佐藤ひろこ 一般質問  
2008年
2008年第4回定例会本会議  2008年12月1日

 1 アートによるまちづくりについて
 2 シティテレビ中野の営業活動について
 3 子育て支援について


○40番(佐藤ひろこ) 第4回定例会に当たり、一般質問いたします。

 最初に、アートによるまちづくりについてお伺いいたします。

 「文化芸術振興に関する懇談会報告書」で五つの戦略目標と先導的な二つのプロジェクト、「笑いがつなぐ中野フェスティバル」と「コミュニティ・アートセンターの設置」が提案されて3年たちます。区報の1面でも区民に伝えられ、実現が期待されていました。しかし、その後、文化芸術振興プログラムが策定されず、区としての戦略やプロジェクトをどうするのかがいまだ示されていません。具体的に動きをつくるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 先日、区と東京商工会議所中野支部主催で行われた「中野区イメージアップ戦略事業 中野が動く!まちづくりフォーラム」では、中野らしい文化の発信についても、パネラーの方々が話題にしていました。「中野区イメージアップ3カ年戦略」で「文化の発信地」としての施策の展開が示されています。イメージアップ戦略の一つとして、区民の知恵や力を生かして、中野らしい「アートによるまちづくりのプロジェクト」を始めてはいかがでしょうか。

 「アート」は、ITデザインなど新しい表現形態も含んだ広く文化芸術領域が含まれた言葉です。まちの活性化に果たす役割は大きく、「アート」を通して人と人がつながり、コミュニティの発展にも寄与することができます。
 「中野駅周辺まちづくりガイドライン」の重点プロジェクトの一つに、「にぎわいのタネを育てる」として、「文化芸術による中野の魅力のイメージアップを目指すこと」や「コミュニティアートセンターの整備」などが打ち出されています。中野駅地区整備にかかわる構想のたたき台が先日示されましたが、まちのイメージの一つに文化・芸術・アートを明確に位置付けるべきではないでしょうか。お伺いいたします。

 コミュニティ・アートセンターは、桃丘小学校跡に計画されていますが、用途地域上の難しい問題があるようです。桃丘小学校跡はそのままで活用できるのでしょうか。お伺いいたします。

 10月、大阪の京阪電車なにわ橋駅に、文化芸術の創造と交流の拠点として、「アートエリアB1」というスペースがオープンしました。大阪大学やNPO法人、京阪電車などが協働でトークやダンスなどの企画を行い、大阪市や商工会議所などが協力しています。通行人が行き交い、だれもが自由に参加できます。中野駅の構想の中に「アートとの交流」の空間づくりを検討してはいかがでしょうか。

 京都の町屋で暮らすALS難病患者の甲谷さんの家には、西陣の機織り場を改装したダンススタジオがあり、ダンサーらが彼の24時間介護を支えています。体が動かない甲谷さんは、パソコンを使ってアートや詩をつくり、展覧会も行っています。アートは、人に感動と生きる力を生み出します。
 ことし6月、文科省と厚労省が共同で「障害者アート推進のための懇談会報告書」を出しました。障害者アートが注目されてきており、大阪府など自治体でも取り組みが始まっています。
 先日、奈良県にある「たんぽぽの家アートセンターHANA」に見学に行きました。障害者の通所施設とは思えない、地域に開かれたすてきなアトリエです。個性豊かなアーティストから生み出された絵がTシャツや食器などのデザインとして商品化され、代官山や吉祥寺のおしゃれなイベントショップで販売されています。企業とのコラボレーションも始まっています。
 障害者アートは、まちづくりに経済的効果と社会的効果を生み出す要素になると思います。イベントショップを企画している「エイブルアート・カンパニー」は、障害を持つ人のアートを社会に発信し、商品化やデザインとして使える仕組みをつくるために、三つのNPOが共同で設立した組織です。6月現在、32人のアーティストの2,000点の作品が登録されています。その事務局を担っている「エーブル・アート・ジャパン」は、障害者アートを中心に、ダンスや演劇などさまざまな企画のコーディネートを全国展開しているNPO法人で、東中野にあります。また、東京コロニーの「アートビリティ」は、障害者アート専門の芸術ライブラリーです。日本で代表的な障害者アートの二つの発信拠点が中野区にあります。区の特徴的な資源の一つとして、イメージアップ戦略の一つに障害者アートと産業振興とのコラボレーションを検討してみてはいかがでしょうか。

 NPO法人ZEROキッズが子ども家庭部の協力も得て、元東中野保育園を利用して、期間限定で子どもとアートの拠点「100日キッズアートハウス」事業を行いました。先日その事業が終わりましたが、期間中さまざまな団体が子どもとアートにかかわる活動を展開し、1,000人以上の親子が利用し、団体同士の連携も生まれました。区はこの取り組みをどう評価し、今後どのように生かしたいと考えているのか、お伺いいたします。

 次に、シティテレビ中野の営業活動についてです。

 シティテレビ中野の行き過ぎた営業活動に対する苦情が、あちこちの地域からもたくさん聞かれます。先日、私の住んでいる中野一丁目町会で地上デジタル放送への完全移行に伴うテレビ受像機についての勉強会が、シティテレビ中野の方を講師に行われました。その席でもシティテレビ中野の営業の仕方に対する苦情がたくさん出されました。「屋内配線の工事費を無料にするからと、多チャンネルは見ないのに、多チャンネルのコースへ加入させられてしまった」、「加入しないとテレビが見られなくなると言われて契約した」、「アパートの入居戸数と関係なく受信料を徴収するのはおかしい」、「出来高払いで営業委託するから問題が起きるのではないか」などです。テレビの受信状態の無料検査に来た営業の人に、「映りが悪いから二、三万かかる屋内工事費が必要だが、加入すると工事費用が無料になると」言われて4,000円近い多チャンネルコースを契約した人たちもおり、よくない商法だと思います。
 ケーブルテレビの基本料金525円の算定根拠の質問に対しては、「金額は区議会が条例で決めた」と答えていました。金額を決めた条例はありません。いいかげんな説明では不信感が増します。区としては、区民の苦情をどのように受けとめ、シティテレビ中野に対応しているのか、お伺いいたします。

 地上デジタル放送が始まると、基本的に自分でアンテナを立てればテレビが受信できるようになり、シティテレビ中野の電波障害対策の役割が小さくなり、コミュニティチャンネルとして、中野区内の災害情報の提供などの役割が大きくなるのではないでしょうか。区民ニーズを反映した番組づくりをとの声もあります。シティテレビ中野の役割の変化について、区はどのように考えているのかをお伺いいたします。

 地上デジタル放送について、ケーブルテレビとの関係も含め、情報が混乱しています。ケーブルテレビへの加入を促す営業なのか、地デジを語った悪質商法なのか、区民にもよくわからなくなります。地上デジタル放送を受信するための幾つかの方法について、区民が個々のニーズに合わせて選択でき、また、悪質商法にひっかからないようにするために、区として、区報などで正しい情報を区民に伝え、説明会を行ってはいかがでしょうか。

 最後に、子育て支援の項で、安心できる出産環境についてお伺いいたします。

 ことし10月に江東区のかかりつけ医から搬送依頼のあった脳内出血の疑いがある妊婦が、総合周産期母子医療センターである都立墨東病院など8医療機関に受け入れを断られた末、最終的に墨東病院で手術を受けた後、死亡したことは大きな衝撃を与えました。8医療機関は、総合周産期母子医療センター3カ所と地域周産期母子医療センター3カ所、周産期医療情報ネットワーク参画医療機関1カ所などで、新生児集中治療室の満床などが理由であったということです。
 リスクの高い妊婦を受け入れる役割の都心の病院で緊急に受け入れができない状況になっており、周産期医療体制が深刻な状況にあります。国や都においても、周産期医療協議会が開かれ、原因の分析と今後の周産期母子医療体制について協議がされています。安心できる周産期医療ネットワークの構築に向けて、区も積極的に区内の産科をめぐる状況把握を行うべきだと考えます。
 中野区の産科、助産院の周産期医療ネットワーク体制はどのような状況なのでしょうか。最近、各地で産科の閉鎖が相次いでいます。中野総合病院の産科がなくなりましたが、出産のできる医療機関については、中野区では充足されているのでしょうか。緊急時の搬送先の受け入れ状況に問題はないのでしょうか。安心できる出産環境の整備のために、区としてどのような対応策を行っているのか、お伺いいたします。

 私は、2人目の子どもを助産院で産みました。助産師さんはお産の知識が豊富で、心の不安や母乳育児など気軽に相談ができます。区はこの秋から両親学級を民間企業に委託しましたが、身近な地域でのお産や育児の相談ができる助産師さんをもっと活用すべきだと考えます。区はどのように考えているのか、お伺いいたします。
 以上で終わります。ありがとうございました。
                 
○区長(田中大輔) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。

 文化、アートによる中野の活性化について、文化、アートはまちに新しい魅力やにぎわいを創出する核として位置付けているところです。中野区イメージアップ戦略として取り組んでまいりたいと考えております。
 中野駅周辺のエリアは、なかのZERO、サンプラザ、芸能小劇場と、歴史や文化交流機能を持った施設が集まっております。中野駅周辺の整備に当たっては、南北通路や駅前広場のにぎわい空間等を予定しているところでありまして、文化交流機能がより強まって、創造的な活動が発信できる場となるよう検討していきたいと考えております。

 桃丘小学校跡地のコミュニティ・アートセンター設置については、興行的なアートセンターとしての利用に当たっては、土地利用上、一定の変更を必要としているわけでありますが、にぎわいと魅力のあるまちづくりを進める上で、アートなどを活用した交流の場づくりを進めることは重要なことと考えているところでありまして、中野の顔となる駅周辺まちづくりの中では、それにふさわしい場の確保に向けて、今後検討していきたいと考えております。

 また、障害のある方の中には、アートの領域で秀でていらっしゃる方がいることは承知しております。そうした方々が作品を通して経済的にも社会的にも自立していくことは大変大切なことであると認識をしています。アートによるまちづくりを進める中では、多様な才能が開花し、発信できる仕掛けづくりを検討していきたいと考えております。

 東中野保育園跡でのNPOがキッズアートセンターを実施されました。この事業は、創作活動を通じて、地域の子どもから大人まで世代を超えた交流の機会を提供し、子育て支援を行うという企画でした。その趣旨にかんがみ、区としても世代間交流などの可能性を検証するため、共同事業と位置付けて実施いたしました。さまざまなイベントの展開で多くの子どもたちが集い、所期の目的を達成したものと評価をしております。その成果については、区内でさまざまに展開される子育て支援の事業に今後生かしてまいりたいと考えております。

 地上波テレビのデジタル化に関連して、シティテレビが営業活動をしているということであります。そうした時期に合わせて、営業活動として加入を促すためのキャンペーンを行っていると聞いているところであります。高齢者等に対して誤解の生じないように、気をつけた対応をするよう要請をしているところであります。今後とも苦情がないよう、シティテレビ中野と調整をしていきたいと考えております。

 現在の電波障害対策制度は、アナログ放送の電波障害対策として設計されたものでありまして、デジタル化された後は基本的には対策としての使命を終えることとなります。デジタル化された後における電波障害の状況が明らかになった時点で、改めて検討していくことになります。そうした対策のいかんによらず、JCNについては、地域情報化の有力なメディアとして今後展開していくことになると考えております。

 地デジの説明会等についてですが、総務省もテレビ受信者支援センターを設置して、移行についての説明会や戸別訪問等を行うとしております。区としても、こうした取り組みと連携、協力して地上波テレビのデジタル化への移行対応を進めていきたいと考えております。

 周産期医療ですが、中野区は区西部二次医療圏として地域周産期母子医療センターが3病院あり、産科医師数も都平均を上回っております。この区西部二次医療圏の中にあって、通常はお産の受け入れ先に困る状況にはありません。しかし、早産と他の疾病の合併などで緊急の措置が必要な場合などに救急隊が受け入れ病院を探すのは困難な場合があり、高次医療機関での医師不足は都内共通の課題と認識をしております。特別区長会としても、厚生労働省に対し、周産期医療体制の充実について緊急要望を行いました。

 助産師については、現在、母親学級、新生児訪問等の業務をお願いしております。今後とも地域子ども支援センター事業などを通じて活用を図ってまいります。
2008年第3回定例会本会議  2008年9月26日

 医療的ケアを必要とする人への支援について
  (1)地域ケアをすすめることについて
  (2)実態の把握と組織体制について
  (3)医療機関との連携について
  (4)通所施設やショートステイ、一時保護の受け入れについて
  (5)その他


○40番(佐藤ひろこ) 第3回定例会に当たり一般質問いたします。

 医療的ケアを必要とする人への支援について質問いたします。

 「私は機械に助けられて呼吸をする。チューブを通じて食事をとる。それでも日々生きる楽しみがある」。けさの朝日新聞に紹介されていたALSの患者さんの言葉です。その生きる楽しみを支えているのが医療的ケアです。
 医療的ケアは医療者が行う医療行為と区別するために生まれた言葉です。口から食べることができないので、体に管を入れて食事をとる経管栄養、呼吸をする力が弱いので、機械を使う呼吸器管理など、病気を治す治療とは違い、その人を継続的に支えていくための欠かせない行為です。
 障害のある幼児の通所施設アポロ園や特別支援学校などにお子さんを通わせている保護者の方々から、ここ数年、医療的ケアに関する要望が多くなってきています。医療的ケアの担い手は、家族または医師、看護師が原則ですが、最近はALSの患者の方や、また養護学校の教員など、一定の条件のもとでヘルパーもできるようになってきました。しかし、まだまだ家族が片時も離れられない介護を担っております。レスパイトやショートステイが切実な要望となっていますが、受け皿はありません。
 医療的ケアを必要とする人を受け入れているところを探して歩きました。名古屋市にあるAJU自立の家の福祉ホームで、8歳で病院に入って以来30年間病院にいて、昨年初めて地域で暮らし始めた38歳の青年に会いました。24時間人工呼吸器をつけ、経管栄養、病院にいるだけの生活、死にたいと思っていた青年は、思い切って病院を出て地域で暮らすことを選びました。今が最高に楽しいと人工呼吸器をつけた青年は言います。部屋には天井いっぱいにサッカー選手のポスターが張られ、ヘルパーさんと一緒にサッカー観戦に行くのが最高の楽しみだそうです。ヘルパー、訪問看護師、訪問診療の医者、福祉ホームの職員など、さまざまな職種の人たちが連携して、その青年の地域生活を支えています。青年も周りの人々に希望を与え、地域ケアとは何かを教えてくれています。
 横浜市にある重度障害者の通所施設、訪問の家「朋」には、医療的ケアを必要とする人がたくさん通っています。年々ふえてきているそうです。医療的ケアを受けながらも、空き缶回収やジャムつくりなどの作業をしています。「朋」には診療所が併設されています。横浜市は、医療的ケアを必要とする人の受け入れを進めるため、診療所併設の通所施設に上乗せ補助を行っています。
 その「朋」の職員から、出版されたばかりの「ケアが街にやってきた」、この本ですが、紹介されました。その本の帯に、「みんなで医療的ケア。家で、病院で、学校で、ホームヘルプで、福祉施設で、そして街で。みんなが暮らしやすい街ができると信じて」とありました。地域ケアの実践がこの本の中にはあふれておりました。ぜひお読みいただきたいと思います。
 また、「朋」の職員から、中野区の職員さんたちがつくられたものを私たちはお手本にしたいと思っていますと、東京都障害者施設医療的ケア研究会がまとめた「医療的ケア導入のための基礎事項」という報告書を見せてもらいました。その研究会には、中野区の障害者施設の職員が4人も参加されていたのです。目の前のニーズにどうこたえようかと考えている職員の方々がいらっしゃることに心強く思いました。
 医療的ケアを必要とする人が、ヘルパー制度とともに通所施設や一時保護などのサービスを利用し、地域でともに生きていけるように、地域のケア体制を充実していくことは、これからさらに必要な取り組みになってくると考えます。区長のお考えをお伺いいたします。

 次に、実態の把握と組織体制についてです。

 どこでお話を聞いても、医療的ケアを必要としている障害児者がふえているということです。中野区の状況はどうなのか調べてもらいました。保健福祉センターで把握しているのは、学齢前の乳幼児だけで12人、そのうちアポロ園でフォローしているのが6人だそうです。学齢期の子どもたちの状況は、障害福祉分野が問い合わせ、特別支援学校に8人、特別支援学級に4人いることがわかりました。18歳以上の障害者は、重度訪問介護の利用者から医療的ケアの必要な人をピックアップしたら18人いたそうです。そのうちALSの方は9人です。各通所施設には、医療的ケアを必要とする人は9人通所しているそうです。重度訪問介護を受けていない人や学校に通っていない子どもは把握できていないかもしれません。中野区では、医療的ケアが必要な人のみならず、重度の障害児者の人数をトータルに把握している部署がなく、傾向もわかりません。なぜ中野区では実態把握がトータルにできていない状況になっているのでしょうか。
 横浜市では、児童相談所が在宅の重症心身障害児者数の数と推移を把握しています。年々増加の一途をたどっており、7年間で35.4%の増、現在、約800人となり、そのうち医療的ケアを必要とする人は、アンケートの結果から約300人近くということでした。横浜市では、こども青少年局に障害児福祉保健課があり、そこの障害児者医療調整担当係が医療的ケアが必要な人の状況を把握し、政策展開を行っています。昨年度は重症心身障害児者へのアンケート調査を実施し、実態調査を行い、今年度は医療連携の検討会を設置し、重症心身障害児者を診察したことがある医療機関すべてに訪問調査を行っているところだそうです。まず障害児者と医療に関する実態を把握するために、アンケート調査に取り組む必要があると考えますが、いかがでしょうか。そのためにも、トータルに実態把握を行い、福祉と教育と医療の連携をコーディネートしていく組織が必要だと思います。どの組織がその役割を担うのでしょうか。新たな組織体制が必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 次に、医療機関との連携についてです。

 中野区の特別支援学級たんぽぽ学級では、医療的ケアを必要とする子どもは、入学時は受け入れていませんが、在学中に医療的ケアが必要になった子どもが5人もいます。また、医療的ケアには至っていませんが、たんが詰まったり、嚥下障害がある子どもが多く、通学してきた子どもたち全員にまず先生たちが行うのがたんを出させる行為で、給食の介助が一番緊張するそうです。たんを詰まらせたときに吸引などの医療的行為ができるのは看護師1人です。丸山小の校長先生も、看護師さんも、近くに連携できる病院が必要だと切実におっしゃっておりました。
 アポロ園には嘱託医が複数いますが、医療的ケアの子どもたちに対応できる専門医はいないとのことです。障害者福祉会館の通所者にも、途中で医療的ケアが必要になった人が2名になり、今後、必要になる利用者がふえる予想で、医療機関との連携や看護師体制の充実が求められています。障害者福祉会館は、来年度、指定管理者が運営することになります。アポロ園は再来年度、民間委託になり、医療的ケアの子どもたちの受け入れを行える法人を募集しているところです。医療機関との連携に区がしっかりコーディネーターとして関与する必要があると考えます。何人かの小児科、内科医さんにお話を伺いましたが、区内には重度重複の障害児者に対応できる医療機関が余りないようです。区外の専門病院、区内の中核病院との連携体制ができれば、地域の開業医も協力しやすくなるという御意見もありました。
 障害児者の重度化が進み、教育機関も福祉施設も新たな課題と対応が迫られています。アポロ園やたんぽぽ学級などの福祉施設や教育施設と医療機関との安心できる連携と協力体制をつくる必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 そのためにも、医療機関がどのような協力ができるかなどの調査を行い、またその結果を必要とする区民や関係機関に情報提供する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 また、医療的ケアに関する施策や関係機関との連携などについて検討するために、医療機関や特別支援学級、障害者施設、区の関係分野などによる検討会の設置が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 また、看護師、医師などを対象にした医療的ケアに関する研修会を医療関係団体などと協力して行ってはいかがでしょうか。

 最後に、通所施設やショートステイ、一時保護の受け入れについてお伺いします。

 医療的ケアを必要とする子どもたちの保護者の切実な要望は、緊急時や介護者が疲れたときのための区内でのレスパイト、一時保護の場所です。現在では2カ月前から予約しなければならない、板橋区や北区にある療育医療センターなどしか利用できるところはありません。アポロ園では緊急一時保護を実施していますが、医療的ケアを必要とする子どもは利用することができません。新アポロ園での医療的ケアを必要とする子どもたちの通園や一時保護については、実施できる方向で検討されているのかどうかをお伺いいたします。
 学齢期の子どもたち、また18歳以上の人の区内での一時保護、ショートステイについては、どのように実現の方法を考えているのかお伺いいたします。
 医療的ケアが必要な人を中野区内では唯一江古田の森施設で受け入れています。障害者施設における医療的ケアが必要な通所者は5名、入所者は6名です。ショートステイがようやく始まりましたが、医療的ケアを必要とする人の受け入れは、現在、看護師が2名しかいないので困難とのことです。福祉職がまだ十分に医療的ケアにタッチできない状況の中では、どこの福祉施設でも看護師の充実が必要になってきています。通所施設やショートステイなど、福祉施設での受け入れを広げるためには、看護師の配置を充実し、福祉職との連携を図る必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 
 医療的ケアは、障害者児の問題だけではありません。高齢者が抱える医療的ケアの問題も大きくなっています。福祉と医療が連携した地域ケア体制づくりは、障害児者のみならず、超高齢化社会を迎える私たちにとっても見過ごしにできない問題だと思います。区としての前向きな御答弁をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
                 
○区長(田中大輔) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。

 医療的ケアの問題については、対象となる方がふえていく中で、十分な社会的な仕組みがまだでき上がっていない、大変重要な問題だと認識をしております。
 区は、障害のある人もない人も等しく地域の中で、みずからの尊厳を守り、必要な支援を受けながら安心して暮らし続けることができる社会を実現させることを目標に、さまざまな施策を展開しております。医療的ケアが必要な障害者等につきましても、施設や在宅での体制づくりとともに、対応が進められてきたところではありますが、まだまだ不足をしていると考えているところです。必要なサービスの整備を進めるとともに、自助、共助、公助のバランスのとれた包括的な地域ケアのネットワークづくりを展望して進めていきたいと考えております。

 実態把握と組織体制についてであります。
 現時点では、区では障害者等の医療的ケアを必要とする状況については、それぞれの施策の所管ごとに把握をしているという状況でありまして、全体として取りまとめられる体制にはなっておりません。所属するそれぞれの所管が把握しているケースを集計するところから始めたいと思っております。その上で、それらの皆さんがどういう実態にあるのかの実態把握を進めていきたいと考えております。そして、医療的ケアの必要な方に対する課題を踏まえて、区としてどういった形でどういう部署が対応していくべきなのか、対応を定めてまいりたいと考えております。

 医療機関との連携についてであります。
 障害児者に適切な医療的ケアを行うには、医療機関と福祉施設等が連携、協力して対応する必要があります。この連携は、医療機関同士の相互の協力や施設と医療機関との協力関係など、多面的に構築していく必要があると思うので、施設関係者や医療機関と意見交換をしていきたいと思っております。
 研修会の実施について御提案もありました。医療的ケアに関する研修会の実施について検討してまいりたいと思います。

 それから、一時保護、ショートステイのことであります。
 療育センターアポロ園は民間事業者に運営委託することとしているところであります。その中で、医療的ケアを必要とするお子さんの児童デイサービス及び緊急一時保護について対応する方向で準備を進めているところです。
 それから、学齢児、18歳以上の方の一時保護、ショートステイについて、一時保護、ショートステイを行っている江古田の森保健福祉施設と医療的ケアの対応について協議し、実施を図っていきたいと考えております。

 それから、通所施設やショートステイの受け入れ体制についてであります。
 それぞれ制度の中で施設が新たに看護師を確保するのは、財源確保などの面で実現がなかなか難しいというふうに聞いているところであります。区の通所事業であります障害者福祉会館では、看護師を配置して医療的ケアを行っているところであります。
 以上です。
2008年第2回定例会本会議  2008年6月6日

 1 後期高齢者医療制度に関わる問題について
 2 災害時の要援護者の支援について
 3 療育センターアポロ園の建て替えについて
 4 受動喫煙の防止について


○40番(佐藤ひろこ) 第2回定例会に当たり、一般質問をさせていただきます。

 まず、後期高齢者医療制度に関わる問題についてです。

 保険料を払う若い世代の人口が確実に少なくなり、高齢者人口の増加とともに医療費がふえていくことが避けられない中で、高齢者の医療を支えるための新たな医療制度の創設は必要不可欠です。しかし、創設された後期高齢者医療制度では、負担は公平なのか、必要な人の医療までが制限されるのではないかなど、さまざまな問題点が浮かび上がってきています。

 問題点は大きく二つあると思います。一つ目は、低所得者ほど保険料負担が重くなる人が多いという問題です。昨日訂正された厚生労働省の調査結果によると、全体では55%の人が以前よりも負担が軽くなったということですが、所得階層別に見ると、低所得者では以前より負担が重くなった人が多く、東京では、訂正前に出された資料ですけれども、そのデータでも低所得者の78%が負担増になる一方で、高所得者の負担増は15%だったという結果が出ています。
 また、個人単位と世帯単位が入り交じっている点も問題です。保険料は個人単位の負担になるのに、保険料の軽減は世帯単位で行われるので、例えば家族の所得が多い場合は、自分の年金額が少なくても、保険料が軽減されません。保険料負担を個人単位にするのなら、軽減策も個人単位にするべきだと思います。いかがお考えでしょうか。

 二つ目は、75歳で分けた診療報酬の問題です。同時に行われた診療報酬の改定で、後期高齢者用に新たに設定された「診療料」や「終末期相談支援料」などの問題です。終末期医療について、まだコンセンサスもとれていない状況なのに、後期高齢者だけに「終末期相談支援料」を設定したことは大きな問題です。これについては、一時凍結を検討すると先日厚生労働大臣が述べたところです。
 新たに設定された「高齢者担当医」は、慢性的な病気を持つ高齢者の主病を管理する医師を1人決め、その担当医に「後期高齢者診療料」として月6,000円の診療報酬が支払われる仕組みです。これに対し、「患者がいつでも、どこでも受診できなくなり、フリーアクセスが制限される」などの理由で、担当医にならないよう会員に呼びかける医師会も出てきています。厚労省が発表した4月の状況では、全国の内科開業医の届け出は23.7%で、医師会が届け出を控えるように呼びかけた青森県の届け出はゼロです。中野区の医師会も、「後期高齢者診療料」の届け出を控えるようにと会員に呼びかけたそうです。医師側にも異論があり、患者も医療が制限されるのではないかと不安な高齢者担当医制は一たん中止すべきだと思います。中野区での届け出の割合は何%でしょうか。このような状況をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 さまざまな問題点が出てきており、先日、広域連合から厚生労働省に要望書が出されました。申し述べた問題点も幾つか含まれていますが、中野区として東京都広域連合に対して、どのような意見や要望を出したのでしょうか。また、東京都広域連合は国に対して、どのような意見や要望を出したのでしょうか。主な点についてお伺いいたします。

 きょう、参議院で可決いたしましたが、後期高齢者医療制度の廃止法案が出された5月24日の新聞各社の社説は、どこも「廃止ありきではなく、よりよい制度づくりに向けて、建設的な議論をすること」を求めています。日経新聞では、「うば捨て山、家族の分断といった感情論に終始すべきではない。この制度の至らない点を建設的に直していくのが立法府の責務だ」、朝日新聞では、「もとに戻すだけでは解決になっていない。では、どうするのかにこたえることが与野党に問われている」などです。目標は、高齢者が安心して必要な医療が受けられるようにするための制度づくりにあります。将来を見据えた議論と建設的な対案が今、求められていると思います。
 日本医師会は、後期高齢者医療制度における税金の負担割合を、現在の5割から将来的には9割まで段階的に税金の割合を引き上げていくという「高齢者のための医療制度」を提案しています。リスクの高い75歳以上の高齢者の制度だからこそ、社会保障の観点からの手厚い税金投入が必要だという考え方です。そのためには、どのような財源で持続的に支えていくのかという議論にも立ち向かわなければなりません。
 区長は、後期高齢者医療制度の問題点や改善点について、どのように考えていますか。また、これからの高齢者を支える医療保険制度については、どのような方向性が望ましいと考えているのか、お伺いいたします。
 
 次に、災害時の要援護者の支援についてです。
 
 区内の障害者団体がつくる障害者防災委員会が主催して、この3月に障害者の防災訓練が行われました。区長や議長も参加されたところです。区長はどのような感想をお持ちになったのでしょうか。身体、知的、聴覚、視覚などさまざまな障害を持つ方たちやボランティアの方が一堂に会し、この2年間、防災についての学習会を重ね、災害時の避難訓練などに取り組んでいます。この取り組みをどう評価し、区の要援護者支援に生かしていかれるのか、お伺いいたします。

 内閣府は昨年、「災害時要援護者対策の進め方について」という報告を出しています。そのポイントから2点お伺いいたします。平常時から、防災関係部局が主体となって、福祉関係部局と連携した災害時要援護者の支援体制の整備についてです。区においては、どのように図られているのでしょうか、お伺いいたします。

 2点目は、「平常時からの福祉関係者との連携」です。介護サービス提供者や障害者団体、民生委員などの福祉関係者と、要援護者の登録制度の見直しなど、要援護者支援策について議論する場を持ち、防災研修や災害時要援護者の支援の防災訓練を定期的に実施することが求められています。区としては、どのように取り組むのか、お伺いいたします。
 
 次に、療育センターアポロ園の建てかえについてです。
 
 建設管理業務を民間に委託するコンストラクション・マネジメントというやり方を導入し、障害のある子どもたちの通園施設、アポロ園が建てかえられることになりました。せっかく建設された施設が使い勝手がよくないものにならないように、細心の注意を払っていただきたいと思います。というのも、今まで建設されてきた障害者施設ができ上がってみると、利用者に合っていないことが多いからです。区がつくっても、民間がつくってもです。利用者の障害の状況や重度化の想定が甘いからのようです。例えば江古田の森の障害者施設は、せっかくできたのに、入浴設備が重度の障害者には利用しにくく、改修が必要になったこともその事例です。施設整備に当たっては、どういう状態の障害者が利用するのかをきちんと把握し、保護者や現場の先生たちの意見もよく聞き、設計に当たることが必要です。いかがでしょうか。
 
 医療的ケアが必要なお子さんが多く入園するようにもなってきています。民間法人への運営移行に当たっては、看護師の追加配置を図るなど、職員体制の充実と、引き継ぎ期間を十分にとり、新しい職員が一人ひとりの子どもにしっかり対応できるようにしてから移行を図ることが必要です。いかがお考えでしょうか。
 
 最後に、受動喫煙の防止についてです。
 
 5月31日から6月6日は禁煙期間です。中野区は、「子どもをたばこから守るために」をテーマに、受動喫煙の防止についてもホームページで訴えています。とても参考になります。
 ところが、「健康福祉都市宣言」をしている中野の顔である中野駅北口、南口の喫煙所付近は、通行する人の受動喫煙の場にもなってしまっています。分煙がされていないからです。特に中野駅南口の喫煙場所は、すぐそばに車いす利用者のタクシー降車場があり、高齢者や障害者がタクシーを時間をかけておりている間じゅう、たばこの煙を吸うことになり、利用できないと以前から苦情が寄せられています。ぜひ解決するべきです。いかがでしょうか。
 以上で、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
                 
○区長(田中大輔) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。
 
 後期高齢者の保険料算定についてであります。
 保険料の算定については、長寿医療制度を創設するに当たり、さまざまに検討した結果と受けとめているところであります。個人と世帯とのそごなども検討の中でのさまざまな経過の結果だと思っております。よりよい改善があるということであれば、検討していくべきだと思います。

 高齢者担当医については、制度が発足して間もない状況でありまして、利用状況や効果等について、これから明らかになっていくと受けとめております。

 国などへの要望といった御質問であります。
 区は広域連合の一員として、区への迅速な情報提供でありますとか、広域連合による広報の充実など、連合の中でもさまざまに発言をし、充実に努めてまいりました。広域連合は、国に対して調整交付金の確保、国庫負担金の十分な交付、保健事業への財政支援継続及び国民への制度周知を内容とする要望を行ってまいりました。

 この医療制度の方向性であります。
 現役世代と高齢者世代の負担の公平に配慮すること、また、高齢者が安心して十分な医療を受けられる国民皆保険制度をしっかりと維持することといった大事な点を踏まえ、低所得者対策のさらなる充実や医療給付において指摘されている問題など、さまざま国全体で議論をして、持続可能なよりよい制度にしていく必要があると考えております。

 障害者防災委員会の活動についてであります。
 障害者防災委員会の活動は、自主的に訓練を実施し、安否確認やボランティアとの連絡調整など、問題点をみずから確認してきたところであります。講演会や研修会なども実施してきているところであり、このような取り組みは、私としては大変評価をしているところであります。そうした訓練等で確認できた課題や問題点などを対策に生かしてまいりたいと思っております。

 保健福祉部と防災担当との連携についてであります。
 災害時要援護者の支援については、日常的な生活支援の仕組みが災害時にも機能する支援体制となるよう、保健福祉部の各担当と連携をしているところであります。また、支え合いネットワークの中でも情報共有の仕組みを検討しているところであります。

 中野駅の、特にタクシー降車場のところでの受動喫煙の問題であります。
 御指摘の場所の移動について、現在、駅広場の中で移動先が見つからなくて苦慮しているところであります。今後とも関係機関と調整をしてまいりたいと思っております。
 私からは、以上です。
               
○子ども家庭部長(田辺裕子) 療育センターアポロ園の建てかえにつきまして、御質問がございました。
 利用者への説明会やアンケートの実施により、利用者の要望の把握に努めております。また、他施設の見学など情報収集にも努めております。今後、募集予定の民間運営事業者の意見も踏まえまして、利用者、それから、職員いずれにとりましても、使い勝手のよい施設となるよう努めていきます。

 また、医療的ケアでございますが、たんの吸引など医療的ケアにつきましては、人員体制も含め、個別の対応がどこまで可能か、今後検討してまいります。また、引き継ぎにつきましては、今年度中に業者を選定し、段階的な引き継ぎを開始する予定でございます。保護者などの意見を伺いながら、丁寧な引き継ぎに努めてまいります。

2008年度第1回定例会本会議  2008年2月21日

 1 障がい者の就労支援と雇用促進について
 2 その他


○40番(佐藤ひろこ)
 質問に先立ちまして、急逝された故藤本やすたみ議員、故小堤勇議員の御冥福をお祈りいたします。
 障害者の就労支援と雇用促進について、6点お伺いいたします。
 就労支援策を調査するために、昨年から、さまざまな自治体や民間の取り組みを伺い、就労支援におけるコーディネートとネットワークの重要性を学ばせていただきました。
 大田区も障害者の就労支援に力を入れている自治体の一つです。「エイド・ステーション」は、大田区障害者就労促進担当者会議が企業向けに出してきた広報紙の名前です。マラソンで飲み物などを補給するための場所の名をつけたとのことです。4人の区の就労支援担当が事務局となり、大田区内の作業所やハローワークや養護学校、生活支援センターなどの関係者が集まったこの会議が、大田区の就労支援ネットワークを進めてきました。企業向けの施設見学会や就労者激励会など、さまざまな就労・雇用支援策を展開しています。「就労」というマラソンを走るときに、エイド・ステーションのように支援機関が要所、要所にあり、ネットワークされていることが、障害があっても元気に働き続けられる力になっていると思いました。

 まず、組織体制の強化についてです。
 障害の有無にかかわらず、共に生きる社会への取り組みを定めた「障害者基本計画」の後期計画として、国は来年度からの「重点施策実施5か年計画」を発表しました。「雇用・就業」は重点施策の一つになっています。国や都の施策でも、企業活動においても、障害者雇用がクローズアップされている今、区も障害者の就労支援と雇用促進にしっかり取り組むときです。
 区の就労支援担当の役割は重要です。現在、兼任で就労支援担当が置かれていますが、就労支援・雇用促進の組織体制の強化が必要だと考えます。また、中野区の就労支援ネットワークのさらなる充実も必要だと考えます。これらの体制の強化について、どのように考えているのか、お伺いいたします。

 次に、支援センター設置についてです。
 区は障害者の就労支援を障害者福祉事業団に委託して行っています。就労を継続するためには就労支援と一体的な生活支援が欠かせないと言われています。金銭管理や人間関係づくりなど、社会生活力を高めるための支援も欠かせません。就労支援と生活支援の体制の強化についてのお考えをお伺いいたします。
 先日、滋賀県の「働き・暮らし応援センター」に行ってきました。就労と生活支援の一体的な相談ができ、利用者にとっても、わかりやすい名称だと思いました。
 中野区においても、就労支援の拠点を充実し、わかりやすい名称で区民にPRする必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 次に、区役所での雇用推進についてお伺いします。
 国の「5か年計画」において、地方公共団体における「チャレンジ雇用の推進」と「雇用の促進」が目標となっています。民間へ啓発するためにも、雇用がなかなか進んでいない知的障害者や視覚障害者などの区役所での雇用を進めてはいかがでしょうか。現在実習が行われていると聞きますが、チャレンジ雇用を進め、職員として採用していくお考えはないでしょうか、お伺いいたします。

 次に、雇用創出についてです。
 滋賀県独自の「社会的事業所」の制度は各地から注目されています。障害者従業員が50%以上で、雇用契約をしていること、経営の意思決定にも障害者従業員が参加していることなど、障害のある人もない人も対等な立場で一緒に働くことが特徴的な要件です。県と市が、その要件に当てはまる事業所の従業員の給与などに対して補助金を出し、支援しています。現在さらなる制度の改善に向けて検討がされているそうです。
 このように、共に働く場づくりができないでしょうか。区は新たな雇用創出策についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
 東京都は、来年度、特例子会社の設立支援と中小企業への賃金助成を新規事業として計画しています。区としてはどのように取り組むのか、お伺いいたします。

 次に、福祉的就労への支援についてです。
 国は「工賃倍増5か年計画」を掲げ、福祉的な就労の底上げを目指しています。工賃をふやすためには受注機会をふやす必要があります。区が各企業などに作業所でできる仕事の発注をお願いするなど働きかけ、また、みずからも積極的に仕事を発注していくことが必要と思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、民間セクターなどの人材の確保についてです。
 保育から高齢者・障害者のサービスまで、行政が決める措置制度から本人が選択できる契約制度へと法律の趣旨も変わってきました。それぞれの人のニーズに合わせた多様なサービスを提供したり、組み合わせたりするコーディネーターの役割が重要になってきています。就労支援や、後で述べる子育て支援においても、コーディネートを担う人材の確保が官民問わず必要です。民間セクターも含めて、人材の確保と育成・定着について区はどのように考えているのか、お伺いいたします。

 その他の項で、緊急保育についてお伺いします。
 中野区社会福祉協議会が厚生労働省委託事業の「緊急保育サポート事業」を始めて1年がたちました。育児と仕事の両立を支援するため、病児の預かりや緊急の送迎、宿泊保育などの緊急保育を実施しています。区の事業よりも緊急時の対応ができ、柔軟で自宅で見られること。研修を受けた緊急保育サポーター、看護師資格を持つコーディネーターの巡回訪問や医師会との連携もあり、安心できるサポート体制になっています。利用会員数は180名を超え、「中野区で子育てしてよかった」と大変好評で、新聞にも紹介されたところです。サポーターも利用者も中野区民で地域での支え合いも生まれています。国と都の補助事業ですが、区民が利用し、区民が参加している事業に区がかかわりを持っていないのは残念です。
 中野区が行っている「病後児保育」は、区からの予算は年間500万円強ですが、昨年度利用者数は延べ43人、月にすると三、四人の利用です。一方、社会福祉協議会が行っている「病児保育」は、国からの予算は年間350万円で、月に10件ぐらい、年間では100件以上の利用があります。区の事業よりも費用対効果も高い社会福祉協議会の緊急保育は、緊急の相談に対応するコーディネーターなど、専門的な知識を持った人材に支えられています。良質な人材を維持し、実績も上がっている事業の継続と定着のために、区としても連携・支援の方策を検討するべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
                 
○区長(田中大輔)
 佐藤議員の御質問にお答えいたします。
 障害者の就労支援の組織体制についてであります。
 区としても障害者の雇用促進は最重要課題の一つと認識しております。なかなか効果的な新しい方策が見出せず、現在研究を行っているところですが、その成果を待つまでもなく、できる施策については積極的に実施したいと考えておりまして、組織的な対応についても一定の方向が出次第取り組んでいきたいと考えております。就労支援ネットワークについても着実に成果を上げてきているところでありまして、さらに支援を強めていきたいと思っております。

 障害者福祉事業団のジョブコーチについては、就労支援のほか、生活支援についてもあわせて行っているところでありますが、生活支援についてはジョブコーチだけが行うのではなく、他の仕組みなども活用して充実をさせていきたいと思っております。
 事業団に委託しております就労支援事業について区民にわかりやすく示すためにはどういう名称がいいのか、事業団とも相談をしていきたいと考えております。

 それから、区役所におけるチャレンジ雇用についてであります。
 障害者の就労支援として、現在、厚生労働省において「チャレンジ雇用」という取り組みが推進をされています。区としては、企業内授産に類するような就業訓練のあり方としてのチャレンジ雇用が区の中でどのように実現できるのか、早急に検討を行いたいと考えております。

 雇用創出策と企業支援についてであります。
 障害者の雇用創出については、政策研究機構で研究を行い、この研究成果を取りまとめているところでありまして、年度内に具体的な提案を示してまいりたいというふうに考えております。東京都の来年度の事業については明らかになり次第対応を行ってまいります。また、区としての特例子会社制度の普及・活用方策についても、早期に新たな方向性を確立したいと考えております。

 それから、福祉的就労の支援についてであります。
 作業所での仕事の発注ということですが、就労支援ネットワークを通じて共同受注がふやしていけるように区としての支援をしていきたいということがまず一つ。
 それから、区としての発注についてであります。障害者への仕事発注に関しては、区の業務全体を総点検して、着実に障害者の仕事が確保できるように、企業、事業所の状況に応じた発注のルールや契約の仕組みなどをつくっていきたいと考えております。その中で福祉的な就労への発注も確保していきたいと考えております。

 それから、民間セクターの人材確保についてであります。
 障害者福祉事業団や社会福祉協議会、それから障害者相談支援事業者などで相談に当たる担当者には、専門的な知識を持ち、障害者の個々の状況を十分理解するとともに関係機関と円滑に連携できるような人が望ましいわけであります。こうしたコーディネーターとしての資質を備えた人を障害福祉のみならず、さまざまな公共サービスの分野で数多く養成するため、区としても適切な方策を探ってまいりたいと考えております。

 緊急保育サポート事業についてであります。
 この事業は、社会福祉協議会のネットワークを活用し、地域の人材による子育て支援活動としての特徴を生かした仕組みとして実績を上げているところであります。現在の事業については、病児を個人の家で保育すること、サポーターやコーディネーターの確保の問題など、課題も幾つかあるところであります。それらを解決しながら、より安定した安心できる制度となるよう、区としても検討していきたいと考えております。
 以上です。
2007年
2007年度第4回定例会本会議  11月29日

