歯の磨き方




むし歯になりやすい場所

子供の歯のむし歯になりやすい場所は、大体決まっています。

   上の前歯の歯と歯の間
   上の歯の生え際
   上下左右の奥歯のかみ合わせの溝のところ


          むし歯になりやすい所 

歯を磨き始める時期

大体上の前歯が4本はえそろう頃です。
お口の中はとても敏感なところなので、子どもは、たとえお母さんでも、人に触られるのはとてもいやなのです。
ですから、歯が生えた頃から、ご機嫌のよさそうな頃を見計らって、抱っこをしながら、歯の生えていない歯茎に触ってあげましょう。
そうしていると、触られることに慣れて、いざ歯ブラシ…というときにも、いくらかは、受け入れやすくなると思います。
特に上の前歯のあたりが一番敏感なところなので、奥のほうが慣れてから、触ってあげるようにしましょう。
奥歯が生える頃から、本格的に毎日磨くようにしましょう。

磨く回数                     

理想を言えば、食べたらすぐ…なのですが、小さい子どもの場合、嫌がるのが普通ですので、無理せず、一日一回、夜寝る前に…でよいと思います。
夜寝ている間は、口の動きが鈍るため、自浄作用も少なくなり、むし歯菌の活躍しやすい環境になります。出来れば、最後に何か口に入れてから寝るまでの間に磨くのが効果的ですが、どうしても寝る前はぐずってしまうのであれば、子どものご機嫌のよさそうな時間帯を選んで磨いてもよいでしょう。むし歯菌は生きていますから、毎日増えていきます。一日一回、その数をゼロに近いくらいに減らしてしまえば、24時間後のむし歯菌の数も、そんなには増えないはずです。
入園の時期になったら、社会生活の第一歩ですので、朝、エチケットを含めて、本人に磨かせて、夜は仕上げ磨きをする・・・というように、徐々に増やしていくとよいと思います。

仕上げの歯磨きを嫌がる子         

歯を磨き始める年齢は、大体1歳から1歳半くらいでしょう。
この年齢の子どもで、歯磨きのとき、喜んで口をあけてくれる子は、ごく稀です。
ほとんどの子が嫌がって、泣き叫ぶことでしょう。
そんな時どうしたらいいでしょう。

まず、大人側の努力としては・・・。
磨き始める前に触ってあげることで慣らしてあげる
歌を歌ってあげながら、数を数えてあげながら、なるべく楽しい雰囲気で磨いてあげる。
絵本やビデオなどで、「歯磨きは楽しくて、いいことなんだよ。」と教えてあげる。
2歳半頃になると「ご褒美」が効くようになりますので、「歯磨きカレンダー」を作ってあげて、「がんばって磨けたら、シール貼ろうね。」と好きなシールを用意しておくのもひとつの手です。
中には、お風呂場だったら泣かずに出来るような子もいます。その場合は、立って磨く方法でやってみてください。

それでも、だめな場合・・・。

泣かれても大丈夫な人。
とりあえず、押さえつけて、手早く、かつ、的確に磨いてあげる。
押さえ方は、養育者が足を伸ばして、床に座り、股の間に子どもの頭を入れて、子どもの両腕を養育者のももの下に入れて固定する。足は多少ばたばたされても大丈夫。
終わった後には、必ず、「えらかったね。きれいになったね。」と誉めて、ぎゅうって抱っこしてあげてください。

寝かせ磨き

泣かれるのがだめな人。
とにかく出来る範囲の時間で磨いてあげる。10秒なら10秒でいいでしょう。その代わり、今磨いた歯の場所をきちんと把握しておいてください。次は、その次の場所を磨きます。細切れでもいいですから、とりあえず、一日でお口の中一周回れるようにちゃんと覚えておきましょう。
一日一周が無理なら二日で一周でも仕方ないです。とにかく、「毎回いい加減」というのだけは避けます。どなたでも、磨くときの「癖」があります。例えば、まず、下の歯に手が行くようだと、10秒磨いたとき、毎回下の歯は磨けるけど、上の奥歯は、1ヶ月も2ヶ月も手が届いていないという事態がおきます。それでは、せっかく「磨いていた」のに、むし歯が出来てしまいます。

どんなに泣く子でも、毎日、歯磨きを繰り返すことによって、ほとんどの子が3歳までには、いやでも泣かずに口をあけてくれるようになります。
逆に泣くからといって、やめることを繰り返していると、「泣けばやめてくれるんだ。」ということを学習してしまって、3歳になったら、もっと激しく泣いてやめてもらうことに努力をはらうようになります。
たとえ、どんな状態でも歯を磨いたら、「えらかったねぇ、出来たよ。」と誉めてあげることを繰り返すことによって、「おあかさん(養育者)は、僕(私)が歯を磨けると喜んでくれるんだ。」と思って、口をあけられるようにがんばると思います。
歯磨き自体は、たいしたことではないはず。
逆に普通は、磨かないと口の中が気持ち悪く、磨くとさっぱりとします。
「きれいになる」という経験をつまないと、清潔習慣はつきにくいでしょう。
もし、我が子が、泥んこ遊びをしたそのままの手で、おにぎりを食べようとしたら、ほとんどの養育者の方は、泣いても手を洗わせて、そのことに罪悪感を持たないと思います。
いずれ、泣かれない日が来ますので、自信を持って、「しなければいけないことなんだよ。」ということを教えていってあげてください。養育者自身に「泣かれてまで、磨かなくちゃいけないのかしら。」とか「泣いていてかわいそう。」という不安感があると、お子さんにも通じてしまうと思います。世の中には、嫌だけどしなくてはならないことがあるということを教えてあげられる、ひとつのチャンスだと思って…。
もちろん、その子の出来る範囲内で。

