課題 5 リストラの通告を部下にどう伝えるべきか
  

    どうもこうもない
    小手先の話術を使って説得しても
    メッキがはげることは目に見えている
   
    ここは
    自分の個人的な感情と
    伝えなければならない事実をはっきり区別して
    順を追って伝えるしかない
    
    どんなに言葉を選んでも
    結局は
       お前はクビだ
    ということであり
    その瞬間から 彼の家族の生活を苦境に陥れることになる
    という事実は変えられない
    
    進学を控えたご子息がいる とか
    ローンを組んでマイホームを手にしたばかりだ
    などという事情を知っていれば
    なおさら のこと・・・・
    
    今日まで苦楽を共にしてきた同志に
       会社が君のこと いらないって
    なんてどうして言えよう
    
    マネジメントから
    この人にリストラを伝えよ と言われたならまだしも
    君の5人の部下のうち
    2人を 切り捨てて 3人を残せ
    誰を切るかは 君が決めたまえ
    などと言われた矢先にゃあ
    生きている心地がしない
    私が辞めますから 後の5人は残して下さい
    と いいたくもなる
    
    しかし これが管理職なのである
    その人の人間性や人格は
    結果的には 関係ない
      会社を救うために 君を犠牲にする
    と決断する立場なのだ
    それが仕事なのだ
    組織の一員としての責任なのだ
    
    軍隊の話ばかりで恐縮だが
    軍隊においては
    司令官は
    自分がその言葉を発すれば
    確実に部下が死ぬとわかっていて
      トツゲキーッ !!
    と 叫ぶ
    お国のために死ぬことは光栄だ
    などと マインドコントロールしておいて
    死の名誉を手に入れよ と
    間接殺人を平気でやる
    
    例えが極端ではないか といわれるかもしれないが
    組織とはそういうものなのである
    組織自体は非情である
      社長がいい人であっても
      部長もいい人であっても
      課長もいい人であっても
    その集合体の会社は非情なのである
    
    一旦できあがった組織というやつは
    組織自体を守るためならどんなことでもやる
    クビ切りなど当たり前で
    環境汚染であろうと
    泥棒行為であろうと
    殺人でさえもいとわない
    たとえ
    その組織の構成員ひとりひとりがいい人であっても・・・・
    むしろ構成員が誠実なまじめ人間であればあるほど
    結果的には
    組織はとんでもないことをやらかすのだ
    
    では 具体的にはどうすればいいのか
    先を見通すしかない
    いずれリストラの必要があると判断されれば
    最近 主流になってきた
    特典付早期退職制度をその前の段階で実施するとか
    ジョブシェアリングで苦しみを従業員で分かち合うとか
    手はいろいろ考えられる
    
    要は働く者が
    自分の職場がどういう方向で走っているのかを
    知ることであり
    共通の認識で働ける環境である
    
    ある日出社してみたら
    会社が潰れていた
    なんて話をよく聞くが
    これなど
    経営者と従業員の認識がかけ離れていた典型例である
    
    万一
    自分の会社が潰れるとしたら
    リストラという形で放り出されるより
    経営者と一緒にふんばりながら
    その日が来るのを見届けたい
    そうであれば自分でも納得がいく
    
    前述のように
    組織というシロモノは
    その構成員の個々にかかわらず
    イザとなるととんでもないことをやらかす
    それをさせるのは組織そのものであり
    それを実行するのは構成員たる人間である
    
    だから
    われわれが常日頃から気をつけなければならないのは
    そんな本末転倒が起こらないように(起こさせないように)
    することである
    アレッ?
    と思った時に手を打つことである
    それを逃すと
    気付いた時には
       トツゲキーッ!!
    と 号令をかけていることになる
    
    話が脱線してしまって申し訳ありません
    
    
                        (JANUARY 30,  2001)