 1 高齢者等の住宅施策について
  (1)14時間ケアと協働型の住宅誘導策について
  (2)住み替え支援について
  (3)住宅マスタープランの改定について
 1 多文化共生施策について
  (1)子ども達の日本語学習支援について
  (2)多文化共生推進のための計画策定について
 3 その他

○40番(佐藤ひろこ)
 第4回定例会に当たり一般質問いたします。
 1番、高齢者等の住宅施策についてです。
 まず、24時間ケアと協働型の住宅誘導策についてお伺いいたします。
 ひとり暮らしで体が不自由になっても、安心して地域で暮らしたい。これはだれもが願うことだと思います。その願いを実現している、新潟県長岡市にある高齢者総合ケアセンターこぶし園に、やながわ議員をはじめ数名の議員の方々と行ってまいりました。
 こぶし園はもともと、障害者の入所施設と特別養護老人ホームを運営している社会福祉法人です。小山施設長の「施設は自宅で住めなくなった人の一時避難場所である。特養の機能を分解すれば、住まいと3食の食事サービスと定額制の24時間のケアサービスの提供である。住まいにそれらのサービスを運べば、地域で住めるようにできる」という考えのもと、施設からの脱出計画として、100人定員の特養から、まず15人をサテライト型居住施設に地域移行させたのをはじめ、24時間ケアサービスや3食毎日の配食サービスなど、フルメニューをそろえたコンビニ型やネットワーク型のサポートセンターを長岡市中に数多く展開し、その人らしい普通の暮らしを支えるためのサポートセンター構想を進めつつあります。その最新のものがコラボレート型で、バリアフリー住宅を建設する住宅会社と、食事や介護サービスを提供する介護事業者が協働でつくる、24時間365日サービスつきの高齢者住宅です。
 長岡市は、この取り組みを支援するために、在宅支援型住宅整備費補助金交付要綱をつくり、介護サービス事業所に近接し、介護事業者と連携して、介護や食事、入浴のサービスを提供し、終日、緊急時の対応ができる住宅を整備する会社に、1,000万円を上限とする補助金を交付し、低廉な家賃で要介護3から5の高齢者が住める高齢者住宅を整備していく計画です。
 中野区でも24時間ケアと協働型の住宅の誘導策を検討し、特養を利用しなくても、要介護高齢者が地域で暮らせる高齢者住宅の整備を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、住み替え支援についてです。
 今後、福祉住宅は民間での整備を促していく方針とのことで、高齢者優良賃貸住宅など、よりよい環境の住宅を整備し、そこへの住み替え支援が必要です。区は昨年度、住み替え支援のために家賃債務保証料の一部助成などを行う居住安定支援事業を始めましたが、成果はあったのでしょうか。今後どのように見直していくのか、お伺いいたします。

 また、バリアフリーな高齢者優良賃貸住宅への住み替え支援の促進や低所得者への家賃補助策について、どのように考えているのか、お伺いいたします。
 次に、住宅マスタープランの改定についてです。

 2001年に策定された第2次住宅マスタープランを、少子高齢社会に対応できる住宅政策を盛り込み、つくり直す必要があります。10か年計画では高齢者向け住宅の必要数を1,900世帯の2分の1の950世帯としています。2分の1としたのは、福祉的施設への入所や区営住宅への入居を勘案してとのことですが、入所施設より住宅への必要性が今後高まることなども考え、また、防災への対応も考え、高齢者専用の共同住宅整備よりも、ファミリー住宅などとのミックス型の住宅整備も望まれており、計画の見直し、民間活力の誘導策などを検討するべきだと考えます。来年度住宅マスタープラン改定が予定されていますが、どのように検討されているのか、お伺いいたします。
 以上、高齢者等の住宅施策について、区長のお考えをお伺いいたします。

 2、多文化共生施策について。
 まず、子どもたちへの日本語学習支援についてです。
 この夏行われた中野区国際交流協会の夏休み子ども日本語クラスの修了式での約40人の子どもたちの日本語の発表会には、大変感動いたしました。学ぼうとする意欲と、母国と日本のかけ橋になりたいという夢など、子どもたちの熱い思いが伝わりました。子ども日本語クラスの新規登録者は2002年の10数人だったときから、現在約50人とふえ続けているそうです。
 この子どもたちに日本語を教えているのが、国際交流協会のボランティアさんたちです。この秋、文化庁委嘱地域日本語教育支援事業として、中野区国際交流協会が行った日本語ボランティア・スキルアップ連続講座を時々聴講させていただきました。受講生は大会議室いっぱいで、講師は大学教授、多文化共生センターの方や他区の日本語学級の先生方、そして最終回の講師は中野区の小・中学校の校長先生方で、教育行政が取り組まなければならない課題について、貴重なお話を伺うことができました。
 日本語を母語としない外国から来た子どもたちは、会話は上達するが、漢字の読み書きは難しく、教科の授業についていけなくなると、進学、就職などにも支障を来す。社会から取り残されていく子どもがふえていくことは、日本社会の不安定さにも結びついていく。だから、日本語の学習支援が大切であるとのことです。校長先生方のお話でも、中野区の通訳派遣や適応指導では、時間数も不十分で、子どもたちには教科学習で読み書きができる日本語の学習支援と、保護者の相談や進路指導などへの通訳派遣の必要性も強調されていました。
 日本語を教える講師派遣の仕組みもつくり、国際交流協会とも連携して、日本語学習の支援を充実させてはどうかと、第2回定例会でも質問いたしました。検討するとの答弁でした。学校現場からの切実な要望もあります。早急にこたえるべきだと思います。どのように検討されているのか、お伺いいたします。

 次に、多文化共生推進のための計画策定についてです。
 中野区では、2007年1月1日現在、外国人登録者数は100カ国にわたり、1万793人です。グローバル化の進展の中で、近年、外国から日本に働きに来て定住する人もふえてきています。国籍や民族など異なる人々が、互いの文化的差異を認め合い、地域社会の構成員としてともに生きていく、多文化共生の地域づくりの必要性が増していることから、昨年3月、国は地域における多文化共生推進プランを策定し、自治体が多文化共生を総合的に進めるための指針や計画を策定することを促しています。その中で、近年来日したニューカマーと言われる人たちへのコミュニケーション支援や生活支援などが、具体的な施策として求められており、施策を推進するために国際交流協会など民間団体と連携、協働することとしています。

 さきに述べた、子どもたちへの日本語学習支援など、教育分野での取り組みをはじめ、生活支援の相談窓口の設置、ごみ分別など地域生活のルールをはじめ、保健、医療、福祉などの情報提供や災害時の対応など、各分野にわたる課題を抽出し、中野区においても多文化共生の指針や計画を策定し、国際交流協会などと連携して、総合的に施策の推進を図る必要があると考えます。区長の多文化共生施策についてのお考えをお伺いし、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
                 
○区長(田中大輔)
 佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
 高齢者の住宅施策についての御質問でありました。施設から在宅へという大きな流れの中で、高齢者の安定的な居住を進めるとともに、ホームヘルプなどの24時間型のサービスやデイケア、ショートステイといった在宅支援のサービスを地域に普及をするということが、まず大事だというふうに考えております。また住宅の面では、区としては居住安定支援などを通じて、一定の居住水準の中で住み続けられるための各種の施策を充実していく必要があると考えているところであります。

 この住み替え支援策について、区では昨年度から不動産事業者等の協力のもとに、家賃債務保証料の一部を助成する居住安定支援事業を開始しておりますが、なかなか実績が上がっていない状況にあります。事業としてはいい事業だと思っておりますので、この実績が上がっていない原因と対策について、現在検討を行っているところであります。

 それから、高齢者世帯への家賃補助等について、生活保障施策との均衡や財政負担の問題などから、実施は難しいというふうに思いますが、高齢者の安定的な居住に向けてのさまざまな施策の推進が必要と思っております。

 住宅マスタープランの改定を来年度予定しているわけですが、その中では、御質問にもありましたように、ファミリー世帯や高齢者向け住宅の供給に当たって、民間住宅の誘導策などを十分に示しながら、多様な世代が暮らせる良質な住宅ストックの形成を目指していきたいと考えております。

 それから、経済の国際化の進展に伴いまして、地域の中での国際化というものもさまざまな問題を示すようになってきていると考えております。多文化共生への取り組みとして、ごみ分別のルール、災害時対応など、多言語での行政サービスを展開していくことが、具体的に今後重要になってくると認識もしているところであります。現在区では、こうした新しい時代の国際化施策のあり方について、国際化推進施策についての再構築を検討しているところでありまして、多文化共生社会の実現を目指してまいりたいと、こう思っているところであります。
 私からは以上です。
                 
○教育長(菅野泰一)
 日本語学習支援の検討状況につきましてお答えいたします。
 日本語教育の支援の充実ということは、私も必要なことと思っております。その充実を図るため、現在実施しております日本語適応指導教室や通訳者派遣、帰国生徒受け入れ重点校のあり方につきまして、国際交流協会との連携を含めまして、見直しの検討を始めたところでございます。
2007年度第3回定例会本会議  9月25日

 1 障がい者の地域生活支援事業の拡充について
 2 (仮称)すこやか福祉センターについて
 3 親と子心の相談事業の拡充について


○40番(佐藤ひろこ)
 では、一般質問いたします。
 まず、障害者の地域生活支援事業の拡充についてです。
 地域生活支援事業は、自治体の制度設計の力と財源に負うところが大きいので、障害福祉に対する自治体の姿勢があらわれます。中野区は全国に先駆けて、地域生活支援事業の利用者負担を原則無料にし、障害者の社会参加の保障に積極的な姿勢を打ち出し、全国的にも評価されております。昨年度策定された中野区障害福祉計画では、地域生活支援事業の日中一時支援の場所を今年度中に3カ所ふやす計画です。その計画が足踏みしていると聞きます。計画をおくらせることなく実現するべきです。
 日中一時支援や地域活動支援センターのメニューがふえれば、利用者の選択肢が広がります。日中一時支援の場所をふやすことによって、高いニーズがあるのにこたえられていない緊急一時保護に対応することもできます。通所施設の活用は積極的に検討されているのでしょうか。また、構造改革特区の申請により、富山県などは高齢者用の小規模多機能型介護施設を障害者や子どもの日中一時支援やショートにも利用できるようにしました。中野でもぜひ取り組んでほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、地域活動支援センター事業の実施場所は、4年後まで新たにふやす計画はありませんが、通所施設に毎日通えない人や引きこもりがちの人の地域参加を促すために、地域活動支援センターを併設して、その人に合ったメニューが選択できるようにしたいとの声が作業所などから出されています。計画を前倒しにする必要があると考えますが、いかがでしょうか。障害者が地域で暮らす政策をより前に進めるために、制度設計や予算の確保など、地域生活支援事業の拡充に向けての区長の決意とお考えをお伺いいたします。

 障害者の地域生活支援を進めるために、「地域自立支援協議会」の立ち上げに向けて準備が進められています。機能する協議会にしていくことが重要です。障害別、事業別など、障害当事者と民間事業者、行政職員がしっかり議論し合える部会の設置と、それらの部会を連携させ、運営する事務局体制が必要です。事務局は民間委託ができることになっていますが、各部会とも連携をつくり、政策に反映していくためにも、民間と行政が協同で担っていくことが必要だと考えます。部会の設置や事務局体制についてどのように検討されているのか、お伺いいたします。

 次に、(仮称)すこやか福祉センターについてです。
 10か年計画の総合公共サービスセンターがわかりやすい名称になり、「すこやか福祉センター」の考え方が示されました。子どもから高齢者、障害者までワンストップで相談に乗る地域の総合相談窓口が仲町小学校跡に再来年度開設されます。
 そこで、4点、不安な点についてお伺いいたします。

 1点目は、行政の役割と責任についてです。
 唯一直営で運営されていた中野地域包括支援センターが民間委託される予定です。直営の意義は、困難事例への対応も含めて、高齢者の生活実態を直接区の職員が把握し、政策につなぐことにあると考えます。また、精神障害者社会復帰センターは、就労支援などのセンター的機能を果たすため、直営で運営されてきましたが、来年度から民間委託されます。直営の意義をどこがどう担っていくのでしょうか。民間委託はコスト削減が先行しがちですが、行政が民間のすぐれたノウハウを生かして、協働で公共サービスを行うことだと考えます。行政の役割と責任体制についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

 2点目は、連携と調整機能についてです。
 すこやか福祉センターに設置される地域総合相談窓口では、高齢者相談と障害者相談は民間委託で行われ、子育て相談と健康相談は直営で区の職員が行います。複数の行政分野と民間が初めて一体的に運営することになります。民間との連携体制について、しっかりした設計図をつくることが必要です。
 考え方の中では、総合相談の調整機能は地域支え合い担当となっています。支え合いのネットワークづくりをはじめ、施設管理や庶務まで担当する地域支え合い担当だけで困難ケースにも対応する総合相談の調整と統括機能は十分果たせるのでしょうか。総合相談の調整に責任を持つセクションを設置するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 3点目は、スマイル中野にある障害者地域自立生活支援センター「つむぎ」の存続についてです。
 仲町小跡の総合相談窓口で障害者相談も行うので、そこに「つむぎ」を統合し、スマイル中野の相談窓口をなくそうという考え方もあるようですが、仲町小はバス停から遠く、わかりにくく、中野区全域の障害者が相談に来られる場所ではありません。「つむぎ」の相談件数は年々ふえており、電話相談以外にも月約120人の障害者が訪れ、生活相談やピアカウンセリングを利用しています。相談内容の中でも社会生活力を高めるための支援が約8割を占めています。障害者の生活を支援する役割を担う「つむぎ」を交通の便がよいスマイル中野に残した上で、すこやか福祉センターには地域の障害者の福祉サービスをマネジメントする相談窓口を設けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 4点目は、出張相談の職員体制の強化についてです。
 仲町小跡に移転する中野包括支援センターは、西武線を越えた上高田までと担当範囲が広く、対象者、利用者とも他の地域包括支援センターより倍の人数を受け持っています。場所もわかりにくく、遠くなることから、出張相談に力を入れるとのことです。委託に当たり、出向くための相談員の増員が必要だと考えますが、いかがでしょうか。また、すこやか福祉センターは家庭や地域を幅広く支援する役割を担います。出向くことができる保健師などの職員体制を充実するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、親と子心の相談事業の拡充についてです。
 医療的ケアが必要な障害のあるお子さんがアポロ園にもふえてきました。たんの吸引など片時も離れることができない介護の中で、悩みを話し、気持ちを休めることができる相談場所が必要とされています。親と子心の相談事業で自宅でも相談が受けられ大変よかったが、継続的な支援が欲しいとの声もあります。精神科医やカウンセラーが月1回相談に乗り、その後の支援は保健師で行われるそうですが、十分ではないようです。事業のPRを積極的に行い、保健師の充実も図り、気軽にカウンセリングや継続的な支援が受けられるようにならないでしょうか。また、障害児を抱える母親のグループカウンセリングも実施できないでしょうか。

 アポロ園で小学生までの子どもの緊急一時保護事業を実施していますが、医療的ケアが必要な子どもたちは利用することができません。親が病気になり、病院に行きたくても子どもを預けられるところがどこにもなく、大変な苦労をしています。医療的ケアが必要な子どもたちも利用することができる緊急一時保護の場所を確保していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 以上で、質問を終わります。

○区長(田中大輔)
 佐藤議員の御質問にお答えいたします。
 日中一時支援事業は、現在、しらさぎホームに委託して実施しておりますが、新たな施設での実施に向けて、事業者との協議や調整を進めて実現を図りたいと考えております。通所施設を含む障害者施設の実施についても、可能性を探ってまいりたいと考えております。

 地域生活支援事業の充実についてであります。地域生活支援事業については、障害者の社会参加を支えるという意味で、大変重要な事業であると考えているところです。今後の施設の動きや要望などを踏まえて対応していくわけですが、第1期中野区障害福祉計画では、23年度までに3カ所を見込んでおります。これについて、できるだけ早期に開設できるようにしてまいりたいと考えております。

 それから、地域自立支援協議会の設置についてであります。地域自立支援協議会については、現在、個別ケア会議を通じて、関係団体と協議をするなど、設置の準備をしているところであります。協議会の中に相談支援事業、就労支援などの部会を設置していきたいと考えています。事務局については、区が主体となって運営をし、さまざまな事業者の方、活動している方などと適切な連携をとっていきたいと考えております。

 地域包括支援センターがすこやか福祉センターに委託するということについての関連の御質問がありました。地域包括支援センターが着実に機能することを保障するために、当初1カ所を直営として改修しました。その制度が定着し、委託先の運営も円滑になってきたわけであります。今後は他の介護事業などを運営している事業者がそのノウハウを生かせるようにしていくことが地域包括支援センターとして望ましいことであると考えているわけであります。

 精神障害者社会復帰センターについても、初めての開設に当たって、直営で開設を開始したわけでありますが、これまでの運営の成果を委託によって拡充できる状況になってきたと考えているわけであります。事業にかかわる情報交換や運営会議など、区としても必要な関与を行っていきたいと考えております。

 それから、すこやか福祉センターの職員体制についてであります。すこやか福祉センターでの相談等の委託事業につきましては、委託元であります、すこやか福祉センターが責任を持ってその水準を確保し、区民に不利益が生じないようにしていくということにしております。子育てや保健福祉に関する相談の総合調整機能については、区の職員を配置し、役割を果たすこととしておりまして、委託した事業者や関係機関と連携しながら、必要なサービスにつなげていくとしていきます。

 中野地域包括支援センターの委託に当たっては、業務量等を考慮して委託の条件を定めてまいります。すこやか福祉センターが目指す地域の支え合いネットワークづくりなど、さまざまな機能を発揮できるように必要な職員を配置し、組織をつくっていきたいと考えております。

 それから、障害者の自立生活支援センター「つむぎ」についてであります。「つむぎ」は、障害者自立支援法の施行以前から、障害者の相談窓口の充実のために設けてまいりました。「つむぎ」の役割は一定の定着をしてきたわけでありますが、これから開設する障害者相談事業所にその機能がどう引き継がれていくのか検討した上で、「つむぎ」の取り扱いについて結論を出していきたいと考えております。
 私からは、以上です。

○子ども家庭部長(田辺裕子)
 親と子の心の相談室の拡充についてでございます。親と子の心の相談室は、産後うつなど子育て不安を抱える保護者を対象に行っているもので、必要に応じて保健師等が訪問を行っており、対応はできているというふうに考えております。
 現在、アポロ園でグループ相談を行っておりますが、今後、アポロ園以外での場所の開催、通園児以外の保護者にも参加を呼びかけるなど、グループ支援の拡充を図っていく考えでございます。
 緊急一時保護でございますが、アポロ園は医療施設ではないため、医療ケアについて限界がございますが、お子さんの状況によって、必要な範囲で可能な限り受け入れを行っているところでございます。現状では医療的ケアの必要なお子さんは、北療育医療センターのショートステイ等を紹介しております。
2007年度第2回定例会本会議  6月21日

 1 少子高齢社会への対応について
 2 介護サービス事業者へのチェック体制について
 3 民間福祉施設と行政との関係について
 4 外国籍の子ども達への対応について
 5 就学指導委員会の見直しについて
 6 その他


○40番(佐藤ひろこ)
 第2回定例会に当たり、一般質問いたします。
 2番目の項目は最後に回し、時間があれば質問いたします。
 まず、少子高齢社会への対応についてです。
 日本が世界で初めて人口減少に入って3年目になります。どこにもモデルがない少子高齢社会を私たちは歩み始めています。2050年には、老年化指数は330%と現在の倍以上になり、65歳以上の人口割合が世界一高い国になることが予想されています。今、生まれたばかりの子どもたちが、働き盛りの40代になるときをピークに、半世紀にわたり日本は少子高齢社会を突き進みます。
 東京も例外ではありません。東京都市圏の高齢化率は、2015年には23.9%となり、65歳以上人口は、2000年と比べて78%も増加、15歳から64歳の生産年齢人口は13%減るという予測です。これは国立社会保障人口問題研究所の予測ですが、現実はもっと厳しくなると言われています。働く世代の人口が、これから半世紀は確実に減ります。経済社会も変わっていくことから避けられません。人口減少下でも機能する社会に、政策の転換を目指していかなければならないと考えます。中野区においての政策の転換が、基本構想と新しい中野をつくる10か年計画です。将来の人口構成の変化を見据え、施設の配置や運営の見直しを、今から計画的に進めていくことは欠かせないと考えます。
 2050年の区民生活の展望が、今年度発足した中野区の政策研究機構の主要テーマとなり、日本の人口構成が危機的状況になる2050年に焦点が当てられています。政策を検討する上で、人口構成の変化を見通すことは重要です。中野区では、人口構成の変化をどう把握し、その重要性について、課題について、区長はどう認識しているのか、お伺いいたします。

 次に、民間福祉施設と行政との関係についてお伺いいたします。
 総合保健福祉センター江古田の森がオープンいたしました。区民から大きな期待が寄せられている一方で、人手の確保はできているのかなどのいろいろ心配の声が寄せられております。また、重度障害者への対応について、区は法人にきちんと伝えていたのかという不安の声もあります。民間におまかせというだけでは、支援を必要とする人への的確なサービス、提供体制を整備するという区の責任は果たせません。江古田の森施設は、民間の資金や経営能力を生かしたPFI事業で整備された民設民営の施設ですが、管理者は中野区長であり、事業の財務状況やサービス提供状況について、定期的に監視を行うことになっています。区民の心配にこたえるためにも、情報交換など一層の連携が必要です。今後も、民間法人などが運営する福祉施設がふえていきます。民間福祉施設と、区との情報交換の場の設置など、具体的に連携を持つ仕組みづくりが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、外国籍の子どもたちへの対応についてお伺いいたします。
 外国籍の子どもたちは、学齢期にあっても、日本国籍を有する子どもたちと異なり、就学義務の対象になっていません。また、日本に来たばかりの子どもたちは、日本語の理解が不十分で、学習や進学でハンディを受けている状態です。ことし3月、国は、地域における多文化共生推進プランを策定し、自治体の多文化共生施策を支援する方針を示しました。中野区においても、多文化共生の考え方を明確にし、総合的に施策の推進を図るべきです。その推進プランの生活支援の項では、小・中学校の入学案内や、就学援助制度の多様な言語による情報提供や、日本語の学習支援などが示されています。日本に来た子どもたちが、適切な教育環境のもとで学べるようにするべきです。多言語版のわかりやすいホームページの作成など、外国籍の区民の方々に対する情報提供や、相談支援の充実を、さらに図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
 中野区教育委員会は、日本語の支援が必要な子どもたちに、通訳派遣、日本語適応教室を行っています。利用者もふえており、派遣時間数をふやしてほしい、日本語学習にもっと力を入れてほしいとの声が寄せられています。学校からも、通訳派遣だけでなく、日本語を教える講師派遣も求められています。日本語を教える講師派遣の仕組みをつくり、日本語教室を行う国際交流協会とも連携して、日本語学習の支援を充実させる必要があります。いかがでしょうか。

 次に、就学指導委員会の見直しについてお伺いいたします。
 障害のある人の権利に関する条約が、昨年12月国連で採択され、締結国にはインクルーシブな教育制度、多様な子どもたちを含む制度の確保が求められ、批准を予定している日本も、これからさまざまな仕組みの見直しが必要とされています。この条約採択の後押しもあり、ノーマライゼーションまちづくりを目指す東松山市は、子どもの就学先の判定を行う就学支援委員会を廃止し、本人や保護者の意向を尊重した就学先選びに協力する、就学相談調整会議に見直しを行いました。中野区でも、アポロ園の保護者の方々などから、毎年のように就学相談のあり方の見直しを求める声が上がっております。中野区においても、就学指導委員会のあり方など、就学相談の仕組みの見直しに着手する必要があると考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 最後に、介護サービス事業者のチェック体制についてお伺いいたします。
 コムスン問題をきっかけに、各自治体が介護サービス事業者のチェックを始めております。具体的、定期的なチェック体制が必要です。中野区独自の特徴的な仕組みについて教えてください。
 以上で、質問を終わります。

○区長(田中大輔)
 佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
 人口構成の推移について、10か年計画では、平成26年の人口構成を年少人口8.8%、生産年齢人口69.9%、高齢人口21.3%と推計をしています。17年度と比べ年少人口は3%減少、生産年齢人口は5.3%減少、高齢人口は12.5%増と見込んでいるわけであります。人口構成の変化は、社会保障や福祉、教育、都市基盤整備など、公共政策の必要性やあり方を規定する最も基本的な要素でありまして、同時に労働力人口の推移や、需要のあり方などを通じて、経済にも大きな影響をもたらすものであります。必要な政策と、それを支える国民経済の力を考える上で、人口の予測は極めて大きな意味を持っているわけであります。区といたしましても、政策研究機構の研究テーマ、2050年の中野区区民生活の展望の中で、国全体の人口構成、中野の人口構成などについて、さまざまな観点から検討を加え、それを研究の出発点とすることとしているところであります。

 民間福祉施設のサービス提供の確認ということであります。PFI事業で設置した民間福祉施設につきましては、施設運営協議会、施設運営懇談会等の協議、確認の場を設けているところであります。これから運営が本格化をしていく中で、区としても、こうした場を通じて、実態を十分把握をし、必要な働きかけを行ってまいりたいと思っております。

 外国人に対する支援であります。今年度から、外国語としては、英語のみで案内をしている区のホームページについて、新たに中国語による案内を行うとともに、閲覧できる情報の充実を図り、より多くの外国人の方が、中野区で快適に暮らしていけるように支援を行っていきたいと思っております。

 事業者へのチェック体制、コムスン問題の関係です。事業者に対する調査、指導は、計画的に行っております。今年度の実地指導は、地域密着型事業所を中心に毎月実施をいたします。そのほか利用者や従事者からの通報等があった場合、最優先で随時実施をいたします。また、区は今年度から、区独自の集団指導を事業者をグループ分けいたしまして、行ってきたところであります。区内の全居宅介護支援事業所、82所の管理者を対象に実施を行いました。今後、78カ所の全訪問介護事業所の管理者及びサービス提供責任者を対象にした集団指導も予定しております。
 私からは、以上です。
                  
○教育長(菅野泰一)
 外国籍の子どもに対する日本語支援についてお答えいたします。
 区立学校におきます日本語指導が必要な児童・生徒に対します日本語指導等の事業の充実につきましては、検討してまいりたいと思います。
 続きまして、就学指導委員会の見直しにつきましてお答えいたします。
 障害のある児童・生徒の就学先の決定に当たりましては、専門的な知識や経験に基づく判断を必要といたします。こうしたところから、専門的知識を有するものの意見を聞く場として、就学指導委員会は必要であると考えております。区といたしましては、就学指導委員会の判断の内容を、保護者の方に十分説明した上で、本人にとって最も適切な就学先を、保護者の方と一緒に考えているところでございます。
                 
○40番(佐藤ひろこ)
 教育委員会に対してお伺いいたします。
 外国籍の子どもたちへの対応について、日本語教育の学習支援の仕組みを考えていくということですが、具体的な提案もさせていただきました。どう具体的に行っていくのか、あれば教えていただきたいと思います。
 また、就学指導委員会の見直しについても、具体的には、いつから、どんなふうに検討されるのか、お伺いいたします。
                  
○教育長(菅野泰一)
 外国籍の子どもたちに対します日本語指導でございますけれども、お話がございましたような日本語の適応教室ですね、こういったものにつきまして、もう少し充実できるような方向を考えてみたいというように考えております。
 それから就学指導委員会ですが、見直しするというふうには、私はお話ししてございませんけれども、例えば、先ほどございましたアポロ園へ行きましたときの対応などにつきましては、やはりお話の仕方とか、いろいろあると思いますので、今後気をつけていきたいと思います。
2007年度第1回定例会本会議  2007年2月21日

 1高齢者・障がい者の地域生活支援について
   (1) 地域ケア会議について
   (2) 障害者自立支援協議会について
   (3) 相談支援について
   (4) その他
 2 中野駅周辺のバリアフリー化について
 3 子育て支援について
 4 その他


○29番(佐藤ひろこ) 
 2007年第1回定例会一般質問をさせていただきます、佐藤ひろこです。
 1番目に、高齢者、障害者の地域生活支援についてお伺いいたします。
 今年度、介護にかかわる予算が多額に余りました。見込みの差とその理由が説明されていますが、法改正の影響や、法の狭間にある人たちに対して、必要なサービスが形成されていないという政策の不十分さもあると思います。何日も入浴できない状態にいた高齢者の方、ヘルパーが派遣されていなかった重度の障害のある方、愕然とする実態に出会うことがあります。なぜそういう状態が放置されていたのでしょうか。実態が把握されていなければ、必要なサービスが届いていない、必要なサービスがつくられていないという政策の不備も見えてきません。セーフティーネットの網の目を細かくしていくことを求めます。
 少子・高齢化がますます進んでいく中で、安心して暮らせる地域社会をつくっていくためには、コミュニティのさまざまな関係者の力を引き出し、生かし、つなぐ力が自治体政策に必要になってきています。一人ひとりが人として大切にされる地域社会をつくっていくためには、一人の人を多くの地域の資源で支援していくコミュニティのデザインが必要です。コミュニティの力をつなぐために、高齢者の支援では、地域ケア会議、障害者の支援では、地域自立支援協議会のあり方が重要な役割を担うと考えます。

 まず、地域ケア会議についてお伺いいたします。
 保健と福祉と医療の緊密な連携による地域型福祉システムの構築が従来から中野区において取り組まれ、四つの地域保健福祉センターがその拠点として位置づけられてきました。そして、サービス調整機能を果たすために、区全域を対象にサービス調整会議、地域保健福祉センターのエリアごとに、医療機関、福祉関係者などで構成されるサービス調整チームと地域ケア会議を設け、関係機関の調整や具体的な処遇の検討を行ってきたということです。現在、中野区保健福祉総合推進計画では、包括的な地域ケアシステムの構築が重要な目標の一つとして位置づけられています。連携の場として設定されているサービス調整会議、地域ケア会議は、現在どのような状態なのでしょうか。地域ケア体制の構築に向けて力が発揮できているのでしょうか、お伺いいたします。
 法改正で今年度から新たに地域包括支援センターが8カ所設置されました。その目的は、総合相談、支援、介護予防マネジメント、権利擁護や虐待防止、包括的マネジメントとなっています。相談、支援の要望があればすぐに飛び出していく機動力、地域住民の中に入り問題を発見したり、住民のネットワークもつくる活動も求められており、現在の人員体制では大変で、充実が必要です。住みなれた地域で安心して暮らしていけるように、行政、民間、団体、個人などの多様な主体が連携し、保健福祉のネットワークの構築や包括的な地域ケア体制の確立のために、新たに地域包括支援センター運営協議会などが今年度設置されています。包括的な地域ケア体制でどの会議が中核となり、それぞれの会議はどのように位置づけられ、連携し合っていくのか、お伺いいたします。

 次に、障害者地域自立支援協議会についてお伺いいたします。
 障害福祉分野でのサービス調整会議はどのような状態なのでしょうか。一人の人を支援しているさまざまな地域の関係機関が、状況を報告し合い、課題を抽出し、解決するための政策を考えていくことが必要です。その場がサービス調整会議であり、そこから発展した自立支援協議会です。特別支援教育や障害者雇用、権利擁護センター、相談支援関係機関などそれぞれの分野ごとに設定されている会議体はあっても、それぞれの分野をつなぎ、現場から得られる課題を報告し、課題を共有し、政策立案に結びつける会議が中野区に必要です。区の障害福祉の24時間窓口を委託されている障害者地域自立生活支援センターとの会議も定期的に持たれていないようです。区として必要な政策をつくっていくためにも、相談支援の現場の方々と課題を報告し合う定例会議の場が必要です。現在はどのような状態なのでしょうか。来年度、地域自立支援協議会の設置が計画されています。地域自立支援協議会は、情報と課題の共有化ができる、新たなサービスの創出や福祉計画への提言が可能になるなどの効果が期待されています。効果ある協議会の立ち上げを目指して、まず行政職員と相談支援事業者が中心となり、準備のための会議を重ねていかれてはいかがでしょうか。自立支援協議会をどのように立ち上げようとしているのか、お伺いいたします。

 次に、相談支援についてです。
 必要な人に必要なサービスを行き届かせ、だれもが安心して暮らせるために相談支援は重要です。現在提案されている中野区障害福祉計画案においても、相談支援体制の整備が重点課題となっており、相談支援を充実していくためには、民間事業者の確保、育成が不可欠といえると、今後の課題を分析しています。特に、障害のある方一人ひとりのケアマネジメントを行い、継続的に見守れる相談支援の拠点が必要です。どのように考えられているのでしょうか。ヘルパー派遣事業所や通所施設など民間団体にも相談所を設置してはいかがでしょうか。来年度からどのように相談支援体制の充実を図っていくのか、お伺いいたします。

 地域密着型の新たなサービスが高齢者にも障害者にも必要になってきています。地域活動支援センターについてお伺いいたします。
 地域生活支援事業は、地域のニーズに合わせたサービスを自治体が独自に提供できる事業です。この事業をどのように展開するかで自治体の地域政策の力量が問われると言っても過言ではありません。中野区の地域生活支援事業の全国に先駆けた無料化や移動支援の拡充は大きく評価できるものです。しかし、地域生活支援事業のメニューの一つである地域活動支援センター事業は、現在のせせらぎや障害者福祉会館のデイサービスの事業の一部が移行した2カ所だけで、新たな設置が検討されていません。現在の通所サービスの形態に合わない人たちに対してのサービスを考え、展開できるチャンスです。高齢化などのために作業所には毎日通えない人、週2回ぐらいだったら外に出られる人など、その場を必要としている人たちも多いと聞いております。多様な場が選べるように、通所施設との併設や新たな設置も可能になるように、地域活動支援センターのあり方を検討するべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 小規模多機能型施設についてお伺いいたします。
 介護保険法改正で、地域密着型サービスが創設されました。そのメニューの一つとして、身近な地域でヘルパー派遣やデイサービスやショートスティを行う小規模多機能型施設は、24時間、365日、きめ細かく在宅を支える拠点として期待されています。小規模多機能型施設の計画はどうなっているのでしょうか。介護報酬がグループホームに比べて低く、小規模多機能型施設を積極的に建設していこうという事業者があまりいないと聞きます。これから在宅ケアを進めていくためにも、身近な小規模多機能型施設の存在は欠かせません。中野区への誘導策をどのように検討されているのか、お伺いいたします。

 2番目に、中野駅周辺のバリアフリー化についてです。
 中野駅のバリアフリー化は、中央線近隣のどの駅よりもおくれてしまっています。駅の階段への対応、エレベーターの設置、車いす対応ができる多目的トイレの設置などについて、現在どのような協議をJRとしているのでしょうか。なかなか中野駅のバリアフリー化が進まない原因はどこにあるのでしょうか、お伺いいたします。
 中野駅北口のバリアフリー化を警察病院開院にあわせ、来年度計画されているということですが、従来から要望がある南口のバリアフリー化もあわせて行うべきだと考えます。特に、南口の地下街の入り口で危ない目に遭った視覚障害の方々の声もあり、危険回避のための点字誘導ブロックの設置が早急に必要です。中野駅周辺のバリアフリー化に早急に取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

 3番目に、子育て支援についてお伺いいたします。
 アポロ園の親の会の人たちと久保議員と先日懇談いたしました。何点かお伺いいたします。
 まず、情報提供と相談支援の強化です。最初に、相談できる総合案内窓口が身近にほしいということでした。子ども総合相談窓口、4カ所の地域保健福祉センターがありますが、的確な情報提供がされていない、相談につながっていないということです。それらの窓口を紹介した子育て支援ハンドブック「おひるね」を持っていない方々もいました。また、障害者・児の地域生活の相談に乗っている中野区で唯一の24時間窓口である障害者地域自立生活支援センターの存在はどなたも知りませんでした。「おひるね」にも載っていません。情報を伝え、的確な相談支援につなげることが必要です。どのように改善されるのか、お伺いいたします。
 アポロ園で、障害のある子どもの一時保育がありますが、さらに一時保育ができる場所や情報が求められています。保育園での一時保育は、障害のある子どもは利用できるのでしょうか。介護人派遣のサービスも利用できると思いますが、一時保育ができる場をふやし、情報提供を進めていくべきだと考えます。いかがでしょうか。
 保育園、幼稚園での障害児枠は具体的に何人拡大される計画なのでしょうか。また、従来から要望しております入園基準の緩和については、どのように検討されているのか、お伺いいたします。
 アポロ園の冷暖房の設備も古く、遊具の改善も必要です。環境整備の予算措置も検討すべきと考えます。いかがでしょうか。

 次に、保育サービスについてお伺いいたします。
 認可外保育園に通う子どもたち対する支援を行うべきであると、従来からその格差是正を訴えてきました。認証保育園に通う子どもたちへの支援策が検討されていますが、待機児かどうかにかかわらず行うべきだと思います。どのように考えているのか、お伺いいたします。
 また、認証にもならない小さな保育所に通う子どもたちも、同じ中野区の子どもたちです。その子どもたちへの支援策が何もありません。認可、認証保育園よりも厳しい環境の中だからこそ、そこで保育を受けている子どもたちが少しでもよい環境の中で保育されるように支援策が必要です。検討するべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 また、待機児ゼロに向けた目標がどう達成されたのか、多様な保育の充実はどう図られているのか、あわせてお伺いいたします。

 出産に当たっての支援です。
 健診時や出産時など、子どもを産むときの医療費の負担は大きく、子どもを産むときの経済的な支援策が必要です。現在どのように行われ、今後どのように拡大していくのか、お伺いいたします。
 子育ての現場でも、介護の現場でも、新たなサービスが求められています。住民のニーズに基づいたサービスを市民の力を引き出す力、人と人を結びつける力、場をつくり育てる力、このようなコミュニティをデザインする力がこれからの中野の政策に必要であると考えます。
 以上で私の質問を終わります。
                 
○区長(田中大輔)
 佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
 地域ケア体制の構築についてであります。
 平成18年度新たに設置をした各地域包括支援センターを中心に、個別のケース支援会議、主治医などを含めたサービス担当者会議、センター管轄区域全体を対象とした地域懇談会といった会議体等を設置しているところです。こうした連携や協力を発展させながら、総合公共サービスセンターの整備とあわせて、高齢者、障害者、子どもたちを支援する地域連携のネットワークをつくっていきたいと考えております。

 障害者自立支援協議会については、障害者地域自立生活支援センターをはじめ障害福祉に関係する相談窓口の担当者を中心として、事業者も含めた障害者個々の状況に応じた個別ケアの検討会議を2月から始めたところであります。
 こうした会議や実践を積み重ねながら、個別ケア会議のメンバーやそこで出された課題といったようなことを土台として、教育や雇用、医療などにかかわる関係者や障害当事者など、幅広い参加を得て、来年度中には自立支援協議会を発足させたいと考えています。

 相談支援体制について、それぞれの事業所のサービス利用者については、個別のサービスについての支援計画が事業所で策定されることになっております。障害者の生活を包括的に支援するケアマネジメントについては、総合公共サービスセンターに開設する相談支援事業所を拠点として実施することを考えているところです。新たな相談支援事業所が開設されるまでの期間は、関係機関の連携による個別ケアの検討を進める一方で、新たな施設を待つまでもなく、早期にケアマネジメント体制がつくれるよう適切な相談支援のあり方を検討してまいりたいと考えています。

 地域活動支援センターについては、必ずしも障害福祉計画は上限を定めたものではありません。地域活動支援センターについては、23年度までに3カ所を見込んでいるところです。今後の設置については、サービスの利用状況や障害者の要望などを勘案して、必要性について判断をしていきたいと考えております。

 小規模多機能型施設については、日常生活圏域ごとに計画的に整備をしていきたいと考えております。国の交付金等を活用するほか、区有地の貸与なども誘導策として考えていきたいと思っています。

 中野駅周辺のバリアフリー化ですが、北口改札前の階段は、19年度を目途にスロープもしくは階段昇降機での段差解消を検討しているということです。多機能トイレの整備及びエレベーターの整備については、駅舎の大規模な改修が必要となるということから、申し出が実現まで至っておりません。JRに対して再度要請していきたいと考えております。
 中野駅のバリアフリー整備は早急に対応が必要ということでありますが、交通結節点機能の充実などを含め抜本的な改修が必要ということになっております。抜本的な改修については、駅周辺のまちづくり事業との整合が図れることが必要というふうに考えております。

 「おひるね」の配布方法等についてですが、「おひるね」は、隔年で全乳幼児世帯への配布を行っておりますが、全世帯への配布を行っていない年についても、区役所3階子ども総合相談窓口や保健福祉センター、地域センターなどに備え、新たに出産を迎えた世帯だけではなく、転入者が乳幼児医療証などの諸手続を行う際に配布をしているところであります。
 それから、障害のある子どもの一時保育や介護派遣事業については、ホームページや子育て支援ハンドブック、今の「おひるね」などに掲載をして周知に努めております。次の改定時には、「つむぎ」も含め障害のあるお子さんの相談や支援について拡充を図ってまいります。

 それから、保育園の入園に当たって、障害等級別の判定は行っておりません。集団保育が可能な障害児の人数として、1園につき3人までとしているところでありますけれども、現状でも、入園後に障害が明らかになる場合もあって、3人を超えている園もあるのが実情ということであります。障害児枠の考え方については、今後十分に検討をしていきたいと考えております。
 幼稚園については、平成10年度から障害児枠を設けず、集団生活への適応が困難な場合を除いて、障害のない児童と同じ方法で園児募集をしております。

 療育センターアポロ園の設備や遊具の更新についてであります。
 施設設備の改善については、区全体の維持補修計画の中で優先順位をつけて行っているところであります。必要に応じた改善、更新をしてまいります。

 認可外保育施設の保護者補助の関係であります。
 認証保育所の保護者補助についてですが、運営状況の異なる認可保育所の入園と同等の手続を要件とすることはいたしません。しかしながら、保育に欠ける状況にあることが要件となるということは当然と考えております。また、認証、認可以外の保育施設についても、情報提供や保育者への相談などに努めているところであります。

 待機児解消と保育の質の向上ということであります。
 待機児については、平成18年4月では、約43名、率として1.44%となっております。老朽化した区立園を民営化しながら建てかえ、全体の定員数をふやしていくとともに、認証保育所の開設、誘致など、待機児の解消にさらなる努力をしてまいりたいと思っております。
 延長保育については、来年度区立保育園全園実施、また、民営化した園では、2時間の延長保育や定員拡大を行っております。
 さらに、一時保育や子育て広場など地域の乳幼児保育が利用できる施設としての保育サービスの拡充についても、民営化する園などを中心に充実を図っていきたいと思っております。

 それから、妊娠、出産に関する経済的支援の実施であります。
 国民健康保険では、被保険者が出産したときに出産一時金を35万円支給しております。出産予定日まで1カ月以内の方や、妊娠4カ月以上で早産によって入院し、費用を請求されている場合には、28万円まで無利子で貸し付けを行っているところであります。妊婦健診においては、妊娠前期健診1回と後期健診1回を公費で受けられる制度を実施しているところですが、19年度にはそれに加えて3回分の健診について、公費助成を実施するよう予算案の中で計上をいたしました。
2006年

