪」関係の部分はページ数こそ減ったとはいえ、中身は相変わらずであり、腹立たしいことこのうえない。
 まあ、今回は特集テーマが別だったせいか、あるいは「外国人差別ウォッチネットワーク」なるグループが「冷静な報道を求める要請書」を全国紙宛てに送っておいたのが効果あったのか、ともあれ、毎日新聞で「外国人犯罪」なる文字が『警察白書』関連の記事で踊ることはなかったようだ。
 今後もこの傾向が続けばいいのだが、たとえそうだとしても、すでに社会にバラマカレてしまった「外国人=犯罪者(またはその予備軍)」という認識の一掃にこれから本腰を入れて取り組まなければならないわけで(毎日新聞9月19日朝刊によると、先月18日に内閣府が発表した、初の「治安に関する世論調査」では、「自分や身近な人を犯罪に巻き込む存在」としては、「情緒不安定な人や怒りっぽい人、すぐキレる人」が49.4%、「外国人の犯罪グループや不法滞在者」43.2%、「暴走族などの非行集団や非行少年」43.1%となっていたそうで、警察庁のプロパガンダがすでに十分に成功していること、そしてそれにマスメディアがとことん協力したという原罪を背負っていることは、いくら言っても言い足りない!)、なかなかに気の遠い話で、考えれば考えるほど、……お腹がすく。
 ぐるるるるる……
 とお腹を鳴らせて、大橋巨泉氏の連載コラム目当てに手に取った、同じく今週月曜発売の『週刊現代』(10月16日号)の巻頭グラビアが、「潜入ドキュメント オンナたちとジャパンマネー:「新宿入管Gメン」摘発の現場」。
 なんとも微妙なグラビア特集だったのだ、これが。
 添えられた記事の冒頭1段落あたりを読むと、まあ、私が怒り心頭に発するような言い回し(「外国人犯罪も日々凶悪化」)があって、
 「てめえ、このやろ、警察につくんかい!」
 「文句を言いに電話でもかけたろか!」
 などと、がらにもなく頭に血が上ってしまったのだが、掲載されている写真やキャプションをぱらぱら見るうちに、何だかちょっと違うような気がしてきたのだ。
 グラビア・ページの生命ともいうべき写真の数々からは、摘発されている「不法滞在者たち」が「凶悪な犯罪者やその予備軍」とはとても思えず、入管のクローン職員に襲撃されている哀れな被害者のようにしか見えなくて……。
 私の『週刊現代』贔屓が生んだ幻想かも知れない。
 「そんな読みとり方をする日本人はほとんどいないと思う、悪いけど」
 とは、知人の言葉だし。う〜ん……。
 というわけで、読者の皆さま。今週号の同誌の特集グラビアを見る機会があれば、どんな印象を持ったか、ぜひお教えください。
 そして、これまで「外国人犯罪」増加論をバラまくようなことを(たぶん)していない『週刊現代』が今後、どんな方向に進んでいくのか、一緒に注目してもらえればと思います。お願いっす!



第2回(2004年10月13日)
 「毎日新聞」東京社会部にご注目!

 ウェブ版しか見ていないので、正確な紹介ではないかも知れない。
 「毎日新聞」東京版で、「<暮らし・まち・安全のカルテ>」という連載が始まったようだ。
 第1回は、「外国人事件の実像」(いつまで閲覧できるかわかりませんが、とりあえずこちらです)。
 「外国人犯罪」などという言葉をあえて使っていないだけ「朝日新聞」の今春からの連載「にっぽんの安全」(これがどんなトンデモないしろものだったかは、「コムスタカ─外国人と共に生きる会」で中島真一郎氏の分析をご覧くだされば、わかると思います。また、こちらでもちょっと触れています)よりはるかにマシだが、「安全」をテーマにする連載でトップに「外国人」を持ってくるあたり、不思議と共通しているのは、なぜかしらん……。

 身近の安全を考える「暮らし まち 安全のカルテ」。第1部は、来日外国人の事件の実像を、当事者や周辺の取材で探る。外国人と共生の道を模索する動きも報告する。

 などと書いてあるくらいだから、前回のこのコラムで指摘したマスメディアの原罪(毎日新聞9月19日朝刊によると、先月18日に内閣府が発表した、初の「治安に関する世論調査」では、「自分や身近な人を犯罪に巻き込む存在」としては、「情緒不安定な人や怒りっぽい人、すぐキレる人」が49.4%、「外国人の犯罪グループや不法滞在者」43.2%、「暴走族などの非行集団や非行少年」43.1%となっていたそうで、警察庁のプロパガンダがすでに十分に成功していること、そしてそれにマスメディアがとことん協力したという原罪を背負っていることは、いくら言っても言い足りない!)を「贖ってあまりある記事」を、とまではいきなり期待しないとしても、「贖う第一歩になるくらいの記事」なら、期待させていただいても悪くはあるまい。「毎日新聞社」には以前、こんな要請文を送ったこともあるわけだし。
 関東地方在住の皆さま、どうか「毎日新聞」東京社会部が始めたこの連載がどんなふうに展開していくのか、厳しく鋭く、ご注目ください! お願いしまっす!!

