課題 31 親の介護は誰がするべきか
   

    
    これは実に深刻な問題であります
    そしてほぼ誰もが直面する問題であります
    
    とりあえずはみなさん介護する側だと思いますが
    だいじなことは介護される側に立って考えてみることだと思います
    次は確実に自分が介護される側になるわけですから・・・・
    
    お前の考えは実に都合のよいところばかりを
    寄せ集めているというご批判を覚悟の上で
    以下 私見をのべさせていただく
    
    人類の歴史といえばオーバーだが
    ひとの世代交代の常として
    基本的には子供あるいは配偶者が介護すべきだと思う
    介護される側もそれが本望であろうし
    する側もそれが納得いく(後悔しない)選択であろう
    ただし
    これは言うのは簡単だが
    実践するのは実に難しい
    いわんや 介護期間が長くなればなおさらのこと・・・
    
    昔のように
    「家」 を中心にした大家族では
    比較的それもやりやすかったかもしれない
    しかし
    現代においては
    「家」 は 個々の核家族に分散している
    介護される身内のことは心配であっても
    個々の生活を維持することにみんな必死である
     精神的にも
     時間的にも
     経済的にも
           である
    
    関係者のひとりひとりはみんないいひとなのに
    誰もが介護の中心的存在にはなろうとしない
    なんて状況が今や一般的なのではなかろうか
    
    私の世代では
    だから 自分は身内の世話にはならない
    病院なり施設なりに入って
    自分のことは自分で面倒みる
    ましてや子供にそれを期待などしないのダ
    とおっしゃる方が圧倒的に多い
    
    はたして
    みなさん 介護の現場を知っての発言だろうか
    と思うことしばしばである
    
    人生の最後の仕上げの
    介護されるステージにおいて
    果たして
     ああ 俺の一生 幸せだった
    と言えるかどうか・・・・
    
    はなしがあっちにこっちに飛んで滅裂になってしまったが
    整理すると
     1 基本的に配偶者・子供が介護すべきである
     2 しかし 現代においては介護する側に余裕がない
     3 さらに しかし 施設・病院での介護は精神的にも物理的にも
       介護される側からすれば決して良い環境とはいえない
       (もちろんこれはすべてがそうであるというわけではなく
        実際、身内の介護なんかより充実しているところもある)
    
    介護する側も介護される側も納得のいく方法として
     配偶者・子が介護する
    を第一の選択肢として挙げておきたい
    万一うまくいかなくてもこれならあきらめがつく
    
    ただし くどいようだが介護は大変だ
    介護する側の情熱と体力
    介護される側の感謝の気持ち
    これが前提である
    介護が長くなるにつれ する側の疲労が極度に達して
    結局は する側も倒れてしまう なんて
    決してめずらしいケースではない
    何年も何十年も介護にあけくれ
    介護する人の人生の後半は
    介護に一日中束縛されていたなんて
    その人の人生一体なんだったのか
    ということになる
    
    介護する者にも休憩(休日)が必要である
    最近急速に発展しつつある
    公的(私的)介護システムをうまく利用して
    その弊害を防いでいきたい
    
    介護の実体を知る人ほど(する側もされる側も)
    私的介護はイヤだという
    しかし私的介護が出発点である
    
    介護はしかるべき施設で と考える人が
    おそらく大半をしめると思う
    しかし 介護のために市長を辞任した人や
    会社を退職した人 の
    気持ちを今一度考えてほしい
    テレビのドキュメンタリーで何回か見たが
    介護する人に悲壮感はない
    それが自分の務めであり、自分自身が納得いく道だと
    確信している
    これからは
    そういう人が安心して介護できる環境作りをしていかなければならない
    
    誤解をさけるために付言しておきたい
    私は 介護は配偶者や子が絶対やるべきだ
    と言っているのではない
    配偶者や子が安心して介護できる環境を充実させるべきだ
    と 言いたいだけである
    それぞれにはそれぞれの事情がある
    配偶者や子が直接介護できないことも多々ある
    そういうことも含めて
    人間の一生の締めくくりは 被介護であるという事実を認識し
    出生や 教育や 労働環境や 生活環境 などと
    同じレベルで 介護 というものを社会全体が考える必要があると思う
    
    福祉とは
    公的年金制度だけではない
    万人が安心して
    限られた人生を楽しむ環境(または支援)のことだ
    
    ベターなる福祉の実現を図るべく
    行政や立法を見守っていきたいものである
    
                       (MAY 29, 2001)