課題 8 取引先との関係は
        義理人情がいいか ビジネスライクがいいか
   

    私は
    もともと田舎の人間ですので
    どちらかというと義理人情が好きです
    
    でも
    取引先との関係では
    義理人情は いけません
    ビジネスライクで行くよう
    心がけましょう
    そういう 時代になったのです
    いいことなのか
    よくないことなのかは別として・・・・・
    
    
    そもそも
    商売ってやつは
    人と人との繋がりの中で育ってきた
    それは人と人との信頼関係の上に成り立ってきた
    これ 基本
    
    昔のように
    小さなコミュニティーの中で商売している間は
    これでよかった
    いや これでなければならなかった
    なぜなら
    商売ってやつは
    1回ポッキリの付き合いではなく
    継続してこそ成り立ったからだ
    今日 損をしたとしても
    3年後 5年後には もうけさせてくれる
    それが 下地にあった
    
    ひるがえって
    今日の取引においては
    まさにワールドワイドネット社会である
      今日は米国の小麦がやすい
      昨日はウクライナ産がやすかった
    というかんじで
    相手が一定しないし
    一定の相手では逆にリスクが発生してしまう
    
    もちろん今日の取引においても
    取引先との関係は信頼関係の上に成り立っているわけだが
    その信頼関係は
    義理人情ではなく
    取引先として信頼できるかどうかの
    客観的な何かによっている
    
    私が始めて
    インターネットで個人的な買物をした時
    相手の業者から
    これで 当社としゅうおじさんとの信頼関係ができました
    というメールが届いた
    それ以降は 代金後払いで
    商品を手配してくれている
    
    これは
    義理人情ではなく
    取引実績である
    
    ビジネス と 個人間の感情とを
    ゴッチャ にしてしまうと
    本来のビジネスの姿が見えなくなってしまい
    経営判断もできなくなる
    
    金融機関の情実融資など
    まさにその典型である
    
    次元は異なるが
    セールスの世界になると
    個人間の人間関係によるビジネスが
    随分と増える
    
    俺の会社じゃあ こんな商品を販売してるんだ
    もし 興味があればいつでも声かけてくれよな
    程度では終わらず
    
    今月の販売目標が危ないんだ
    ついては 助けると思って これ買ってくれないか
    とくる
    
    セールスレディーによる生命保険販売
    銀行員等の預金の勧誘
    などなど 小さく挙げていけばきりがない
    30年以上の保険契約であるはずが
    その勧誘員が仕事をやめると解約になる
    これは契約者が保険会社の保険内容を買ったのではなく
    勧誘員(個人)の業績のために契約したためだ
    本来これでは
    その商品が消費者に受け入れられたのかどうか
    会社は判断できないはずだ
    にもかかわらず
    いっこうに衰える気配はない
    現状では
    商品力より販売力が優先するからだ
    勧誘員が辞めても
    新しい勧誘員により新規顧客を獲得することにより
    解約分をカバーできる
    販売力 イコール 営業力という図式が成り立っている
    
    私見ながら
    これからはそういう販売は主流になりえない
    実際 ネット等の普及により
    条件の違いを消費者が検討できるようになり
    消費者の方がビジネスライクに契約を結ぶようになってきた
    今や
    車や住宅までネットで買える時代
    インターネットバンク
    インターネット損害保険
    などは 好調のようである
    
    話がセールスに偏ってしまって恐縮だが
    会社どうしの関係においても同様
    
    取引先との信頼関係は
    客観的なモノサシによるものであり
    義理人情ではない
    会社と会社の付き合いであり
    そこに働く私とあなたの付き合いではない
    
    もし あなたが
    あなたの営業において
    義理人情で 「お願い取引」 をこれからも続けようとしているなら
    きっと いつの日か
       申し訳ないが 当社には余裕がない
       単価において格段の差がある
       X国 のY社 から輸入することにしたよ
       君が悪いんじゃない
       悪く思わないでくれ
    と言われるだろう
    現在においては
    もう どこの企業も余裕はないのだ
    自分が生き残ることで必死なのである
    
    いっしょにやっていきましょう
    という コミュニティー取引から
    市場原理取引に
    商行為自体が 今変革しているのである
    
    もちろん
    それがきっかけで個人的に交友を深めることは
    別の話である
    ただし その場合気をつけなければなならいのは
    その交友関係を会社に持ち込んではならないこと
    会社の私物化の第一歩となる
    
    これからのビジネスマン
    この辺の線引きを
    自分のなかで しっかりしておかないと
    背任罪や横領罪で告訴されることになりますぞ
    
                        (FEBRUARY 4, 2001)