浦里便り  (浦里からの発信)その1

春の訪れ

雨上がりの朝です。
東の山の向こうから朝日が顔を出し、
野や山にやわらかな光を放ちます。
白いカーテンから差し込む光をからだ一杯に浴び、
伸びをします。
さあ、一日の始まりです。


再編集のため・・・秋の浦里です( 2000.10.20) 来年の春にネ!

 ここは信州の片田舎。
 上田市千曲川左岸、国道143線を西に8キロ程入ると浦里があります。
今は川西地域に入っているのでこういう呼び方はあまりしませんが、
明治22年から昭和32年までの60数年間は浦里村と呼ばれていました。
青木村の当郷、川西地域になっている越戸、仁古田、岡の4村と浦野町が合併して出来た村で
その後、当郷以外の3村と浦野が川西村になり,やがて上田市の一 部になりました。


 我が家の前は田園が広がり、家々が点在し、
近在の山々が連なり、その後ろには岩肌の深い独鈷山 の雄姿があります。
右に視界を移すと青木の山々、特に女神岳、夫神岳が際立って映えています。



良く晴れた日には美しケ原などの高い山も望めます。
左には、浅間山やその連山、その裾野に繰り広がる家並など。
そして我が家の背には、穏やかな稜線の秋葉山、その後ろに子檀嶺(こまゆみ)岳、と山に囲まれた農村地帯です。
 冬から春を感じさせてくれるのが、かわいらしい花たちです。
黄色の福寿草、薄紫のクロッカス、香りの良いふきのとう、



冷たい空気 の中でも日差しを一杯浴びながら膨らんだ、淡いピンクの小さな梅の蕾などが目に入ります。
3月に入ると、秋起こしを済ませていた凍てついた田んぼの土が、ムクムクと息をし始め、
野焼きをした畦にもなずなやよもぎの新芽が生まれ、日増しに春の気配が増します。
やがて、新緑に萌え始めると、田んぼの畦は黄色いたんぽぽの 額縁に変身します。
耳を澄ますと国道を走り去るクルマの音、鳥 の鳴き声、小川のせせらぎ、それらを春の風が運んで来るのです。
浦里小学校の子供達の卒業式や入学式の光景も春の盛りを告げて います。         

 毎年こんな春の迎え方を楽しんで来ましたが、いつまでも続くはずはありません。
いろんな意味で世の中が大きく変わろうとしています。
みんなから置いていかれまいという思いと、このまま、 ここはそっとしておいてほしいという思いとが交錯しています。
そんな思いとは裏腹に時代の変化がやって来て、
浦里にも家が建ち、クルマが流れ、工事の機械の音が響き、風景も変わって来ま した。
今のうちに私の見えるもの、感じるものを記しておきたいと思っていたのです。
機会が訪れましたので、昔と今を折り交ぜながら少しずつお話しして行きますのでお付き合い下さい。

まだまだ寒い浦里の朝、
登校する子供達の明るい元気な声が響いています。

1996年 初春

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