第3回(2004年10月16日)
「毎日新聞」東京社会部の連載に思う
「犯罪よりも、人としての権利、彼・彼女らの日本社会・日本経済・私たちの暮らしへの貢献、に焦点当てたらどないやねん!!」

 「毎日新聞」東京版の連載、「<暮らし・まち・安全のカルテ>」。ウェブで4回目まで読んだだけで、もう、食傷気味。犯罪、犯罪、犯罪……。こんな感じで、あとどれくらい続くのか。これが大阪版だったりしたら、もううんざりして、「毎日新聞」を解約してた可能性、大だそ、まったく。
 まあ、それでも、「朝日新聞」の連載「にっぽんの安全」に比べれば、たしかにはるかにマシなできだと評価してはいるのだが、そう思いつつも、やはりやるせなさが湧いてくるのを抑えきれない。なんで外国人を取り上げる特集が、よりによって犯罪絡み、執拗なまでに犯罪絡み、でなければならんのだ、と。
 この問いに、正面きって答えられるだけの展開が、はたして待ってくれているのか。
 もし待っていなければ、結果はこれまでの「プロパガンダ記事」とちっとも変わらず、広まった偏見をどーにかするきっかけにすら、ならないだろう。

 そこで、こんなことを思った。
 今の日本には、200万人近い外国籍者が暮らしている。
 彼・彼女らの周りには、労働環境の問題、派遣企業による搾取の問題、住環境の問題、子どもの教育の問題、児童労働の問題、人身売買の問題、在留資格や社会保障の問題、日本社会から受ける差別の問題など、それこそ気が遠くなるような深刻な問題が山積している。
 実に多くの人たちが、人としての権利を侵され、尊厳を踏みにじられながら、それでも、母国の家族の下へ生活費を送りつづけるために、あるいは将来の夢のために、懸命にはたらいている。そんな彼・彼女らの踏ん張りのおかげで、どうにか持ちこたえている企業も少なくないはずだ。私たちが利用できている商品やサービスも少なくないはずだ。
 「特集組むなら、こっちで組め!」
 と、私は言いたい! 声を大にして!
 彼・彼女らの人としての権利、彼・彼女らの日本社会・日本経済・私たちの暮らしへの貢献、という観点から取材して切り込んでいけば、ゆうに1年以上連載を続けられるテーマと話が、今でも十二分にあるはずだ。そうすれば、警察庁謹製のフォーマットに乗ってるだけじゃないのか、などと陰口叩かれなくてもすむのだし。

 折しも、今月8日には、宮崎で開かれた日弁連の大会で、外国人の人権を保障するための基本法制定を求める決議がなされたのだとか。そして、そのときの資料だけで、500ページだか800ページだかの分量があったのだとか。ひょっとすると、それだけで連載2年分くらいいける内容かも。

 もし万が一、そういう内容が東京社会部には荷が重いのだとすれば、やはり大阪本社や地方の支局に期待するしかないのだが……。
   どっちにも期待して、いいよね? ね? ね?!

第4回(2005年2月2日)
 1月30日、「毎日新聞」京都版に、嬉しい記事が掲載された。
 「支局長からの手紙」という連載シリーズの1つで、今回のタイトルは「60vs11」
 マスメディア関係者の皆さんにも、そうでない皆さんにも、ぜひおすすめしたい内容である。
 思えば、かくいう私も、外国人犯罪増加報道に疑問を持ったところから、政府発表・ 警察発表のデータを自分で集めて、あれこれ並べ直したりすることで、「やはりあのデータは思い切り操作されてフレームアップされたものだったのだ!」と気づけたのだが、大半の読者は、そんな面倒なこと、やろうとはしないだろう。
 私ですら、自分の関心のある分野や関わりのある分野については、何とか時間と予算(資料収集のための)を作り出してこうやって調べはしても、そうでないものについては、あえて調べようとはしていないのだ。
 「それは責任ある市民の態度ではない!」
 のかも知れないが、やはり国の予算と人員を使ってプロパガンダを巻き散らかすことに人生を賭けている方々に効果的に立ち向かうのは、民間レベルではなかなかに難しい。
 そして、だからこそ、記事末尾の浜井教授の言葉のように、マスメディアにたずさわる人たちが政府発表のデータ分析にさらに深く取り組んでくれるとしたら、読者・視聴者・聴取者としては非常に有り難く、購読しがい、視聴しがい、聴取しがいが生まれてくる。現実を的確にとらえたうえでの適切なオピニオンも、そうした土壌があってこそ、どんどん生まれていくのではあるまいか。
 とまあ、そんなわけで、「毎日新聞」京都版の読者だけでなく、広く、民間のマスメディアで仕事をしている方々にも、今回の「支局長からの手紙」をぜひ回読していただき、今後の参考にしていただければなどと考え、紹介した次第である。
 よろぴく!


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