2006年第3回定例会 1129


第30号陳情、区議の費用弁償に関する陳情について、
日額3,000円の費用弁償の廃止を求める陳情に賛成の立場から討論させていただきます。

1992年、私が議員になって初めての年の予算総括質疑で、議員の歳費と費用弁償と政務調査費、いわゆる中野区では区政研究調査費と言っておりますけれども、税金から支払われる議員への費用について質問させていただきました。そのときの質問のことを少し読ませていただきます。

「費用弁償のことなんですけれども、私にとって一番不思議だったのが費用弁償だったんです。報酬でいただいているのに、そして、報酬というのは議会に出席する仕事に対していただいているのに、出席したら、またその上にお金をもらえる仕組みというのは理解できなくてわからないので御説明ください」という質問をさせていただきました。もちろん費用弁償の条例がきちっと定めてあります。中野区議会議員の報酬及び費用弁償に関する条例、もちろん地方自治法にも規定があります。その中では、委員会に出席するため旅行したとき、または公務のために、その当時は旅費として日額5,000円を支給するというものでした。旅費といいますと、区内の移動というのが旅費に当たるのかなということで、でも交通費としてとらえていいのでしょうかということで質問させていただきました。先ほども委員長報告にもございましたように、そのときの答弁でも、経費として交通費というふうに考えているというふうなお答えでした。実際に要した経費と必ずしも厳密に同一でなければならないものではなくて、標準的な額を決めて、これを基礎として定額で支給するというのが通例であるので、その通例に従って支給しておりますという答弁でした。このときは5,000円ということでした。じゃあ、それならば実費がいいのではないか。交通費というのであれば、私のように自転車で来ている者はなくてもいいのではないかということで質問させていただきました。だから、私は要りません。そうしますと、答弁としては、いや、条例でも規定されているし、公職選挙法ということでもあって、放棄したり返上したりすることは公職選挙法に抵触するというふうな御答弁でした。先ほどの中にもありましたように、5,000円から3,000円に下がったときがございました。そのときはいわゆる減額をしたということで一歩進めた改善ということで同意させていただきました。

私たち市民自治は、本来的には従来から廃止すべきと考えております。今後とも費用弁償についてのあり方が改善され、いずれ廃止に向かえればいいと考えております。

政務調査費についても、透明度が求められております。費用弁償については、相模原市は交通費は実費で支給されておりますし、また、ことしに入って堺市あるいは杉並区、大阪市などでも廃止する議会もふえてきました。議会への出席は議員への仕事だということで廃止する議会がふえてまいりました。その中で、審議会に出席されている区民委員の方がいらっしゃいます。この方たちの費用弁償はどうするのかという議論も今まであったと思います。審議会の委員の方たちは、その報酬はそれしかございませんので、議員の報酬とは別立てで費用弁償を考える仕組みにならないかと思います。

今後とも費用弁償のあり方、それから、政務調査費のあり方など総合的に議論をしていければと考えます。今回の陳情への賛否を越えて、費用弁償や政務調査費あるいは報酬のあり方を一体的に議論する必要があると思っております。その中で費用弁償についても見直しが図られることを訴えまして、賛成討論とさせていただきます。

2006年第2回定例会 922


第21号陳情、障害者自立支援法施行に伴う区独自の負担軽減策の実施について、
1項に賛成、2項に反対、3項、4項、6項に賛成の立場から討論いたします。

既にこの陳情の内容の1項、2項、3項については、第2回定例会での他の陳情において一定の結論が出されているものです。4月から障害者自立支援法の施行により原則応益負担となり、低所得者の負担を軽減するため、さまざまな減免策が設けられていますが、中野区ではサービス利用者の約8割が新たに利用料を払うことになり、4月から一気に3万7,200円の負担となった人もおり、負担感が強く、負担軽減を求める声が出されていたところです。

10月から、中野区は独自の取り組みとして、地域生活支援事業に移行する移動支援については、障害者の社会参加を保証するために、原則無料とすることにいたしました。視覚、知的、身体など、さまざまな障害者が利用している移動支援を原則無料にする軽減策は、利用者の多くにとって有効な手だてだと考えます。

知的障害者のAさんは、作業所の利用料、食費負担、外出介護で4月から一月約4万5,000円の負担になりました。10月からは食費が軽減され、外出介護が無料になり、負担が大きく軽減される予定となり、本人の年金や手当で払える範囲になるとAさんの親はほっとしています。視覚障害のCさんは、移動支援のみ、1カ月に約100時間の利用で、負担は3%で約4,000円です。10月からはこれが無料になります。視覚障害のほとんどの人は、3月までと同じように負担がなくなります。

陳情の2項で、所得区分の負担上限額の軽減が要望されていますが、既に東京都は社会福祉法人減免をNPO法人などにも拡大し、中野区においても低所得1、2の区分の人には通所施設などの利用料の上限額が半額またはそれ以下に軽減されています。負担上限額の軽減をさらに行うよりも、中野区のとった地域生活支援事業の原則無料化は、利用者の実態を踏まえた有効な施策であると考えます。限りある財源の中で、利用者にとって有効な手だてを講じることを基本に据え、仕組みの設計を行い、実施の効果が上がっているかどうかについて検証していくことが大切です。

この陳情で新たに要望された4項、6項は、小規模作業所が新体系に移行するに当たっての支援です。新体系移行後も利用者が安心して通える通所施設として継続できるように、社会福祉法人など減免の軽減策を小規模作業所も実施できるような支援が必要だと思います。地域で出かけていく場所がなければ、社会参加も進みません。民間作業所が新体系への移行を円滑に行えるまでの間の補助の継続はもちろんのこと、移行後の支援策も必要です。他の自治体では、新体系ではやっていけないと小規模作業所が閉鎖され、利用者が行き場を失ってしまったという話も聞こえてきます。そういうことがないように、区有施設、空き教室利用などの支援を行い、利用者が安心して通える場が拡充されるように要望し、討論といたします。

2006年第2回定例会 713


第14号陳情、統廃合後の沼袋小学校跡地を第4杉の子作業所の移転先として利用することについて
賛成の立場から討論させていただきます。

10か年計画で沼袋小学校の跡を総合公共サービスセンター、子ども家庭支援センター、地域スポーツクラブとして利用することになっています。現在の北部保健福祉センターがここに移転し、民間や区民が行う福祉サービスも含め、総合公共サービスセンターが、保健と福祉の地域拠点として位置づけられました。第4杉の子作業所が手狭で大変困っている、区有施設で空いているところがないかどうかと以前御相談を受けたときに、10か年計画で近くの沼袋小学校跡に、民間が行う福祉サービスも含めた保健福祉の拠点が位置づけられるので、作業所としても使えるのではないかと思いました。神戸市へ視察にいった折、統廃合後の校舎を生涯学習支援センターや幼稚園、民間法人が運営する知的障害者通所施設として活用している様子を見学し、工作室などの教室や広い廊下、給食室が作業所としても使い勝手がよさそうです。中野区でも既に区有施設が民間の作業所として活用されております。しかし一方で、民間の建物を借りて運営している作業所もたくさんあります。障害者自立支援法施行に当たって、続けて運営していける作業所へ転換していくための支援策が必要とされています。

ことしの予算総括質疑において、私は総合公共サービスセンターが10か年計画で計画されており、地域団体や民間が行う公共サービスもそこで行うことができるということだが、例えば民間の障害者の作業所などにも使えないかどうかと質問いたしましたときに、区は、総合公共サービスセンターは、行政と地域の団体、組織、民間事業者などが連携した総合的な地域ケアの拠点となると考えている。地域包括支援センターや地域子ども家庭支援センター、また障害者の相談支援事業所など、中核となる機能にあわせて連携するような事業所については、施設の規模や地域の特性などに応じて、個別に検討していくという答弁でした。

学校や、空いている区有施設を使って福祉サービスを行いたいという団体も多いと思います。しかし、学校跡を含め、区有施設にも限りがあり、活用できるサービスの内容や利用の仕方の条件などを検討するべきだと考えます。同じ福祉サービスでも、社会福祉法人や民間事業者、NPO法人や区民団体、ボランティアグループなど、運営主体によっても支援の条件は異なると思います。これから民間や区民の力を生かして公共サービスの転換を行うことが求められています。施設を活用できる条件など、不公平感のない基準が必要だと考えます。

厚生委員会の中では、具体的な施設名が陳情に明記されているため、これだけ先行して決めてしまうと、議論がコンクリートされてしまうという御意見もあり、それもそうだと思います。陳情に対する賛成、反対の立場を越えて、障害者の方々が地域で通える場を支援していこうとする思いには変わりはありません。大きくは、区有施設全体の中で議論していくことが大切だと思います。十分なる検討を経た上で、総合公共サービスセンターあるいは他の区有施設の中に、地域の人たちと交流しながら障害者の人たちが活動する場も提供できるよう、その実現を期待しまして、賛成討論といたします。

2006年第2回定例会 73


1 マニフェスト「開け!明日への扉」について
2 24時間365日在宅を支える介護サービスについて
3 人にやさしい交通対策について
4 「地球温暖化防止」の取り組みについて
5 総合評価契約制度について
6 その他

2006年第2回定例会に当たり一般質問をさせていただきます。

まず1番目、マニフェスト「開け!明日への扉」についてお伺いいたします。

区長は2期目に取り組む政策を示したマニフェストを作成しました。選挙に当たって、漠然とした公約ではなく、財源や期限に裏付けられた検証が可能な公約がマニフェストです。区長はその前書きにおいて「このマニフェストはともに新しい中野を築いていくための区民の皆様に対する選択肢の提案である。中野区基本構想、新しい中野をつくる10か年計画の実現が最大の使命である」と述べています。このマニフェストで区長はどのような具体的な選択肢を示したのか、それは十分伝わったと思われるのか、また、たくさん政策が盛り込まれているマニフェストで、一番訴えたかったことは何なのか、わかりやすく説明してください。

公務員のみで公共サービスを行ってきた行政のやり方を、区民や民間が公共サービスをつくっていくやり方に変えていくことが、区長が取り組んできた中野区の改革の大きな柱であると思います。2期目のポイントはマニフェストで約束した、区民や民間の力を生かす政策が実現できるかどうかにあると考えます。区民公益活動の推進に関する条例に基づく区民提案型の委託事業の実施や、まちづくりを進めるTMOの設立、環境と緑を守る区民ファンド、住民が管理運営する区民活動センターなど、区民や民間事業者とともに、新しい公共をつくる仕組みの提案がされています。どれもが区民の力なくしては成り立たない事業です。これらの新しい公共をつくる事業にどのように取り組まれるのか、区長のお考えをお伺いします。

マニフェストはその実現度について事後の検証が可能であることが必要な条件です。区長は、マニフェストの達成期限は基本的に4年間、財源の裏付けは10か年計画の財政運営計画の範囲であると、その考え方を述べています。多治見市の西寺市長は総合計画を基本としたマニフェストをつくり、政策実行計画として事業ごとに財源や期限などを示し、その進捗状況を毎年検証し、ホームページで公開しています。犬山市の石田市長は、犬山市行政改革推進委員会へマニフェスト事業の評価を依頼し、市長マニフェスト事業評価として公表しています。区長は、マニフェストの達成状況の評価・検証をどのように考えているのでしょうか、お伺いいたします。

所信表明で区長は、マニフェストの一端に触れましたが、マニフェストの全文を知ることができるのは、区長の個人ホームページぐらいで、多くの区民は田中区長のマニフェストを知りません。2期目の4年間で区長が取り組もうとしていることを区民に伝えることが必要ではないでしょうか。マニフェストをつくっている首長は、その自治体のホームページなどに載せています。区長はマニフェストを伝える手だてをどのようにとられるのか、お伺いいたします。

2番目に、24時間365日在宅を支える介護サービスについてお伺いいたします。

まず地域生活支援事業についてです。10月から障害者自立支援法が全面的に実施されます。ガイドヘルプの移動支援や手話通訳などのコミュニケーション支援など、障害者の社会参加を支える重要なサービスが含まれる地域生活支援事業が区市町村に任されることになり、それらの事業をどのように展開していくのか、各自治体での早急な具体案づくりが必要とされています。これまで、先進的にガイドヘルプ事業に取り組んできた大阪府にどう対応するのかを伺いに行きました。大阪府は、財政破綻で独自施策が打ち出せない状態だということです。田中区長は今回の選挙で、「健全財政なくして福祉の充実はできません」と訴えてきましたが、まさにそのとおりの状況でした。自治体の財政力の差が福祉サービスの差につながってきています。幾つかの自治体に問い合わせましたが、杉並区がサービス費用を利用者の定率負担とする考え方を示したほかは、まだ地域生活支援事業についての方針が示されていません。

田中区長は「地域生活支援事業は基本的に無料、一定量以上は本人の収入に応じた負担とし、社会参加を保障する」とマニフェストに掲げ、先日の議会答弁においてもその方針を示されました。障害者の社会参加を保障する中野区の方針は進んだ考え方として評価されるものです。地域生活支援事業で自治体が行うことになっている移動支援、コミュニケーション支援、日常生活用具給付、相談支援、地域活動支援センターの5事業に対する考え方についてお伺いいたします。

障害福祉計画について2番目にお伺いします。

障害者自立支援法に基づき、今年度中に区で定める障害福祉計画の検討体制はどのように考えられているのでしょうか。この3月に策定された中野区保健福祉総合推進計画においても、障害者の政策形成段階からの参加がうたわれています。区長も1期目の4年間、障害当事者との話し合いを重ね、政策に生かす努力をされてきました。障害福祉計画の策定に当たって、障害当事者の参加のもとでの検討をどのように考えているのか伺います。

3番目に要約筆記についてです。

要約筆記者が速記した文をOHP機材を使ってスクリーンに写す要約筆記は、難聴者だけではなく高齢で聞こえづらい方々にも役立っています。要約筆記をコミュニケーション支援とし、団体派遣にも対応できるように検討が必要だと考えます。地域センターなどOHP機材の設置施設をふやしたり、必要な講演会などには要約筆記を付けたりなどの支援に取り組む必要があると考えますが、いかがでしょうか。

次に、通所施設の食費についてです。

法改正で4月から通所施設の利用料が定率負担になり、1人平均6,000円から7,600円ほどアップするそうです。それに加え、食費は今まで無料だったものが、1食650円、1カ月1万3,000円になった通所施設もあります。無料とは思わないが、高過ぎるとの声があります。事業者への助成をして単価を安くするとの答弁が先日されました。利用者の支払い額はどのくらい軽減されるのか、またできるだけ早く実施するべきだと思いますが、いつから実施予定なのか伺います。

次に、24時間365日のサービスについて伺います。「24時間365日の区民の暮らしをサポートする区役所」が区長のマニフェストに掲げられています。福祉サービスにおける体制の実現を期待するところです。中野区保健福祉総合推進計画においても、24時間365日いつでも相談できる体制を整えることや障害者総合相談支援体制がこの2年間の実現ステップとして計画されています。高齢者や障害者も利用できる24時間365日の相談窓口、サービスの拠点を来年度に実現できるようにするべきです。

東松山市では24時間365日の福祉サービスが実現しており、全国的にも注目されています。東松山市の総合相談センターに先日お話を伺いに行ってきました。老人保健施設や精神障害者地域生活支援センターなどが併設されている、広々とした施設の入り口に総合相談センターがあり、24時間の相談とヘルパーステーションが対応しております。これまでの縦割りの仕組みを改め、だれもが利用できるユニバーサルな支援の仕組みづくりを進めています。お金の流れだけを制度ごとにきちんと区分けしておけばできるとのお話でした。やる気と工夫でユニバーサルな24時間365日の拠点づくりは実現可能だと思います。

中野区でもこれから小規模多機能施設や総合公共サービスセンターの整備が計画されていますが、どのような方法で24時間365日のサービスを実現させていくのか、お考えをお伺いします。

次に、人にやさしい交通対策についてお伺いいたします。

さきの国会で交通バリアフリー法が見直され、ユニバーサルデザインの考え方に基づく「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」が成立しました。公共交通機関だけではなく、施設整備も含めた移動全般を対象にしたこと、基本構想作成及び実施に当たって高齢者、障害者などが計画段階から参加した協議会が法律に定められたこと、住民からの提案制度が創設されたことなどが、以前の法律と変わってきたところです。中野区では昨年8月、中野区交通バリアフリー整備構想を策定しましたが、新しい法の制定を受けてどのように見直しを考えているのかお伺いいたします。

先日、吹田市交通バリアフリー基本構想策定委員会を傍聴しました。聴覚、視覚、身体などの各障害別の委員をはじめ、子育て、介護の立場からの公募委員など、さまざまな人たちが参加した協議会で、地区別の基本構想案について議論されていました。利用者と交通事業者と行政が直接に話し合える場は大変有意義であると思いました。

中野区では中野駅周辺、東中野駅周辺整備、野方駅のバリアフリー化などが課題となっております。中野区バリアフリー基本構想では、これらの駅周辺を重点整備地域に指定しています。中野区の協議会は残念ながら利用者はメンバーとして参加していません。利用者も参加した協議会の設置が必要と考えますが、今後どのように検討されるのかお伺いいたします。

高齢社会の進展と障害者の社会参加を進めるために、多様性と個別性に対応した移送サービスも重要課題です。今後の移送サービスの展開について、どのように考えているのかお伺いいたします。

4番目に「地球温暖化防止」の取り組みについてお伺いいたします。

中野区環境審議会において環境基本計画の見直しが行われています。大きな見直しが必要だと思います。また、地球温暖化防止計画も早急に示す必要があると考えます。どのような方針で当たられているのか、今後のスケジュールと合わせてお伺いいたします。

また中野区は10か年計画で「地球温暖化防止戦略」の一つとして、太陽光発電や風力発電など自然エネルギーの活用を示しています。東京都はこの3月に「東京都再生可能エネルギー戦略」を策定しました。太陽光や風力など再生可能エネルギーの利用拡大に向けたプロジェクトとして「電力のグリーン購入の明確なルールと普及拡大」「市民・地域参加型の再生可能エネルギーの導入」などが打ち出されております。中野区の方針とも一致するところです。どのような連携を東京都と図り、施策を実現していこうと考えているのか、お伺いいたします。

最後に、総合評価契約制度についてお伺いいたします。

中野区はことしじゅうに契約・入札制度の抜本的見直しを行うとの方針を示しています。2年前の定例会で、私は環境や障害者雇用などの社会的価値を総合的に評価する、契約・入札の仕組みを検討するよう提案しました。保健福祉総合推進計画に、障害者雇用企業に対して、区の業務における優先的な入札の優遇措置を図ることが計画されました。障害者自立支援法が施行され、障害者雇用への取り組みがさらに重要になってきています。大阪府は3年前全国で初めて、施設清掃業務において障害者の雇用を評価基準に取り入れた総合評価制度を導入しました。評価項目には障害者雇用のほかに就職困難者の雇用も評価点に含まれております。

また、広島市では今年度「建設工事にかかわる契約制度の改善」として、総合評価落札方式の実施を定め、従来の評価項目に加え、新たに「ISO認証取得」「障害者雇用」「災害時の地域貢献」「男女共同参画」など評価項目に加えました。

工事契約だけではなく、業務委託契約などにおいても、事業者選定に当たって、社会貢献度を加えた総合評価方式を導入していくべきだと考えます。中野区ではどのように実施するのかお伺いいたします。

以上で質問を終わらせていただきますが、区長の2期目のマニフェストを実現するためには区民の力が欠かせません。区民とともに歩む姿勢を変わらず貫かれるように期待しまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○区長(田中大輔) 佐藤議員の御質問にお答えをいたします。

マニフェストで一番訴えたかったことは何かという御質問がありました。私は4年間で新しい時代を切り開いていける自治体に脱皮するため、さまざまな改革を進めてきたところであります。この改革をさらに進めて、区民みんなの力、区民みんなの手で新しい中野をつくる10か年計画、これを進めて、そこで示した四つの戦略によって、また新しい新たに豊かな地域社会を実現していくのか、それともそうした改革を放棄して再び自治体破綻の道を歩み始めるのかといった意味での有権者の皆様への選択を求めてきたところであります。

それから2期目の区政に当たって区民の皆さんの力を生かす取り組みが重要ではないかという御指摘であります。新たな取り組みをさまざまに検討しているところでありますけれども、そうした区民の力を生かしていく新しい取り組み、そうしたことによって展開をしていく、新しい区政のあり方といったようなことについては、区民の皆様にしっかりと御理解をいただくということ、また積極的な参加をいただくことが欠かせないと考えております。検討の段階から区民の参加をいただくようなこと、また、私自身も対話集会などの際に、直接そうした新しい区政のあり方について、直接区民に働きかけるなど、幅広く賛同を得られるように努めていきたいと考えているところであります。

それからマニフェストのつくり方に関連しての御質問もありました。マニフェストの策定に当たりましては、項目として掲げたものは原則として、この4年間を達成の期限としたというのは御質問の中にあったとおりであります。4年よりも短い期間設定が必要なものについては、特に期限を明示をしたというところであります。財源についても10か年計画で示した財政運営計画の範囲内でできることという形で掲げてきたところであります。マニフェストについては、成果ベースで評価をされるもの、されるべきものでありまして、その検証は一つの任期4年間をサイクルとして行われるべきものというふうに考えているところであります。

ただし、今回のマニフェストについては10か年計画を土台としているというところであります。したがいまして、その取り組み状況の検証というのは、基本的に区政運営のPDCAサイクル、計画、実施、評価、改善のサイクルの中で行うことができるというふうに考えているところであります。

それからマニフェスト、公約を伝えていく方法についてであります。マニフェストは候補者としての公約の一部でありまして、行政組織としての区を直接拘束するものではありません。そういう意味で、区長としてはマニフェストに公約に基づいて施策を展開していくに当たって、庁内での議論や区民の議論、あるいは議会での議論と議決を必要とするものであります。こうした公約、マニフェストがよりよい区政運営につながるように努力をしていく必要があると考えているところであります。そうした区長としての区政運営の基本姿勢を示す中で、マニフェストを知ってもらうということも重要であります。ホームページなどでも明示できるように工夫をしていきたいというふうに考えております。

それから地域生活支援事業についての御質問であります。地域生活支援事業は、すべての方の社会参加を等しく支えていくという事業であります。こうした事業の性質をかんがみて、相談支援、コミュニケーション支援、日常生活用具給付については無料としたいと考えております。また、移動支援、地域活動支援センターについては、原則無料で提供し、一定量を超えた分については応能負担とすることを検討しているところであります。

また障害福祉計画の策定と、当事者の方の参加という御質問もありました。計画の策定は障害のある人、あるいは多くの区民の参加も得て構成をされております中野区保健福祉審議会での審議を踏まえて行うところであります。区といたしましては、この計画案の策定に当たって、審議会の審議に先立って、区と当事者の方、事業者の方、これらの皆さんが課題を六つに整理をした検討チームをつくって、サービス内容や基準など、具体的な項目について話し合い、検討を進めたいと考えているところであります。

それから要約筆記者派遣事業の実施についてであります。要約筆記者の事業というのはコミュニケーション支援をしていく中で有効なものというふうに考えているところでありまして、要約筆記者派遣事業について、今年度中に策定をいたします障害福祉計画で計画化をいたしまして、実施をしていきたいというふうに考えております。具体的な内容につきましては計画策定過程において十分検討していきたいということでございます。施設へのOHP等の機材の設置等につきましても、そうした具体的な内容として十分に検討していきたいというふうに思っております。

それから通所施設の食費負担のことであります。自己負担以前に食費コストそのものがかかり過ぎていたり、あるいは施設ごとに差があるという現状でありましたので、10月から食費提供コストの削減に向けた経営改善支援によりまして、利用者の食事負担は軽減することができると見込んでいるところであります。区立施設についても食費単価を引き下げる予定ということでございます。実施内容については現在検討中でありますが、利用者にとって合理的で納得のいく負担となるようにしたいと考えているところであります。

それから24時間365日の在宅を支えるサービスについてということであります。24時間365日の相談支援体制について、高齢者におきましては、今年度開設した地域包括支援センターで既に対応をしているというところでございます。障害者についてはそうした整備ができておりません。今後、障害者相談事業所の整備を進め、なるべく早い時期に高齢者、障害者の総合的な相談支援体制を確立していきたい。また現在の地域包括支援センターでの対応についても十分に検証しながら必要な拡充をしていきたいと考えております。

それから新しいバリアフリー法についての御質問であります。高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法がことし6月に制定をされ、公布の日から6カ月以内の政令で定める日から施行することとなっているところであります。この新法では、いわゆる交通バリアフリー法といわゆるハートビル法、これを一本化いたしまして、バリアフリー施策をより面的に幅広く展開することを目的としているわけであります。この新法の施行に当たっては、国が基本方針を定めることになっております。今後、その基本方針等が示されたというところで、それを確認した上で必要な措置を講じていきたいと考えております。

バリアフリー新法の成立に伴って、いわゆる交通バリアフリー法などは廃止となるわけでありますが、経過措置として交通バリアフリー法等に基づいて策定をした基本構想、事業計画は新法基本構想、新法におきます基本構想事業計画と暫定的にみなすことができるとされているわけであります。現在、定めております基本構想や整備計画については、新法の趣旨を踏まえて改定していくことが必要となるわけでありますが、その時期や内容につきましては、国の基本方針を踏まえて検討していきたいと考えております。

新法に基づく基本構想の策定に当たっては、協議会の設置ができることとしているわけでありますが、そうした中で施設を利用する高齢者、障害者等の意見を反映する仕組みも含め検討をしていきたいと考えております。

それから人にやさしい交通対策についてであります。高齢者、障害者など、1人での移動が制約される人たちが必要なとき、容易に利用でき、目的地にスムーズに移動できる移送サービスへの需要は今後ますます増加していくものと認識をしているところであります。その需要にこたえられるような新しい交通システムが求められていると考えています。区としては技術進歩を活用し、携帯電話などを使った会員制の地域単位交通システムとしての中野区版のオンデマンド型の自動車移送システムといったようなことが実現できないか、検討を進めてまいりたいと考えております。

私からは以上であります。その他につきましては、それぞれ担当の部長からお答えをいたします。

○区民生活部長(本橋一夫)
私からは地球温暖化防止に関する御質問にお答えをいたします。

まず環境基本計画の改定についてですが、本年4月中野区環境審議会に環境基本計画改定につきまして、区長から諮問をし、現在、検討していただいているところであります。新しい基本計画は、基本構想と10か年計画が目指す、持続可能な活力あるまちづくりを環境面から実現するための計画であり、中でも地球温暖化防止の取り組みが計画全体を通じた重点事項になると考えております。
今後、来年1月には中間のまとめを、5月ごろに答申をいただく予定であります。その後、区としての計画案をまとめ、新たな環境基本計画を決定する予定であります。

次に、地球温暖化防止に向けた具体的な取り組みについてのお尋ねがございました。区民ファンドは区民の出資をもとに、区や友好都市での風力発電など自然エネルギーの活用や省エネルギーを進める事業者を区民、事業者、友好都市などと共同で運営していく仕組みとして検討を進めてまいります。また、幅広く緑や環境への取り組みを区民参加で行っていく際の仕組みとしても区民ファンドが活用できないか検討していきたいと考えております。

グリーン電力証書の購入促進につきましては、区内事業者の環境に配慮した事業運営の促進の一環といたしまして、環境マネジメントシステム・エコアクション21の普及促進事業と合わせて推進していきたいと考えております。また、東京都が本年3月に策定いたしました東京都再生化のエネルギー戦略は、中野区の10か年計画の地球温暖化防止戦略と目指す方向性は同じであると考えております。東京都とは既に情報交換を進めている施策もあります。今後も十分連携を図りながら、施策推進に努めてまいりたいと考えております。

○総務部長(石神正義
総合評価制度に伴う契約制度についてお答えいたします。

今年度から建築工事や請負工事等につきまして、試行的にこれまでの工事実績に加えまして、高齢者、障害者の雇用状況、ISOの取得状況、こういったものを評価の基準に加えて、現在、入札参加業者を選定しているところでございます。

現在、契約入札制度の見直し作業を行っているわけですが、総合評価契約制度についても導入する方向で庁内調整を行っているところでございます。年内には具体的な方針をお示しする予定でございます。

2006年第1回定例会 324


第54号議案、中野区区民公益活動の推進に関する条例について、
賛成の立場から討論いたします。

地方分権時代に向けて、これからは住民の力を生かすことができる自治体が生き残る、つまり地域の豊かさを生み出せると言われております。そのためには自治体の政策において、住民や住民団体の力を生かす仕組みをきちんと定めておくことが必要とされています。全国的にも市民活動の推進のための条例はあちこちの自治体で制定されつつあります。長い間の区民や議会の議論を経て、また出し直し等によってさらに議論が続けられ、ようやく中野区においても豊かな地域社会を実現することを目的に、区民の公益活動の推進を図るための条例が提案されました。杉並区、大田区に続き、中野区で制定されれば、東京23区では3番目の条例制定になります。

中野区の条例の特徴は、団体を丸ごと支援するのではなく、その公益的な活動に着目し、その公益性を評価して、活動の推進を図るための約束事を条例として定めたことにあります。区民や公益活動を行う団体、事業者、区がそれぞれ責任を持って、自主性、自律性を尊重しながら、公益活動を推進することを基本理念に据えたことは、大切な点です。「協働」という幅の広い言葉で理念を中心に定めた条例が多い中で、中野区の条例は理念だけではなく、区の役割として具体的な区民公益活動への支援策と透明性、公平性を担保する評価やチェックの仕組みを定めています。その意味では23区で初めての条例と言うこともできます。

区民公益活動が区の政策目的の実現に貢献し、かつ区民公益活動の特徴が生かせる分野については、予算の範囲内で資金を助成することができることとし、資金の助成が区民や議会の意思で形成される区の政策目的の実現に貢献することを条件としていることは、税金の支出による助成金の公益性、公平性、公正性、透明性を担保し、その活動が区民の共感と信頼を得るためにも必要なことです。

また、業務の委託などにより、参入機会の提供に努めると定めたことは、区民の行う公益活動が区民にとって新たなサービス向上が図られる場合、公共サービスとして位置付け、区民の力を生かした事業を展開していくことが、業務委託などの具体的な手法で実現することができます。また、公募による事業提案制度も考えられており、区民団体の知恵や総意が公共サービスとして生かされることも可能となります。

また、広く区民公益活動に必要な資金の助成を行うために、中野区公益活動推進基金の設置も提案されています。基金からの助成を審査するために、第三者機関として、中野区区民公益活動推進協議会が設けられます。協議会は基金からの助成の審査だけではなく、区民公益活動を行う団体への資金の助成などについても審議することとなっており、区民公益活動への助成について、事前事後評価などのチェックを行うなど、透明性と公正性を確保するための重要な役割を担う協議会となります。

この条例の施行に伴い、区民活動への助成の透明性と公益性、公正性をより担保するために、補助金のあり方を改めて見直すということです。補助金や助成金の支出に対する透明性の確保を条例として規定していくことは、大変重要です。そのためにも区民の公益活動に対する支援と評価の仕組みを定めた条例は欠かせません。

この条例を基本に、区民の公益活動の活性化が促進され、人々が支え合える豊かな地域社会が中野区につくり出されていくことを期待いたしまして、賛成討論といたします。

2005年
2005年第3回定例会 1013


認定第1号、2004年度一般会計歳入歳出決算の認定に当たり、
賛成の立場で討論いたします。

昨年度は、区政の大きな目標である財政再建に向けた3年間の行財政改革の効果があらわれてきた年でした。昨年度の公債費比率は3年前の12.1%から7.5%に減り、5年前のピーク時の15.5%と比べると半減いたしました。経常収支比率は昨年度84.5%と、5年前101.7%だったピーク時から低くなってきています。5年前176万円と底をついていた財政調整基金は、昨年度決算ではようやく75億5,000万円ほど積み立てることができ、基金全体でも124億6,000万円になり、3年前の57億5,000万円から約67億円ふやすことができました。しかし、基金残高は23区の中では下から3番目という、まだまだ低い水準です。耐用年数が来ている学校の建てかえ資金など、予想される大きな支出に備え、次世代の負担を重くしないために、さらに基金を積み立てることが必要です。

財政難からの脱出を図りながら、一方で、事業が行き詰まり区民サービスが滞っていたところを、昨年度は民間の力を生かす新しい制度の導入を積極的に図り、事業を前に進め、区民サービスを拡大しました。

区立保育園に指定管理者制度をいち早く導入し、産休明け保育や延長保育の拡大を図りました。延長保育の実施園は3年前の9園から20園に倍増し、1日当たりの平均利用児童数も3年前の121人から275人に倍以上ふえました。また、ニーズの高い緊急一時保育の延べ利用児童数は961人と大きくふえ、その3分の2近くは私立保育園で受け入れています。

行き詰まっていた江古田の森保健福祉施設の整備にはPFI事業を導入し、事業者の選定を行い、大きな施設建設事業を前に進めることができました。また、区内初の単独型の認知症高齢者グループホームを、区有地の貸与を行いNPO法人による運営で実現しました。また、高齢者会館3館を区民団体やNPO法人に事業運営委託し、サービスを拡充しました。

このように民間の力、区民の力を生かすことで、財政難の中にあっても福祉サービスの拡充を進めてきたことは、福祉のための改革として評価できます。

また、昨年度はまちづくりにおいても、行き詰まっていた大きな事業を前へ進めました。今まで経験のない困難な問題にぶつかりながらも、中野サンプラザを国の外郭団体の運営から、区も出資した株式会社で取得することで、赤字を垂れ流さないための、旧来型の第三セクターとは違う全国初の民営化プロジェクトにスタートさせました。中野サンプラザを町の活性化のために存続させました。中野駅周辺まちづくり計画は、税金投入型のまちづくりから脱却し、民間の力を生かすまちづくりへと、警察大学校跡地の防災公園や道路などの整備手法の転換が図られ、長い議論の末にやっとまとめられました。また、まちづくりの分野では、西武新宿線野方駅北口開設に向けて取り組みが始められました。 これからは、公共を官だけが独占するのではなく、その担い手を民間に広く開放していくことによって、多様で豊かな公共サービスをつくっていく時代です。さまざまな公共サービスが区民のニーズに合っているか検証したり、多様に豊かに展開されるように支援したり、区民に不利益を及ぼしていないか、公平に行われているか監視したり、制度づくりや権利擁護などにおける行政の役割や責任はますます重要になってきています。

昨年度は、教育委員候補者を公募し、教育委員選任の参考にするという、新たな教育委員候補者登録制度、また、高齢者向けの資産活用型耐震改修助成制度と、全国初の新しい制度も実施してきました。

昨年度の最も大きな取り組みは、多くの区民の参加と職員の参加、議会の議論を経た基本構想の改定、自治基本条例の制定です。これにより、区政を時代に合わせた形へ大きく転換させることができました。今後は新しい基本構想、自治基本条例に基づき、待ったなしの少子・高齢化に対応できる基本計画の策定が早急に求められます。

施設の配置だけではなく、既存の施設の用途・運営の見直しにも踏み込んでいかなければならないと思います。「どうして変えるのか」「このままでいいのではないか」など、疑問や不安の声がさらに大きく巻き起こるかもしれません。しかし、このままでいいわけはありません。区民とともに十分な議論をしていくことが必要です。

中野区の合計特殊出生率、1人の女性が一生の間に産む子どもの数ですが、30年前は1.47でしたが、昨年度の出生率は0.75と半分に減少しました。出生率の低下は全国的な傾向です。この数字の変化を見るだけでも、私たちの区も国も今まで経験したことのない人口減の時代に突入していることが実感できると思います。今までと同じやり方では、もう区民サービスは維持できないと思います。これからの子どもたちのためを本当に考えるのならば、区民自身が地域サービスの担い手となり、多様で豊かな公共サービスが展開できるように仕組みをつくり、行政のあり方も変えていかなければならないと考えます。

区民のための改革を進めるためには、情報の共有は欠かせません。区職員間での区政運営における考え方の共有はもちろんのこと、広報やホームページなどを通して区民への情報提供にさらにしっかり取り組むことを要望します。また、認定第1号に付された意見に基づき、行政評価制度をよりよい方向へ発展させることを要望しまして、賛成討論といたします。

2005年第3回定例会 922


1 改革の成果と地域福祉の展開について

2 災害弱者の避難対策について
3 障がい者雇用等を実現する入札制度について
4 戦略計画と行政評価について
5 その他

このたび水害に遭われた皆様方には心よりお見舞い申し上げます。

2005年度第3回定例会に当たり、4項目について一般質問をさせていただきます。

まず1番目、改革の成果と地域福祉の展開についてお伺いいたします

この3年間の田中区政の改革の中で、役所の体質を変えるための大きな二つの考え方が導入されてきました。一つは「顧客志向」という考え方です。おもてなし運動だけではなく、行政評価により絶えず区民にとっての成果が生み出せているかどうかを検証せざるを得ないシステムを導入いたしました。もう一つは、「民間でできるものは民間に」と、民間の力を生かす方向へ大きくかじが切られたということです。保育園への指定管理者制度のいち早い導入を初め、高齢者会館の地域団体への運営委託を進めるなど、民間の力、住民の力を公共サービスに生かす施策を立ち上げてきました。短期間ではありますが、その成果が見え始めたところだと思います。改革の成果と地域福祉の展開について、5点にわたってお伺いいたします。

1点目、田中区政の最大の目標である財政の立て直しは

この3年間でどのような成果を上げてきたのか。基金、借金、財政指標など、具体的な数値で中野区の財政がどういう状況にあるのかを御説明ください。

2点目、財政状況の説明は重要であるにもかかわらず

昨日までのホームページでは今年度予算の概要も載っていないなど、中野区財政の現状の情報提供が適切に行われていません。区民にわかりやすく財政指標の年度ごとの変化のグラフなど、ホームページや区報で伝えるべきだと考えます。考えをお伺いいたします。

3点目、行財政改革を行う目的は

将来にわたって持続可能な社会を構築し、地域福祉の充実を図ることであり、私は福祉のための改革だと考えております。この3年間の行財政改革は、地域福祉の充実にどのように寄与しているのか、代表的な事例を挙げ説明してください。

4点目、さらにこれからの中野の地域福祉を推進するために

公共サービスを担う区民団体などを活性化し、区民が主役の区政へ改革を進めることが必要です。区民の信頼が得られ、活動する区民も安心して十分に力を発揮し、公共公益活動の地域展開が進むように、区民団体の行う公共性、公益性の位置付けや公共活動のための誘導策、公共サービスを担うための税金の配分の透明度の確保などをきちんと定めた仕組みが必要だと考えます。どのように検討されているのか、お伺いいたします。

5点目、区民の力を生かし、地域社会をつくっていくことが基本構想で目指す大きな目標の一つです。

10か年計画の中では、新しい時代の区民ニーズに合わせた既存の施設の有効活用、区民や民間の力を生かす施策の展開を重点的に行うべきだと考えます。少子化が進み、ひきこもりや虐待など新たな問題への対応も含めた子どもへの支援策はとりわけ重要な課題です。

この夏、子育て支援にかかわる区民の方々と、全国初の地域NPO立の児童館「大田区子ども交流センター」を見学し、NPOの理事の方を中野にお呼びしてお話を聞く会も行いました。統廃合で廃校になった小学校の校舎を活用した、大田区の区民活動支援施設「こらぼ大森」の中に子ども交流センターがあります。子ども交流センターは、地元の町会長が代表になり、青少年委員や子育てNPOのメンバーが一緒に立ち上げたNPO法人「おおもり子どもセンター」が運営しています。児童館はNPOによる民営化、学童クラブはNPOへの民間委託です。館長は元児童館の職員を途中でやめた人で、役所の職員のときより給与は少ないが、役所にいるときよりも自由にいろいろな活動ができるとやる気満々でした。

近隣の児童館と学童クラブが廃止になって、子ども交流センターに移ったわけですが、当初は保護者などから大きな反対運動が起こり、もめたそうです。これからの児童館運営は自分たちでと、保育園や児童館の父母連絡会からNPOを立ち上げた親たちを中心に、反対する保護者たちと話し合いを重ねてきたそうです。賛成、反対に分かれて意見をぶつけ合う過程は本当にきつかったといいます。その荒波の中から地域NPO立児童館がスタートしました。その後、子どもたちが広い施設で伸び伸びと遊び、喜んで通っている姿を見て、反対運動をしてきた親たちは、あの心配は何だったのだろうと変わってきたそうです。児童館など地域施設の運営に一番ふさわしいのは地域NPOであり、NPOで運営することは安上がりの受け皿ではなく、地域の人たち自身が責任を持って運営することがまさに自治だと考えていると、NPO理事の方は話していました。区民でできることは区民で、これから私たちはそういう地域社会をつくっていく必要があると思いました。こらぼ大森の体育館や元校庭は、区民のスポーツ活動に利用されており、地域の避難所としての機能は維持されていて、地域の拠点として活用されています。中野区の統廃合後の校舎の活用策として学べることがたくさんありました。

このように児童館を地域団体で運営することや、学校施設の有効活用が子どもたちの支援に効果を上げています。中野区でも、児童館が将来は地域団体で運営できるような誘導策や、子ども支援の担い手の拡大、学校施設の活用で子ども支援の場の拡大など、子育て、子どもにかかわる地域福祉の展開を大きく進める必要があります。どのように検討されているのか、お伺いいたします。

2番目に、災害弱者の避難対策についてお伺いいたします。

阪神・淡路大震災は、高齢化と都市化が急速に進んだ社会が直面した初めての大災害でした。そこで浮き彫りになったのは、地震の被害が高齢者に特に集中したということです。年齢の判明した死者5,368人のうち、70歳以上の高齢者が3分の1を占め、60歳代を合わせると5割を超えました。その中でも高齢女性の割合が多く、女性の犠牲者が男性を1,000人近く上回ったそうです。倒壊家屋の多くが古い木造住宅で、高齢者、とりわけひとり暮らしの女性が数多く住んでいたこと、逃げ出すことが体力的に難しく、迅速な避難行動をとることが困難であったことなどが原因として指摘されています。今回の中野区の水害でも、同じような危機的状態に高齢女性が置かれていることがわかりました。

はっとり議員と水害に遭われた地域を数日かけて被害の状況を聞き取りに歩きました。お話を聞いた中には、70歳以上のひとり暮らしの女性の方が多く見られました。たまたま家の外にいらした高齢の女性に声をかけると、10日もたつのに区から被害状況の調査もなく、濡れた畳のままの部屋で寝ていました。寝たきりの方がいらっしゃる家へも区からの調査は来ていませんでした。避難勧告が聞こえなかった、避難場所がわからない、地域センターまで遠くて行けない、近い場所にある高齢者会館などにも避難できるようにしてほしい、高齢者1人で濡れた畳も上げられない、ボランティアが欲しかったなど、ひとり暮らしの高齢者が厳しい状況に立たされていることがわかりました。この後九州、西日本を直撃した台風14号で、被災者の多くが65歳以上の高齢者でした。当時の新聞の「高齢者どう守る 避難所行けぬ 勧告も伝わらず」という見出しに、今回の中野での水害であらわれた状況が重なります。高齢化率がもうすぐ20%を超えそうな中野区において、災害弱者への対応は大きな課題です。

