課題 42 「家庭を顧みない」と妻はいうが
          男たるもの家庭を捨ててまでも残業すべきか
   

    なんで こうまで極論に走るの?
    残業する時があってもしかたないし
    残業せずに帰る時があってもいいじゃない
    これがしゅうおじさんの回答である
    
    この課題の出典となっているプレジデント誌の
    回答をしているのは堀場雅夫氏である
    堀場製作所の会長であり
    かのベストセラー 「仕事ができる人できない人」 の著者である
    まずオリジナル回答の引用から始めたい
    
    引用
    アメリカ映画などによく出てくるシーンは私には納得がいかないのである。
    家庭を顧みず仕事をしている夫が、妻から離婚を宣言されるシーンである。
    その理由は、子供の誕生日に帰って来なかったとか、
    毎日残業ばかりで、家に帰ってすることは寝るだけだなどという他愛もないことが
    多い。その挙句、
    「家庭と仕事とどちらが大事なの?」という詰問がある。
    (中略)
    会社という組織の一員としての立場を考えれば、
    たとえば、子供が熱を出したからといって休まれていたのでは、
    他の人間の仕事にも差し支えてしまう。
    それでは、命令系統も混乱し組織としての体をなさなくなる。
    とても、責任のある仕事を任せるわけにはいかなくなるのは当然だろう。
    だから、子供が熱を出したから午前中休みますとか、
    妻の出産に立ち会いたいので休暇を下さいなどという人間は、
    おそかれはやかれ組織から弾き出されることになる。
    この不況の時代、これまで年功序列で何とかなってきた企業も、
    大幅な改革を求められている。
    会社は何とか人を減らしたいと考えている。
    だからこうした一見優しいマイホームパパは、真っ先にリストラの対象にもなりかねない。
    そういう意味で、家庭を捨てても残業をすべきかという命題は当たらない.
    残業をする人間は、家庭を捨てているのではなく、
    大事にすればこそ仕事を優先させているからである。
    そのことは、一つの事実が証明している。
    それは、マイホームパパで出世する人間はまずいないということと、
    仕事を優先している人間のほとんどが、家庭にも恵まれているということだ。
    以上引用 「プレジデント」誌 2001.1.29号 PP104−105
    
    いやはや さすがに堀場製作所会長である
    会社の経営者というのはこうでなければなりません
    
    しゅうおじさん的に若干の加筆をさせていただけるなら
    この回答には 人の顔が出てきません
    2000人の会社には2000人の生き様があって
    それぞれが大事にしているものも2000通りあるはずです
    組織論から言えば 堀場氏のおっしゃる通りですが
    コミュニティー論からいえば必ずしもそうではないのではないでしょうか
    
    たしかに私たちおじさん世代は
    結婚記念日も 子供の誕生日も 残業し、
    妻や子供が熱を出しても有給休暇さえ取りませんでした
    ましてや自分の子の出産に立ち会うどころか
    初めて子供の顔を見たのは生まれて1週間後でした
    ホントにこれでいいのでしょうか?
    俺達はこうしてやってきたのだから
    若いお前達も当然そのくらいのガマンはしろ
    という気持ちもある
    しかし 俺達がやってきたような偏ったことは
    お前たちにはさせたくない と思うことの方が大事ではないでしょうか
    
    そんなオヤジを見てきたからこそ
    若い人は残業をいやがるのです
    逆のパワーがどうしても働くのです
    残業するよりは自分のやりたいことをやるべきだ
    となり
    残業しろ と強制すれば
    じゃ 辞めます
    と なってしまうのです
    それは若い人が悪いのではなく
    家庭の中で しわ寄せ を強いてきたオヤジたちが悪いのです
    
    堀場氏は 「他愛もないこと」 とおっしゃるが
    誕生日や結婚記念日は大事な日である
    ましてや出産なんて一生のうち 何回もあることではない
    妻にとっては命をかけた戦いの日である
    配偶者としてそばにいてあげて当然ではないか
    妻が病気で倒れたら
    夫が子供の面倒を見るのは当然ではないか
    
    家庭と仕事とどちらが大事かときかれれば
    どちらも大事である
    仕事のために家庭を犠牲にしようなんて思ってもないし
    ましてや家庭のために仕事を犠牲にしようなんても思ってもない
    
    オヤジたちは家庭のために頑張ってきた
    それは確かだ
    ホントは誕生日の祝いを一緒にしたいけど
    がまんして 職場で頑張った
    それも 否定しない
    けど 結果として
    人の一生を考えた時
    家庭のイベントにオヤジの姿はないし
    ヘタすると 家庭自体にオヤジの影がない
    これが現代の日本の大きな問題ではなかろうか
    
    オヤジの行動の基準は
    経済であり、カイシャであり、
    それゆえ
    人類の基本である 家庭や社会という基準は二の次とされてきた
    それこそが問題ではないか?
    