仕上げの磨き方のコツ            

歯ブラシは鉛筆持ち
子どものほっぺたを両方の手のひらで包み込むようにする。
歯ブラシを持っていないほうの手の人差し指で、ほっぺたや唇をどかして、今磨こうとしている歯が、自分の目できちんと見えるようにしてから、歯ブラシを当てる。見えていないところには、手が届かないし、歯茎をこすったりすると、子供が痛くて、嫌がるようになる。歯ブラシと人差し指が一緒に移動していくように。
一箇所10回ずつ、横に細かく動かす。
歯垢は、納豆のようにねばねばしているものです。2・3回こすっただけでは汚れは取りきれないし、大きくごしごし動かすと、痛いし、汚れがよく取れません。
奥から順番に隣、隣と移動していくと、磨き残しが少なくなります。

歯と歯の間がくっついている子

出来れば、糸楊枝デンタルフロスなどの歯と歯の間のお掃除用具を使ってあげましょう。
特に3歳頃、乳歯が生えそろったときには、奥歯が2本並びますので、その奥歯と奥歯の間は気をつけましょう。


前から見るとなんでもない歯が・・・
歯と歯の間にむし歯がありました。

歯を磨くときの体勢              

仕上げ磨きをしてあげる人が一番やりやすい体勢
磨く人が足を伸ばして座り、足と足の間に子どもの頭を入れて、寝かす。(子どもの足は向こう側。)
もし、暴れるのを抑える場合は、磨く人の腿の下に、子どもの腕をはさむ。腿で頭をはさむ。
嫌がって、暴れてしまうこの場合、おろおろして時間がかかってしまうより、この方法でさっと磨いてあげたほうが、本人にとっては、負担が少ないかもしれません。

                

寝かされるのが嫌いな子
動物の本能として、おなかを上に向けて…というのは、苦手なことも多いでしょう。
お布団を敷いたときに、一緒に遊んであげてはいかがでしょう。
ごろごろ転がしたり、両足を持ってふりふりしたり、寝かせ遊びを楽しむと、「寝かされる」ことになれて、寝かせ磨きも嫌でなくなってくるかもしれません。

大きくなって寝るのが嫌な場合→ 立って磨く
泣かずに磨けるようになったけど、本人が寝かされるのを嫌がる場合があります。
その場合は、無理して寝かさなくても、子どもが床に座った状態でもいいです。
その場合、磨く人は、後ろから立てひざになって、子どもの頭を自分のおなかで安定させて、必ず、歯ブラシを持っていないほうの手で、唇とかほっぺたをどかせられるようにして下さい。
子どもが立っている場合は、磨く人も立つと子どもの頭がちょうど、おなかのあたりに来るはずです。どちらの場合も、子どもの正面から磨こうと思っても、頭がふらふらして磨きにくいし、歯ブラシを持っていないほうの手で支えてしまうと、唇やほっぺたをどかすことが出来なくなってしまうので、磨き残しの原因になります。

            座り磨き  

子供自身の歯磨き               

子供自身に歯ブラシを持たせるのはいつでもいいです。
ただ、くわえたまま歩き回るようなことは、危険ですので、絶対に止めましょう。
意識して、ごしごしと動かせられるようになるのは、3歳くらいでしょうか。
その頃になったら、「前歯」「奥歯」などと指示をしてあげるとある程度磨けますので、少しずつ教えてあげましょう。
ただ、きちんと磨けるようになるのは、小学校の中学年くらいなので、小学校低学年のうちは、仕上げ磨きをしてあげてください。

歯ブラシの選び方

 仕上げ磨きをする時には、「仕上げ磨き用」「母親磨き用」などの表示の物を選ぶようにしましょう。
 「0から3歳用」のような表示の「幼児用」歯ブラシは、ヘッドの部分が大きすぎます。
子供自身が磨く場合は、子供の好きなキャラクターがついていたりして、気に入っている歯ブラシなら、どんなものでも結構です。中には、お母さんのがいいという子もいます。そういう場合、大人用の歯ブラシでも結構です。
 ただ、仕上げ磨きは歯垢が取れないと困りますので、磨きやすい、ヘッドの小さいものを選び、歯ブラシを後ろから見て、毛が横にはみ出ていないような歯ブラシを使うようにしましょう。
子供に歯ブラシを渡すと、すぐに噛んで、毛が開いてしまいますので、仕上げ磨き用と子供に渡す用の歯ブラシは、分けたほうが経済的です。
                                           


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