そこで4点質問いたします。

1点目、ひとり暮らしの耳の遠い高齢者などは

情報もなかなか届かず、1人での避難にも不安があります。支援が必要な高齢者や障害者を救うために、非常災害時救援希望者の登録、いわゆる手挙げ方式と言われる制度がありますが、このような多くの高齢者に対応できているのでしょうか。水害による限られた地域でも高齢者の安否確認が十分行えなかったことは、100倍以上もの被災世帯数が予想される震災時の災害弱者への安否確認が、現在の体制ではほとんどできなくなることが予想されます。災害弱者に対する素早い情報伝達と安否確認体制を、地域防災会、民生委員、元気でネット、障害者団体や社会福祉協議会などとの連携も考えて、早急に構築する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

2点目、介護が必要な高齢者や障害者にとっては

できるだけ近いところ、安全に避難できるところを第1次避難所とする必要があると考えます。震災時には第1次避難所である学校から第2次避難所へ誘導されることになっていますが、介護が必要な高齢者、障害者の方々に初めから高齢者会館など第2次避難所に避難できるようにする必要があると思います。人口呼吸器が必要な人には、電源が確保された避難場所が必要であるし、設備や人材が整っている地域の保健福祉施設や高齢者・障害者施設などの利用も視野に、災害弱者に必要な避難所指定のあり方や、それが有効に機能するための人員配置、地域の人材配置を検討するべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

3点目、超高齢社会の震災時、被災後の災害弱者を支援するために

(仮称)被災要援護者支援センターの設置に向けて、組織のあり方を検討する必要があると考えます。保健福祉部が中心となり、社会福祉協議会、ボランティアセンター、在宅介護支援センター、障害者団体などが、区内の組織や区外の支援団体やボランティアとも連携するかなめとなる支援本部を立ち上げ、要援護者の支援に当たられるようにするべきだと考えます。被災時にしっかり動ける組織として機能するためには、災害時にも通用する日ごろの組織のあり方が大事であり、連携体制を準備し、つくっておく必要があります。見解をお伺いいたします。

4点目、区のホームページに、中野ボランティアセンターの災害ボランティアの募集と利用の案内が載っています

しかし、まだ災害ボランティアへの登録も少なく、利用できることも知られていません。区報などでも積極的にPRし、いざというときに頼めるようにしておくべきです。今回の水害時には、ボランティアセンターから延べ30人ほどのボランティアが高齢者や障害者世帯の支援に入っているということです。濡れた畳や家具を出したり、泥水にまみれた家の片づけなど、高齢者世帯の支援に区の職員や同じように被災している地域の人たちだけで対応するのには限界があります。被害状況の調査のときに、必要があればすぐボランティアセンターに連絡し、被災後の支援がすぐできるように連携体制をつくるべきだと考えます。お伺いいたします。

3番目に、障害者雇用等を実現する入札制度についてお伺いいたします。

昨年の第2回定例会において、区が行う入札の際に、障害者の法定雇用率を達成しているかどうか、環境への配慮をしているかどうかなど、民間事業者が社会的価値を実現するための誘導策をぜひ検討するべきだと提案いたしました。入札参加登録時に、障害者や高齢者の雇用率などを審査項目に加え、指名の判断基準として考慮することを検討するとの答弁でした。その後、障害者や高齢者の働く場の拡大のためにどのように制度を検討されたのか、お伺いいたします。

最後に、戦略計画と行政評価についてお伺いいたします。

新しい中野をつくる10か年計画の素案は、従来の基本計画とつくり方が異なる「戦略計画」として打ち出されています。戦略計画とはどういうものかと考えていたときに、「従来の基本計画ではどうしてだめか」と書かれた、政策評価の専門家、佐々木亮氏の「戦略策定の理論と技法」という本に出会いました。戦略という私にとっては違和感のある言葉が多く使われていますが、危機を乗り越えるための考え方には納得させられました。

従来の基本計画の致命的な問題点として、著者は次の4点を挙げています。1、自分の組織の存在を当然の前提条件として疑っていない。2、競争相手と顧客に言及することは恥ずべきこととしている。3、既存の組織構造が存続することを前提にしている。4、過去のトレンドをそのまま将来に投影して今後の予測としている。この4点を読んだときに、まさにこれまでの中野区政に当てはまることだと思いました。戦略策定とそのマネジメントは、落ちた穴から脱出する物語そのものであり、戦略はそのためのシナリオであると著者は言っています。中野区が落ちた穴は、未曾有の財政難という穴でした。落ちた穴から補助金のつるをつたってはい上がろうとすると国の補助金が切れたり、都区財調の壁をはい上がろうとすると石が落ちてきたり、穴の状態は刻々と変化します。状況の変化に応じて作戦を変え、目標に向かう手法が戦略計画であるということです。しかし、今までの計画のつくり方となぜ変えるのか、なぜ戦略計画なのか、この素案では説明がされておりません。大事な基本について、区長は説明責任を果たす必要があります。戦略計画とは何なのか、区長の考えを示してください。

戦略計画を進めるエンジンとなるのが行政評価です。中野区は行政評価のサイクルを完成させ、全国の自治体の先陣を切っています。しかし、それが区民の成果につながるよう、まだ改善するべき点があります。まず、アウトカムと言われる、区民にとってどういう変化が起こったかという成果をあらわす指標と、アウトプットと言われる、行政が行った仕事をあらわす活動指標に同じ指標が使われているケースが多く、行政が行った仕事が区民にとって効果があったのか、なかったのかを検証する素材になっていないということです。また、区民にとって同じ目標の複数の事業を評価するために、ばらばらである指標の単位などをそろえて比較できるように改善するべきだと思います。戦略計画を進めていくためには、区民が10年後の姿を期待を持って描ける成果指標を設定する必要があります。指標の設定についてどのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

中野区の行政評価は、制度導入後毎年改善が加えられ、発展途上にあります。さらに客観性、公正性が担保できる評価を目指し、適切な指標を考え、行政評価から改善策が生み出せるよう、職員や外部評価にかかわる区民の方々にも、行政評価の意義や手法についてさらに学ぶ場を用意してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

落ちた穴から中野区をはい上がらせることが、田中区政の最大の使命です。はい上がる体力が少しずつついてきた段階だと思います。区民のための戦略をしっかり立て、脱出に向けてさらに力を尽くされることを要望しまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の質問にお答えいたします。

改革の成果と財政状況といったことであります。平成13年度末と比較いたしまして、3年間で財政健全化によりまして、基金は約67億円ほどふえております。また、公債費比率は12.1%から7.5%に改善されております。経常収支比率については84.7%から84.5%、横ばいということでありました。しかし、経常収支比率についていいますと、扶助費がこの間に5.5%ふえていること、それから、区民税や財調の交付金といった収入について横ばいあるいはやや減少といったようなことを考えると、そうした環境下で経常収支比率がこういった推移をしたということについては、一定の評価がなされてよいのではないかというふうに考えております。それから、借金、負債と土地開発公社の借入金は、合わせて37億円ほど減っているところであります。これらのほかに北部防災公園の用地を49億円で取得したということですから、貯金がふえ、借金が減り、財産を買ったというようなことで、これらを全部合わせて150億円近くの改善が見られたというふうに考えていいと思っております。

それから、財政状況の公表ですけれども、区報やホームページ上でお知らせをしているところですが、今後は財政指標の経年変化も容易にわかるような工夫をしていきたいと考えております。

それから、改革の成果と地域福祉の展開についてということであります。成果として例示をさせていただきます。区立保育園2園に指定管理者制度を導入し、産休明け保育、2時間の延長保育を行いましたほか、他の区立保育園でも延長保育実施園を拡大しました。江古田の森保健福祉施設については、民間活力を積極的に生かすPFI方式で整備に着手して、現在着工まで進みました。また、民間事業者に区有地を貸し付けて高齢者グループホームやデイサービスセンターの整備を進める、これをやりました一方、高齢者会館では保健福祉団体やNPO法人への事業運営の委託を行い、健康維持機能に重点を置いた事業展開によりまして利用者の拡大につながりました。福祉サービス事業団の自主運営化を進めた結果、ショートステイの増床やデイサービスのサービス時間、利用定員の拡大を図ることができました。また、かみさぎこぶし園に指定管理者制度を導入して、長年の懸案であった利用時間の延長を実現いたしました。さらに、本町五丁目の区有地を民間への貸付方式によって、障害者の通所援護施設の建設が実現する運びとなりました。また、区役所3階に子ども総合相談窓口を開設することで、ワンストップでサービスの相談や申請を可能にして、利便性が高まったと考えております。図書館については、業務の一部を委託化して開館日、開館時間の拡大を図り、区民の利便性を高めた結果、来館者数及び資料貸出冊数が増加に転じたところであります。シェモア仙石を民間事業者に貸し付け、民営化を開始いたしまして、区民は民間系列の他の施設の利用も可能となったところであります。

区民団体の公益活動の活性化と助成金の問題についてであります。町会、自治会など区民団体がその特徴を生かし広く行っている公益活動の活性化とともに、新たな公共サービスの担い手の育成支援も視野に入れた、区民の公益活動の推進に関する条例の検討を進めているところであります。その中では、具体的な取り組みとして、情報や活動の場の提供、資金の助成、委託等による参入機会の提供などを考えております。これまでも助成金等の交付に当たっては、公正・公平のもとに行ってきたところであります。検討している新しい条例の中で、第三者から助成のあり方などについて意見を聞く仕組みを設けたり、また、公開性を高めるなど、より透明性を確保していきたいと考えております。

児童館の運営のあり方についてであります。今後、児童館は単なるお子さんたちが遊ぶ、一つの子どもたちの館といっただけの展開ではいけないというふうに考えております。区は、子どもに関する施策や児童館などの施設運営、活動支援のあり方などを再構築して、子どもや家庭の状況に応じた相談とサービスの提供、個別の支援体制などを適切に行っていく必要があると考えております。児童館や児童館の職員は、地域の特性やニーズに対応した特色ある事業メニューを提供するとともに、支援が必要な子育て家庭や子どもへの支援、あるいは地域団体とのより一層の連携などの機能充実を図っていくこととしているところであります。児童館における子どもや家庭への支援、相談あるいは地域団体との連携推進などは、主として職員が対応することとなりますが、特色ある事業メニューなどについては地域団体等の多様な担い手による提供ができるよう、区としても環境を整えていきたいと思っています。あわせて、遊び場機能や学童クラブの小学校への導入や、乳幼児親子の居場所づくりなどを進める中で子ども支援の場の拡大を図る、あるいは、こうした場でも地域の団体の活躍ができる場をつくるといったようなことを行っていきたいと思っております。

それから、災害弱者のための安否確認体制でありますが、元気でネットの仕組みや関係者との連携による効果的な体制づくりを検討していきたいと考えております。

それから、発災当初から2次避難場所を開設しておいてはいかがかという御質問もありました。1次避難場所では避難所生活が困難と認めた災害要援護者に対して、必要な介護をするため2次避難所を開設するところでありますが、これを初めから開設するといった場合には相当大がかりな体制を必要とすることになるわけであります。そうしたことから、当面は現在の体制で対応することとしていきたいと考えております。

災害要援護者に対する地域連携のあり方ということであります。災害要援護者に対しては、地域の幅広い近隣の方の協力や防災団体、関係団体の協力など、幅広い協力と行政の連携が必要ということで、そうした地域的な連携について日ごろの保健福祉の連携体制をきちんとつくっていくということから進めてまいりたいと考えております。

それから、ボランティアとの連携であります。発災直後におきますボランティアの受け入れは、中野区社会福祉協議会が設置するボランティア本部が行っているところであります。御質問にもありましたように、今回は29人の方が対応していただきました。中野区ボランティアセンターとは定期的に打ち合わせを行って、ことしは総合防災訓練に参加するなど連携を強めてきたところであります。これからはさらに登録や利用方法といった体制づくり、広報活動のあり方、そうしたことについても協力関係を強めていきたいと考えております。

障害者雇用のための入札制度についてであります。入札参加業者選定の際の選定基準の一つに高齢者や障害者の雇用率を加え、就労機会の確保が図れるよう制度を整備していきたいと考え、現在準備をしているところであります。

戦略計画と行政評価についてであります。これまでの計画は、新規拡充事業の実施年度や個別の事業を詳細に書き並べた事業量を明示して、事業費を積み上げたつくり方をしてまいりました。この方式では決まった事業を固定的に実施することとなって、事業を実施すること自体が目的となってしまう、そうした嫌いがあったわけであります。今回の新しい中野をつくる10か年計画は、中長期的な目標と、それに向かう戦略を示す、そして、PDCAサイクルの中で常に成果を検証しながら、持てる資源を最も有効に活用して事業の見直しを行い、柔軟な施策展開を行って、目標達成を目指す計画としているところであります。

行政評価におけるアウトカムの明確化ということであります。行政評価では、事業がもたらす区民生活の向上などを示す成果指標、アウトカム指標を中心に据えて評価を行っているところであります。しかし、行政活動のすべてを成果指標で表現し切るというのはなかなか難しい面があるといったことから、事業の活動量の指標であるアウトプットと組み合わせながら評価を行っているところであります。できる限り適切かつわかりやすいアウトカム指標の設定に努力していきたいと考えております。行政評価の意義については、職員も一定の理解をしてきているところですが、手法などについては一層の理解を深めるとともに、この評価のさらなる精度の向上を図っていきたいと考えているところであります。

2005年第1回定例会 311


一般会計予算に賛成の立場から
討論させていただきます。

総務省から来年度の地方財政計画が発表されています。三位一体改革の税源移譲が進まない中で、自治体は非常に苦しい財政運営を強いられることになります。今までどおりの財政運営、事業運営では自治体財政が成り立たない状況がますます顕著になってきております。自治体財政が成り立たないということは、住民サービスが十分行えなくなることですから、国や東京都のみに責任を求めるのではなく、自治体として住民に責任を持ち、どうみずからを変えていくのかをしっかり考え実行しなければならないと思います。自治体の自立が今厳しく求められています。

中野区においても歳入に合わせた歳出にしていくことが必要です。しかし、来年度も生活保護費などの扶助費の増加、国民健康保険会計への繰出金の増加などによる財源不足に対応するために財政調整基金から約15億6,000万円取り崩して財源対策に充てています。今年度末での起債残高は約540億円、一方、基金残高はやっと一生懸命爪に灯をともすように積み立てて、伸びが大きいとおっしゃっている方もいますけれども、最近本当に積み立て始めたからまだ約124億円しかありません。という厳しい財政状態の中、団塊の世代が退職する時期の退職金の積み立て、学校の建てかえ時期を迎えての建てかえ資金の積み立てなど、後年度の区民の方たちに多大な負担を強いないために計画的な基金の積み立てがさらに必要です。一度積み立てた基金は、目的外に軽々に取り崩さないようにする努力が必要です。これからの世代のために、計画的な財政運営ができるように、脱成長時代、地方分権時代において自立した自治体として区民サービスを持続的に提供していくために基金をきちんと持つことと共に事業運営の見直しを行っていくことが必要です。

厳しい財政状況の中でも、今まで十分取り組めていなかった産業振興分野で、創業支援事業に加え、就業支援事業、商人育成支援事業など、区民の仕事や事業展開のノウハウやネットワークづくりへの支援に力が入れられ、また、子育て支援分野では産後支援ヘルパー派遣、また虐待対策ワーカーの設置や虐待防止支援訪問など、さらにきめ細かなSOSを必要としている方たちへの対応が図られております。また、DV被害者のための電話相談の実施など、ふえる被害者へ対する支援の取り組みへの充実が図られています。また、長年の保護者の強い要望であった重度障害者のための通所施設、いわゆる第3生活実習所がようやく実現し、知的障害者グループホームの民間法人への整備支援とともに、障害を持つ人々が地域で暮らす基盤の充実が図られます。また、家庭崩壊にもつながり、SOSが発信されながらも、行政としての取り組みが弱かったうつ病、閉じこもり、引きこもりなどに対する専門医師による相談事業が新規に組まれ、潜在している深刻な課題への取り組みを評価いたします。

来年度は新しい中野をつくる基本計画の策定の年です。自立した自治体を目指して事業運営の方法の大きな転換をつくり出さなければなりません。足踏みどころではありません。地域施設のあり方は限られた財源で、より区民サービスを向上できるやり方に変えていかなければならないと考えます。保育園や図書館、高齢者会館の運営を民間法人や企業、NPO、区民団体に任せることにより区民サービスの向上では一定の成果を上げてきています。来年度は地域センターの運営のあり方を区民の方たちとしっかり議論する、このことがとても重要なところです。今までと同じ業務を同じ職員配置で続けることは、これからの世代に大きな財政負担を招くことが予想されます。地域センターも効率的な運営に転換を図ることは必要です。一方、退職後の団塊の世代の方たちが地域で活動するためにも区民活動の拠点施設や機能の確保も欠かせません。地域団体の方々や区民の方々の力が生かせる形での運営がどうすれば可能なのか、当面は職員を残しながら地域団体や区民の方々と議論や協議をしっかりする必要があると思います。

学校の再編計画についても、これからの子どもたちの教育環境の向上のために先延ばしにできない重要課題です。区民の意見を受けとめ、改善が必要な点を見直して計画策定に当たられることを要望します。

警察大学校等移転跡地地区の財務省の土地処分に対し、区として防災公園や学校など、公共施設用地、広域避難場所としての機能強化をしっかり条件づけをしていくことは、優先的に進めなければならない来年度の重要な課題です。最小の税金投入で区民にとって最大の効果が生まれるよう、実現可能な計画案を詰めることが必要です。防災公園や広域避難場所としての機能の強化が図れるよう、関係機関と協議をし、しっかり仕事を進めることを要望いたします。

少子・高齢化が進む中で、次世代に負担を与えることなく引き継げる区民サービスに転換していく重要な課題が予算化されている年です。区民や議会との情報の共有と十分な議論を尽くし、これからの世代への責任を大人としてしっかり果たすために、時期を逸することなく、勇気を持って改革に取り組み、今まで行き届いていなかったところへの住民サービスにもさらに取り組まれることを期待し、賛成討論といたします。

2005年第1回定例会 325


第20号議案、中野区基本構想に
賛成の立場から討論いたします。

この新しい基本構想策定には、2年間の期間と多くの人たちの膨大なエネルギーが費やされてきました。基本構想審議会の20人の委員の方たち、基本構想を描く区民ワークショップに参加した145人の区民の方たち、職員プロジェクトチームにかかわった約80人の職員の方々、審議会や区民ワークショップの中間報告や意見交換会などに参加した区民の方々など、大勢の区民や職員がかかわってきました。区民ワークショップ、基本構想審議会、区民への中間報告会などを傍聴してきましたが、さまざまな意見が出され、熱心なやりとりがされており、合意をつくる大変な苦労と努力が伝わってきました。

区民ワークショップの提案です。この冊子がそうです。提案書、区民の方たちが本当に議論をした成果がここに込められております。区民ワークショップのさまざまな議論、私はしっかり生かすところは生かされていると思います。こういう言葉も入っております。「私たちは自分たちで考え、決め、行動し、責任を持つまちを目指します」、またこういう言葉も入っております。「高齢者やハンディキャップのある人たちがさまざまな場に参加し、活躍する姿のあるまち」など、行政だけに公共サービスを委ねるのではなくて、区民、地域団体、事業者が協働して知恵や力を出し合う仕組み、区の役割を見直し、小さな区役所の実現についても議論されてきました。区民ワークショップの共通意見として、表紙の次にこう書いてあります。「区民は自治を守り育てる主役として区と対等に役割を担い、責任を持って行動する。区は行うべき施策を明確にし、その決定内容や経過のすべての情報公開に努め、説明責任を果たす。基本構想の実現に向けて、透明性、客観性の高い区民参加による評価制度を導入する」、省きますが、最後に「区民と区は互いに尊重し合い、協働して公正で活力ある中野区を目指す」となっております。

21世紀の中野区を考え、実践する職員プロジェクトチームのまとめ、これらが現在の基本構想より、より区民の主体的な活動が全面に出た考え方を築くもととなったと私は思います。職員プロジェクトチームの提案のまとめでは、「私たち職員も新たな時代の要請に合った仕組みをつくり出すことが求められている。先見性を持って自己変革をしていかなければならない。前例踏襲から前人未到へ確かな一歩を踏み出さなければならない」と決意を述べています。

議会では、1年にわたって基本構想調査のための特別委員会を中心に議論がされてきました。審議会の答申を受けて出された基本構想の検討素材は、ホームページなどでも公表され、そのたびごとに区民との意見交換会、また特別委員会を中心にした議会での議論を反映しながら5回にわたって改定されてきました。この2年間の間に議論されてきた内容は、この議案にあらわれているものよりも20倍も30倍も多様で深いものがあったと思います。議論の中で生み出されてきたもの、またそぎ落とされていったものもたくさんあります。たくさんの多様な人たちの合意をつくることの難しさ、議論を重ねることの大切さを感じました。もっとこうした方がよかった、ああした方がいいとそれぞれ皆さんもお感じになっていることと思います。私もそう思います。しかし、この2年間の区民の方々や議会の真摯な議論を聞きながら、参加というのは自分の思いだけを実現させることではない。多様な人の考えをお互いに聞きながら、議論を重ねながら新たな考えをお互いに生み出すことではないかと思いました。この基本構想の案は2年をかけた議論の到達点だと考えます。多くの区民の方々が真摯に議論を重ねてきたことを重く大切に受けとめたいと思います。

すべての人々の自由と尊厳を守り、大切にすることが中野のまちの基本理念の一番初めに掲げられています。すべての人々にとって自由と尊厳を守り、大切にすることは、当たり前のようですが、最も難しい、これからの地域社会をつくっていく上で重要な目標だと思います。新しい基本構想には、少子・高齢化による新たな区民ニーズと地方分権改革の進展に対応する考え方が示されています。福祉施策も措置から選択へと大きく変わりました。行政が用意した枠だけに人々の生活をはめるのではなく、人々の多様な生き方に合わせて、それを支援するための制度や仕組みを整えていくことがこれからの行政に求められている大切な役割だと思います。行政サービスの受けてとしての区民が位置付けられていた現在の基本構想から公共サービスを実践する区民の力を大きく広げていくことが新たな基本構想に託されている大きな役割だと考えます。自己決定・自己責任という言葉もその一つです。だれもが自由で尊厳を守られるということは、自分のことをだれかに預けたり決められたりしないで、自分で決めることができ、責任も自分でとれるようになるということです。新しい基本構想では、市民もNPOも民間企業も公共を担う主体となります。区長も議会の答弁に答えて「第1に掲げたところは、憲法でも保障されている基本的人権の人間の自由と尊厳というところの考え方を明確にするべきだと思った。新たな基本構想では、障害のある人、あるいは介護が必要な高齢者、すべての人々がそれぞれに自立した尊厳のある暮らしができる地域社会を目指すということが重要だ」と述べています。障害者も高齢者もすべての区民が政策立案に参加する、またサービス提供の担い手ともなれる、障害のあるなしにかかわらず社会に参加でき、みずからの意思に基づき、みずからの決定に基づき社会に参加でき、責任が持てる、そうした社会を目指すべきだと考えます。自己決定・自己責任という言葉は福祉の切り捨ての発想ではなく、福祉の施策の主体者と位置付ける発想だと私は受けとめています。

新しい基本構想は、現在の基本構想より区の役割の規定が大きくなっています。現在の基本構想は、最後の章「基本構想を達成するために」で区有地の拡大が書かれています。用地野積極的な確保がその当時の区の役割として明記されておりました。右肩上がりの財政状況を前提にした区の役割が規定され、財政破綻、身の丈以上の大きな用地を抱え、財政破綻の大きな原因となってきました。新しい基本構想の最後の第5章「将来像の実現をめざして」では、次世代へ持続可能な行財政運営の確立が明記されています。民間の力と地域の資源を生かして小さな区役所を実現する、参加と地域自治を進める、財務状況や外部評価による施策の評価を公表し、計画、実施、評価、改善のプロセスを進め、その段階ごとに区民が参加する仕組みを整えられる、特別委員会の中でも山崎議長が評価されていた部分です。これらの規定は、さらに行政運営の透明度と区民参加を進めるものとして私は高く評価いたします。壊すことよりつくること、停滞させるのではなく、前に進めることが中野区民のための区政をつくるために必要です。

先日の特別委員会での議案の可決を傍聴していた区民の方が「難産の末、やっと誕生しましたね、これから10年間、しっかり育てていく責任が私たちにあります」とおっしゃっていました。本当にそのとおりだと思います。次世代に対する責任を持つ大人として、この新しい基本構想をしっかり育てる決意を述べて、賛成討論といたします。

2005年第1回定例会 217


第19号議案、中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例に
、市民自治の立場から賛成討論いたします。

保育園の朝夕の特例保育などで、本来は6カ月雇用の臨時職員を長年にわたって雇用してきた状態が脱法的ではないかと指摘されていたこと、また、区民にとって安定的なサービスの拡大を目指して、中野区は23区に先駆けた新たな制度の導入に踏み切りました。

時給のみで6カ月雇用の臨時職員の不安定な働き方が、一般職としての身分が保障され、期末手当、勤勉手当、通勤手当など、手当の支給による待遇改善が進んでいることを評価いたします。また、何よりも区民サービスの向上の点からも評価できます。

長年にわたり、普通学級の障害児の介助員は臨時職員でした。6カ月更新で長くても1年、それ以上長く勤務するためには一度別のところで数カ月アルバイトし、また戻ってきてそのお子さんの介助員になるという、介助される子どもにとっても不安定に人がかわり、働く人にとっても不安定な働き方が続いておりました。これが何とかならないかと長年にわたって要望してきましたが、なかなか改善がされませんでした。ようやくこの制度導入よって大きく改善されることになります。子どもにとっては自分になれた人に続けて介助を受けることができ、3年たってさらに応募すれば、また3年続けることができ、子どもにとっては小学校の6年間、なれた人に介助される状態も実現できるという、安定した状態が実現されます。大変、臨時職員は低い時給だけで働いてきたところです。しかし、時給換算でも大幅にアップし、介助員の処遇の改善も実現しました。

介助員が43人から32人に募集が減るかのような説明もありましたが、常勤換算の定員は32人ですが、実際はローテーションで勤務するので、募集する介助員の数は変わらないということです。1障害児学級に1人の介助員の配置は変わらない。来年度は3学級ほどふえる予定でもあるので、来年度、募集する介助員数も現在と変わらない、あるいはふえることも予想されます。

また、保育園においては、延長保育や特例保育の保育者が現在よりも身分が安定した状態で保育が行われることは、子どもたちにとっても保護者にとっても安心できる体制ということができます。延長保育のさらなる充実を期待することができます。また、この制度の導入により、まだ23区では実現していないゼロ歳児に対する特例保育の道筋も見えてきました。

将来的には均等待遇を目指す短時間公務員制度の導入を期待するところです。しかし、現在、国の法律で原則3年とする任期が定められ、完全な均等待遇にはまだ至っておりません。今後、さらなる国の法律改正、任期の定めの見直しなどさらに均等待遇、ワークシェアリング社会を目指すための改善を図っていくことが求められていると思います。

中野区のこの新たな制度がパートで働く人々の労働条件の向上につながり、そして何よりも区民の方々のサービスの向上につながることを期待し、賛成討論といたします。

2005年第1回定例会 222


1、地球温暖化防止の取り組みについて、
2、中野区次世代育成支援行動計画案について、
3番目に住民基本台帳大量閲覧について、
4番目障がい当事者の立場に立つことについて、
そして最後に障がい者・高齢者に配慮したまちづくりについてお伺いいたします。

最初に、地球温暖化防止の取り組みについてお伺いいたします。

2月16日、地球温暖化の原因となっている温室効果ガスCO2の削減を義務付けた京都議定書が国際法として正式に効力を持ちました。それに先立って京都で開かれた国際シンポジウム、アジア太平洋みどりの京都会議にはっとり議員とともに参加してきました。アジア太平洋の国々を中心に世界各地からNGOなどが集まり、地球温暖化防止に向けて討議いたしました。モンゴルではこの60年間で平均気温が1.7度上昇し、砂漠地帯が確実に広がっていること、世界の楽園と言われるタヒチでは、海面上昇により島々が水没の危機に直面し、漁業や観光に影響が出始めていること、核実験場も海面下に沈みかけており、海が汚染される恐れがあることなど、各国から温暖化の危機を訴える報告がありました。ドイツなどから太陽光やバイオなど、自然エネルギーの導入を図っている報告もされ、各国が自然エネルギーへ早急に転換し、CO2などの削減に大きく努力しなければならないと強く感じました。

もう既に始まってしまっている地球温暖化をさらに進めないために、CO2の吸収源となる緑の保存や育成、太陽光など自然エネルギー導入への支援、事業者などへのCO2など削減への啓発や誘導策など、自治体からできるあらゆる努力に私たちは取り組む必要があります。

中野区では2001年事業者・消費者としての中野区環境行動計画に温室効果ガス排出削減を盛り込み、温暖化対策実行計画の性格もあわせて改定しました。来年度までの5カ年の計画で、CO2などの総排出量を3%削減することを目標にしています。現在はどのような達成状況でしょうか、これからの数値目標をどのように考えているのでしょうか、また年次報告をするべきだと考えますが、いかがでしょうか。

京都市は、この4月全国初の温暖化防止条例を施行します。市の温室効果ガスの削減目標を、京都議定書で日本に課せられた6%より踏み込み、2010年までの削減目標を10%とし、一定以上の排出事業者に削減計画と達成報告の提出を義務付けるなど、市、市民、事業者などの責務を盛り込んでいます。

このように行政だけではなく、民間事業者にも削減目標を掲げさせ、取り組みを強化する自治体の動きも出てきました。東京都も環境確保条例の改正を今都議会に提案し、建築物環境計画諸制度の強化や、再生可能エネルギー導入拡大などを予定しています。都条例と連動させ、さらに中野区として取り組むべき目標や、民間事業者などへの誘導策を定めた区条例や、計画を策定し、地球温暖化防止に向けて区の姿勢を打ち出すべきだと考えます。区長のお考えをお伺いいたします。

自然エネルギーの普及に力を入れる自治体もふえています。都も民間資金の活用で風車を設置し、各地で市民ファンドによる風力発電事業も活発になっています。区も10か年計画の検討素材で、区有施設で太陽光や風力などを活用した発電施設を設置し、民間にも広めていく必要があると提案しています。民間の建築物にも自然エネルギーの導入を促す仕組みや、区のグリーン購入制度に電気を対象品目として含めるなど、CO2増加の大きな原因となっている電気を自然エネルギーに転換する取り組みが必要です。現在考えられている具体策についてあわせてお伺いいたします。

次に、中野区次世代育成支援行動計画案についてお伺いいたします。

保育園待機児ゼロを目指すことについて、計画案に示された「待機することなく」という目標は、保育を必要とする保護者にとって共通の願いです。今年度4月時点での待機児童数は48名で、計画案では5年後までに待機児童をゼロにするとのことですが、もっと早くできないのでしょうか、保育園の定員の見直し、弾力化と認証保育園の新規開設によりゼロにするということですが、具体的な年次計画を示してください。

現在の認可保育園の定員見直しなどにより、さらに何人受け入れが可能になるのか、特に待機児童が多いゼロから2歳児の定員見直しによる受け入れ可能人数は何人か、受け入れ枠の拡大はいつ行うのか、認証保育園の新設はいつの予定か示してください。

待機児童数には認証保育所に入った児童数は含まれていません。しかし、実際には認証保育所の保護者の多くは認可保育園を希望し、待機している状態です。認可保育園で待機児童解消を目指すべきと考えますが、いかがでしょうか。

次に、障がいのある子どもへの保育の充実について

さまざまな障がいを持つ子どもたちがふえています。先日久保議員とともに、アポロ園にお伺いし、親御さんのお話を聞きました。小さな子どもを抱えて親は不安でいっぱいです。地域の保育園や幼稚園を希望される方々もいました。各区立保育園で、二、三人の受け入れ枠がありますが、障害の程度が3級までという要綱により、希望しても入れないケースが出ています。不安で孤立しがちな親子を支える子育て支援策として、地域の保育園や幼稚園での受け入れをもっと進めるべきではないかと考えます。子育て支援として、保育園での受け入れが進むように、要綱の基準の緩和を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

また、専門チームによる保育士などへの研修や、相談員の派遣など、区立園だけではなく、私立園も含めた保育園や幼稚園への支援体制をつくるべきと考えますが、いかがでしょうか。

子どもショートステイ、トワイライトステイについて。子どもショートの新規拡充が示されていますが、区内の施設整備が不十分な中、どのように行うのでしょうか、また、夜間に子どもたちを預かるトワイライトステイが計画案に入っていませんが、親の仕事などで夜間一人で過ごさざるを得ない子どもたちを安心できる環境で支えるために必要だと考えます。民間法人の活用で行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

認可外保育施設について。いわゆるベビーホテルとも言われる認可外の保育園が、中野区内にも6カ所あります。ここに通う親子は同じ中野区に住みながら、納税者でありながら、区の子育て支援の枠外に置かれています。情報開示などを十分にする条件に認可外保育施設の不十分な保育環境に対して、少しでも支援策をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

子ども家庭支援センターと、(仮称)総合公共サービスセンターについてお伺いいたします。区役所内にある子ども家庭支援センターの強化が提案されています。先駆型子ども家庭支援センターとして常勤相談員も配置し、虐待などの相談機能が強化されるということです。提案されている総合公共サービスセンターも、地域の子育て相談の拠点になるということですが、相互の連携はどのように考えているのでしょうか、連携図を示されてはどうでしょうか。

次世代育成支援対策推進法では、行政による取り組みだけではなく、中野区で34社あるそうですが、301人以上の労働者を雇用する事業主に今年度末までに一般事業主行動計画策定を義務付けています。労働者が300人以下の事業主にも同様の努力義務があるとしています。事業者の計画策定への啓発はどのように行っているのでしょうか。また、事業者の計画策定の状況をどう把握しているのかお伺いいたします。

次に、住民基本台帳大量閲覧についてお伺いいたします。

住民基本台帳法に基づき、4情報、住所、氏名、生年月日、性別がリスト化された住民基本台帳は、原則だれでもそのリストを閲覧でき、自治体が住民情報を合法的に流出させている状態をつくり出しています。昨年11月東京都消費生活条例に基づく勧告処分を受けた会社が、たびたび中野区の住民基本台帳を閲覧していたことがわかりました。若者をターゲットに、パソコンソフトのDMを送り、契約を強要したのです。消費者センターで調べると、この会社の消費者被害の相談は都下で13件も寄せられているそうです。住民基本台帳大量閲覧が消費者被害につながっています。

昨年6月から9月の中野区の住民基本台帳閲覧申請件数は275件で、そのうち警察署などの公用が64件で23%、残りが民間閲覧です。民間閲覧のうちダイレクトメールやアンケート調査のための閲覧が205件、97%とそのほとんどを占めています。全国調査でもDM目的のうち教育関係のものが多く、閲覧範囲は未成年や若者対象が大半です。中野区も同じ傾向にあります。

大量閲覧は法律で決められているから仕方がないと漫然と閲覧制度を運用している自治体が多い一方で、住民基本台帳法は不当な目的での閲覧を認めておらず、その規定を厳格に運用し、実質上商業目的の大量閲覧を制限している自治体もあります。熊本市は被閲覧者の氏名などを特定できない不特定の個人情報の閲覧を拒む条例を昨年制定しました。中野区の情報公開手続によって公開された閲覧申請書を見ると、書き方が不十分な申請書も見受けられます。大量閲覧が不当な目的に使われ、消費者被害が引き起こされないように、厳格なチェックをし、制限をかけるべきと考えますが、いかがでしょうか。

次に、障がい当事者の立場に立つことについてお伺いいたします。

最初に、保健福祉審議会への当事者参加についてお伺いいたします。国の介護保険や、障がい者施策の見直しに対応して、中野区保健福祉推進計画の改定のために、保健福祉審議会が設置される予定です。国の審議会も障がい当事者の参加の上で行われています。障がいを持つ当事者の意見を反映する場を積極的につくることが重要です。保健福祉審議会へ障がいを持つ当事者自身の参加が欠かせないと考えますが、いかがでしょうか。

次に、窓口サービスについて。障がい者を持つ人の立場に立って区民サービスを行う必要があるのに、当事者の立場に立つことがなかなかできない事例にぶつかるたびに、その難しさを痛感させられます。この場では具体的な事例は取り上げませんが、知らず知らずのうちに人権侵害をしていたり、気持ちを傷つけたりしてしまうことがあるのではないでしょうか。区の職員の対応が障がい者に対して、まだ配慮が足りないという声を聞きます。例えば本人に話しかけないで、ヘルパーなど付き添いの人に話しかけるとかです。当事者の立場に立った対応に心がけるべきだと思いますが、どのような改善方法を考えているのかお伺いいたします。

最後に、障がい者・高齢者に配慮したまちづくりについてお伺いいたします。

最初に、交通バリアフリー法に基づく基本構想策定について。4年前に施行された交通バリアフリー法に基づき、各自治体で基本構想の策定が進んでいます。同法は2010年までに1日平均利用者数が5,000人以上のすべの駅においてバリアフリー化を実施する目標を掲げています。中野区内のすべての駅がその対象になっています。中野区は3年前にバリアフリー実態調査をしたのですが、バリアフリー基本構想がいまだ策定されていません。来年度は交通バリアフリー法の見直しの時期で、国交省はユニバーサルデザインの考え方に基づくバリアフリーのあり方を検討しております。その動向も見据え、早急にバリアフリー基本構想の策定に着手すべきです。策定のスケジュールと策定地域の範囲をお伺いいたします。

最後に安全に歩ける歩道について。区民満足度調査で不満足度が大きい項目です。バリアフリー実態調査でも歩道の段差や勾配、路上障害物の問題など、具体的に指摘されていましたが、3年間にどう改善されたのか、点検が必要です。車道への傾斜が急で危険な状態の歩道が放置されたままのところがあります。車いすでも安全に移動できる歩道の整備を危険なところから優先的に行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

また、スマイル中野に向かう中野通り沿いの歩道に出されている店舗の看板が、視覚障がい者や車いす利用者の通行の妨げになり、看板にぶつかってけがをする人も出ており、危ない状態です。歩道上の看板の取り締まりをきちんと行うべきです。いかがでしょうか。表の歩道が通りにくいので、スマイル中野の裏の道を通ろうとしても、たくさんの放置自転車や視覚障がい者や車いす利用者の通行の妨げになっています。以前から問題にされてきましたが、改善が進んでいるようには見えません。なぜ改善が進まないのか、今後どう改善されるのかお伺いいたします。

次世代に残せる中野をつくるための、明快な御答弁を期待しまして、私の質問を以上で終わらせていただきます。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の質問にお答えをいたします。

中野区のCO2の削減目標について、お尋ねがありました。中野区の環境行動計画で示しました削減目標の年次ごとの達成状況、これについては区のホームページに掲載をしているところでありますけれども、15年分のデータの掲載がおくれてしまったということで、現在まだ掲載していないという状況であります。

事業者、消費者としての中野区の温室効果ガスの平成15年度の総排出量は、二酸化炭素換算で1万7,269トンでありまして、平成12年度と比べまして10.5%の減少となっております。環境行動計画の削減目標である3%は、これで達成をされているということであります。

それから、地球温暖化対策の行動計画をつくっていくべきだという御質問であります。中野区の環境行動計画は、平成17年度に計画期間が終了をすることになっています。その後の取り組みについては、京都議定書の発効でありますとか、東京のヒートアイランド現象の問題、こうしたことを踏まえて、これからの区としての環境施策の体系を再構築する、そういう中で検討をしていく考えであります。温室効果ガス削減のためには、事業者、消費者としての区が率先行動に取り組む、それだけではなく、事業者や区民一人ひとりの取り組みの積み重ねが重要であると考えています。中野区としても、環境施策の体系全体の中で、事業者や区民も含めた自治体としての排出量削減の目標の設定や、有効な啓発誘導策について、東京都の取り組みとも連携をとりながら、検討をしていきたいと考えています。

それから、自然エネルギーの導入促進についてということであります。地球温暖化の原因となっている温室効果ガスの排出量を削減するためには、エネルギー消費の抑制とあわせて、太陽光、風力、水力などの自然エネルギーの活用が有効であると考えているところです。区の率先しての取り組みとしては、太陽光発電や、風力発電などの設備を区の施設に設置し、事業者や家庭への普及を促す、そうしたことを検討していきたいと考えております。また、自然エネルギーの普及を図るための情報の収集、提供といったようなことや、自然エネルギーの活用に積極的な事業所や区民を検証するといったようなことを通じての事業者や区民の主体的な取り組みの誘導、それから市民ファンドでの大型風力発電設備の設置、あるいはグリーン電力の普及促進、そうしたことも有益と考えておりますので、具体的な方法についてもこれから検討していきたいと考えております。

それから、保育園の待機児ゼロを目指すことについてということです。定員の弾力化などについては、平成16年6月に18名をふやし、17年4月には17名の弾力化などを行うことにしておりまして、合計35人の定員の増加を図ったところであります。このうちゼロから2歳は33名、3歳が2名ということになっています。今後の弾力化などの可能人数でありますとか、認証保育所の新設時期といったことについては、17年度中に明らかにしていきたいと考えています。

認証保育所の児童も待機児として取り扱うべきではないかという御質問もありましたが、待機児のとらえ方については、認証保育所などの児童は待機児童のカウントから除くというのが待機児ゼロを目指す、このこと自体が国の示した統一した基準にのっとってというか、基準を用いながらやっているところでありますので、その国の基準がそうしたことになっておりますので、区としては認証保育所なども活用しながら、待機児解消に努力をしていきたいと考えています。

それから、障害児保育の充実についてということです。障害児の保育については、障害の程度が中程度以下の児童とする厚生労働省の通達を基本としまして、さらに区の基準に基づいた判定を行っているところです。入所基準を緩和して、障害児の受け入れを行う場合には、専門家などによるフォロー体制も必要であります。また職員の加配や施設の改善も必要となるわけでありまして、そうした必要性があるわけでありますけれども、可能な限り障害児が適切な保育を受けられるように工夫をしていきたいと考えています。また、専門家による研修など、さまざまな保育園、幼稚園への支援体制は、私立、区立を区別することなく充実を図っていきたいと考えています。

子どもショートステイ、それから夜間保育の実施についての御質問もありました。17年度における子どもショートステイの実施は、ゼロ歳から2歳児については聖オディリアホーム乳児院に委託をし、3歳から15歳児については練馬区にあります都立児童養護施設の石神井学園に委託をして実施をする予定となっています。また、夜間保育についてですけれども、子育て支援アンケート調査によると、夜間保育に対するニーズが高くないといった結果があるということもありまして、現時点では夜間保育を実施するという考えはありません。

それから、認可外保育施設への支援ということについての御質問がありました。認証保育所などを除く認可外保育施設は、保育環境として一定の基準まで達していない施設でありますので、やはり本来は望ましい姿とは言えないと考えております。区としては、これらの保育施設については、認証保育所への移行を進めることが基本だと考えているところであります。しかし、現に他に選択のすべがなく、利用している児童がいることもあります。これらの児童や家庭への福祉も考えなければならないわけであります。こうした保育施設へのニーズや児童の実態の調査などを行い、支援の必要性について検討をしてみたいと考えております。