    よって
    俺はお前達のためにこんなに頑張ってきたのに
    VS
    あなたは家庭を顧みずに仕事ばかりをしてきた
    この対立は当然の結果として生じる
    
    
    くだくだといつまでも例を挙げてもきりがない
    結論を急ごう
    
    人間の一生を考えた上で
    家庭も仕事も大事にしよう
    それは自分だけでなく職場の同僚も同じだ
    どちらかが充実しても もう一方がガタガタになったら
    何のための人生かわからない
    
    組織の論理は堀場氏のいう通りだ
    そのギャップは職場で吸収しよう
    今日は大事な結婚記念日です とある社員
    そしたらみんなで彼の残業を吸収してやりましょう
    早く帰らせてもらったある社員は
    他の社員の結婚記念日に残業を代わってやればいいのだから・・
    個人ではなくチームで結果を残せればそれでいい
    そうすることによって個人は生きてくる
    妻の出産となれば
    回りのみんなで協力して 夫を立ち合わせましょう
    彼の仕事はみんなで負担すればいいのですから
    そういう職場作りこそが充実した人生の第一歩です
    
    今日は結婚記念日だ
    早く帰って妻と無事ここまで過ごせたことを分かち合いたい
    しかし同僚の妻は今夜出産だ
    そんな時は同僚を行かせて自分が残業すればよい
    毎年同じだとは限らないのだから・・・
    結婚記念日を犠牲にすることはある
    しかし反面で結婚記念日を守ってもらえることがある
    これがコミュニティーである
    
    毎日遅くまで職場で頑張ってきたオヤジたちは
    誰しも家庭に対してうしろめたいものを持っている
    その 「うしろめたさ」 を大事にしようじゃないか!!!
    
    私は 中間で管理する立場となってから
    有給休暇を取れる権利を大事にしてきた
    誰もが有給休暇が欲しい時がある
    しかしながら 誰もが欲しい時に有給休暇を取得したら組織は回らない
    そこで 管理するものは平等感を守るため
    好きな時に有給休暇を取れない平等を徹底するのがセオリーだ
    でも ちがう
    有給休暇は取得したい時に取得できて初めて生きてくる
    あなたが休みたいときに休ませてあげる
    だから
    私が休みたい時にあなたもフォローしてね
    休暇日数はどちらも同じである
    取得できる平等と
    取得できない平等
    わずかな休日をどちらが有効に活用できるだろうか・・・・・
    
    仕事も真剣にやり
    家庭もしっかり顧みる
    
    職場も家庭もどちらも大事なのである
    どちらも犠牲にしてはならないのである
    いくら仕事が順調にいっても
    家庭を犠牲にしたことが原因で家庭が崩壊してしまっては
    何のための仕事かわからない
    
    今年はこっちが大変だったからあっちに無理を強いた
    でも来年は違う
    来年はあっちを優先しよう
    そのために同僚に協力してもらおう
    そのかわり同僚にはできるだけのバックアップをしよう
    
    これが自然な形ではないでしょうか?
    
    そうしてみると
    日本の会社の人間関係
    残業や有給休暇のあり方
    どっか ひん曲がってしまっていると思いませんか?
    
      ウルフルズは唄う
         ある日突然考えた
         どうして俺は頑張ってるんだろう?
         家族のため?
         自分のため?
         答えは風の中
   
   家族も自分も納得のいくようにやる
   これが大事
   
   俺がどんな気持ちでやってきたかお前らは全くわかっちゃくれない
   なんて
   いわないよう今日からひとつひとつを両面から検討しましょう!!!
   
       
                      (SEPTEMBER 23, 2001)