子ども家庭支援センターと(仮称)総合公共サービスセンターとの連携のあり方という御質問でした。総合公共サービスセンターは、地域団体や子育てサポーターの支援活動の拠点、また乳幼児親子の遊びや交流の場とするとともに、各種サービスの提供や子育てに関する総合的な相談を行う子ども家庭支援センターの機能を持った施設とすることを考えているところです。その地域における子育てにかかわる地域の区民や保健福祉、保育、教育、児童館など、地域の関係機関の連携のかなめとなる中心施設としていきたいというのが、(仮称)総合公共サービスセンターにおける子どもセンター部分の考え方となっております。中野区次世代育成支援行動計画に子ども家庭支援センターと、(仮称)総合公共サービスセンターの関係がわかるといったような資料を添付することなども検討していきたいと考えております。

それから、次世代育成支援行動計画について、事業所に対する啓発、状況把握はどうなっているのかという御質問でした。次世代育成支援対策推進法によりまして、行動計画の策定義務のある区内の事業所には、中野区次世代育成支援行動計画の素案と案をそれぞれ送付いたしまして、事業所の行動計画の策定に当たり、参考にしてもらうとともに、啓発を行っているところであります。各事業所には、策定した行動計画の提供を求めているところでもありまして、区としても事業所の取り組みを確認していきたいと考えております。

私からは以上であります。

○保健福祉部長(菅野泰一)
障害当事者の立場に立つことについての質問にお答えいたします。

初めに、保健福祉審議会への障害者の参画でございます。施策の企画検討から評価、見直しに至る各段階へは、区民の参画が今後ますます重要になってくるものと考えております。次期保健福祉審議会には委員の中に障害者を加える方向で考えているところでございます。

それから、窓口サービス等につきまして、障害者本人の立場に立った窓口対応をということでございます。区の窓口におきましては、常に顧客志向の接客対応を求められておりますけれども、障害の重い方への対応につきましては、より本人のニーズを酌み取る努力を心がけなければならないというふうに考えます。こうした視点から、今週末の2月25日には、職員研修といたしまして、「区長と語る障害者の社会参加」と題しましたパネルディスカッションを、障害者をパネリストに招いて実施することとしております。今後も職員啓発のために、必要な取り組みを行ってまいりたいと考えております。

○都市整備部長(石井正行)
私からは、障害者・高齢者に配慮したまちづくりにつきましてのうち、まずはバリアフリー整備構想の策定についてでございます。バリアフリー整備構想につきましては、平成17年度の早い時期に策定を完了したいと考えてございます。交通バリアフリー法は、駅を中心といたしました一定の範囲を重点整備地区として選定をし、高齢者や障害者を初め、区民が円滑に移動できるよう、駅舎、通路、道路などにつきまして、総合的、一体的に整備することを目的としておるところでございます。区は重点整備地区の選定につきまして、既に実施をした交通バリアフリー実態調査等を踏まえまして、区内5地区を選定をしているところでございます。

次に、安全な歩道につきましてでございます。バリアフリーの重点整備地区となる新中野駅周辺の歩道整備につきまして、平成17年度から集中的に整備を行っていく予定でございます。また、これ以外の地域におきましても、これまでどおり勾配のきつい歩道や交差点部分につきましては、順次段差解消や誘導ブロックなどの設置に取り組んでいく考えでございます。

次に、歩道上の看板でございます。中野駅北口からスマイル中野にいたります歩道上の看板に対します取り締まりにつきましては、東京都第三建設事務所、それから都、中野区及び中野、野方両警察署が合同で月1回実施をしてございます。設置看板の所有者に警告もし、片づけない場合には区みずから撤去をしているという状況もございます。今後とも関係機関が連携をし、継続をして取り締まりを行っていく考えでございます。

次に、スマイル中野とブロードウェイの放置自転車の対応につきましてでございます。スマイル中野とブロードウェイとの間の区道を含みます周辺地域は、放置規制区域に指定してございます。毎日撤去を行っていることもありまして、通勤・通学者に対しましては、一定の効果が上がっているというところでございます。ただ、しかしながら撤去作業後は短時間駐車を繰り返す買い物客等の自転車で埋まっている実態もございます。区道上に駐車整理区画を実施することについての検討も行ってございまして、緊急車両の通行などの課題もございますけれども、実現へ向けてさらに警察と協議を行っていく考えでございます。また、今後警告指導の強化や撤去時間を工夫するほか、ブロードウェイなど近隣商店街とも協議を行って、十分な歩行者空間の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。

私からは以上でございます。

○副議長(やながわ妙子) 超過しておりますので、簡潔にお願いします。

○区民生活部長(本橋一夫)
それでは、住民基本台帳の大量閲覧の規制についてのお尋ねにお答えいたします。

住民基本台帳法の、いわゆる住民リストの閲覧につきましては、住民基本台帳法では不当な目的でない限り何人でも請求できるということになっておりますため、営利目的での閲覧が広く行われている状況にあります。近年個人情報に対する意識も高まっていることから、全国の区市町村での戸籍住民基本台帳事務を担当しております全国連合戸籍事務協議会では、国に対してこの閲覧制度の見直し、法の改正を要望しているところでございます。中野区では昨年3月に証明書の交付等に係る本人確認条例を制定いたしました。閲覧者に対しましても、閲覧の請求目的を明らかにする書類の提出を義務付けるなど、不当な閲覧の排除に努めているところであります。本年7月には閲覧手数料の引き上げを予定しておりますが、今後閲覧申請の際の審査を強化し、閲覧の抑制を図っていきたいと考えております。

2004年
2004年第4回定例会 1125


第4回定例会に当たり、
一般質問をさせていただきます。

介護保険法の改正、障害者自立支援法の成立により、来年4月から高齢社・障害者の福祉サービスが大きく変わります。その変わり目の中で、年をとっても、障害を持っても尊厳が守られ、24時間365日だれもが地域で安心して暮らせるように、区民・民間・行政が一体となってこれからの地域福祉サービスを進める来年は大切な年になります。

昨年度、中野区は健康福祉都市宣言を行いました。「健康福祉都市なかの」の理念は「人間性の尊重と権利の保障」「個人の意志と自己決定の尊重」「自立生活の推進」「区民参加、区民と区の協働による地域保健福祉の推進」とあります。制度の変わり目の中で、この四つの理念は、これからの中野の方向性を示すものとして大変重要です。

この理念を踏まえ、中野区保健福祉総合計画改定における基本的な考え方について、中野区保健福祉審議会から答申が出されました。区長が審議会への諮問に当たってとりわけ意見を求めていた「認知症高齢者に対する総合的な施策の展開について」と「障害者に対する自立支援体制の構築について」の提言も答申に盛り込まれたところです。そこで、障害者自立支援法と介護保険法改正による影響と今後の取り組みについてお伺いいたします。

1番目、障害者自立支援法による区への影響についてお伺いいたします。

1点目、財源について。

障害者自立支援法が成立し、負担はどうなるのか、サービスはどうなるのか、不安の声が寄せられているところです。大きく変わったことの一つが、障害者福祉のサービスの一元化です。身体・知的・精神と障害別のサービスが共通化され、サービスを提供する責務は、第一義的に区市町村が担うことになったことです。都道府県や国は、区市町村を援助する責務を担います。ホームヘルプサービスなどが自立支援給付として、国の経費が義務化されました。一方、日常生活支援用具の給付や移動支援事業などは区市町村が経費を出して行う地域生活支援事業になります。国が経費を義務化したといっても、国から自治体に渡される予算は限られています。自治体がサービスをすればするほど財政負担も自治体に任されることになります。自治体の財政力により、つく格差が懸念されているところです。自立支援法により、区のサービスの財源はどのような影響を受けるのかお伺いいたします。

2点目、審査会委員について。

介護保険と同じようなシステムで障害程度区分が判定され、サービスの支給枠が決められることになります。コンピュータによる第1次判定が、障害によってさまざまに違う本人の生活実態に合うものになるのか不安なところです。第2次判定を行う審査会の役割が大きくなります。委員にはどのような人を予定していますか。審査会委員には、障害者の地域生活がよくわかる人を選ぶべきだと思いますが、いかがでしょうか。

3点目、ケアマネジメントについて。

障害区分が判定され、サービスの内容や名称も変わり、応益負担が導入される中で、当事者が自分に合った地域生活を選べるように支援することが大変重要になってきます。応益負担の原則は、サービスを多く利用する障害が重い人ほど利用料負担がふえることになります。負担をできるだけ低く抑えるために、負担の上限やさまざまな減免制度が設けられました。しかし、これがとても複雑です。相談支援、ケアマネジメントはどこでだれが行うのでしょうか。減免などの仕組みをわかりやすく情報提供し、本人の意向を尊重したプランづくりを行える体制にしていただきたいと思います。いかがでしょうか。

4点目、区の組織について。

障害者にとってよりよい相談体制とサービスが提供できるよう、障害福祉課、保健福祉センターなど組織の連携を緊密にする必要が出てきます。どのように検討されているのかお伺いします。

5点目、地域生活支援事業について。

来年10月からの地域生活支援事業の内容や利用者負担などについては、どのように検討されているのでしょうか。特にニーズが高く、障害者の地域生活を支えている移動支援事業については、制限することなく必要とする人がきちんとサービスを受けられるようにするべきですが、いかがでしょうか。サービス内容は自治体の裁量に任されるということですので、当事者のニーズを踏まえた事業展開を積極的に行ってほしいと思います。例えば、ガイドヘルプは現在通学や通勤に使うことができませんが、就労支援事業に力を注ぐことが自立支援法でもうたわれております。例えば、視覚障害者ガイドヘルプが新しい就労先に通う最初の一定期間利用できるようにするなど、検討してはいかがでしょうか。

6点目、作業所や通所施設の影響について。

作業所や通所施設はどのような影響が予想されるのでしょうか。5年間で順次新しい体系に移行するということですが、区立通所施設などは来年4月から利用料の徴収が始まると聞きます。通うところによって利用料に格差が出るのではないかと不安の声も寄せられているところです。また、来年度建設される本町五丁目の知的障害者通所施設は、その事業名などから重度重複の障害者は利用できないのではないかという不安が出ています。生活実習という名称は制度的にはもうないのですが、区議会で第3生活実習所を求める陳情を採択した経過からも、当然重度重複の人も利用できる施設として整備するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

また、通所施設を医療的ケアが必要な人たちも利用できるように、人件費加算などを都や国に要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

7点目、自立支援医療についてお伺いします。

原則定率1割負担になり、特に利用が多い精神障害者への影響が大きくなることが心配されています。所得に応じた上限額が設定されていますが、都にも支援を要望し、負担が大きくて必要な医療が受けられないということがないようにできないでしょうか。

8点目、今後のスケジュールについて。

法律が制定されてから制度実施まで時間がない上、政省令で具体的なことが示されないまま準備を進めなければならないという担当課は大変な状況だと思います。利用者への制度の説明、申請など、スケジュールはどのように予定されているのかお伺いいたします。きちんとした利用者への説明が求められます。

9点目、当事者に必要なサービスの確保について。

障害者自立支援法により、国から渡される財源は厳しい中、自治体の責任は大きくなりました。支援費が始まってから、中野区は特に重度の難病や障害の方々の介護サービスが行き届くように、他区に比べて頑張っていると評価されています。必要な人に必要なサービスを提供し、障害が重くてもだれもが地域で安心して暮らせるように、今まで以上に区はあらゆる手だてを尽くすことが必要となります。区の姿勢と区長の決意をお伺いいたします。

2番目に、介護保険法改正による区への影響についてお伺いいたします。

介護保険法が改正され、保険料や要介護認定、ケアマネジメントなど、負担のあり方や制度運営の見直しがされました。デイサービスの食費負担などが高くなったので、利用するのをあきらめる方もいるようで、新たに始められる閉じこもり予防支援などの目的がどう実現できるのか、不安もあります。

1点目、法改正により、区へはどのような財政的な影響があるのでしょうか。

2点目、区の組織の見直しはあるのでしょうか。

3点目、介護保険料の見直しは、現在どの程度を考えられているのでしょうか。

低所得者の負担が大きくならないようにするべきだと思いますが、どのように検討されているのでしょうか、お伺いいたします。

4点目、地域支援事業の介護予防サービスについて。

閉じこもり予防支援、認知症予防支援、うつ予防支援などの地域支援事業の介護予防サービスについて、中野区ではどのような展開を検討されているのでしょうか。事業実施に当たっては、地域の人の力が欠かせないと思います。区内では、介護予防につながるさまざまな地域活動が展開されています。その力を生かして、さらなる事業展開を図ってはいかがでしょうか。

世田谷区は、東京都老人総合研究所と共同で実施している認知症予防プログラムの中間報告を公表しました。専門家と世田谷区民から発足したNPO認知症予防サポートセンターがこのプログラムを支えています。区の養成講座を受講した区民がファシリテーターとなってウォーキング、園芸、料理、パソコンなどの高齢者が好む活動を援助し、1年後には活動の自立を目指すプログラムです。プログラム参加者に一定の改善効果が認められたいうことで、世田谷区はプログラムの普及や参加者拡大を図る方針だそうです。

練馬区では、11月から認知症予防に関心のある区民を対象に講座を開催し、認知症予防の推進員として地域で活動する人の養成を始めています。中野区でも、保健福祉審議会の「認知症予防のための積極的な取り組みの提言」を生かし、講座などを実施し、地域の人材を生かした認知症予防サービスの地域展開を図ってはいかがでしょうか。また、認知症への総合的な取り組みを都と連携してモデル事業として展開してはいかがでしょうか。

5点目、地域密着形サービスの創設について。

24時間安心できる介護サービスとして期待されている夜間対応型訪問介護や一時的なショートステイも備えた小規模多機能型居宅介護施設の整備計画と準備状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。

3番目に、健康危機管理についてお伺いいたします。

自治体の業務において、O157やBSE、SARS、鳥インフルエンザなどに対する健康被害の発生予防、拡大防止など、健康危機管理が重要視されてきています。

1点目、結核の予防について。

結核の広がりが古くて新しい健康危機となっています。ことし6月、中野区内の学習塾における結核の集団感染が公表されました。塾の講師から広がった感染者は、近隣区の生徒、講師、保護者などを合わせて178人、このうち発病者は62人に上り、国で調査を始めた1992年以降、最大規模だそうです。区は、健康危機対策本部を設置し、都と近隣区と対策会議を開催し、多くは早期発見され、集団感染は終息したとの報告が10月末にされました。結核の罹患率や死亡率はこの30年間全体としては下がってきていますが、近年、特に若年層への広がりが懸念されています。啓発や、飯場など感染リスクが高い人たちへの継続的な健診の実施などが必要です。どのような対応策を行っているのでしょうか。

2点目、新型インフルエンザについて。

鳥インフルエンザが変異して人から人に強い感染力を持つ新型インフルエンザの出現のおそれとその流行の兆しが懸念されているところです。自治体においても、新型インフルエンザ対策の行動計画策定が求められていますが、中野区ではどのように取り組んでいるのでしょうか。

3点目、健康危機管理センターについて。

保健所は、従来知られていなかった感染症など、さまざまな健康危機に対して情報収集と情報の共有、関係機関との連携の強化、事が起きた場合の初動体制の確保など、健康危機管理センターとしての役割も重要になってきています。その認識と課題については、どのように考えているのかお伺いいたします。

4番目に、新しい中野をつくる10か年計画改定素案についてお伺いいたします

1点目、区立幼稚園について。

4年後に区立幼稚園2園を民設幼保一元化園に転換する案が示されています。「次の園がどのようなものになるのか、具体的に示されないままに廃園と伝えられては納得できない」など、保護者の方々から反対の声が出されています。幼児が適切な教育的環境の中で育つ場であるという、その目的はなくなってはならないと思います。

みずのとう幼稚園は、約30年前、幼稚園建設を求める江原小PTAを中心とした地域住民の陳情を区議会において全会一致で採択し、水道局跡地を区が購入して建設されました。地域住民の幼児教育への思いが込められた場所で、30年にわたって幼児の育ちの場として機能してきました。その区民の思いを受けとめ、のびのびとした自由な教育理念を生かし、さらによりよい子どもたちの育ちの場、乳幼児親子の地域の拠点として持続できるよう、運営の転換を行っていくことも必要です。基本構想で目立つ「どの子にも同じように質の高いサービスが多様に提供されている」地域を実現するために、区民から期待や希望が持てる提案をすべきです。どのような新たな園づくりを検討しているのか、お伺いいたします。

2点目、児童館について。

児童館機能を「遊び場」として学校に移すということですが、今までの児童館とどこが同じでどこが違うのかお伺いいたします。既に校庭開放事業で使われている「遊び場」と混同します。児童館の主な機能である子どもたちの遊びや活動や交流の場所が移るのであれば、児童館というなじんだ名前のままでもいいと思います。内容がわかる名前のつけ方を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。児童館機能をさらに強化し、どのように地域展開していくのか、お考えをお伺いいたします。

3点目、民営化のガイドラインについて最後にお伺いいたします。

10か年計画で施設の民営化がたくさん計画されています。区民が安心できるように、民営化するに当たっての指針や基準を定めたガイドラインを検討してはいかがでしょうか。時々、区の職員から「民間になるので区はいろいろ条件をつけることができない」との説明がされ、区民の不安をあおっています。区の土地を貸し、補助金も支出し、保育園や福祉施設など公共サービスを行うのですから、区民のためになるサービスが実施されるように、区が関与をするのは当然ではないでしょうか。基本構想においても「民間が行う公共サービスの質、量を確保するため、区による評価・監視の仕組みを整える」と定めております。区民が安心できるガイドラインを検討するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の御質問にお答えをいたします。

障害者自立支援法によります区への影響ということです。

財源的な影響といたしましては、自立支援給付については、4分の3の国及び都の負担の義務化がなされたわけであります。一方、地域生活支援事業につきましては、国2分の1、都4分の1は変わらないのですが、これには予算の範囲内でという前提条件がつくということで、そこで区としての負担の問題ということも懸念されてくるということであります。区の事業をどのように組み立てていくかといったようなこととかかわってくるわけでありますが、財政的に区の負担がふえるという懸念もぬぐい切れないというところであります。

それから、審査会の委員、障害程度区分に関する審査会の委員に障害者の実態がわかる人をということであります。

障害程度区分に関する審査及び判定を行う審査会についての政省令がいまだ公布されていないということでありまして、現時点で具体的に確定的なことをお答えする状況にはございません。障害程度区分を判断するにふさわしい学識、経験を持った方に委員をお願いしなければいけないというふうに考えているところであります。

それから、障害者自立支援法にかかわるケアマネジメントをしっかり行える体制をということであります。

新しい制度においては、個々の利用者が必要に応じて支援を受けられるためのケアマネジメントが非常に重要な役割を持ってくるわけであります。このため、区の必須事務として相談支援事業を位置付けて、これを相談支援事業者に委託できることとされているところであります。

区といたしましては、当面現在の障害担当のケースワーカーをその任に充てる予定でいるわけであります。身近な地域で相談支援が受けられるようにするためには、民間の人材の養成とその人材を生かす委託の仕組みなども検討していきたいというふうに考えているところでありますが、いずれにいたしましても来年度からのことでありますので、当面は区の職員がケースワーカーとしてしっかり受けとめていきたいというふうに思っております。認定調査とケアマネジメントの機能が十分に発揮できるように、来年度に向けて保健福祉部内の組織の改正を検討しているところであります。

それから、移動支援事業を制限することなく当事者のニーズに合う形で展開をということであります。

移動支援につきましては、効果的、効率的なサービス提供の仕組みを工夫しながら、必要なサービスは確保してまいりたいと考えております。また、就労に関する移動支援ということについても御質問がありました。就労の場については、基本的には移動できる範囲で確保するという前提でとらえているところであります。したがいまして、常時移動支援サービスを提供するというのはできないと考えているところでありますが、就労初期の段階に限定してのサービス提供といったようなことについて研究をしてまいりたいと思っております。

それから、本町五丁目の障害者施設のことであります。

本町五丁目知的障害者通所援護施設は、公募の条件にもかみさぎこぶし園等と同程度の利用者を想定しているわけであります。このことからも明らかのように、重度重複と言われるような障害者の方の御利用も想定しているところであります。

それから、障害者施設におけます医療的ケアのあり方についてですけれども、これについては大変課題が多く、受け入れのあり方について都との協議も含めて検討していきたいというふうに考えているところであります。

それから、精神医療の公費負担についてであります。

精神医療公費負担については、都が実施する事業となっているところであります。都としても現在検討している内容があるといったようなことでありますので、都の検討内容等について注目をしていきたいというふうに考えているところであります。

それから、障害者自立支援法、大変大きな制度の改正ということでもあります。大変重要な施策ということにもなるわけでありまして、区の姿勢と私の決意という御質問でありました。

障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援すると。この法の趣旨が十分生かされるように、自治体の責任として中野区における体制整備を図り、制度運営をしてまいりたいと、このように考えているところであります。

それから、介護保険法改正によります影響ということで、財政と組織への影響という御質問もありました。

介護保険法の改正によりまして、給付費の伸び全体としては、やや抑制的に働くだろう、抑制されることになるだろうというふうに思っているところであります。一方、対象者数や利用率の増加もあるといったようなこともありまして、区の財政負担としては、やはりこれによっても増加することになるだろうというふうに考えているところであります。区の組織の問題といたしましては、新たに虚弱な高齢者などを対象といたしました地域支援事業の導入、あるいは地域包括支援センターの設置といったようなことが予定されているわけでありまして、保健福祉部の組織も新たな施策とその目標に対応して十分な成果が上げられるものに見直さなければならないというふうに考えているところであります。

それから、介護保険料の見通しについての御質問もありました。

現時点で、推計をしてきました給付費から割り出した第1号被保険者の方の保険料負担分をその被保険者数で割りました負担平均額は、月額4,200円から4,300円程度の間というふうに試算しているところであります。現段階では介護報酬等確定していない事項もありますことから、制度の確定に合わせて計画費用を今後さらに精査して、保険料の設定に当たりましては長期的な展望に立ちつつ、低所得の方にも配慮した適切な設定を行いたいというふうに考えているところであります。

それから、地域支援事業におきます介護予防サービスについてということであります。

地域支援事業の介護予防というのは、今後の新しい介護保険の制度の中で大変重要な位置を占めるものというふうに考えております。地域包括支援センターのマネジメントを中心に、当面区が事業主体として運動機能の向上、口腔ケア、栄養改善などを実施する方向で検討しているところであります。

それから、認知症予防ということについては、どういったことが可能であるのか。認知症の問題、介護予防全体の中でどのように対応していくのか、他での事例なども参考にしながら検討してまいりたいというふうに考えております。

それから、地域密着型サービスの創設についてということであります。

今回の10か年計画改定素案の考え方では、10か年間で夜間対応型訪問介護は2事業所、また、小規模多機能型居宅介護拠点も整備していくこととしているわけでありますが、この箇所数についても、12カ所程度の誘導、整備を検討していきたいといったようなことで考えているところであります。サービスを確保するために、こうした整備をしていくための優良な事業者に対して、必要な支援を行いたいと考えているところであります。

それから、民営化された場合に、利用する区民の方が安心できるようなガイドラインをつくるべきだという御意見でありました。民間が公共サービスの担い手となっていく、こういったことが幅広く想定されるわけですけれども、このことについて、サービスの向上と利用者の権利擁護を担保する仕組みが必要であると考えていることは常々申し上げているとおりであります。そうした意味で、区が適切に関与していくに当たっての基準を整備していきたいと考えているところであります。

私からは以上であります。その他につきましては、それぞれ担当の部長の方からお答えをさせていただきます。

○保健福祉部長(菅野泰一)
私からは、障害者自立支援法の今後のスケジュールと利用者への説明ということにつきまして答弁申し上げます。

来年4月には自立支援医療制度が開始されまして、障害福祉サービスにつきましても新たな負担が導入されます。なお、現在受けているサービスにつきましては、10月まではみなし決定されますので、サービスの中身は変わりません。10月には障害者自立支援法の事業にすべて移行しますので、新たに障害程度区分の認定を受けるなど、改めてサービス支給決定を受ける手続が必要となります。

なお、施設系サービスにつきましては、今後5年間のうち、新しい事業体系に移行するということになっております。こうしたことに対しまして、利用者にどのように説明するかということでございますけれども、区報、ホームページ、パンフレット等、さまざまな方法によるほか、説明会とかあるいは個別に対応して説明するなど、いろいろな方法を用いまして十分説明してまいりたいと考えております。

○子ども家庭部長(田辺裕子)
新しい中野をつくる10か年計画改定素案につきまして、幼保一元施設のお尋ねがございました。

幼保一元施設は、単に幼稚園と保育園の機能を一緒にしたという施設ではございませんで、保護者の就労の有無にかかわらず、発達段階に応じた教育、保育を一体的に実施することを基本といたしまして、加えまして、子育て家庭への相談支援や乳幼児親子の交流の場など、新しい機能を盛り込んだ総合施設であります。こうした施設が区民の多様なニーズに的確にこたえられるものというふうに考えてございます。

次に、児童館の機能の地域展開につきまして御質問がございました。

これからの児童館は、来館児だけではなく、地域全体を視野に入れ、子ども、家庭、地域活動の支援の機能を果たすとともに、学校を含めた子育てをめぐる地域のコミュニティの連携の中心になっていくことを目指しております。育成者の人材育成なども行ってまいります。

また、児童館は(仮称)地域子ども家庭支援センターの傘下に組織いたしまして、一体的に機能していくことを考えております。その児童館事業の一つとして、子どもの放課後の時間を有効に活用するため、子どもたちの遊び場、仲間づくりの機会の提供などの機能を順次、小学校の施設を活用して展開いたします。このため、来年度から全児童館が小学校の校庭等を活用して、地域との連携のもとに遊び場事業を実施する考えでございます。事業実施に当たりましては、校庭開放事業と区別する意味からも、わかりやすく親しみのある事業名を用いて、子どもたちや地域に周知をしてまいりたいと思っております。

○保健所長(清水裕幸)
健康危機管理についての3点にわたる御質問にお答え申し上げます。

まず、区内学習塾の結核集団感染を踏まえての結核対策をどうするかというお尋ねでございます。今年度中に区内の学習塾を対象に、健診未受診者の講師の無料結核健診を実施します。また、子どもの結核について、普及啓発事業として結核講演会を開催する予定でございます。さらに、結核罹患率が高いホームレス、あるいは住み込みの建設労働者並びに日本語学校の就学生の結核健診も継続実施するところとしてございます。

次に、新型インフルエンザ対策でございます。当区では、現在のインフルエンザの状況を、被害の社会的影響は比較的大きく、庁内関係部署との連携による対応が必要な場合、すなわち健康危機管理レベルでいえばレベル2というふうに位置付けております。今後、新型インフルエンザに関する情報の収集分析、提供と普及啓発、あるいは患者発生の早期発見体制の整備、関係機関、団体等の連携の強化、それからインフルエンザ治療薬タミフルや適正な医療の確保といったことに努力してまいりたいと思ってございます。

それから、健康危機管理センターとしての保健所の役割と課題の認識というお尋ねでございますが、保健所は地域保健法、感染症法、食品衛生法等によって健康危機管理の第一線機関として位置付けられてございます。今後も大規模な感染症や食中毒事件を想定したいわゆる図上訓練を実施し、健康危機管理マニュアルの見直しを行うなど、健康危機への具体的な対応に万全を期してまいりたいと考えてございます。

2004年第3回定例会 1013


認定第1号、2003年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について、
賛成の立場から討論させていただきます。

分権社会を目指して自治体の自治と自立を確立し、厳しい自治体の行財政運営を持続可能なものに転換するために、民間の手法を取り入れて自治体改革を行うニューパブリックマネジメント「新しい公共経営」の手法で改革に取り組む自治体がふえてきています。四、五年前までの私は、自治体は営利企業ではない、「自治体経営」という言葉に違和感を持っておりました。しかし、借金ばかりふえ、基金も底をつき、どん底の財政状態に陥った中野区を見て、区民の皆さんから預かった税金の使い方がきちんとできていない、税金を大切に効率的に使い、区民サービスという利益を生み出す経営の視点で自治体改革を行う必要性を、三重県などの先進的な改革を学ぶ中で実感いたしました。いわゆる泡のような実態のない財源で進めてきた国や自治体の行政運営が、解消できないほどの国民負担を将来にわたってつくり出してしまい、もうこのままではこれから必要な社会保障さえも進められない状況になっています。中野区においても、将来の子どもたち世代の社会保障を安定的なものにするために、持続可能な財政運営を目指すための自治体経営の確立は欠かせません。

2003年度は、中野区にとって破綻しかけている区政を、「住民の福祉の向上」を達成できる区政に転換させるための新しい土台づくりに本格的に入った年だと思います。総括質疑でも述べましたように、新しい公共経営の五つの改革の視点、数値目標の設定と行政評価、住民を公共サービスの顧客と見る顧客志向、組織のフラット化、民営化や民間委託の手法で民間の力を生かすこと、NPOとの協働に同時進行で取り組んだ年でした。

この2003年度決算から外部評価委員会の評価結果を決算資料とし、行政評価の計画-実施-評価・改善というサイクルがつながりました。施策のいい部分だけの評価ではなくて、よかったか、悪かったか、全部含めて外部からの目でチェックし、次の改善につなげるための外部評価制度です。外部評価委員会の評価や指摘が決算特別委員会の質疑でも活用され、区政の目標による体系化、つまり仕事のくくり方や指標の設定など不十分な点も浮かび上がりました。来年度からの計画策定や予算編成に生かせるよう、さらなる改善を要望いたします。

顧客満足度を高めることに向けた職員の意識改革を進めるための、職員のプロジェクトチーム「おもてなし委員会」の発足、事業部制の導入と組織のフラット化を目指す組織改革の準備が行われ、職員自らが公務員の働き方の改革に果敢に取り組まれた年だと思います。江古田の森保健福祉施設整備でPFI事業者の選定、保育園の指定管理者制度の導入など、事業者選定の基準や過程を公表することなど透明度を高め、福祉施設の運営においても民間の力を生かす手法を具体的に取り入れたことでは、自治体の中でも先駆的な取り組みを進めています。

他の自治体に比べややおくれをとっているのは、NPOなどの区民団体との協働を築く施策づくりです。昨年度はNPOフォーラムや区民団体へのヒアリング、区民と職員が参加する研修会の実施などに取り組み、「市民の行う公共・公益活動支援方針案」の策定にようやくこぎつけました。現在は指針が策定され、条例づくりに向けて検討が進められている状況です。これから大いに期待される分野です。さまざまな改革による完成したモデルとなる自治体がまだない中で、試行錯誤をしながら中野モデルをつくっていかなければならないと思います。区政を転換させる土台づくりはまだ始まったばかりです。

一度に同時進行という区の改革の動きに、職員の方々の戸惑いや苦労、区民の方々の不安や反発など、さまざまな動きがあった年でもありました。戸惑いを感じながらも、区民にとって価値あるサービスを目指す職員の方々の努力がなければ、決して前に進めなかっただろうと思います。保育園の指定管理者制度導入での、担当部の区民の方々への説明責任を果たすための努力、また、住民基本台帳ネットワークの切断から再接続に至る過程において、国に対し説明責任を求め、交渉し続けてきた担当セクションの努力を評価いたします。私自身もこの間、説明責任の重要さと難しさを痛感いたしました。職の廃止で雇いどめという厳しい立場に立たされた図書館の非常勤職員の方々は、その経験と専門性を生かすためにNPOを立ち上げ、みずから働き方を転換するために大変な努力を重ねてきました。図書館サービスの向上に果たした役割は大きいものがあります。限られた財源の中で区民サービスの向上に向けての土台づくりに入れたのも、さまざまな立場の職員の方々が痛みを感じながらも前を向いて努力されてきた成果だろうと思います。

また、一昨年から実施されている区民と区長の対話集会は、その時々のテーマでの意見交換会も含め、月2回以上実施され、昨年度は基本構想審議会や基本構想を考える区民ワークショップなどでたくさんの区民が新しい区政をつくるために議論を重ねてきました。外部評価委員会への公募区民の参加、広報外部評価委員会への区民の参加、パブリックコメント制度の実施など、区民が政策づくりに直接関与できる多様な場もふやされてきました。まだまだ不十分との声もあります。手ごたえのある区民参加に向けてさらに多様な参加の場づくり、声を受けとめる職員側の姿勢づくりに取り組むべきだと思います。さまざまな場での議論を重ねている区民の力、区民サービスをみずから運営して進めている区民の努力で、区政は新しい自治体に向けて大きくかじを切ろうとしています。その区民の力をしっかり受けとめることができる力が、今、行政側にも求められています。

介護保険制度導入に続き、社会福祉の基礎構造改革が進められ、昨年度は障害者の福祉サービスに支援費制度が導入された年でした。中野区では、ホームヘルプサービスの利用時間数は、導入前の2002年度が10万時間だったのに対して、導入後の2003年度は約15万時間と1.5倍にふえました。金額は、2002年度が約1億8,000万円、2003年度が約4億3,000万円と2.5倍近くにふえました。障害者の地域生活支援のためのサービス利用がふえることはうれしいことです。国が財源問題で支給額に上限を設けようとする動きの中で、中野区は補正予算を組み、上限は設けない、必要に応じて支給していくという姿勢で、最重度の障害者の方々も地域で生活できるよう支援に努力してきました。国の基準に満たない事業者も支援費制度でヘルパー派遣ができるように基準該当事業者として認め、中野区の支援費制度は他区に比べて使いやすい制度になっていると評価を受けております。福祉サービスを切り捨てているという主張をされているところもありますが、私は、国が補助金を制限してくる中で、どんなに重い障害を持っていても地域で暮らしていけるように福祉サービスをしっかり支えていこうとする努力を評価いたします。今後もしっかり支えていくとの答弁も、決算の総括質疑の中でいただきました。障害者の地域生活支援をしっかり行うことを要望させていただきます。

これからますます支援費制度の利用もふえ、障害を持つ方々の地域生活支援は重要になってきます。地方分権が進み、補助金が縮小され、一般財源化する地方への財源移譲が進みます。その中で、どう社会保障のあしたの姿を描くのかが、私たちに課せられた大きな課題です。公務員に任せる範囲をどんどんふやす形で拡大してきた公共サービスを、これからは民間事業者やNPOなどに担い手の転換を行い、また、地域の生活支援事業の立ち上げを推進し、高齢者も障害者も女性もだれもが働けるワークシェアによる雇用の拡大が、自立支援と安定した社会保障にもつながると考えます。

「分権社会は人々が差異を認め、多様な価値観を尊重し合いながら、みずからの手で豊かな地域社会を創造する住民自治の時代です」との呼びかけで行われた、政策NPO主催の議員の勉強会で、前三重県知事の北川氏は、「北京の蝶々を日本国じゅうに舞わせたい」という話をされました。北京の蝶々の羽ばたきがニューヨークでハリケーンを起こすという例え話があるが、小さな自治体改革の羽ばたきが日本を変える大きな風を起こすということだそうです。「北京の蝶々」は「マニフェスト」のように流行語にはなりませんでしたが、その中身は確実に実体化し、自治体改革の羽ばたきがあちこちで起こり始めています。中野区の始まったばかりの自治体改革が、その一つとして大きく羽ばたいていくことを期待し、2003年度決算の賛成討論といたします。

2004年第2回定例会 63


1 基本構想の基礎となる考え方について

2 入札制度の改革について
3 新たな区民参加のあり方について
4 その他

第2回定例会に当たり一般質問いたします。

まず、基本構想の基礎となる考え方についてお伺いいたします。

1年間区民ワークショップや審議会で、これからの中野の姿について熱心に議論がされてきました。その答申をもとに基本構想の基礎となる考え方や構成案が出されました。構成案で人々の自由と尊厳を守り大切にすることが、基本理念の一番初めに挙げられています。「尊厳」という言葉は、現在の基本構想には書かれていない言葉です。先日、障害者団体の方々の集まりで、区長は中野の福祉について講演いたしました。そこで一番共感を得たのが、自由と尊厳を守るという話でした。障害を持つ方々は、切実に自由と尊厳、多様な社会参加を望んでいます。すべての人にとって人々の自由と尊厳を守り大切にすることは、これからの地域社会をつくっていく上で重要な目標だと思います。しかし、せっかく理念では掲げられておりますが、構成案の中身ではその目標が強く打ち出されているとは思えません。自由と尊厳を守る姿勢が基本構想の中に強く感じられるように構成するべきです。その理念の意義と構想の中での位置付けについて、区長にお考えをお伺いいたします。

新しい基本構想が今までの基本構想と大きく違う点は、市民への分権を実現する道筋を描くことだと考えます。自治体は地方分権の道を歩み始めています。福祉施策も措置から選択へと大きく変わりました。それを動かしてきたのは、自分のことは自分で決めたいと行動してきた障害者の方々の実践です。施設から出て地域で暮らす、30年間にもわたる名古屋の「わっぱの会」の活動をはっとり議員と見学して、改めて強く感じました。生活費を確保するための仕事場づくり、グループホームづくり、自立生活センターづくりなど、当事者自身が自己決定・自己実現を求めての闘いでした。行政が用意した枠だけに人々の生活をはめるのではなく、人々の多様な生き方に合わせてそれを支援するための制度や仕組みを整えていくことが、これからの行政に求められている大切な役割だと思います。行政サービスの受け手としての市民が位置付けられていた現在の基本構想から、公共サービスを生み出し実践する市民の力を大きく広げていくことが、新たな基本構想に託されている大きな役割だと考えます。構成案の4番目、「区民が発想し区民が選択する新しい自治」に出てきている考え方です。それをもっと前面に打ち出すべきです。区長の考えをお伺いいたします。

基本構想の議論の中で、基本となる言葉についてはきちんと共通認識を持っておくべきです。新しく構想や計画をつくっている自治体では、キーワードがわかりやすく説明されています。「自己決定・自己責任」という言葉もその一つです。だれもが自由で尊厳を守られるということは、自分のことをだれかに決められたりしないで、自分で決められ、責任も自分でとれるようになるということです。しかし、自己決定・自己責任に対して、自分で勝手にしろと行政責任をほうり出しているという反応も返ってきています。もともとは社会的に弱い立場に置かれている人が、社会的な支援を受けながらできるだけ自分で決められるようにしていこうという障害者の自立生活運動から生まれた、私は大切な考え方だと思っておりました。区民憲章に入っておりますが、そのためには区民が共感できることが前提です。しかし、人によって受け取り方がさまざまです。共通認識が持てるよう表現方法を検討するべきだと思います。区長はいかがお考えでしょうか。

基本構想の柱となる考え方のもう一つに、「補完性の原理」という言葉が出てきます。個人ができないことは地域で補完し、地域ができないことは自治体が補完する。決定権をできるだけ小さな単位に移していくという、自治のあり方を示す大切な考え方です。わかりやすくこれも表現するべきだと思います。区長のお考えをお伺いいたします。

「区」と「公共」、議論の中で頻繁に出てくる言葉です。 「区」も「公共」も行政だけを示す言葉ではありません。その言葉の持つ意味や概念を明確にしないと、使い方がまちまちなので話や議論が混乱している場面が、対話集会でも議会でもたびたび見受けられます。JRや私鉄などを「公共交通機関」と言うように、企業を初めとする民間も「公共」の担い手です。新しい基本構想では、市民もNPOも民間企業も「公共」を担う主体となります。「区」、また「公共」の概念について共通認識を区民、職員が共有するべきだと思います。区長はいかがお考えでしょうか。

緑が少ない中野区だからこそ、区民の緑に寄せる思いも強いものがあります。緑の保全や再生に取り組まなければならないのですが、構成案ではそれが強く打ち出されておりません。江古田の森の保全、屋上緑化は既に計画されています。これからはさらに緑の再生計画に、区民団体との協働で積極的に取り組むべきです。中野駅南口では、区民の方々でつくっている「桃園に桃の花をいっぱい咲かせる会」の手によって、駅前ロータリーを初め、桃の木の植樹がたくさんされ始めております。北口は既存の桜並木をさらに拡大し、中野駅周辺を花の名所にする構想も立てられるのではないかと思います。警大跡地のオープンスペースには、芝生広場とともに人々が散策できる武蔵野の林の再現を目標にされてはどうでしょうか。先日見学した警大跡地と同規模の民間住宅団地のオープンスペースが、住民の植樹により20年後の現在、すばらしい武蔵野の林が再現されていました。区長は、住民との対話集会の中で、「防災公園、オープンスペースはつくる。民間開発が主であるが、必要な面積確保のために区が用地を取得することも考えている」と言っております。警察大学校跡地の公園について、及び緑の再生について、区長のお考えをお伺いいたします。

基本構想と基本計画について

検討素材をもとにあらゆる場で区民と議論を展開することが必要です。学校の再編計画や、地域センターを区民活動センターにして区民団体に委託するなど、大きな改革の提案がされているのに、区民と区長の対話集会に来た方々は思いのほか少なかったのはどうしてでしょうか。対話集会に参加された方は、「非常に大きな改革であることに驚いた。しかし、必要なことはよくわかった。区長も部長も出ている会なのに、地域住民に十分知らされていないようでは困る」とおっしゃっておりました。地域センター近くの掲示板に案内のポスターも張られていなかったそうです。地域センター、児童館、学校は、日ごろから区民の方々と接しています。積極的に呼びかけが行われてきたのでしょうか。少なくとも1年前から打ち出されている基本構想の改定について、施設配置の見直しについて、地域の方々に問題を投げかけ、話し合いを持ってきているのでしょうか。説明責任の場、議論の場は設定していても、区民の方々を巻き込むための参加や議論の呼びかけが全庁的に行われていないのではないでしょうか。このままでいいわけはありません。御見解をお伺いいたします。

次に、入札制度の改革についてお伺いいたします。

透明性の高い公正な競争の確保が契約分野の目標になっています。透明性は、入札・契約過程の公表で確保、公正性は不正行為の徹底排除で確保することが目標になっています。透明性をさらに高めるために、不正行為を徹底排除するために、今後どのような取り組みをされますか、お伺いいたします。

目黒区では幹部職員が逮捕、荒川区では助役が逮捕など、23区でも入札・契約にかかわる不正事件が後を絶ちません。一昨日の新聞には、議会の議決回避のために工事を分割発注した首長の決定は違法だと、最高裁が判断したとの記事が載りました。議会の議決が必要な契約ではありませんが、競争入札回避のための分割発注が行われているのではないでしょうか。中野区でもどうなのか、契約関係の書類を見せてもらいました。ところが、競争入札の書類は財務・契約担当のところでいつでも見られるようになっていましたが、金額の低い随意契約はそれぞれの部で決めているので把握していないということでした。改善されるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

過去5年間の財務監査結果報告を見ますと、昨年まで毎年中野区でも分割発注があることが指摘されております。一定額を超えるものは競争入札で行うとされているのに、分割して随意契約にしているものです。規則にのっとり適正に行うべきであると、毎年監査から指摘がされております。それなのに規則違反の行為が毎年繰り返されるのはどうしてでしょうか。先ほどの最高裁の判断にもあるように、自治体に損害を与える違法行為になるのではないでしょうか。分割発注についてどう考えているのか。また、どのように対応されているのか、お伺いいたします。

江古田の森保健福祉施設整備や高齢者会館運営委託などで、事業者選定に当たって、いわゆるプロポーザル方式という企画競争入札の方法がとられています。価格だけで競わせるのではなく、その事業に応じてさまざまな基準を設定し、総合的に基準に対する点数が高かったところに仕事を任せる方法がとられています。しかし、このプロポーザル方式の手続を定めたものはないそうです。随意契約に当たるということですが、基本となる手続を定める必要があるのではないでしょうか。

図書館、高齢者会館などの運営委託もプロポーザル方式の入札により行われております。これからさらに地域センターや児童館など、地域施設を区民団体やNPOなどに委託していくことになります。委託先を選定するときに、価格だけではなく、区民にとって質の高い公平なサービスが提供できるかどうかが重要な判断基準となります。公共サービスとしての質を担保すること、選定・契約に当たっての透明性と公平性を確保するために、どのような基準や手続が今後必要なのかとちょうど考えていましたときに、基本構想審議会の会長でもあります武藤博巳法政大学教授が書いた、岩波新書の「入札改革」という本を読みました。価格だけではなく、社会的な価値を尊重するような評価基準の導入が必要だと、「政策入札」という考え方が提案されていました。こうおっしゃっております。「行政は公平性を保ち、よりよい社会を実現するための施策を行っていくことが使命である。だから、公共事業や公共サービスの契約相手の事業者に、さまざまな社会的価値に配慮しているかどうか、選定基準に組み入れることが必要になる」と提案されています。環境への配慮はできているかどうか、障害者雇用への配慮、各事業者に義務付けられております法定雇用率が達成されているかどうかのチェック、男女共同参画への配慮、公正労働基準を適正に維持しているかどうかのチェック、また、区民の雇用割合が多いかどうかのチェックなど、公共的な政策目的に合致する事業者であるかどうかは、民間事業者にも社会的価値を実現してもらうための大切な誘導策だと思います。ぜひ検討するべきだと思います。お考えをお伺いいたします。

武藤教授は、社会的価値を実現するための自治体契約制度に関する基本条例づくりも提案しております。公共サービスを担う区民団体や民間事業者の役割として自治基本条例の中に盛り込むなど、政策入札を検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。

次の新たな区民参加のあり方については、時間の関係上カットさせていただきます。

その他のところで、通所施設での医療的ケアについてお伺いいたします。

先日の朝日新聞に載りました「医療的ケア通所施設で、杉並区が手引書」の記事に、先を越されたと思いました。中野区でも生活実習所で同じ問題を抱えている利用者がいます。経管栄養が必要なため、やっと週2回だけ看護師が対応することになりましたが、あとは午前中で帰る状態が続いているそうです。厚生労働省は、福祉職員の医療的ケアを基本的には認めておりません。しかし、杉並区は、必要な人がいるのだから何とかしようと、非常に前向きな姿勢で取り組みました。その結果、今年度から2カ所の重度身体障害者通所施設で実施することになったものです。中野区でもぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

2点目として、審議会等の男女の比率についてお伺いいたします。

5月に中野区が設置した中野駅周辺まちづくり区民検討会では、女性の委員が1人で、会議の構成員の性別に偏りが生じないように積極的に努めるものとするとした、中野区男女平等基本条例の趣旨に反する状態です。委託で行っていた中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の区民委員をそのまま検討会のメンバーにしたので、女性委員がふやせなかったといいますが、私は正しい判断だったとは思いません。そもそも委託したときから条例の趣旨が全庁的に認識されていなかったのではないかと思います。今後はこういうことがないように、委託であろうと区が関係するすべての会議体に対して、条例の趣旨の徹底を全庁的に図るべきだと思います。区長の御見解をお伺いいたします。

条例に沿って、附属機関における女性の参画率40%を目指している進捗状況がホームページに公開されています。改選期に達成することが目標になっていた審議会等は達成できたのでしょうか。今後の取り組みについてお伺いいたします。

以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の質問にお答えします。

基本構想の基礎となる考え方、区民憲章のところで、人々の自由と尊厳を守るという考え方についての御質問です。現在の基本構想でこの考えが踏まえられているかということは、私は当然踏まえられているというふうに思っているわけであります。しかし、ここで第1に掲げたかったというところは、やはり憲法でも保障されている基本的人権の、人間の尊厳、大もとは人間の自由と尊厳というところにあるのではないか。この考え方を明確にするべきだというふうに思ったからであります。新たな基本構想では、障害のある人、あるいは介護が必要な高齢者、すべての人々がそれぞれに自立をした尊厳のある暮らしができる地域社会を目指すということが重要だということで、将来像の随所でこうした理念を具体的に描こうというふうにしているところです。

また、障害者も高齢者もすべての区民が政策立案に参加をする、また、サービス提供の担い手ともなれる、障害のあるなしにかかわらず社会に参加でき、みずからの意思に基づき、みずからの決定に基づき社会に参加でき、責任が持てる、そうした社会を目指すということを明確にするべきだという御意見でありました。そうした考えも重視をしながら、基本構想の策定に当たっているということであります。

それから、さまざまな用語の定義等が不明確というのか、もっと明確にした上で議論を進めるべきでないかといったような御意見ですけれども、確かに今回大きな転換を考えるというようなときに、基本的な考え方、区とは何なのか、あるいは公共、行政、公共というものが覆っている領域、その中で区というものが果たす役割とは何なのか。あるいは、行政という言葉がどういうふうに位置付けられるのか。また、公共領域の中で民が担える部分というのはどういう部分なのかといったようなことをきちっと整理していくという意味でも、用語の整理というのは非常に重要だというふうに思っています。

自己決定、自己責任、補完性の原理についても、解説的なことも含めて御意見があったわけですけれども、いずれも重要な概念だというふうに思っておりますので、そうしたことがきちんと表現できるように工夫をしていきたいというふうに思っています。

それから、意見交換会のPRが足りない、あるいは、区民と十分に意見を交換する機会として組織を挙げて取り組むべきだということですけれども、当然、現在の段階というのは検討のいわば第1段階における意見交換というふうに考えておりますので、これからもさまざまな団体でありますとか、地域ごとの説明、そうした機会を設けるというようなことも考えておりますし、職員一人ひとりが基本構想の策定に当たっての考え方を十分理解して、説明をしたり話し合いができるようにしていきたいというふうに思っています。

それから、基本構想の中での緑の位置付けといったようなことです。中野駅周辺まちづくり計画の中では、緑豊かなまちづくりを基本的な考えとして示すということにしているところであります。警察大学校等の跡地についても、既存の公園に加えて開発者が提供する公開空地、公園などによって、3から4ヘクタールのオープンスペースを確保していきたいということです。御提案のような内容についても参考とさせていただきたいというふうに考えています。緑あふれる環境と都市の暮らしが調和した、そうしたまちづくりをしていきたいということであります。

入札制度の改革について。随意契約についても契約の透明性を高めるために、契約後の情報公開について検討をしてまいりたいというふうに思っています。

それから、談合などの不正行為を排除するための方策としては、電子入札システムを導入するといったような取り組みを進めているところであります。また、あわせて最低制限価格の事前公表などについても検討を行っているところです。

御指摘のありました分割発注でありますけれども、分割発注というのは、御指摘があったように違法ともなりかねない、非常にやるべきでない性質のことでありますので、このことについて庁内徹底をしていきたいというふうに思っています。

それから、競争入札ではなく企画提案型の契約についてであります。今後は民間事業者の発想、解決方法についての提案、また、高度な知識と豊かな経験、そうした力を生かしたい場合でありますとか、先例が少ない、あるいは実験的、あるいは解析または特殊な観測・診断を要する業務、さまざまな分野において企画提案方式、プロポーザル方式などと呼んだりもしますが、企画提案方式による契約案件がふえるものと予測をしているところです。現在、対象業務あるいは選定基準、募集の方法、それから選定委員会の委員の構成といった基準づくりを行っているところであります。

それから、社会的価値基準による入札の考え方ということですけれども、現在、入札参加登録時には企業の規模、経営状況、経営実績を要素として登録条件を満たしているか否かということを審査しております。今後は、例えば障害者や高齢者の雇用率など、そうしたことを審査項目に加えるといったようなことで、指名の判断基準としてそうした要素も考慮するということを検討しているところであります。

それから、女性参画のことです。昨年度行われました中野駅周辺まちづくり調査検討委員会は、東京都新都市建設公社が区の委託に基づいて設置をしたものであります。学識経験者、それから、関係団体から推薦を受けた区民、公募の区民などを委員として設置をしておりました。公募以外に関係団体からの推薦ということが重要だったということがあって、結果として委員の性別に偏りが生じてしまったということです。意見の募集やまちづくりフォーラムの開催などを通じて、多様な区民の意見を集め、素案の取りまとめを行ったということであります。このたび、今年度に入って素案をもとに区として計画を策定するために、中野駅周辺まちづくり区民検討会を立ち上げたものです。ここでは、さきの検討会での経過を踏まえ、検討委員会の委員に引き続き参加をお願いしました。結果として、選考する男女の偏り、これを引き継ぐ形になってしまったわけでありますが、検討委員会での議論、この議論を引き継ぐということ、また、さらに深めるということは、この中野駅周辺まちづくりの検討の中ではプロセスとして欠かせないというふうに判断をし、このような形になったということであります。

まちづくり計画の検討に当たっては、区民対話集会を開催するなど幅広い区民参加を図り、そうした論議の中で男女の偏りによるゆがみがない結論を得るよう努めていくというふうに考えております。条例に照らして望ましい状態にあるというふうに思っているわけでは決してありません。今後は、各種団体へ委員の推薦枠を依頼するといった場合、可能な限り性別に偏りが生じないように依頼の仕方を工夫するでありますとか、会議等への女性の参画に努めていきたいというふうに考えています。

目標達成状況ですが、附属機関の委員については、男女いずれか一方の委員の数が委員総数の40%未満にならないこと、これを現実的な目標としているところです。附属機関についてそれぞれ次期改選期を目標達成時期として取り組んでいるところです。改選期を迎えた三つの附属機関については、すべて目標を達成しています。すべての附属機関について委員の改選が終わる17年度半ばには、目標全体を達成することにしていきたいというふうに考えております。

以上であります。

○保健福祉部長(菅野泰一)
障害者施設での医療ケアにつきましてお答えいたします。

在、障害者福祉会館では在籍している利用者が重度化し、医療ケアが必要となった場合には、区が定めた救急体制としての医療的ケア実施基準に基づきまして、看護婦や保健士が可能な範囲で実施しております。より充実していくためにはどういった方策が考えられるかにつきまして、今後検討を進めていきたいと思っております。

2004年第1回定例会 325


第11号議案、中野区公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例原案とその修正案について、
賛成討論いたします。

指定管理者制度の導入は、区民のニーズに合わせた多様なサービスを提供するために、区民の税金を適切により効果的、効率的に使って区民福祉の向上を図ることが目的です。指定管理者には、従来の区の外郭団体や社会福祉法人のほか、株式会社やNPOなども対象に含まれ、自治体の責任放棄ではなく、行政責任を担保しながら幅広く民間の力を活用できる仕組みです。

中野区では、保育サービスの拡充のために、昨年第4回定例会で保育園条例の改正を行い、保育園運営に指定管理者制度の導入を行ったところです。さらに、3年以内に指定管理者に移行するかどうか検討しなければならない施設が区内に17施設あり、また来年度、区の施設の機能や役割、運営方法の見直しの中で、直営の施設を新に指定管理者で運営する方法も検討される予定です。

今回提案されている公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例案は、保育園以外の中野区の施設に、今後指定管理者制度を導入するために必要な手続を定めた通則条例ということです。この条例が可決すれば再来年度民間社会福祉法人へ委託換えを予定している知的障害者更生施設かみさぎこぶし園の円滑な民間法人への移行を図るために、この条例に基づいて来年度早々事業者選定に入る予定だそうです。

事業者選定には、透明性、公開性が確保されることはもちろんのこと、保育園と同じ福祉施設であるだけに、選定に当たっての基準は、利用者、保護者が安心できるものでなければなりません。保育園のときと違って、個別条例ではなく、この通則条例で事業者募集に入るわけですから、この通則条例で利用者や保護者が安心できる選定の原則をきちんと示したものにすることが必要です。これは、かみさぎこぶし園だけではなく、今後指定管理者制度を導入するすべての施設がこの通則条例のもとで事業者選定に入ることになります。個別条例の改正は、事業者選定が行われた後になります。したがって、この通則条例は、ただ単に手続を定めるだけではなく、今後の民間委託に当たっての区の基本的な姿勢を示すものにもならなければなりません。

区立保育園に指定管理者制度を導入したときには、指定管理者になる民間事業者のサービスの質をどう担保するのかが大きな議論になりました。だからこそ区民が安心し、納得できる原則的な選定基準をこの通則条例に盛り込む必要があります。指定管理者制度導入に当たって、区民が安心できる条例になっているかどうか、区民視点で考えるべきだと思います。公共サービスを民間事業者にゆだねるのですから、事業者選定や指定の手続に当たっては、透明性を確保することは絶対条件です。中野区は公募とすることを条例上明記し、規則で指定手続の経過と結果を公表することを明記しました。また、事業者の選定の基準として、公正性なども条例に明記しました。総務委員会では、区民の方々に安心していただける条件として、さらに個人情報保護を条例に入れるべきであるという意見が出されました。中野区の個人情報保護の姿勢を明確にし、条例をよりよいものにするために、公明党の方々から、条例の第4条の4として、「申請した団体が個人情報を適切かつ安全に管理することができると認められるものであること」を追加する修正案が提案され、総務委員会での議論を経て、委員会で一致して出されたこの修正案の意義は大きいと思います。

官民問わず個人情報の流出事件が後を絶ちません。だからこそ個人情報の保護に万全を期す姿勢が議会側から求められたことを区は重く受けとめるべきです。通則条例に盛り込まれなかった運営の基準などは、個別条例の中で考えていくということです。事業者が情報公開に努めることや、職員の配置や雇用形態の基準なども、個別の条例や協定の中で検討していただきたいと考えます。

区長は、この議会冒頭の所信表明の中で、公共サービスを民間でできることは民間、市場の活力や市民の力にゆだねていくことが必要である、委託や民営化、指定管理者への移行は、豊かなサービスを実現するための方法として積極的に進めたいと方針を述べ、欠かせないのは、行政がサービスの質を監視したり、利用者からの苦情相談対応を確立し、第三者評価の仕組みをつくるなど、利用者の権利とサービスの向上を担保する、行政にしかできない働きを的確に行うことだと行政の役割を述べております。

保育園への指定管理者制度導入のときの議論の中でも、私は、行政の役割の重要性を訴えてまいりました。情報の公開、第三者評価、苦情処理のあり方、そして個人情報保護、この4点の役割が重要な柱だろうと思います。保育園の苦情対応は、苦情担当の設置のほか、福祉オンブズマンという第三者機関が設置されています。しかし、今後、ゼロホールや勤労福祉会館が指定管理者で運営されるときには、福祉オンブズマンは適用できません。適用できる苦情解決の仕組みをつくる必要があります。また、サービスの質を監視する第三者評価の仕組みもまだ確立されていません。苦情解決や第三者評価は、指定管理者ばかりでなく、民営化や図書館でこれから行われるようになる民間委託など、公共サービスを行う民間事業者すべてにかかわるものでなくてはなりません。サービスの向上と利用者の権利を担保するために、第三者評価の仕組みや苦情解決の仕組みを早急に検討され、区民に開かれた指定管理者制度とすることを要望いたします。

公の施設の多様な民間による管理運営を可能にする指定管理者制度は、市民と行政の新しい公共のあり方を問題提起しています。手続条例の制定だけに終わらせず、新しい公共のあり方をつくる議論に展開していくことを期待して討論といたします。

2004年第1回定例会 223


第26号、27号議案、指定管理者の指定について、
賛成の立場から討論をさせていただきます

保育園の指定管理者制度の導入については、昨秋以来、区民委員会でも幾度となく議論をしてまいりました。初めは、なぜ、どうしてと抵抗があった指定管理者制度による保育園運営の民間委託ですが、区長も出席した、あるいは地域センター部長も出席した、保育課主催による幾度にも及ぶ説明会を経て、保育サービスの水準を下げるものではなく、さらに充実させていく方法なのだと理解されはじめていると私は思います。保育園がなくなるというから頼まれて署名に協力したけれども、そうではないんですかとおっしゃる方も近ごろは多くなってきました。私も、地域の方や保護者の方から質問を受けるたびに私の考え方や思いを伝えてきました。また、保育園の民間委託について考える会も開いてまいりました。近ごろは、もう民間委託は仕方がないからしなくてはいけないという考えの方から、子どもたちの保育サービスを拡充していくためには積極的に方法を変えていかなければならないと思いますとみずから積極的に意見を言ってくださる方たちもふえてきたというのが私の実感です。

民間が運営している保育園も幾つか見学してまいりました。直営で運営されていた野方北保育園の保育の状態と現在、民営化された野方さくら保育園の保育の状態と両方を見せていただきました。集団で遊ぶ保育のやり方から子どもたちの個性を大切にした保育のやり方に変わりつつあると思いました。本を読むコーナー、積み木をするコーナーなど、家庭に近い落ち着いた環境をつくろうとする姿勢が民間保育園のやり方には見られました。中野区は、まだ延長保育をすべての園で実施していなかったのですね、給食の食器はまだ陶器も使っていなかったのですか、など言われたときには、中野区は本当に鎖国状態だったなとつくづく思いました。区立直営が一番いい保育をしていたんだと思い込んでいたことが、民間導入を実際に図ることにより、民間による保育から私たちは多くを学ばなければならないと今思います。

地域センター部長を委員長とした7人の選定委員が保育園の調査に当たった現場職員もオブザーバーとして意見を聞きながら、条例、募集要項、選定基準、保護者の意見も取り入れてつくった基準の条件を満たしているかどうか、細かく審査されてきました。それに基づき区長が、宮園保育園は社会福祉法人高峰福祉会を、宮の台保育園はコンビチャチャ株式会社を指定管理者の候補者として選定しました。選定された事業者が指定管理者として適切かどうか、私たち議員が判断するものです。議会も指定管理者に対して責任を持つことになります。

応募事業者5社の中から、なぜこの事業者が選定されたのか、資料と答弁をもとにチェックさせていただきました。4月からの実施に当たって引き継ぎに無理がない事業計画を持っていること、パート職員の賃金も現行の職員の賃金を下回ることなく、職員の雇用条件も比較的によいこと、職員配置数は延長保育時も含めて現行保育園事業の配置がされる計画であることもわかりました。また、最低10年間にわたり安定的な事業運営が可能かどうかを判断するための財務状況の診断結果については、選定された2事業者は、自己資本比率も高く、借入金もなく、支払い能力も高いとのことで、他社と比べても財政基盤は安定しているということです。保育の質を担保する大事な要素の一つが研修計画です。両事業者とも、研修回数や内容においては、現在、区で行われている研修を上回っているとの答弁でした。障害児への対応や給食におけるアレルギー対応、地域への子育て支援の提案もされております。視察既存園の評価結果は区営保育園の水準と同等、またある項目についてはそれ以上の水準であるという評価結果でした。苦情への対応については、各園で苦情受付担当者を置くこと、中野区の福祉オンブズマン制度の対象になることのほか、さらに保育課に苦情処理担当を置くことが確認されました。保育の質を担保する主な項目について比較検討の上、この2事業者への指定管理者としての指定は妥当だと判断します。今後、定期的に保護者アンケートをとって保育サービス向上のため自己評価をしていくこと、さらに民間委託園だけではなく、中野区内の認可保育園をすべて評価する仕組みを検討することも答弁の中で確認させていただきました。

事業者から提出された申請書類については、個人情報を除き情報公開できるということです。ですから選んだ事業者がどういう事業者か、もっとわかるように資料を提供すべきだと思います。資料が十分ではない面があるので、委員会では答弁で確認させていただきましたが、保育の質を担保する事柄で問題になっているポイントについては、聞かれてから答えるのではなくて、聞かれる前に率先してきちんと資料をつくって説明すべきであると思います。職員の雇用条件、職員の配置数、職員の研修体制、事業評価の方法、苦情処理の方法、事故防止と安全対策、安全な給食への取り組みなど、今後、保護者の方々への説明に当たっては、よりわかりやすい資料をきちんとつくって説明すべきです。今後、行政、保護者、事業者による三者協議の場をつくるということです。安心できる移行と運営のためにも、情報の共有と話し合いを尽くすべきだと考えます。

保育は一人ひとりの子どものニーズから出発します。最善の保育のありようは子ども一人ひとりにとって違います。一人の子どもと向き合う保育士から、その子どもにとってのオンリーワンの保育園がつくられていくのだと考えます。多様で豊かな保育サービスが展開できる基盤整備に、私たちはもっともっと取り組まなければならないと考えます。

今回の議案は保育サービスを豊かにする新たな一歩だと考えまして、賛成の立場での討論を終わらせていただきます。

2003年
2003年第4回定例会 1127


1 「官から民へ」の施策の展開について

2 基本構想策定について
3 区民参加についての手続き条例について
4 外郭団体の見直しについて
5 保育サービスの拡充について
6 女性のためのシェルターの支援について
7 緑の保全について
8 その他

第4回定例会に当たり、一般質問させていただきます。

まず最初に、「官から民へ」の施策の展開についてお伺いいたします

「官から民へ」という言葉が今あちこちで言われております。しかし、総論賛成、各論反対で、具体的な事業を官から民へ移行させようとするとき、それは官、すなわち公務員でやるべき仕事ではないかという意見が出てきます。何を官でやるべきで、何を民でやるべきなのか、領域の仕分けの合意ができていないのではないかと思います。区民集会などでも官の批判がされます。お役所仕事で効率が悪い、人件費をかけ過ぎている、民間の方がサービスがよいとか、しかし、民間に移行しようとすると、行政責任を放棄するのか、福祉や教育を切り捨てるのか、民間ではサービス低下になるなどの反対意見が渦巻きます。

官も民も悪いとなると、一体教育や福祉などの公共サービスはどこが担うのがいいのでしょうか。官への非難の中心は、税金を投入した分だけの効率のよいサービスが行われていない、民への移行の非難の中心は公的責任がとれないのではないかということではないかと思います。それぞれ非難をし合っているだけでは前へ進めません。

公共サービスは官だけが担うものではないことは、もう明白です。学校も福祉施設も保育園も、もともと民の力でつくられ、今でも教育や福祉を支える原動力は民の力です。官と民が力を合わせて公共サービスを支えるためには、それぞれが担う公共サービスの領域をどう設定するのか、それぞれのよさを生かし合う役割分担をどうするのか、また、住民がその公共サービスに意見が言えたりチェックできたりする参加の仕組みはあるのか、運営などの情報開示はできているのかなどの議論と合意づくりが必要だと思います。

何冊か読んだ本の中で目にとまったのが、「小さな政府、大きな市民自治」という言葉でした。中野区としては、これを目指すべきだと考えます。民、すなわち企業も民間非営利法人も市民もそこに含まれる概念です。民が公共サービスで力が発揮できる仕組みや制度を公平に平等につくっていくことがこれからの官、すなわち公務員の重要な役目だと思います。

中野区は経営改革指針で「公共的な事業は行政が独占的に担うのではなく、民間の活動を活発化することにより、効果的かつ柔軟な区民サービスを提供していくことができる。民間の活力を生かした施策展開を進め、民間事業者やNPO法人等に区の業務を委託、移管していく」と方針を出しています。

中野区が目指すべき姿への共通の認識が必要です。今、官から民へという事業展開の中で、さまざま区民の方からの御意見が沸騰しているところです。区長は、選挙に当たり、「官から民への大転換」をキャッチフレーズで掲げてきました。何のために官から民へを目指すのか、わかりやすい区長のお考えをお伺いいたします。

そして、この経営改革指針の答申に対する合意づくり、具体的な施策や事業での展開方法などについて、区民とともに議論できる場が基本構想審議会とワークショップです。こういう中野区政を目指すんだということについて合意はできているのでしょうか。官と民の領域、役割分担について、また、展開していくための情報開示、チェックの仕組みについて、具体的にどのような議論がされているのか、お伺いいたします。

既に市民やNPOで行っているサービスを公共サービスとして支援し、市民の力を生かす仕組みをつくってはいかがでしょうか。以前はっとり議員も質問したことがありますが、我孫子市をはじめいくつかの自治体で行われているように、従来の補助金をゼロベースにし、改めて審査の基準や選定の理由を透明にし、自治体の職員がメンバーに入らない第三者による審査会を設け、公募による補助金制度をつくり、広く市民の力を生かしてはいかがかと思います。御意見をお伺いいたします。

保健福祉にかかわる分野で特にNPOを含む非営利の民間法人が多様な事業を展開しています。ホームページでクリックしてみましたけれども、現在登録されているNPO法人で医療の分野、福祉の分野で活動する法人、本当にたくさんございます。その力を積極的に取り入れ、保健福祉にかかわるサービスを多様で豊かに膨らますことができると思います。

例えば、小規模作業所などが障害者の地域自立生活を支えています。そこに保健福祉の相談機能、在宅サービスのコーディネート機能を委託し、利用者に近い場所で広く相談や在宅支援が受けられるようにしてはどうでしょうか。精神障害者の地域生活支援に取り組んでいる小規模作業所に自立支援の事業を担ってもらう、また、難病患者の支援をしているNPOに在宅生活支援や相談事業を担ってもらう施策の展開ができるのではないかと思います。民間法人の専門性を生かした保健福祉サービスの拠点づくりを考える必要があると思いますが、いかがでしょうか。

指定管理者制度の導入について議論されているところです。昨日も答弁にありましたように、保育園だけに当てはまる制度ではありません。すべての公共施設の管理運営が対象となります。既に委託している施設は条例改正が必要になると思いますし、区内の公共施設の管理運営をどこが担えば効率的で適切な住民サービスが展開できるのか、総合的に検討する必要があると思います。

中野区は、今回保育園の管理運営だけの条例改正を提案していますが、自治体によっては総合的な指定管理者制度導入のための条例を制定するところもあります。中野区ではどのような方向で指定管理者制度の導入の検討をしていらっしゃるのか、お伺いいたします。

「官から民へ」の動きが強まるのは、公務員の働きかたの限界も原因だと思います。国においては、地方公務員法の改正が予定されていますが、そのスケジュールについてはいまだ定かではありません。公務員の働き方の改善も多様なサービスが展開できる改善も必要だと思います。経営改革指針で「職場ごとの業務実態に見合った勤務時間を設定するなど柔軟な勤務体制を確立する。また、フレックスタイム制や裁量労働制、短時間公務員制度などについて、公務員制度改革の方向を見ながら、導入に向けた調査研究を行う」としています。それぞれどのような働き方なのか、現在どのような検討状況なのか、お伺いいたします。

また、職員に関する情報を明らかにするため、(仮称)中野区職員白書を作成することが15年度の目標です。どうなっているのでしょうか。昨年の6月定例会で、人材育成計画の策定をとの質問に対して、「人材育成の方針につきましては、今年度内の策定をめどに検討していることにしております。職員参加で検討し、職員の提案や発想なども組み入れる形を考えております」と答弁されていますが、今年度というのは昨年度におっしゃっていたので、昨年度まだ示されておりません。人材育成計画は現在どうなっているのか、お伺いいたします。

今回、図書館、学校給食の栄養士、保育園の非常勤保育士の職の廃止が問題になっております。常勤職員が柔軟な働き方ができない部分を中野区は非常勤職員を配置することによって補ってきました。常勤職員に比べ、はるかに不安定な身分の中で、非常勤職員の方々はその専門性を生かして熱心に仕事をされています。その仕事ぶりを私は評価するべきだと思います。いかがでしょうか。事業の運営方法の変更により、職を廃止してしまうだけではなくて、経験を積んだ人材を生かすことにより、運営方法が違っても住民サービスが豊かになると思います。非常勤職員の方々の経験や知識を生かす移行の仕方を要望いたします。

次に、基本構想策定についてお伺いいたします。

10月29日に行われた「基本構想を描く区民ワークショップ」の全体会を傍聴いたしました。12月3日の中間報告に向けて、各分科会らの発表は、8か月間の議論の熱意と苦労が伝わってきました。区民ワークショップも幾つか傍聴させていただきましたが、区政の課題について熱心にやりとりがされておりました。メールマガジンからも区民ワークショップの様子や審議会の様子が伝えられております。台風の日もめげず、何回も集まり、議論されているということです。それぞれの立場で言いたいことを出し合ってきたけれども、どうこれから合意をつくっていくのか、これからが肝心との印象を持ちました。このことに区民ワークショップのメンバーの方たちも気づき、どうすればいいのか模索中です。

「持続可能な活力あるまちづくり」を担当している第1分野のワークショップでは、全体として共通の現状認識を持つには至っていないということです。例えば容積率のあるべき姿について、過大な床面積供給の抑止を図るか、定住人口をふやすために拡大していくかの意見が分かれているとか、この中で共有できる持続可能な仕組みを見出すために議論が重ねられています。「新しい自治のあり方」を考えている第4分野のワークショップでは、共通概念として、「小さな区役所」と「地域ガバメント」が提案されています。教育や福祉の分科会ワークショップで議論されていることと今後どうかみ合わせ、区政の方向性をつくっていくのかが大きな課題だろうと思います。

基本構想審議会も傍聴しました。傍聴した場面だけでは判断はできないと思いますが、率直なところ、これで今年度末審議会の答申が出せるのかなという不安を持ちました。それぞれの立場を、思いを言い合うだけで課題の抽出がされていない、課題に沿った資料やデータが十分提示されていない、議論の仕方が押さえられていない、また、学識経験者の有効な活用がされていないなど、課題について集中的に深い議論がされているように見受けられなかったからです。

例えば、ちょうど傍聴したときに学校の選択制導入の問題が議論されていました。審議会で個別課題に時間をかけていることをもどかしくも思いましたが、審議会ではPTA代表の方々から「団体としては現時点での選択制導入に反対である」との意見が出ていました。教育委員会は、選択制の導入に向けての案を提案しているところです。審議会の答申も出ていないのに先に区から提案されたのでは、基本構想の議論に参加している区民をないがしろにしているのではないかという声も出ています。といって、答申が出るまで区は何も考えないということでは区政も進みません。区の今現在の考え方をきちっと提案し、審議会の中での考え方ときちっと議論し合うことが必要だと思います。

先日、「協働のための人財養成講座」に参加いたしました。職員研修として、NPO団体の方の研修としても位置付けられているものです。区民、職員、NPO団体の人たち、職員も児童館の職員の方から部長まで出席して、対等に議論し合えたこと、議論はどういうルールで行えばよいかを知ることができたとても貴重な体験でした。ワークショップのメンバーも参加していて、ワークショップや審議会でなぜ深まった議論ができないのか、お互いに言いたいことを言うだけに終わってしまっているのか、合意がなかなかつくれないのか、議論の仕方、順序、ルールがなかったんだという疑問が解けたようでした。これからの市民社会を開く参加のデザイン、講師の方はそうおっしゃっていました。その参加のデザインの重要性を知ることができました。

走りながら考えているのが今の中野区の現状です。とにかく踏み出してみないと、議論も中野のあすも切り開けない状態です。だからこそ、こういった研修で得たものが審議会やワークショップの議論に生かされていくことが必要です。一定の方向だけで行き詰まらないように、さまざまな研修の場、議論の場がいい方向で響き合っていくことを期待いたします。

議論に必要な資料やデータの十分な提供はされているのでしょうか。まだまだ合意に達しない課題がたくさんあると思います。例えば、最初に質問しましたように、民への移行の仕方、行政が行う仕事の領域は何か、移行をどう図るべきなのか、課題を抽出し、優先順位を決めて議論すべきだと思います。課題についてはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

行政側がもっと考えていることを提案する、投げかける、そしてせっかくの区民参加の場ですから、行政の考え方をワークショップや審議会でたたいていただくことが必要ではないでしょうか。しっかり向き合い、議論を進める必要がありますが、いかがでしょうか。

21世紀の中野を考え実践する職員プロジェクトチームのまとめ、基本構想改定に向けた提案書が7月の末に出ております。職員の方たちのやる気と知恵の結晶だと私は読ませていただいて思いました。区民参加の仕組みにも、中野区希望選択制度を導入するとか、なかなか興味のある提案もされております。この中で提案されていることをどう現在の議論の中に生かされていくのか、お伺いいたします。

職員の方たちは提案のまとめに当たってこう述べております。「私たち職員も、従来型の行政の役割や行政運営のあり方をベースに物事を考えるのではなくて、新たな時代の要請に合った仕組みをつくり出すことが求められている。これまで培ってきた既成の理念、価値観、原理、原則、制度をゼロベースから問い直し、先見性を持って自己変革していかなければならない。まさに前例踏襲から前人未到へ、確かな一歩を踏み出さなければならない」という決意を述べていらっしゃいます。すばらしいこの提案書づくりの中で、私は職員の方たちがしっかり育成されている、頑張っているということを実感することができました。

これからの基本構想の議論のポイント、方向性について、どのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします

3番目に、区民参加についての手続き条例についてお伺いいたします。

先ほど述べました「協働のための人財養成講座」の中で、市民参加について講師の方が書いていらっしゃる資料ですけれども、「最近は市民参加ばやりで、どのように市民参加を進めるのかの方法を検討せずに、市民参加を実施すること自体を目的化し、市民参加の実践やワークショップをすることに力を入れる傾向があります。しかし、市民参加はともかくやればいいというものではなく、方法論がきちんと検討され、確立されていることが不可欠です」、私もしみじみそう思いました。それでこのたび区民参加の手続を定める条例づくり、約束ごとづくり、ルールづくりが必要だということで質問させていただきます。

経営改革指針の「手ごたえのある区民参加」の項で、「基本構想策定の過程において、幅広い区民論議を踏まえた上で、自治と区民参加の基本理念を明確にした自治基本条例を制定する」と目標が掲げられております。来年度、中野の自治や区民参加に関する基本理念の検討をし、自治基本条例を制定するとなっております。ここで基本理念の検討となっておりますが、理念ももちろん重要ですが、この間の行政の動き、市民の動きを見ていますと、理念だけではなくて、具体的な参加の手続を定めた条例が必要ではないかと思います。

「協働のための人財養成講座」では、理想的な市民参加だと思う政策決定手続を五、六人ずつが四つのグループに分かれて考え合いました。住民の意見を聞く、議会の意見を聞く、関係職員との調整をするなど10枚ぐらいのカードが用意されていて、それを自分が理想だと思う市民参加の順番に並べかえるというふうなことでした。みんな我こそは市民参加を一番大切に思っていると自負しておりますので、それぞれが一生懸命取り組んだわけです。私は、区民部長さんと一緒のグループに所属しておりました。でき上がってみると、それぞれの立っている立場とか、職業とか仕事とかによって、市民参加のあり方についての考え方がいろいろ違うんだ、同じように大事だと思っている方たちとも違うんだということが、実際にでき上がった四つのグループの流れが全部違っていたということでわかりました。

言うは易く、つくり上げるのは大変難しいということを実感いたしました。どういう手続をとれば区民参加が実現していることになるのか、徹底して考え合い、それを手続として定めていくことが重要だと考えました。

区長は、武蔵野市民だったときに市民参加条例づくりと直接請求運動に市民として携わっていらっしゃったとお聞きしております。その市民参加条例が条例ウェブで紹介されております。武蔵野市では残念ながら否決されましたが、その後、あちこちの自治体で制定されるようになりました。市民参加の概念が当時とは違ってきていると思います。当時も現在のほとんども、市民参加は意見聴取という参加の手法です。しかし、今要求されている市民参加は、住民の力が生かされる住民参加です。住民によるコントロールができているのか、行政の仕事を市民がやる仕組みができているのかなどの手続や仕組みを定めることが必要です。意見を聞かれるだけの住民ではなくて、公共サービスを行う共同事業者としての住民、すなわち公共サービスの担い手としての住民参加のあり方、仕事の分かち合い方のルールまで踏み込んだ時代を見通した条例をつくらなければならないときだと思います。基本だけではなくて、手続を同時に盛り込んだ総合的な自治条例を検討されてはいかがでしょうか。また、この条例を検討するための方法についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。

職員の方の提案書にも入っていたんですけれども、全国住民サービス番付というものが日本経済新聞社から出ております。もちろんごらんになっている方も多いと思います。職員提案の中でここで上位に中野区が入るということを目指すんだということも示されておりましたので、私も買わせていただいて、中野区がどこかに入っていないかなと思って見ました。大変行き詰まりの状態だから入っていないと思ったんですけれども、しっかり幾つかの項目で入っておりました。

まず、一番高かったのが6番目に入っている項目、少子化対策です。所得税、30万世帯の認可保育所の月額保育料が全国の自治体の中で上から6番目に安いという中野区としてランクされておりました。それから、透明度の上位に入っております。中野区は全国自治体の中で透明度は20位というふうにランクされております。これは昨年度の調査です。行政改革度の総合ランキングでも100位以内に入っております。95番目という結果が出ております。また2年ごとにこの調査がされることなので、2年後にはさらに上位になることを期待させていただいておりますが、これの中の外郭団体の見直しについてという項目も入っておりました。それについてはやはりまだピックアップされていないです。

4番目に、外郭団体の見直しについてお伺いいたします。

宮城県は、常に新しい福祉の方向性を示してきた自治体です。この10月末、宮城県の浅野知事は、障害者自立支援を拡充、効率化するために、県の福祉事業団と県の社会福祉協議会を2005年度までに統合すると表明しました。宮城県福祉事業団は、障害者の主に入所更生施設を運営してきた団体です。昨年11月、「施設解体みやぎ宣言」を発表し、障害者を施設から地域へ移行していく方針を示し、全国のトップ記事になりました。この統合は、県出資の公社や第三セクターの合理化を図るために策定された公社等外郭団体改革計画に載っております。

中野区は障害者事業団の法人化を検討されておりますが、これからの地域福祉のあり方を考えたときに、宮城県のように、安定的に供給される福祉サービスとして自立していけるように、社会福祉協議会との統合も視野に入れて検討するべきではないかと思いました。これは区内の障害のある当事者の方からもそういう御意見が寄せられております。宮城県だけではなくて、横浜市などの外郭団体の見直しを進めている他の自治体でも、障害者事業団と社会福祉協議会との統合が図られつつあります。中野区も統合を視野に入れて、障害者事業団の法人化を考えなければ、次の時代に対応できる組織にならないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

住民サービスの拡大と効率化のために各自治体は外郭団体の見直しに取り組んでおります。中野区も経営改革指針で、「現在の社会情勢を踏まえ、外郭団体の運営状況や機能の観点から見直しを行い、自立性を高めて設置目的に沿った運営を引き続き行うものと、役割や機能、運営を抜本的に見直すものを明確に示す」と四つの外郭団体、勤労者サービスセンター、中小企業退職共済会、福祉サービス事業団、文スポ公社の見直しを打ち出しています。しかし、まだ見直し策について明確に示されておりません。現在どのような検討状況なのか、お伺いいたします。

外郭団体として取り上げているのは中野区では4団体しか対象にしておりません。しかし、横浜市では55団体、神戸市では49団体を外郭団体として改革計画を進めております。もちろん行政の規模に大きな差がありますから、一緒ということではないでしょうが、中野区では範囲に入れていない社会福祉協議会や土地開発公社、ケーブルテレビ会社なども範囲に入っております。外郭団体の区分けの仕方、まず自治体が出資金を出している、職員の派遣またはもと職員がいるなど、人的、資金的及び業務内容において極めて強い関連性を有する法人または団体というふうに位置付けております。そういう基準に合わせると、中野区の外郭団体の現在の数は幾つでしょうか。外郭団体に再就職していらっしゃる区の退職者の数は何人でしょうか。債務保証額や出資金の総額は幾らでしょうか。

外郭団体の改革に向けて、各外郭団体自身による経営改革計画の策定、団体役員や事務局責任者への民間人材の活用、市民ニーズに対応し、民間事業者への委託、NPOとの協働を進めるなど、各自治体の改革計画が図られております。

特に経営外部評価をやっている自治体の事例に注目いたしました。例えば、神戸市は民間の専門家による神戸市外郭団体経営評価委員制度を設置し、すべての外郭団体を対象として経営状況等を調査し、経営面での評価、助言、提案を行う制度を設けました。その評価委員会の報告で、民間企業と比較すると、経営者としての認識が甘く、経営責任が明確になっていない。2番目、取締役会・理事会が報告中心となり、議論が活発に行われていない、3番目、固有職員の給与制度が市に準拠、類似した年功序列制度を基本としているなど、たくさんの指摘がありました。

企業統治(ガバナンス)・説明責任(アカウンタビリティー)・情報開示(ディスクロージャー)の強化を目指すことが重要であると助言されております。中野区でも外郭団体の経営を外部評価できる仕組みが必要だと思いますが、お考えをお伺いいたします。

また、その前に、積極的な情報提供が必要です。区のホームページに外郭団体の経営状況、改善計画、進捗状況などの公表をすべきではないでしょうか。横浜市では重点改革項目として、外郭団体の自主的・自立的経営の促進を掲げ、整理・統合・あり方の検討の推進、特定協約団体マネジメントサイクルの導入を行い、外郭団体年度別アクションプラン、整理・統合・あり方などを検討する36団体についてホームページで公開しております。外郭団体の改革の進め方を明確にするために、区民によく見えるように、外郭団体の改革計画を来年度策定すべきと思いますが、いかがでしょうか。

次に、保育サービスの拡充についてお伺いいたします。

11月10日に来年度から民間委託する保育園が2園発表されました。保育サービスを拡充するために民間の力が必要なのはわかるが、来年の4月からでは話が余りにも急過ぎるとの声をいただいております。一方、時代が変わってきたなと思うのは、民間の方がサービスもいいので、質のよい民間で運営する認可保育園を待ち望んでいるという声をこれから入ろうとする方からいただいているということです。コンビチャチャがやっている認証保育園、ここに通われている方なんかは特にそう思われていて、次の保育園を民間でやる保育園を望まれているというお声もいただきました。保育サービスの時間や子どもたちへの対応のよさなど、民間社会福祉法人はもとより、株式会社も頑張っているという評価が先行自治体での評判あるいは先行して民営化されている保育園での評判もあり、そうしたところから区民の方々の認識も変わってきているのではないでしょうか。もちろん私も認識を改めてまいりました。

中野区は経営改革指針で、「区立保育園については、区民の多様なニーズにこたえた必要な保育サービスの供給を確保することを基本的な視点として民営化を推進する。今後の区内の保育環境のあり方や区立保育園の委託・民営化について区の考え方を示す」と、保育に関する基本計画の策定を目標として掲げております。とするならば、民営化の推進が目標なのに、なぜ急に民間委託の手法をとったのでしょうか。それから、保育に関する基本計画策定を今年度行うと掲げていますが、計画案も示されておりません。区立保育園の委託・民営化についての区の考え方を示すとも言っておりますが、考え方も示されておりません。次世代育成支援対策推進法の制定もあり、それを踏まえた上でもう一度計画策定に踏み出すということでしょうが、個別の保育園を民間委託する話だけでは先が見えません。どう考えているのか、保育園に関する考え方はきちんと示すべきではないでしょうか、お考えをお伺いいたします。

「保育園ガイド東京」、これですけれども、女性会館まつりのときに、情報図書室を発展させる会の方たちが展示していらっしゃいました。ここに区内の保育園が紹介されております。中野区内の保育園も区立保育園のほか私立保育園、認証保育園、小規模保育園などが紹介されております。しかし、中野区の全部の保育園が載っていない。例えば渋谷とかは全部の保育園を載せているところもある。つまり区がこういう情報を提供してくださいというふうにここの会社から聞かれたときに、情報提供をしていない。だから、情報提供した保育園だけが載っている。例えばこの間、やながわ議員と一緒に港区に行ってきました。その中で、港子育てハンドブックというものをいただきました。この中に保育園の情報をすべて含めて、子育て関係に関する情報を港区は民間のNPOと一緒につくっております。中野区で例えばこういう冊子がつくれれば私は一番いいと思いますが、積極的にどんな保育園があるのか、保育園の中身はどんなものなのかということをきちっと区民の皆様に情報提供していく手だてをあらゆる機会に講じるべきではないかと私は思います。

中野区では、きのうの大内議員の質問への答弁でもお答えされていましたように、公立保育園よりも私立保育園で緊急一時保育、産休明け、延長保育など多様な保育への対応が進められてきたということです。三鷹市など他の自治体では、夜10時までの保育を実施している認可園がありますが、中野区の認可保育園で一番長い保育は夜の8時15分までです。夜間や休日の保育を6カ所の認証保育園と6カ所の認可外保育園が行っています。その中で夜の11時までの保育をやっている無認可の二つの保育園にお邪魔しました。どちらも現在は定員いっぱい状態、一つはもと看護婦さんがマンションの一室で始めた保育園、夜働かざるを得ない看護士さんやお店をやっている人が利用しているそうです。東京都が年に1回監査に入り、厳しくチェックされるそうですが、1円も補助金が行政から出されているわけではなく、かといって、保育料を高くすることもできないので、ほとんど自分の人件費は出ない状態で運営されています。赤字がどんどんふえる、しかし、必要とする方があとを絶たないのでやめられない。時間外に預けざるを得ない親子の生活を支えなければいけないという熱意にあふれたお話をされました。

一つは、区内のベビーホテルで働いていて、余りにも劣悪な保育環境で過ごされている子どもたちを見てきて、もっとよい保育環境の中で子どもたちを育てたいと自分で小さな保育園を始めることにした園長さんでした。わずかに基準が届かないところがあるので、認証保育園にもならないので、1円も行政からの補助金はありません。雇っている保母さんの人件費が何とか出せるだけで、自分の人件費もほとんど出せない。でも、両保育園とも通っているのはほとんど中野区民の子どもたち、小規模保育園として行政の支援の仕組みの中に入れることが何とかできないのでしょうか。そこに子どもを通わせている親は働いていて中野区に税金を納めております。しかし、自分の子どもの保育には1円も税金で支えられていないことになります。保育の基盤整備がほとんど公立保育園に税金の配分としても集中している状態では、公平さを欠くのではないでしょうか。

認可保育園では、時間外保育や産休明け保育などが不十分なために、認証保育の基準に当てはまらない無認可保育園に通う子どもたち、行政サービスの全く管轄外に長く置かれたままになっております。

子どもへの虐待が後を絶たず、家庭の機能が弱まっていることが社会問題として顕在化されている現在、家庭支援、子育て支援は待ったなしです。保育を必要とするすべての子どもたちを視野に入れ、どの子もいい保育環境が享受できるように、親の選択の自由を実現できるように、多様な保育サービスの基盤整備、拡充策を早急に図らなければならないのではないでしょうか。認可保育園や認証保育園でのサービスの拡充とともに、認可外保育園の支援を図っていく必要があります。基準に満たないからと言っているだけでは、そこに通う子どもたちの問題は解決しません。現在認可外で行われている保育サービスを支えるための基準づくりや仕組みづくりに取り組むべきだと思います。情報公開がきちっとされていること、サービスのチェックの仕組みがきちっとあること、苦情への対応がされていることを協定事項として支援できる仕組みがつくれないのでしょうか。多様な保育の拡充、支援にどう取り組まれていくのか、お伺いいたします。

厚生労働省調査では、今年度4月1日で中野区の待機児童は58人でした。現在は何人いるのでしょうか。その解消の方法とスケジュールを現在どのように考えているのか、お伺いいたします。

6番目に、女性のためのシェルターの支援についてお伺いいたします。

11月1日、2日と石川県で行われた「全国シェルターシンポジウム石川2003」の分科会、「医療機関との連携」のパネラーとして参加してまいりました。DVの被害女性と子どもを支援する各地のシェルターが連携してつくっている全国女性シェルター・ネットが主催で、北海道から沖縄まで各地の民間シェルターを立ち上げているグループが集まり、行政関係者も含めて600人以上の参加者で会場の熱気に圧倒されました。

詳しい御報告は省かせていただきますが、来年は鳥取県での開催になります。鳥取県では、片山知事にかわってから男女平等施策に力が入れられているそうです。この9月議会では、補正予算でDV被害者を支援するための被害者自立アパート家賃補助や入院に係る個室使用の補助制度などが新たにつくられたそうです。東京都ではこういった事業には取り組んでいらっしゃらないのではないかと思います。生活援護課で扱っている緊急一時保護は全体として増加傾向です。中野区は、シェルターの現状と課題についてどのように考えられているのでしょうか。今後、区としてどのようなことに取り組もうと考えているのか、お伺いいたします。

最後に、緑の保全についてお伺いいたします。

江古田の森保健福祉施設整備と警察大学跡地整備、これから進行する大規模敷地の整備に当たって、緑を重視する基本姿勢を確認させていただきます。

江古田の森保健福祉施設整備の事業者募集に当たって、区のホームページに事業者募集の業務要求水準書などが公開されております。しかし、10月20日、公開された数日後、事業者説明会の後に要求水準書などが突然一部変更になりました。新旧対照表もホームページに変更ということで載っております。どこが変わったのかというところですけれども、比べてみると、主に樹木の保全という言葉が削除されております。

福祉施設づくりと緑の保全は対立する概念ではなくて、どう調和した整備を行うかが大切です。可能な限り既存の樹木を生かした設計をするということで、既存の樹木の保全という基本姿勢、基本方針にも盛り込まれていると思います。安易に変更するのではなくて、大切にすべきだと思います。公開されて間もなく、大切な基本方針にかかわる部分をなぜ急に変更されたのか、お伺いいたします。あるいは変更する必要があったのか、お伺いいたします。

保健福祉施設の中身について、従来型の収容施設ではなく、これからの地域自立生活を支える機能を持つこと、施設から地域への流れに逆行しないように、グループホームやケア付住宅の提案も範囲に含めるようにと質問してまいりました。東京都の新たな地域福祉の方針を受けて、江古田の森の導入施設も地域福祉を支える機能が重視される方向性が示されております。どのようなことが示されているのか、お伺いいたします。

警察大学校跡地整備に当たっても、「賑わいの心」という言葉が説明の中で先行しております。中野駅周辺は「賑わいの心」と都市計画マスタープランでも位置付けられておりますが、警察大学跡地は、都市計画マスタープランでその跡地のほとんどは「みどりの軸」という位置付けがされております。それを踏まえた計画策定に当たるべきです。緑を大切にしてほしいという願いは、都市に住んでいるからこそ自然を求める気持ちが強くなってきているのではないでしょうか。

先日、私たち市民自治が呼びかけて行いました意見交換会で共通した意見として出ていたのは、緑を保全した形でのまちづくり、住民が行き交う場所としての提案でした。昨年、区民からの提案コンクールを行った警察大学跡地に夢を託す連絡会が先ほど作品群の傾向を分析し、まとめました。その中で作品群における提案内容の全体的傾向のまとめの中でも、環境負荷低減、循環型社会形成の寄与が一番多く、そしてその次がコミュニケーションの活性化・交流感度ということでした。

今まで区民には開かれていなかった陸軍中野学校、そして、警察大学校という土地をこれから区民生活を支える機能を持つ地域に、区民が行き交う場所に開いていくチャンスです。そのためにも、区民の気持ちをそこにつなぐことができる「みどりの軸」というマスタープランを基本とすべきではないでしょうか。改めて確認させていただきますが、いかがお考えでしょうか。

先日、ハンセン病国立療養所の多摩全生園を訪問いたしました。アニメ映画監督の宮崎駿さんも呼びかけ人となり、市民の寄附を集めて、全生園の史跡建造物と樹木を残す「人権の森」構想が進んでおります。

宮崎駿監督の「もののけ姫」というアニメは、私が大好きな映画の一つです。もののけ姫制作中に宮崎監督は多摩全生園を何度も散歩されたそうです。もののけ姫に、昔で言うらい病の方たちが働く描写があります。自然を守る象徴としてのもののけ姫、そのもののけ姫が闘う相手であるもう一人の姫は、山を切り開き、鉄鉱石を加工する、今で言う工場をつくり、病む人たちも含めて人々が働く場、生きる場、生活する場をつくってきました。その対立軸を実はその映画の中で描いているのではないと私は改めて思いました。どちらが正しいとも間違いとも言えないと思います。宮崎監督は、二人の姫の生き方、価値観を描くことを通して、人間と自然の融合という永遠のテーマを訴えたかったのではないかと思います。

この中野の町で、私たち人間の生活と自然が融合できるまちづくりを目指した取り組みを期待いたします。

以上で私の質問を終わらせていただきます。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の御質問にお答えいたします。

私の方からは、「官から民へ」の施策の展開についてということ、それから、基本構想に関連してお答えさせていただきます。

まず「官から民へ」の施策の展開についてというところで、御質問の冒頭でありました官から民への転換、私が選挙の際にスローガンとして使っていた「官から民への大転換」という言葉を引いての御質問であります。そこで私がイメージしていた、思い描いていたことについて少しお話しさせていただきます。

官から民へといったときの官ということには、融通のきかない、効率の悪い、あるいは不透明な、一方的な、一方通行といったようなイメージが込められているというふうに思っています。それは、例えばお上という言葉で表現されていたり、あるいは逆の角度から言えば、何でも行政に任せておけば安心だといったようなことも逆の方から見たお上意識というようなことにもつながってくるだろうというふうに思っています。そうしたことから、民、すなわち柔軟で効率的、そして自由な、あるいは市民参加、情報公開といったような、市民という言葉でイメージするような自治分権意識といったことをイメージしていたわけであります。官から民への大転換が重要だといったことの中には、経済の拡大が見込めない一方で、少子・高齢化で公共のニーズがふえていくこれからの社会にあっては、どんどん少なくなっていく公共の資源を互いに最大限に活用しながら支え合っていく、それが持続可能な社会の仕組みになっていくということの認識でありました。

市民の力、市民の活動によって取り組むことが可能な課題もたくさんあるわけでありまして、そうした市民の力で時代を切り開いていくことか必要だというふうに考えたわけであります。そういう意味で、行政と市民の関係を変えていくことが重要だというふうに思っていたわけでありますが、もともと行政は市民、納税者のものなわけですが、官、民といったような言葉に代表されるような意識の枠づけの中では、行政の限界は私たちの限界だというふうになかなか思えない時代が続いていたと思います。行政は行政で、何かを自分たちの力とは関係なく行政に何かを期待する、行政に何かを求めるといった時代が続いていたというふうに思います。そういう意味では、行政の限界が私たちの限界と市民が本当に思えるような行政と市民の関係が必要だというふうに思っています。その市民と行政の関係の一体感というのが、やはり参加や情報公開、そして自治という中で見えてくるだろうというふうに考えているわけであります。そうした意味で、委員の引用された小さな政府、大きな市民自治という考え方には、私も同感をしているところであります。

また、市民参加の条例に関連して触れられた点のことで、市民参加のあり方、意味といったようなことについての内容がありました。

市民参加については、私は2種類あるだろうというふうに思っています。一つは、意思形成や行政の決定に参加をしていくということ、それから、もう一つは、地域の公共的な利益のための働き手として参加していくということ、これら両方が相まってきちんと機能していく中で、地域の自己統治というものが生まれてくるのではないかというふうに考えているわけであります。そうした観点から、自治基本条例の考え方、また、NPOなどの自主活動に対する支援の考え方、これらを固めていきたいというふうに思っています。

それから、「官から民へ」の施策の展開についての中で、今後、非常勤職員の働く場所が委託になっていくという中で、働く場所がなくなっていくということについて、非常勤職員の働きをどう評価しているのかといった御趣旨の質問がありました。

これまで非常勤職員の職については、区が事業を執行する上で必要な専門性あるいは知識、技能などを活用するために設けてきたものであります。そうした中で非常勤職員の皆さんについては、期待していた役割を十分に果たしていただいたというふうに認識しているところでございます。こうした方々の知識、技能、経験といったようなことがこれからも地域の資産として、人的な資源として活用できるような状況に結びついていくことが望ましいというふうに思っているわけであります。

それから、基本構想の策定についてさまざまな御意見がありました。

基本構想の策定に関連しては、区長室長の方からも答弁をする予定でありますが、現在、基本構想の議論については、審議会においても、ワークショップにおいても、議論の途中というふうに思っています。10年後、実現可能な将来の姿をこれまでの前例にとらわれず考えていかなければいけないといったようなテーマについて、それぞれの場面で皆さんが大変御苦労しながら議論されているというふうに思っております。区の組織におきましても、基本構想の策定本部会議を立ち上げているところでありまして、職員PTの結果や、あるいは基本構想の審議会で議論されている内容、ワークショップでの内容、そして、これまで区が目標と成果の管理をつくっていくために構築してきた区政の目標の体系、そうしたことを考えあわせながら議論をしているところであります。今後、区民の皆さんの議論の場合も、区としての考え方、そして適切な資料の提供に努めていきたい、こう考えているところであります。

私からは以上であります。その他につきましては、それぞれ担当の部長の方からお答えをさせていただきます。

○区長室長(金野晃)
私からは、「官から民へ」の施策の展開についての質問の幾つか、基本構想策定についての質問の幾つか、それから、自治基本条例の御質問、外郭団体の見直しについての質問の大部分についてお答えいたします。

まず、「官から民へ」の施策の展開の中で、基本構想の審議会等の議論で、官から民への移行の仕組みづくりに関して、情報開示やチェックの仕組みについて具体的な議論がされているのか、また、官から民への移行について合意できる場である基本構想審議会あるいはワークショップでの議論はどうなっているのかというお尋ねがございました。

現在のところ、公共サービスのあり方、官から民へということに関連するような事項につきましては、基本構想審議会や区民ワークショップでも主要なテーマの一つとなってございます。その中では、行政だけに公共をゆだねるということではなくて、区民、地域団体、事業者が共同して、知恵や力を出し合う仕組みはどうしたらいいだろうかというような議論が一つされております。また、「小さな区役所」の実現を目指して、区の役割を見直し、地域や公社などに仕事を分散化していくことはどうだろうかというようなことが議論されている段階でございます。

情報開示あるいはチェックの仕組みというような具体的な議論という御質問でございますが、これについては、私の方ではまだ余り具体的な中身、十分な議論には入っていないというように承知しております。

次に、我孫子市の例を引いて、公募制補助金制度のようなものをつくってはどうかというようなことでございます。

民間の活力、市民の力を生かしていくということに関して、NPOや自主団体が行う公益的な活動について、一定の条件のもとで支援をするということが考えられるわけでございます。当然補助金ということも考える範囲に入ってくるかと思いますが、こうした活動に補助金を出す場合、公平性や客観性などを確保するために、第三者を交えて判断する場を設けたというのが我孫子市の例と思っております。こうした例を参考に検討していきたいというように考えております。

次に、官から民へに関して、指定管理者制度について、どういうような形でやるのか、また、総合的な指定管理者制度の条例等をつくるというようなこともあるがどうかということでございます。

指定管理者制度、保育園につきましては、考え方をお示ししているところですが、ゼロホールや体育館など、既に委託しております文化・スポーツ施設については、指定管理者制度に移行するという方向で考えてございます。その他の施設についても、それぞれ施設の状況、また、置かれている位置付けが違いますので、検討した上で、指定管理者制度の趣旨に沿うものについては活用していきたいというように考えております。

それから、次に、基本構想策定についての御質問にお答えいたします。

まず、職員PTのまとめは、審議会やワークショップの場でどんなように生かされているのかというお尋ねでございます。

職員PTの提案、かなり内容の濃い提案が出されたわけでございますが、審議会やワークショップの議論の素材として提出しておりまして、それぞれの議論の中で生かされているというように考えております。ワークショップの各分科会には職員PTのメンバーだった職員の有志が参加して、区民と一緒に論議をしております。そういった中では提案の内容も含めて議論されているという状況でございます。

それから、基本構想審議会の議論の方向性について御意見をいただきました。これから議論の方向性はどのように考えていくのかという御質問でございます。

基本構想審議会は、今後、御質問の中にもございましたが、12月4日に予定されている区民ワークショップの中間提案を受けまして、基本的な理念、10年後の将来像について描き出す作業を進めていく予定でございます。答申の起草につきましても、委員が分担してつくっていこうというような方向が決まってきまして、これからは基本構想の内容の具体的な検討に入っていく段階だというように考えております。これから年度末までしっかりと進めていっていただきたいと、また、必要な資料の提供等をしていきたい。区長からもお答えいたしましたように、区の考え方につきましても、これからの議論に資するように示していきたいというように考えております。

次に、区民参加についての手続条例について、自治基本条例の検討についての御質問がございました。自治基本条例の内容について、単なる理念ではない内実を入れるべきではないかという御質問でございます。それからまた、審議会を設置して行うのかということでございます。

(仮称)中野区自治基本条例、これは来年度、本格的な検討をしたいと考えておりまして、基本構想の検討の経過、その成果を踏まえて、来年度には審議会を設置したいというように考えております。区民及び学識経験者で構成する審議会を来年度には設置して、そこで検討していきたいというように考えております。

この中野区自治基本条例ですが、当然基本理念だけではなくて、区民参加の仕組み、あるいは区長からも申し上げました地域の自治、自己統治というような考え方についても検討して盛り込む条例という方向で考えております。区民参加の方針、手法、こういった内容を条例に入れていくのかということにつきましては、審議会の中で検討していただきたいというように考えております。

次に、外郭団体についての見直しでございます。私の方はニコニコ事業団以外のほかの外郭団体の御質問についてお答えいたします。

まず、経営改革指針でお示しした四つの外郭団体について、現在どのような検討状況かというような御質問でございます。

経営改革指針で示した方針に基づいて、各団体ごとに見直しの検討をしております。四つについてそれぞれ申し上げますと、まず、福祉サービス事業団については、介護保険サービス事業についての区からの委託というようなやり方ではなく、自立した社会福祉法人として自主事業するという方向で進めております。自立化の歩みが着実に踏み出されている状況でございます。中小企業退職金共済会でございますが、中小企業退職金共済につきましては、準備金の不足から制度の存続も危ぶまれる状況でございます。これに対応するため、中小企業退職金制度のあり方等検討会を設置いたしまして、破綻回避のための具体的な方策を検討しているところでございます。勤労者サービスセンターについても、これまでの検討を踏まえて、あり方についての検討会というものをさらに発足させてやっていく予定でございます。文化・スポーツ振興公社については、公社のあり方、公社事業の見直しを検討してきておりまして、近く方針のまとめを行うということにしております。

次に、外郭団体の数は幾つかというような御質問でございます。

外郭団体、御質問の中では出資をしている、あるいは職員を派遣している関連の強いものという大変幅広い御指摘でございましたが、出資ということで申し上げますと、区内の団体で区が大半を出資しているというようなものは、今申し上げましたものに加えて、土地開発公社を含めて5団体、さらに一部であれ出資しているということであれば、株式会社のシティテレビ中野を含めて6団体ということになります。そのほか出資だけということで申し上げますと、例えば暴力団追放運動推進都民センターのように、他の自治体と共同して出資をしているというものが幾つかございます。これらは区が中心になっているものというわけではございませんので、区の外郭団体というような言い方はなかなか難しいのかなというふうに思っております。今申し上げました区が出資している区内の団体のうち、区の職員の退職したOBが採用されている団体は4団体、先ほど検討の中で申し上げました4団体でございます。ここには区の職員、OB合わせて15人が採用されているという状況でございます。

次に、債務保証額や補助金の総額は幾らかということでございます。

土地開発公社につきましては、金融機関から借り入れた額及び利子相当額に対して債務保証をしております。土地開発公社の金融機関からの借入額、14年度末で137億4,700万円余りとなっております。また、土地開発公社を含めたところで補助金等を出しておりますが、これらについては、今申し上げた団体の補助金としては、平成15年度予算で8億4,540万3,000円ということになっております。

次に、外郭団体の見直しについて幾つか御指摘がございました。まず、外部の専門家による経営の評価をする仕組みが必要であるというような御質問でございます。

御質問のとおり、外郭団体の経営についても外部の評価が必要というように考えております。外郭団体についても、外部による経営を評価する仕組みについて検討を促してまいりたいというように思います。

次に、外郭団体の経営状況あるいは改善計画、その進捗状況などを公表すべきではないか、また、ホームページに掲載してはどうかというようなことでございます。

外郭団体の経営状況については、議会等にも報告されているという形になっております。この内容をホームページに掲載するということについても検討してみたいというように考えます。

また、外郭団体の改革の進め方、全体について、区民によくわかるように、外郭団体の改革計画というようなものを策定してはどうかという御質問でございます。

外郭団体の見直しは、先ほど申し上げましたように、経営改革指針の方向に沿って進めており、方針を定めて順次実施をしていくということにしてございます。したがいまして、各団体ごとに改革の計画をつくっていくということにしておりまして、その計画をつくっているところでございます。

○保健福祉部長(菅野泰一)
まず、「官から民へ」の施策の展開についてということで、精神保健福祉相談などを小規模作業所に担ってもらったらどうかというような御提案でございました。

精神障害者に関する相談につきましては、保健福祉センターのほか、スマイル社会復帰センターにあります精神障害者地域生活支援センターで行ってございます。区といたしましては、精神障害者に対する相談支援体制の充実が必要だと考えておりまして、今後、小規模作業所に相談の場としての機能を担ってもらうことを含めまして、地域の社会資源の活用について検討してまいりたいと思います。

続きまして、外郭団体の見直しのうち、ニコニコ事業団を社会福祉協議会と統合してはどうかという提案がございました。

障害者福祉事業団の法人化につきましては、区と事業団が合同で検討会を設置いたしまして、検討を進めてきました。その結果、同法人の現状、法人設立要件が全体に緩和されていること、それから、支援費制度が導入されたことなど社会環境の変化を踏まえますと、社会福祉事業を経営する独立した社会福祉法人を障害者福祉事業団とすることが適当であるとの結論となりました。先日報告書をまとめたところでございます。

現在、区と事業団の間で、その具体化に向けまして、最終的な協議を行っております。そういう状況でございます。なお、社会福祉協議会との統合につきましても、一つの選択肢として検討いたしましたが、社会福祉協議会につきましては、サービス提供を主とした団体ではないことから、両者の統合は適当ではないという結論になった経緯がございます。

それから、緑の保全につきまして、江古田の森の保健福祉施設整備の中で、樹木の保全につきましての質問でございました。

変更前は、原則的に既存樹木は保全してほしいという表現をしてございましたが、この敷地には北側に樹木がかなりございますため、このままの表現では十分な設計が難しくなることも考えられることから、施設整備に支障のある樹木、あるいは安全上、管理上の問題のある樹木につきましては、移植または伐採することができるというふうに変更いたしました。この変更でございますが、区民にとってできるだけよい施設をつくりたいと考えてのものでございます。

それから、障害者施設の部分で、地域とのつながりを踏まえた事業計画をということでございました。

確かに障害者の入所施設と申しましても、これからは地域復帰とか、地域との関係というのが非常に大事でございます。したがいまして、地域、家族とのつながりを考えた事業計画をつくること、在宅障害者の地域生活支援といたしまして、短期入所事業、デイサービス事業を実施することなどの内容を求めているところでございます。

○総務部長(石神正義)
私からは、「官から民へ」の施策の展開についての質問の中で、職員の働き方の改善ということから、経営改革指針で示された項目の検討状況、また、職員白書、人材育成計画の進捗状況についての御質問にお答えさせていただきます。

現在、経営改革指針で示されましたさまざまな項目につきましては、できるところから取り組むということでやってございます。その中では、条例に規定されております8時半から5時15分までという勤務時間を、職場の仕事の内容や勤務実態に合わせて、必要な職場については勤務時間の割り振りを変更するというような柔軟な勤務体制づくりに努めているところでございます。また、裁量労働制であるとか、短時間公務員制度、こういったことについては、制度改正を要するということから、さらなる検討と関係機関に対する働きかけをしていきたいということで考えてございます。

また、職員白書につきましては、現在、作業を進めておりまして、年度内発行を目途に取り組んでいるところでございます。

人材育成でございますが、16年度に事業部制を導入することになります。そのことに伴いまして、各部の目標達成に必要な人材を各部の責任で育成する体制の整備とともに、育成に向けての全庁的な整備体制に取り組んでいるところでございます。

○地域センター部長(柳澤一平)
まず、保育サービスの拡充に関するところからお答えしたいと思っています。

なぜ急に民間委託の手法をとったのかという御質問でした。それから、個別の民間委託の話だけではなく、保育に関する考え方を示すべきではないかという御質問でございました。

産休明け保育や延長保育の区民ニーズが高いことから、早急にサービスの拡充の必要があると判断いたしまして、16年度より多様な運営主体が参入できる指定管理者制度による運営委託の導入を考えたものでございます。また、保育につきまして、多様なニーズにこたえていくことが差し迫った課題でございます。可能なことには順次着手してまいります。また、今後とも民間活力を活用しながら、産休明け保育や園長保育、休日保育、病後児保育、一時保育などの区民ニーズに迅速かつ的確に対応していきたいというふうに考えているところでございます。

それから、認可外保育園に通う子どもたちが行政サービスの外に置かれているのではないかという御質問、それから、待機児は現在何人で、その解消方法等はどうかという御質問でございました。

認可保育所であろうと、認可外保育所であろうと、これを利用するのは中野の子どもたちであり、保護者でございます。どの子も安心できる環境で育てられることが大切であると考えておりまして、認可外保育所に対する区のかかわり方については、今後の検討課題としてまいりたいというふうに考えてございます。待機児童につきましては、10月1日現在で104名となってございます。待機児童の解消につきましては、認可保育所の定員の弾力化に伴う定数増、それから、認証保育所を整備するなどの方法で対応していきたいというふうに考えております。

○まちづくり調整担当部長(那須井幸一)
警察大学校跡地の緑の保全についての御質問にお答えさせていただきます。

警察大学校跡地等中野駅周辺のまちづくりにおきましては、「賑わいの心」としての整備にあわせまして、公園やオープンスペースの創出をいたしまして、魅力ある都市を形成していく視点も重要であると考えておりまして、緑につきましては、可能なものは保全しつつ、公園やオープンスペースを中心に新たな緑の創出にも努め、環境に配慮したまちづくりを目指してまいります。

○地域センター部長(柳澤一平)
大変失礼いたしました。シェルターに関するお答えをつい忘れてしまいました。

区民の利用に供している女性のシェルターの現状と課題は何か、それから、今後区として取り組めることは何かという御質問でございました。

現在、女性の緊急一時保護を行う機関といたしましては、都の女性センターがございます。また、センターを利用できない場合には民間のシェルターを利用しているというのが現状でございまして、中野区における緊急一時保護者数は平成13年度で37件、平成14年度で57件となっております。現状においては、この施設の利用によりまして対応ができているということでございます。女性相談センターの緊急一時保護につきましては、原則2週間の利用となっているんですが、特にDV被害者については2週間でみずからの問題を整理したり、今後の生活について方向を定めることが困難であることから、これが課題の一つであると認識しているところでございまして、DV防止法の改正に向けた東京都からの意見聴取の際に期間の延長について要望しているところでございます。

それから、公的シェルターの整備や民間シェルターへの支援は、DV防止法上、基本的には都の役割というふうに認識しているところでございますが、被害者保護の観点から一層の広域的整備を強化すべきであると考えてございまして、全国市長会として国に対し、広域緊急一時保護施設の整備及び民間シェルター等への財政支援を要望しているところでございます。

○佐藤ひろこ
幾つか再質問させていただきます。

最後におっしゃったシェルターの支援のところで、区として東京都の仕事、役割ということで、さまざまなことを要望していると。本当にしっかり要望していただきたいと思います。要望の中でも幾つかおっしゃったんですが、例えば具体的に昨年、被害女性を緊急一時保護とか、病院とか、いろいろと手だてを尽くしたにもかかわらず、最後は夫に殺されてしまったという事件が中野区内で起きました。さまざまな状況の中で、DV被害とアルコール中毒が一緒になっているという事例の場合に、例えばそれを扱っていくような施設がない、シェルターがないとかという課題が、たしか中野区のそういった取り組みの中から出されていたと思います。そういったことに関して、シェルターに対しての問題点もお感じになっていると思いますので、そのことを1点おっしゃっていただければと思います。

それと、あと、最後におっしゃったところからなんですけれども、緑の保全のところで、江古田の森保健福祉施設整備のところです。先ほどおっしゃった解釈というのは、既に最初の事業者の水準表にも施設をつくっていくのに支障があれば、伐採、移植はやむを得ないという表現できちっと記述されていた。つまり解釈の問題できちっとできるはずです。何が何でも、建物を曲げてまで樹木を保全するというんじゃなくて、いい建物をつくっていく、本当にそのとおりだと思います。そのためには伐採とか移植はいいというふうな記述がされていたにもかかわらず、既に事業者にはホームページで出しているにもかかわらず、水準表をわざわざそうしたということは、区民の方から見ると、今まで大事にしてきた緑の保全を軽く見ているんじゃないかという不安が出てくるわけです。やはりそこの姿勢はきちっと示されるべきだと思います。水準表を書きかえた根拠を示していただきたいと思います。

それから、先ほど警察大学校跡地整備についてお聞きしたのは、警察大学校跡地のほとんどはみどりの軸という位置付けが都市計画マスタープランでされている、そこをきちっと重視していただきたいということを聞いたわけです。お答えの中で、みどりの軸という言葉が全然なかった。これからいいまちづくりをしていこうというときには、何を機軸に据えて行政が取り組もうとしているのかということを区民の方に示していく。それは何もすべてを完全に保全するということを言っているわけではなくて、いいまちづくりをしていくために大事にすべきところ、そして、つくっていくべきところをきちっと議論していこうという姿勢を示していく。これから環境が重視されてまいります中でみどりの軸を大切にしていくということをきちっとおっしゃっていただきたいと思います。

それから、ニコニコ事業団と社協の統合のところ、一度議論は出てきたけれども、それはもうなくなってしまったということで、事業団としても法人化が決まったということですが、社協との統合についてはどんなふうに議論されて、いつ結論を出されたのか、お伺いいたします。

それと、職員の働き方のところで、これについては非常勤の廃止の問題もあって、区長が公約として掲げてきたことではないか、一体どうなっているのかという御質問をいただいているところです。短時間公務員制度、これはもちろん国の制度の変わり方がしっかりされていかないとできないということもあると思いますが、国の制度改正がなかなか進んでいかない現状に対して、区としてどのように要望を上げていらっしゃるのか、再度お伺いいたします。

それと、保育園の問題のところです。認可外の保育園に対しては今後検討してまいりますと、早急に急がれる問題に対して現在対応しているのが、認可外の報告です。ですから、支援も早急に検討される必要があると思いますけれども、いつまでに検討されるのか、お伺いいたします。それと、ただ2園を委託しますよと言っているんじゃなくて、多分今お答えした中で考え方を示したということでしょうけれども、そうじゃなくて、区民の方に、区としてはこんなふうにこれからの保育園の運営ついて、あるいは保育園のあり方について、計画までつくるということは先延ばしにされましたけれども、考え方をきちっと示すことは必要だろうと思いますが、それはいつ示されるのか、お伺いいたします。

○地域センター部長(柳澤一平)
まず、シェルターの問題に絡みまして、中野区での痛ましい事件の話でございました。アルコール依存症が絡んでいる中で、シェルター利用についての要件とか基準による問題があったのかなと思っていますし、もしそういうことでございましたら、私の方といたしましては、都にシェルターの利用の基準要件等についての問題点を指摘しながら、要望もしていきたいというふうに考えてございます。

それから、認可外の子どもたちへの区のかかわり方、援助の話でございますが、いつまでということでございますが、具体的にいつまでということではなくて、できる限り早急に対応するということで御理解いただきたいと思います。

それから、考え方をどう示すのか、どこで示すのかというお話でした。今後、区民全体に対する民間委託の説明会もございますし、各園での説明会もございますし、そういう場を通じまして、2園と保育園全体に対する区の現在の考え方についてはお示ししていきたいというふうに考えております。

○まちづくり調整担当部長(那須井幸一)
それでは、警大跡地の緑の保全についての再質問についてお答えさせていただきたいと思います。

みどりの機軸ということでございましたけれども、緑は大切なものであるという認識は当然しております。現在、将来のよりよい町をつくるということで、調査検討委員会をやっているわけであります。そういった中でみどりの機軸についても、そのほかのいろいろな機能とあわせまして検討されていくものと考えております。

○保健福祉部長(菅野泰一)
まず、江古田の森の要求水準表に変更前にも伐採または移植できるような記述があったではないかという御質問でございました。

変更前の要求水準書には、1点目は原則的に既存樹木は保全することとすると、ただし、既存樹木のうち立ち枯れしているもの、あるいは本施設利用者や公園利用者に対し、安全性、管理上支障を来す樹木については伐採または移植できるというふうに書いてございまして、この表現では施設を設計する方が、施設の大きさを変えるために樹木の伐採をできるということにとれるかどうかという解釈の中では、極めてあいまいであるということから、先ほど御説明しましたように、原則としてという言葉を取りまして、設計上支障のある場合にはという表現に改めさせていただいたということでございます。

次に、ニコニコ事業団、障害者福祉事業団を社会福祉協議会と統合することは難しいという議論をいつしたかということでございます。
この検討会につきましては、今年春ごろから夏ごろにかけまして検討いたしました。その中で検討したことでございますが、ニコニコ事業団がなぜ普通の社会福祉法人を目指すかということでございますけれども、支援費制度ができまして、社会福祉法人としての基盤がかなり確立できるようになったこと、それから、さっきちょっと説明しましたが、国の通知等が変わりまして、支援費事業を中心とした中で、今、ニコニコ事業団がやっています就労支援事業につきましても、社会福祉事業として認められるようになってきたということから、このことが可能になったということでございます。

○総務部長(石神正義)
職員の働き方の改善についての再質問にお答えさせていただきます。

先ほど答弁いたしましたように、今の制度ではできない部分を法制度等を改正することについて、さらに検討と関係機関に対する働きかけということで具体的にはどうかということでございました。
この制度の改正につきましては、中野区単独ではなかなか動かないものがございます。そういうことから、例えば制度改正でも、人事委員会の中で規則を新たにつくることによってできるもの、それから、国の方に法制度として改正してもらうものがあるということで、さらに検討しているということで言いましたが、この検討とあわせて、各区の状況を把握して、23区力を合わせてやっていけるように今、事務レベルで情報交換をしながら、また、改正の方向について働きかけを行っているということでございます。それぞれいろいろな形で課題を抱えているということで、中野区とすべて同じような形での課題ではないわけですが、こういった制度改正についての働きかけを行っていきたいというふうに考えて、今動いているところでございます。

○佐藤ひろこ
まちづくり調整担当部長、みどりの機軸じゃないです。みどりの軸というのは、都市計画マスタープランにきちっと定められております。この間いろいろな場所で部長の発言をお聞きしていると、都市計画マスタープランをつくられたときにいらっしゃらなくたって、そういう仕事についていらっしゃるわけですから、それをきちっと読み込んで、中野としてどういうことが大切にうたわれているのかというのを把握していただきたいと思います。そういった答弁は出てこないんじゃないですか。もう一度お聞きいたします。

○まちづくり調整担当部長(那須井幸一)
再々質問にお答えさせていただきますけれども、まちづくりを考えていく上において、区民の多くの皆さんが参画してつくられた都市計画マスタープランをきちんと読み込んで、きちんと解釈して、まちづくりに当たっていくということを心がけているつもりでございます。しかしながら、将来の町を現在検討委員会で多くの区民の方々、学経と考えているところでございまして、御指摘の点も踏まえながら、よりよい、区民に貢献できる町をつくっていきたいというふうに思っております。前提として都市計画マスタープランに御指摘の点が書かれていることについては、十分承知をしてございます。

2003年第3回定例会 922


  1 持続可能な区政への転換について

  (1)縦割り行政からの脱却について
  (2)持続可能な財政運営について
   (3)公共の新たな担い手との関わりについて

 2 保健と福祉と医療の連携について
 3 支援費制度について
  (1)情報提供について
  (2)苦情処理の仕組みについて
  (3)困難ケース対応のヘルパー養成について
  (4)その他
 4 DV防止について
  (1)DV被害者の支援について
   (2)DV法見直しについて
 5 公的書類からの不要な性別欄の削除について
 6 これからの図書館について
 7 持続可能な中野駅周辺まちづくりについて
 8 中野区ホームページのさらなる充実について
 9 その他

第3回定例会に当たり、一般質問いたします。

持続可能な区政への転換について、お伺いいたします。

田中区長就任1年を過ぎて、徹底した情報公開や基本構想策定における区民参加など、着実に新たな区政へ向けての基盤をつくりつつあると私は思っております。あしたの子どもたちにつながる地域社会をつくっていくために、これからが本番です。持続可能な区政への転換をしっかり果たしていくための改革に本格的に取り組まなければいけません。そのためにも、田中区長の目指す改革に対する区民の共感と協働をしっかり得ていく取り組みが大切になってきます。

「持続可能」という言葉は、1992年に開かれた地球サミットから世界に発信されました。「人類は、持続可能な開発という関心の中心に位置すること」を第一原則とする「環境と開発に関するリオ宣言」が採択され、地球環境を破壊し、地球資源を枯渇させつつある開発のやり方を改めることが宣言されました。我が国では、2000年の環境基本計画で「持続可能な社会」という言葉が盛り込まれ、主に環境問題で目指すべき社会を提示してきました。今や環境問題だけではなく、経済問題でも目指すべきあり方を示した言葉となっています。経済成長だけを追い求めてきた私たちは、気がつけば地球環境の破壊に突き進んでいます。次の世代にどうやってこの地球環境、そして安心して暮らせる社会を継続的に残していくのか考えたときに、いつまでも私たちの世代だけで資源を使い尽くしていいわけはありません。

「ダウンサイジングにっぽん--少子高齢化の衝撃」というタイトルで、朝日新聞に記事がときどき連載されています。この衝撃は、あらゆる分野に今後広がっていくでしょう。だからこそ、この衝撃を受けとめられる社会の仕組みに私たちは変えていかなければならないと思います。この中野でも、少子・高齢化が急速に進んでいます。次の世代が働き手になっていくときには、今よりも生産年齢人口は減り続けます。中野区の生産人口年齢比率は、10年前から年々減少し続けています。中野区の特殊出生率も年々低下し続け、全国平均をはるかに下回る0.77%。年少人口の構成比率も年々低下し、ことし1月で9.2%。高齢者人口の構成比率は逆に年々上昇し続け、ほぼ倍の18.2%。人口減の世代が、少ない税収で、私たち団塊の世代を含むたくさんの高齢者世代を支えなければならなくなる時代が、あと10年後以降には確実にやってきます。今のままで支え切れるのでしょうか。このままの区政のあり方を続けるのであれば、大幅な増税でもしない限り、無理ではないでしょうか。次の世代は、その負担に耐え切れるでしょうか。だから、区政運営のあり方を今変え、次の世代に持続可能な区政を手渡していく必要があると思います。少ない人口でも、少ない税金でも支えられる区政に変えていくことが、これから超高齢社会に突入する私たちも安心して暮らせることになるのだと思います。税金を使い尽くし、次の世代の税金まで食べてしまうやり方、それが今のやり方です。それで維持してきた今までの区政運営のあり方を見直すことが、子どもたちの世代に対する私たちの責務だと考えます。

先日の斉藤金造議員の質問に対し、区長は「持続可能な地域社会をつくっていくこと」だと、スローガンについて聞かれたときに答弁されておりました。これからの社会のあり方を的確にとらえていらっしゃると思いました。区長は、持続可能な地域社会を目指すための区政の転換についてどのように考えられているのか、お聞かせください。

次に、縦割り行政からの脱却について、お伺いいたします。

区長になる前、田中区長は、区民との地域ごとの対話集会を開いておりました。そこで、区の職員バッシングを随分受けておりました。旧態依然とした区役所の組織が、大変問題になっておりました。そのときに、田中区長は、あの職員をやめさせるべきだ、この職員を異動させるべきだということに答えて、「人間というのは、伸ばせばだれだって伸びます。だから、人材配置の適材適所が大事です。私はもっと部長さんに人事権を与え、職員の能力を引き出していく方法を考えたい」と答えておりました。縦割りを廃してフラットな組織に。三重県へ視察に参りました私も、そのことをおととしの決算議会で主張いたしました。職員組織との協働による行政のシステム改革。従来の指揮命令による縦割りの管理ではなく、現場をよく知る職員にできる限り仕事を任せるエンパワーメントを重視する。権限を大幅に現場に移譲していく。縦割り行政を破る自己決定・自己責任の体制確立を目指す改革。これが三重県の改革でした。役所のための組織ではなく、区民のための組織をつくる、区民のためにしっかり働ける組織にしていくことが目的です。中野区も現在、組織のフラット化を検討しているとお伺いしております。どのような組織を目指しているのか、区民にとってのメリットは何か、お伺いいたします。

お互いに、区民も職員も意識を変えるのは並大抵のことではありません。職員にこれから目指すべき区政のあり方に共感を持ってもらうことが、何よりも大切です。そのためには、徹底した議論が欠かせません。三重県のその当時の北川知事のお話で、私が最も印象に残ったのは、職員と何回も泊り込みで徹底的に議論したという話です。しつこいほど議論が重ねられてきたという話です。区長は、職員との議論をどのように展開されているのでしょうか。しっかり理解がされているのでしょうか。お伺いいたします。

また、今回の改革が23区の人事任用のあり方とどう整合性をとっていくのか、お伺いいたします。

昨年6月、名札の着用などさまざまな、いわゆる「見た目の改革」について述べさせていただきました。その中で、見た目の改革は進んできていると思います。これからさらに意識の改革、中身の改革へ向けて、取り組みを始めていかなければならないところだと思います。中身の意識改革に向けて、どのような取り組みをさらに始められているのか、お伺いいたします。

2番目に、持続可能な財政運営についてお伺いいたします。

昨年度決算に基づいて、先日、何人かの議員の方が今後の財政の見通しの厳しさについて質疑をされました。大変厳しい、現在でも厳しい、あるいはこれからもずっと厳しくなるであろう財政事情についての御答弁がありました。厳しいから次の世代に負担を先送りし、基金を使い果たし、借金を積み重ねてきたこれまでのやり方でした。私たちは負担に耐え切れないぐらい、次の世代にも及ぶ負担を今やしてしまっております。これから先行き厳しい時代だからこそ、次の世代が負担にならないように、必要な基金を積み立てていく必要があると思います。次の世代に負担を先送りしないために、どのような財政運営上の対応策が必要か、お伺いいたします。必要な基金、財政調整基金や減債基金などの積み立て目標期間と目標額についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。

また、現在、厳しい財政状況ではありますけれども、その目標額に達成させるために毎年どのくらいの額、あるいは割合を積み立てていく必要があるのか、お伺いいたします。それが今後、子どもたちの世代に続く持続可能な財政運営をつくっていくもとになることだと私は思っております。

3番目に、公共の新たな担い手とのかかわりについて、お伺いいたします

やはり三重県の改革を学びに行ったときに、全国に先駆けて導入された「事務事業評価システム」、「組織運営改革」とともに、全国に先駆けて1997年に「NPO担当」を設置したのが三重県でした。NPOとの協働を三重県は改革の大きな柱に位置付けられていたこと、これに大変私は興味を引かれました。行政内部の改革もさることながら、市民との行政改革を行ってきたことに、三重県の改革の本旨があると思います。それ以降、全国各地でNPOと行政との協働の取り組みがさまざまな形で試みられています。千葉県がことし「地方自治体のNPO支援策等に関する実態調査」を、NPO法をつくる発信源となったシーズ(市民活動を支える制度をつくる会)に委託してまとめました。人口2万人以上の全国自治体を対象に実施したもので、最新のNPO施策の調査として大変参考になります。多分、中野区も答えていらっしゃるでしょうから、担当の方にはその結果の冊子が渡っていると思います。十分熟読して、これからの中野の政策に役立てていただきたいと思います。

まだどこの自治体も、またNPO自身も、一体協働とはどういうことなのか、試行錯誤の状態にあると言えます。共通認識になってきたのは、公共を市民とともにつくり出す時代に転換させていかなければならないということです。中野区は、NPO施策では大変おくれをとっていると思います。だけども、挽回できるチャンスでもあると思います。他の自治体の先行事例、いいところ、悪いところ、さまざま学びながら、今後さらに発展して進んでいく考え方や事例をつくり出していこうではありませんか。

そこで、お伺いいたします。

前回、第2回定例会で、はっとり議員の「NPOについて、どのような位置付けを考えているのか」という質問に対し、「NPOや自主団体の公共性・公益性のある活動は、中野のまちを豊かにしていく上で欠かせない力である。これまでの調査をもとに、各団体へヒアリングをして、これからの支援、あるいは協力のあり方というのを検討している」と答弁されました。現在、NPO団体へ実際にお出かけになってのヒアリングを終えていらっしゃるところだろうと思います。それを終えて、活動の現状と協働のあり方と課題についてどのように把握されたのか、お伺いいたします。

これからのNPO施策について、さまざまな自治体がとっております。その中で、場の提供、場のコーディネートというものがあります。ただの施設貸しや施設転用の発想ではなく、これからの区政のあり方、区民サービスをどのように展開するのか、検討すべきと私も第1回定例会で質問をいたしました。それに対して、「NPOの活動がより活発化するための支援策の一つといたしまして、場の提供が必要ということは十分感じている。今後15年度中に策定するNPO・自主団体支援方針の中で具体的に明らかにしたい」と御答弁されておりました。新しい公共の担い手との関係は、支援という関係ではなくなりつつあります。今や、協働の関係をどうつくっていくのかが求められております。支援の指針ということですけれども、これからは「NPOとの協働の指針」と考え方も発展させていかないと、中野区で指針ができたころには、もうそれが既に時代おくれのものとなってしまいます。今年度中に策定ということでしたが、現在検討されている方針には、どのような内容を盛り込む予定なのか、その柱についてお伺いいたします。

大変試行錯誤の状態にあるNPOと行政との協働。先進的な事例はどんなものがあるのかと、一番参考にされているという世田谷区に、はっとり議員と一緒に訪問いたしました。私たちの協働とは何か、なぜ協働をするのかという質問に対して、担当職員の方が「市民参加型の行政をつくる、新しい公共をつくる行政改革である」と、協働について大変熱意のこもったレクチャーをしてくださいました。世田谷区は、市民活動団体を新しい公共を進めるパートナーとして位置付け、団体の自主性・自発性を尊重しながらの支援を行っています。税金を使ってきた、そういう補助金のやり方ではなくて、税金を使わず、税金のかわりに--税金は行政に納めます。そのかわりに、区民の寄附金、こんな目的で使ってほしいという区民の寄附金で成り立たせております。世田谷区地域保健福祉等推進基金、これを区民の寄附金によって成り立たせ、これを活用し、寄附者の意向により保健福祉活動だけではなくて、さまざまな公益的市民活動に対する支援に活用しております。今年度は団体の立ち上げ期の基盤整備を目的とした市民活動立ち上げ助成事業、大体が自立するために必要な支援を目的とした自立促進支援事業、区と団体が協働連携して取り組む協働事業--この協働事業は、NPOと一緒にやりたい事業を区役所内で募集し、委託という関係ではなくて、対等の協定書を結んで行う事業だそうです。今年度は既に募集を終え、外国人が暮らしやすい環境づくりプロジェクトなど、決定されていったということです。税金を使わず、市民や企業の寄附金を使ったNPO支援をコーディネートしていく自治体がふえてまいりました。中野区としてはどのように検討されているのか、お伺いいたします。

世田谷区はこういったさまざまな補助制度、支援策を使って、たくさんのNPO、市民活動団体が立ち上がっております。

次に、港区の廃校になった中学校をNPOの協働事業所として有償で提供している「みなとNPOハウス」がオープンして1年になりました。世田谷区にお伺いしたときに、世田谷区は「港区のような事務所貸しは一般区民が集う場にはならないので、世田谷区では一般区民が自由に出入りができるNPOセンター、支援ではないNPOセンターをつくりたい」とおっしゃっておりました。しかし、港区はこの1年、地の利のよさを生かし、また全国でも余り取り組みがなかったせいもあり、全国組織のNPOを港区に集める、そういった効果をつくり上げました。先日、やながわ議員初め公明党の会派の方3人とはっとり議員と私とで、廃園になった区立幼稚園を活用した新たな子育て支援事業「みなと子育てサポートハウス あい・ぽーと」の開所式に行ってきました。そうそうたる方々のあいさつはさながらミニシンポジウムのようで、全国のモデルになる新しい事業を区民の力で育てていこうとする熱意が伺えました。あい・ぽーとはNPOハウスに事務所がある日本子どもNPOセンターが受託しております。また、そのときにいただいた「港区子育てハンドブック」、これはやはりみなとNPOハウスに事務所を置く全国NPO組織「子ども劇場全国センター」が編集を受託しております。場所を貸し出すことによって集めたNPOの力を、地域事業の展開に港区はしっかり生かされていることを感じました。すぐれたNPOを誘致する、人材を集める、NPOの知恵と力を地域に生かす、地域の活性化をつくり出すためにも、中野区も地の利のよさでは港区には負けていないと思います。中野区版NPOハウスを中野駅周辺の公共施設の空きスペースを活用してつくってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

次に、保健と福祉と医療の連携について、お伺いいたします。

ちょうど介護保険が始まった4年前、歩けなくなった義理の母と同居を始めました。勉強のためにとケアプランを自分自身でつくりながら、介護保険の仕組みを体験してまいりました。いろいろ問題点はありますが、在宅介護サービスに支えられながら、仕事を続けてくることができました。2か月前、母は手術をして、人工肛門をつけました。そのときに医者から、「たとえ安定した状態になったとしても、果たして在宅で可能ですか」と問われました。医療的ケアが必要となってしまえば、私が仕事をしている状態では、在宅生活に戻すのは無理だと、そのとき思いました。

医療的ケアを必要とする方の在宅生活は、介護職が医療的ケアをできない状況の中で、家族介護が前提になります。だからこそ、福祉と医療をつなぐ保健の役割は大切だと思いました。保健師さんのアドバイスを受けながら、毎日人工呼吸器の音を聞きながら、医療的なケアを受けながら在宅生活をされている方々を支える仕組みづくりの大切さについて、考えてまいりました。

本当にこれから保健と福祉と医療の連携が大切になるときに、実は保健福祉センターのあり方をまた変えようとされている考えが聞こえてまいりました。この地域保健福祉センター構想については、地域で保健と福祉の相談窓口、そして医療を結びつけた、そういった地域の支援の窓口を置くべきであるとずっと質問してきて、そのことを区にも提案してまいりました。さまざまな変節がありました。やっと2カ所に保健福祉センター、中部と北部ができたと思ったら、またそれを変えていく。そして、保健福祉相談所にしたのが2年前でした。そして、この4月から、その保健福祉相談所を保健福祉センターと名前を変えて、やっと何年間か質問してまいりました地域保健福祉センター構想を名前だけ、名称だけは実現できた形の地域保健福祉センター4カ所ができ上がったわけです。この4月に名称を変えたばかりなのに、もうその組織を変える話をされているというのは、一体どういうことなのでしょうか。もし、何らかの事情で組織を変える話が必要なのであるならば、なぜ、この4月にできたばかりの保健福祉総合推進計画をつくるときに検討されなかったのか。4月に4カ所と区民の方に示した後に、また来年度変えようとされている。4カ所を変えるだけではなくて、保健所の数そのものを減らそうとされている。南部はなくなる。あるいは、鷺宮もなくなる。子ども・子育て中心の保健所、高齢者・障害者中心の保健所になる案もあると聞きました。地域に保健と福祉の相談体制をつくっていこうというのが、今までの考え方でした。その考え方をどう変えようとされているのでしょうか。本来、必要である地域での保健と福祉と医療の連携体制、相談体制をどうつくろうと考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

医療との連携を図るためには、保健師さんの存在は大変重要です。保健師さんの役割についても、見直しがされているとお伺いいたしました。中野区は、現在、地区担当の保健師さんを置いている仕事のやり方をとっております。赤ちゃんからお年寄りまで、その地区の保健師さんが各家庭をしっかり見て歩くという体制がとられていると聞いております。このやり方を変える。母子中心の保健師さんを置く。そのために保健師さんの数はふやせない。数がふやせないから、少ない数の中で運営していくためにはどうすればいいかということで、保健所の数そのものを見直していこうという考え方もそこから出てきたのではないかと思いますが、数はふやせない。それはそうだと思います。それでは、どんな形でその保健師さんの仕事がもっと地域に根づくようにしていくのか。それをしっかり考えていただきたいと思います。

今、医療のケアが最も必要とされている方は、精神障害者の方、難病の患者の方です。その方たちは、医療との間をつなぐ保健師さんの役割が何よりも重要になってまいります。そんな中、中野は担当別にしないということで、専任の精神障害者のための保健師さん、難病担当の保健師さんを置いてきませんでした。しかし、これから医療との連携、ますます必要になってまいります。在宅で暮らす人たちも大変ふえてきております。その中で、精神障害者の方のため、難病患者の方のための担当の保健師さんを置くべきであろうと思いますが、いかがお考えでしょうか。その上で、地域担当の保健師さんの仕事をしっかりやっていく体制がつくれるのかどうなのか。区民のための保健師の仕事が十分果たせるように、どうすればいいと考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

この9月に、ヘルパー講習会に行ってまいりました。筋ジストロフィーの患者の親として、地域で難病患者の在宅療養を支えるために「地域ケア研究所」を立ち上げた方からの講義を受けました。保健と福祉と医療の連携のお話は、これからの連携のあり方を指し示すもので、大変参考になりました。

ところが、これだけ長年にわたって保健と福祉と医療の連携が言われながら、なぜ私たちが満足のいくようにできないのか。このことが問いかけられました。「そこには「何のための連携なのか」ということが抜けているからだ。職員のための連携ではなくて、利用者のための連携だという視点が抜けているからだ」とおっしゃっておりました。「連携の中に市民が入らなければならない。市民活動が入らなければならない。それで初めて連携というのがつながるのだ。公的サービスができない限界を超えるのは陳情活動ではなくて、市民でつくり出すしかない。だから、自分はNPOをつくって活動を始めた。保健と福祉と医療と市民の連携をつくり出そうとしてきた」、そういうお話を聞いてまいりました。連携の中に市民、利用者が入っていない。そういう体制は中野区にもないでしょうか。目の前が開けた思いでした。中野区でも利用者や区民団体との連携をしっかりつくり出すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。

3番目に支援費制度についてお伺いたします。

まず、情報提供について。

第1回定例会において、利用者の選択と自己決定を柱にした支援費制度が始まるに当たり、利用者にしっかりと情報提供してほしいと質問をしてまいりました。区は「障害者みずからが選択するためには、情報の提供が非常に大事になってくる。窓口の相談だけではなくて、区報、インターネットをはじめ、さまざまな方法によりサービス情報や事業者情報などの必要な情報提供を行っていきたい」とあの当時御答弁されておりましたが、必要な情報提供が満足いくようにされておりません。

世田谷区のホームページをぜひごらんになっていただきたいと思います。「支援費制度」というふうに入れてクリックしますと、支援費制度を世田谷区でサービス提供している事業者のことが詳しくリストアップされてきます。事業者一つひとつのところもクリックすれば、その事業者情報がより詳しく掲載されております。しかし、中野区では、窓口で事業者を教えてほしいと聞くと、「ここから探してください」と、東京都のホームページからコピーしたたくさんの事業者リストが渡されます。利用者は、その事業者に片っ端から電話して頼むわけですが、実際に書いてあってもそのサービス提供ができていないところが多く、できているところを見つけるのは大変なことです。「支援費が決定されてもどこに頼んでいいのかわからない」、「都の情報をそのまま渡されても、中野区民が利用できる情報になっていない」、「従来利用していたサービスの移行手続だけで、さらに使えるサービスの情報提供がなかったので知らなかった」などの声が出ております。これが利用者に必要な情報を満足に提供されている状態と言えるのでしょうか。

この質問項目を出した後に、数日前、やっと中野区のホームページに東京都の事業者情報が載りました。喜んでクリックしてみたら、それは東京都全体の事業者情報でした。やっと事業者情報が載った。でも、これだけでは当事者、利用者は使えません。本当に中野区内で使える事業者なのか、どんなホームヘルプをやっているのか。障害者のホールヘルプは四つに細かく分かれております。日常生活支援、身体介護、移動介護、やっている、やらない、さまざまございます。そこまできちんと情報提供することが支援費制度を本当にその利用者が選択し、決めていくことができる支援費制度に育て上げていく基盤ではないでしょうか。利用者が選ぶことができる情報を、しおりやホームページできちんと提供すべきです。お考えをお伺いいたします。

次に、苦情処理の仕組みについてお伺いいたします。

「障害者福祉のしおり」の「福祉についての苦情」の欄には、「区の福祉サービスについての苦情は福祉オンブズマンへ」と書いてあるだけです。しかし、福祉サービスのほとんどを、支援費制度もそうですが、民間事業者がサービス提供をやるようになりました。ところが、今、中野区の福祉オンブズマンでは、その苦情を民間事業者だから扱うことができません。そして、ほかに扱えるところの情報すら中野区のホームページはおろか、このしおりにも記されておりません。情報提供の仕方として、大変不十分です。

6月議会で高倉議員が、練馬区の仕組みを例に引いて、中野区でも苦情に基づき、民間事業者にも調査、勧告、意見表明などができる福祉オンブズマンにすべきだと質問いたしました。これに対して、区の答弁は「現在、社会福祉協議会が窓口になって、介護サービス事業者連絡協議会の中に苦情処理機関を設置することを検討している。オンブズマンの仕組みを拡大することは現在のところ考えない」と答弁しています。この答弁をどれだけ私は聞いてきたでしょうか。4年間ずっとこの答弁を繰り返し、そして実際には民間事業者のサービスがほとんどである介護保険の苦情や、4月から始まった支援費制度の苦情を引き受けるところが用意されていない状態ではありませんか。

先日、世田谷区、板橋区に行ってまいりました。どちらの区も、民間事業者にも調査、勧告、意見表明などができる福祉オンブズマンの制度化をしております。世田谷区は、保健福祉サービス苦情審査会を設置し、保健福祉サービスや介護保険サービス、支援費サービスの苦情申し立てを公平・中立な立場で調査し、その解決に向け、意見をしっかり述べる福祉オンブズマンの制度をつくっております。板橋区も同じでした。板橋区保健福祉オンブズマン制度をつくり、--これは中野区に調査に来て、中野区の事例をしっかり参考にして立ち上げられたということです--介護保険サービスや支援費サービスの苦情解決にもしっかり当たっております。

先日、ある区民の方が、ニコニコ事業団に対する支援費制度にかかわる苦情を福祉オンブズマンに申し立てたところ、「民間事業者だから」と福祉オンブズマンでは取り上げられませんでした。外郭団体の福祉サービスの苦情すら扱えない状態なのです。じゃあ、どこに苦情を申し立てればいいのか。中野区では、それを紹介するところもありません。それで、民間の事業者に聞き、そして東京都社会福祉協議会福祉サービス適正化委員会があることを知り、東京都の社協にまで申し立てをいたしました。ニコニコ事業団に対して、運営内容の改善の申し入れが東京都の社協の適正化委員会からされることになります。身近な区内の、それも区の外郭団体が起こしたことなのに、中野区がその苦情を取り上げる仕組みをつくらなかったために、東京都の社協から改善が申し入れられるという事態になってしまいました。昨年末出された保健福祉審議会の「中野区保健福祉総合推進計画策定に当たっての基本的な考え方の答申」の中には、「区民にとって最も身近な区において迅速に苦情が解決されることが望ましく、そのための仕組みを構築する必要がある」と書かれております。民間事業者にオンブズマン制度の適用が中野区ではなぜできないのか。介護保険が始まったときから既に問題になっていたのに、なぜつくっていないのか、お伺いいたします。

どうしてもオンブズマン制度をつくれないというのであれば、どんな方法で、いつまでにつくるのか。もう既に4年もおくれております。支援費制度が始まって、もう半年もたちました。苦情を受け付けられないこの事態に、至急、具体的に取り組むよう、答弁をお願いいたします。

また、保育サービスにおいても言えます。公立保育園の苦情は福祉オンブズマンが対応しますが、民営化園はどうするのかと昨年、第1回定例会でお伺いしましたときに、「苦情解決のための第三者機関の設置を選考の基準として考えている」と答弁されていました。第三者機関の設置はできているのでしょうか、お伺いいたします。

次に、困難ケース対応のヘルパーの養成について、お伺いいたします。

支援費の居宅サービスを行うヘルパーが大幅に不足しております。東京都のリストでは、居宅サービスができるヘルパー事業者がたくさんあります。それを区は見ていらっしゃって、たくさんあるんだなと思っていらっしゃると思いますが、現実にはほとんど障害者のヘルプをできる方たちが用意されていない事業者がほとんどです。支援費の支給決定を受けても、ヘルパーを見つけることが大変困難な状態です。介護保険事業者のヘルパー資格を持つ方々は、単価が低い上に多様な介護が要求される日常生活支援を引き受けたがりません。移動介護は、ヘルパー2級資格があってもできません。そのための研修を受ける必要があるのです。その研修は、東京都ではまだ始まっておりません。その中で、実績のあるNPOなどが活動している区では、行政と一緒になってヘルパーの養成に取り組んでおります。

先日、練馬区の支援を受けて、練馬区内の民間団体の主催で、難病の医療的ケアにも携わることができるヘルパーの養成講座が開かれました。こういった養成講座を民間団体が主催したのは、全国でも初めてではないかということです。もちろん、23区では初めてです。この後、実習を受け、日常生活支援と全身性障害者の移動介護のヘルパーの資格を取得することができます。私も受講してまいりました。丸二日間、朝から夕方まで、さまざなま立場の講師陣によって講義が行われ、公開で行われたので、たくさんの参観者が詰めかけていました。私にとってはこれからの支援費制度のあり方を考える上で、大変参考になりました。

中野区では、日常生活支援や移動介護ができるみなしヘルパーへの移行措置が不十分だったために、重度の全身性障害者の日常生活支援と移動介護のヘルパーの不足が特に深刻です。練馬区では予算がついているために、民間団体が養成講座を実施しやすい状態にあります。中野区でも、養成講座支援のための予算があればベストですが、予算がなくても、中野区が東京都に申請をして、民間団体が行う養成講座を公認していただければ、中野区にもどんどんヘルパーをふやすことができます。民間ができないところを区が行い、区ができないところを民間が行う、まさにNPOとの協働でヘルパー養成を実現することができるのではないでしょうか。早急に取り組みを検討するべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。

次に、DV防止について、お伺いいたします。

DV被害者の支援についてお伺いいたします。

女性会館での「女性の生き方なんでも相談」は、女性に対する暴力で相談に来るケースは年々ふえております。また、生活援護課の婦人相談でも、DVに関する相談は大変多く、2001年度388件、2002年度339件、そのうち緊急一時保護のケースは年々ふえていて、2001年度18件、2002年度28件となっております。ことしは8月中旬の時点で、既に18件になっているそうです。経済的支援や精神的なケアを必要とするケースもふえてきており、婦人相談員が保健福祉部の中でケースワーカーや保健師と絶えず連携をとりながら、被害者のサポートをしております。

DV被害者が最初に駆け込むことが多い医療機関、警察などとの連携も欠かせません。さまざまな部署の機能と専門性を相互に連携して生かすことで、被害者を総合的にサポートできるのだと考えます。

そこで、お伺いいたします。

関係機関が連携しながら、その連携の一つのかなめとなるDV被害者・加害者に対応するための基本的な事項を書いたしおりを一緒に作成してはどうでしょうか。今、DV被害者に対する対応マニュアルが区の相談窓口に携わる職員には配られておりますけれども、まず駆け込む医療機関、あるいは民間のNPO団体などには、その資料はマル秘ということで、もちろんそういう情報も入っているからということですが、配られておりません。相談に当たられている方たち、地域の方たちに配れる、そういったしおりを作成してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

DV法が始まった当初は、DVが犯罪であることを広報するポスターがあちらこちらに張りめぐらされておりました。今現在、目にすることが少なくなっております。しかし、DVが犯罪であるということをしっかり訴えていく必要があると思います。再度、区民への周知を、ポスターをつくり、図ってはどうでしょうか。

次に、DVに関する区の相談窓口の紹介、女性会館と生活援護課などがあるわけですけれども、区のしおり、あるいはホームページでしっかりと積極的になされておりません。他区のホームページを見ますと、関係機関の相談窓口等も全部記載された上での情報提供がされております。ぜひ検討されるべきだと思います。いかがお考えでしょうか。

次に、DV法見直しについてお伺いいたします。

DV防止法改正へ向けての議論が進んでおります。私も参加している「身近に起こる女性への暴力を考える会」では、医療機関へのアンケート調査から見えてきた課題について、参議院内の超党派でつくっております「DV法見直しに関するプロジェクトチーム」に要望書を提出してまいりました。配偶者等からの暴力により、受診や診断書が必要なのに、本人が医療費を払えない場合、医療費を助成する仕組みをつくることを求めた提案がその中の一つです。都道府県に対するDV法見直しに関する意見の調査も行われております。都を通して区にも意見を求められたと思いますが、区としては主にどのような意見・要望を出されたのか、お伺いいたします。

次に、DVやストーカー被害者の住民票の閲覧・交付制限についてお伺いいたします。

被害者の住民基本台帳を加害者が閲覧することを制限できるように規定を整備すべきであるという意見も、都道府県の調査で出てきておりました。総務省は8月31日、DVやストーカー被害者の住民票が加害者を含む第三者に閲覧や交付されないよう制限する条例や要綱などの制定を自治体に要請する方針を決めたそうです。既に中野区ではストーカー規制法の制定を受けて、昨年、「ストーカー行為等の被害者に対する支援に関する住民基本台帳事務取扱基準」を定めて対応しております。対象者にDV防止法に基づく保護命令を受けた被害者を含み、改めてこの基準を要綱、または条例によりきちんと位置付けて、区民にわかるように示してはどうかと思いますが、いかがお考えでしょうか。

次に、公的書類からの不要な性別欄の削除についてお伺いいたします。

心と体の性が食い違うことに苦しむ性同一性障害は、世界保健機構も認める医療疾患です。日本では、主要な医療機関でその診断を受けた人は、これまでのべ2,200人、潜在的には7万人の当事者がいると言われております。この7月国会において「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」が成立し、法に定める要件を備えた性同一性障害者は、性別の取り扱いの変更請求をすることが可能となりました。心の性に従い生活する当事者の多くが、生活実態と公的書類上の性別が異なることから、印鑑登録証明書の性別欄など、当事者の商行為を難しくするなど、さまざまな困難に直面しております。性同一性障害のほかインターセックスなど、明確に男女に分けられない人々も存在します。区としても、その人権に配慮する取り組みが求められていると考えます。

自治体が管理するさまざまな行政書式において、不要な性別欄を削除する動きが新座市、草加市、市川市などの全国の自治体で起こっております。草加市も、第1回定例会で申請書の見直しを行う条例を制定いたしました。草加市印鑑条例において、証明事項から性別を省く見直しも行いました。先日訪問しました世田谷区でも、可能な限り申請書等の不要な性別欄を削除するために、状況把握のための全庁的洗い出し作業が行われ、先日、調査結果が出されました。300調査し、削除可が171、不可が129で、現在見直しに向けて検討しているところだそうです。印鑑登録証明書とその申請用紙や投票整理券からの性別欄の削除、印鑑条例の改正に向けてさまざまな自治体が取り組みを始めております。中野区でも既に調査と見直しをされているそうですが、結果はいかがでしたでしょうか。印鑑条例の改正については、現在どのように検討されているのか、お伺いいたします。

次に、これからの図書館についてお伺いいたします。

区は、経営改革指針で、来年度から図書館業務を民間委託することを決めております。そして、この6月、教育委員会は「図書館の機能、サービスのあり方について」の案を提案いたしました。その中で、図書館のあるべき姿が余り描けていないと思います。基幹的な業務を除く図書館業務の委託化を来年度から実施し、人件費を節減し、図書の購入費やITへの対応などに活用していくことが必要だというふうには書かれておりますけれども、財政面からの運営方法の転換だけで、区民にとってよりよい図書館サービスのあり方は今後どうあるべきかというビジョンについては、十分検討されていないように思います。21世紀の図書館をどう描き、市民がどうかかわっていくのか、その中の行政の役割はどうあるべきなのか、きちんと考えなければならない大事なときに来ているのではないでしょうか。「図書館の機能、サービスのあり方について」の案を出すに当たって、どのような調査・検討をされてきたのか、お伺いいたします。利用者だけではなくて、区民一般にも意見を聞いたのでしょうか。アンケートはされましたか。図書館運営協議会、社会教育委員の会議で議論はされたのでしょうか。また、その結果は、今回の教育委員会の案の中にはどのように生かされているのでしょうか。

先日、地域歴史資料のデジタル化などに取り組むNPO地域資料デジタル研究会理事長の小林是綱さんの講演を聞きました。山梨県石和町立図書館長をされていたこともあり、これからの時代を見据えた図書館のあり方を提言している方です。「市民の、市民による、市民のためのデジタルアーカイブ」の実践を通して、地域社会の文化・学習の活動に貢献しようとNPOを設立され、来年度、山中湖でNPOが運営する新しいスタイルの公共図書館「情報創造館」を開設する準備を進めていらっしゃいます。21世紀のこれからの図書館のあり方について、示唆に富んださまざまな提案があり、大変参考になりました。

中野区に全部当てはめることはできないと思いますが、しかし、バブルの時代の図書館サービス、図書館の建設ラッシュで行われてきた、そういった図書館のあり方。21世紀の図書館機能は、読書館と情報センターに分化していくのではないかということも提案の中にあります。これからの図書館のあり方を財政面だけではなくて、これから区民がどんな図書館を必要としているのかについて、きちんと考えていただきたいと思います。これからの人々が図書館に求めるものは何なのか、どんな図書館が必要とされているのか、これからの図書館の考え方について調査・研究をもっと深め、あるべき方向についてしっかり議論をし、その目的に照らして最も適切な運営方法を考えるべきではないでしょうか。教育委員会の今回の案では、その点が不十分だと思います。21世紀の図書館のあり方を住民参加できちんと議論し、考え方を出すべきだと思いますが、どう考えられているのか、お伺いいたします。

中野区図書館運営協議会があります。これは、どのような目的と役割を持っているのでしょうか。現在、どのような状態にあるのでしょうか。中野区図書館運営協議会は、図書館のあり方を議論・提案し、図書館運営についての評価・チェックを行う住民参加の機関として、きちんと常設で機能させるべきではないでしょうか。これから委託を行っていくという考え方に立つのであれば、市民が参加してきちんとチェックを行う、そういった運営協議会の設置がぜひとも必要だと思います。また、区民の苦情や要望を受け付ける窓口、わかりやすく設置してほしいと思います。いかがお考えでしょうか。

私は、図書館の安易な民間委託は進めるべきではないと第1回定例会で質問してまいりました。安上がりを求めた安易な委託に走らず、区民にとって充実したこれからの図書館のあり方をしっかり検討し、運営の担い手を改めて考えていただきたいと思います。安心できる中身を検討していただきたいと思います。NPOなど、新しい公共サービスの担い手も出てまいりました。図書館運営の担い手として視野に入れていくべきだと思いますが、どのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。

次に、持続可能な中野駅周辺まちづくりについてお伺いいたします。

清掃工場建設計画が中止になり、警察病院の計画以外はすべて見直すことになりました。しかし、本来、一番大きな目的は、防災スペースの確保、防災公園、緑のオープンスペースの確保だったと思います。それは、しっかりと中心に位置付けたまちづくりのあり方を目標とされるのでしょうか。先月、区が行われましたアイデア募集でも、楽しい公園や森、オープンスペース、緑でグレードアップ、都立公園をという意見がありました。区はどのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

持続可能な、つまり次の世代に負担を先送りしない形での整備をしていく方法はあるのでしょうか。清掃工場建設を前提として、そのスペースを使っての防災公園のあり方を今までの計画の中では考えてきました。その清掃工場がなくなった今、区の財政負担を軽減する方法で整備していくやり方を考えるべきだと思います。どのような方法を区は現在考えられているのでしょうか。お伺いいたします。

「持続可能なまちづくり」、これはアイデア募集にも出ていたスローガンの一つです。こういう観点を、中野駅周辺のまちづくりの基本的な考え方の中にぜひ位置付けていただきたいと思います。今の私たちが使うまちではなくて、10年後、20年後の区民に負の遺産とならないまちづくり。人口減でも、税収減でも維持できるまちづくりのあり方を想定すべきだと思います。どうお考えになっているのか、お伺いいたします。

次に、中野サンプラザ取得についてお伺いいたします。

区が、10年前、山梨県にスポーツ施設用地を購入したとき、私は税金のむだ遣いだと大反対してまいりました。今回のサンプラザ取得を、区は上野原の問題と同じ道を走っているのではないかと心配される御意見もあります。しかし、私が上野原に反対してきたのは、区外の土地にまで手を出すことはない。それも、必要かどうかわからない、区民が使うかどうかわからないところに、たとえ11億で買ったとしても、その後100億もの予算をつぎ込む、そういうことに反対をしてまいりました。サンプラザが上野原と違うのは、中野区のど真ん中、駅前の一番区民が行き交う土地だということです。だれもがそこを避けて通れない土地です。中野区と関係のない企業が取得した場合と、中野区が株主のセクターが取得した場合と、区民にとってどういったメリットとデメリットがあるのかしっかり検討し、税金のむだ遣いにはならない、次の世代の負の遺産にはならないという説明が果たされなければなりません。その説明がまだ十分されているとは思えません。サンプラザ取得の新聞記事を読んだ区民の方々から、「中野区は財政難なのに大丈夫なの」という声が聞こえます。この心配の声にしっかり説明ができるように、財政負担を持ち越さない手法をしっかり確認していただきたいと思います。このサンプラザの用地が次の世代にとって大きなお荷物となるのか、それとも民間事業者に渡したのとは違う形で、次の世代がしっかりその土地に関与していく、意見を言っていくことができる財産となるのか、その判断が問われていると思います。私は、ぜひ財産としていく方向の検討をしっかりしていただきたいと要望させていただきます。お考えをお伺いいたします。

次に、中野区ホームページのさらなる充実についてお伺いいたします。

区のホームページが果たす役割は、どんどん大きくなってきております。中野区のホームページは、凝ったつくりではありませんが、大変わかりやすい表示になっています。30万区民の自治体のホームページを外部に委託せず、実は一人の担当職員の方の手により、たった15万円ほどの予算で運営されていることを聞き、この努力は本当にすごいと思いました。今現在、アンケートをとっておりますが、区民からの意見はどのように寄せられているのでしょうか。

これからさらにホームページにおける情報提供が必要だと思います。先ほど、支援費制度の質問の中でも要望させていただきました。世田谷区は事業部ごとにホームページの担当者を置き、そこで最新情報をどんどん更新しているそうです。ですから、新しい情報をどんどん、その部の目でつくっていくことができるわけです。また、世田谷区のホームページでは、保育園の情報も充実しております。選択の時代というならば、区民が選べる情報が総合的に提供されなければならないと思います。公立保育園だけではなくて、民間の私立保育園、認証保育園、さまざまな形態の保育園の情報もぜひ区のホームページに載せるべきです。NPOの紹介を行っている区もありました。また、女性会館のホームページをつくり、情報コーナーの図書の検索ができる区もあります。中野区は、来年4月から事業部制をしいていくということです。事業部ごとにホームページをつくる方法で内容の充実を図ってはどうかと思いますが、ホームページのさらなる充実のためにはどのように検討されているのでしょうか。お伺いいたします。

その他のところで1点お伺いいたします。

中野区非常勤職員賃金差別裁判の和解についてです。

3年にわたる中野区非常勤職員賃金差別裁判が和解で解決を見ました。この裁判は、地方自治体で働く非常勤職員の一人であった原告が、職の廃止による退職後、賃金の均等待遇と間接差別の是正を求めて中野区を提訴したものでした。和解内容が、個別原告の問題に押しとどめられ、女性が9割を占めているという公務パートの間接性差別性については言及されておらず、大変残念です。しかし、少なくとも裁判所が均等処遇・均等待遇に言及した点で、均等待遇原則が日本でも控除として認められる方向性を展望できた和解条項であると思います。和解条項で、被告・区は「現行法制度の限界や問題点を真摯に受けとめる」、「区は均等処遇に努めてきたが、なお、原告の賃金額について、原告の指摘する類似常勤職員との均等待遇の要請に添えなかった部分があるところを認める」、「原告は金額の請求を放棄する」ということが確認されました。区は、現行法制度の限界や問題点をどのように考えていらっしゃるのでしょうか。また、均等待遇のあり方についてどのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

先ほども引用させていただきましたが、区長は、区長になられる前の区民との最初の地域集会をやったときに、財政難について、こうおっしゃっています。財政難でサービスを切られてきたことについてですが、「時間をかけて区民とともに考えていかなければならなかったのに、行革課長としてそれをやってこなかったことが今の結果です。予算がないのでどうしようもないと言い、議論ができない状態でいろいろな予算を切ってしまった。これからも、何でも予算がつけられるわけではないのですが、できないことはなぜできないかを説明します。区民の方に納得してもらうようにする、そのことが私のメリットです」と区長は最初の地域集会でおっしゃっていました。予算策定に当たる中、初心を忘れず、しっかり議論の確保と説明責任が果たせるよう、持続可能な区政への転換に取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○区長(田中大輔)
佐藤議員の御質問にお答えをさせていただきます。

私の方からは、質問の冒頭でありました持続可能な区政への転換についてという点と、それからサンプラザの関連についてお答えをさせていただきます。

まず、持続可能な区政への転換についてということで、どのように持続可能な区政ということを考えているのかといったようなことについての御質問がありました。今日の大きな社会・経済の変化の中にあって、みんなが安心して住み続けられる持続可能な地域社会を形成していくこと。このことが持続可能な社会をつくっていく、そういう問題として私たちみんなに突きつけられている時代だというふうに思っています。それを支える仕組みをつくって、区民の意思・自己統治に基づいて運営をされるのが持続可能な区政運営である、そんなふうに考えています。

そうした区政の中では、財政的な持続可能性も当然必要なわけであります。入ってこないお金をあてにして、できないサービスを行政が何でもふやしてしまう。今あることは何でも大切だから、決して変えることはできない。そんなことが持続可能性を持たない区政になってしまうということは明らかだと思っています。さまざまな施策面でも、持続可能性を軸に再構築が必要になってきていると、こんなふうに思っています。

持続可能な地域社会をつくっていく政策、それは例えば、環境面での持続可能性でありますとか、ある程度の経済的な安定、反映も必要だというふうに思っています。当然、少子化対策も必要でありますし、だれもが自己実現をする中での互いの自立を前提としつつ、区民相互の支え合いによって高齢者や障害者が安心して生活できることも必要だというふうに考えています。それらをこれからの新しい社会の枠組みの中で可能としていける行政と地域社会のあり方を目指していきたい、このように考えています。

続いて、縦割り行政からの脱却についてということで、三重県のフラット組織を目指すといっていることなどを例に挙げまして、中野区の考え方についてお尋ねがありました。フラットな組織というのは、縦割りでなく、かつ現場に権限が移譲されていて、区民と接する、区民に一番近い現場での判断ができるような、現場への権限移譲が進んだ、結果として意思決定過程が短くなっている、そんな組織をイメージをしているところです。三重県などの例も当然参考にしながら、他の自治体での例をさまざまに参考にしながらやっているわけですけれども、中野区はこれまで中野区が持ってきました組織のあり方、仕事の進め方を踏まえての改革ということになりますので、やはり中野区には中野らしいあり方というものを追求しなければならないだろうと思っています。

区民にとって、こういう組織はどういうメリットがあるのかといった御質問もありました。組織が区民から見てわかりやすくなるということ、これまでのピラミッド組織、上意下達のピラミッド組織ではなく、区民と接しているところが一番最初に物事を判断できる、逆のピラミッド組織というようなことが例えとしては言えるのではないかというふうに思っています。組織が区民から見てわかりやすくなること、区民に近いところで判断をし、仕事を実施できるようにすること。そして、そのことが区民にとって、またサービスの顧客にとって、お客様にとっての価値をしっかりと目標として掲げる。その成果を目指す。そして、それが評価をし、またさらに改善につながっていく。そんな組織になることを目指しているわけであります。

それから、この組織改革、あるいは行政全体の組み立て、この改革について、職員との議論はどうなっているのかといったようなことであります。

今回行っております組織の改革、仕事の進め方の改革、これらはすべて従前の考え方から見れば大きな変更になるというふうにも取れるところですが、職員にとっては本来行うべき使命、やってきた仕事をどうよい形で進めていくかということでは変わるところがあるわけではありません。当然ながら、そうした意味で職員の間でいろいろな議論が出るという状態は当然のことだと思っております。これからも庁内で議論を進めていきますし、今後も職員ともさまざまな機会を通じて議論を進めていきたいと思っています。

それから、縦割り行政からの脱却ということで、新しい人事、あるいは組織のあり方をつくっていくとすると、23区の従来の制度とのあり方はどうなるのかということですけれども、あくまでも今回行う組織改革については、公的に決まっております人事任用制度と整合した内容で進めていきたいというふうに思っています。

それから、職員の意識改革で、名札でありますとか接客六つの約束等の外見上の改革はやってきたけれども、本当の中身の改革だと思う。どういう取り組みかということですが、名札は必ずしも外見だけの改革だというふうに思っているわけではありません。区民に対して、名前と顔と責任を持って仕事をする、そういう仕事のあり方の改革であります。また、電話で名乗る、あるいはわかりやすく説明する、親身になって話を伺う、そうしたことはすべて区民の価値、これを第一に考える職員の仕事の進め方という意味では、外見の改革ではなく、中身の改革だ、そんなふうに考えております。そうした中身の改革をさらに進めていくのが区政運営全体の改革であるというふうに考え、推し進めているところであります。

それから、中野サンプラザの取得ですけれども、取得が負の遺産とならないように進めるべきだというお話でありました。持続可能な区政、持続可能なまちづくりという意味では、中野区のまちの中に、地域社会の中に一定の経済的な反映、そうしたことももたらしていくことが必要だというふうに考えています。そういう意味も含めて、中野駅の一番一等地という言い方がいいのかわかりませんけれども、中野駅前の最も重要なポイントである中野サンプラザの土地がこれからのまちづくりにとって重要な意味を持つこと。そして、そのまちを区の意思がきちんと通せる、区の意思をきちんと働かせることが可能な形でのまちづくりの中で活用していくということが、これからの中野区にとって大変重要だという認識から、そういった面からも中野サンプラザの取得については考えているところです。

当然、サンプラザの取得によって、経常的な財源がどんどんつぎ込まれているような構造になることがないようにということについては、一定の見通しも持っている中での準備を進めているわけでありまして、当然、財政負担が、あるいは運営の失敗が区民にとっての負の遺産とならないように準備を進めていくこと。これについては、私どもといたしましても、徹底した留意をしているというところであります。

○区長室長(金野 晃)
私からは、持続可能な区政への転換についての中の公共の新たな担い手とのかかわりについて、NPOや自主団体に関する御質問にお答えいたします。

まず、NPO、自主団体、こういった団体の考え方ということでございますが、これからの社会、公共的な役割を行政だけが担うのではなくて、新たな支え合いの仕組みや担い手が必要だと。これは、持続可能な地域社会をつくっていくためにも必要なことだという考え方に立って進めております。この間、各団体にヒアリング等を行ってきましたが、そうした中からもNPO、あるいは自主団体というものは公共性・公益性のある活動を展開する自立した主体であり、中野のまちに欠かせない力であるという認識を持ってきたところでございます。

また、NPOに対する支援の指針はいつつくるのか、どういう内容の指針をつくるのかというお尋ねでございます。

この指針につきましては、これからさらに団体や区民との意見交換や議論を踏まえまして、年内に案を策定し、今年度中に方針を定めるという予定でございます。方針の中身ですが、支援の対象、どういった役割を期待し、どういった支援をするのかというようなことですとか、具体的な支援の内容などについて記述する予定で進めております。

また、世田谷の例、あるいは港区の例などをお引きになりまして、中野区としてもこういう手法を検討してはどうかというお尋ねでございます。ほかの先進的な区の例なども参考にした上で、中野区の実情に合った形の手法を考えていきたいというふうに思っております。

公共施設の空きスペースの活用なども検討してはどうかというお尋ねでございます。こういったことにつきましても、どういった形で活動の場を生み出すのか。さまざまな工夫をして、検討していきたいというように考えております。

○総務部長(石神正義)
私からは、持続可能な財政運営について、またホームページの充実、それから損害賠償請求訴訟についての和解、この件についてお答えいたします。

まず、持続可能な財政運営についてでございます。現在も財政改革、財政の構造改革、この取り組みの道半ばにあるところでございます。そういう中でも区民税、財政調整交付金、こういったものが非常に景気の影響を受けて減ってきているという中でございます。そういう中で、職員数の削減や施策の見直し・工夫、経費の縮減、これはこれまでもやっておりますが、さらに一層さまざまな視点からそういったことを行っていきたい。また、中・長期的な財政見通し、これを踏まえて構造改革を計画的に行っていく必要があるというふうに思ってございます。

その中で、質問の中でもございましたが、基金の積み立てということがございます。安定的な財政運営を行うためには、景気の変動に対応するための財政調整基金であるとか、また施設を建設するための基金であるとか、起債をしたその返還をするための基金、こういったものが着実に積み立てられる必要があるというふうに思ってございます。

特に、財政調整基金の中では、平成19年度から急増します退職手当、これに対応する基金の積み立ては必要というふうに考えてございます。また、減債基金につきましても、いわゆる縁故債、これは10年満期一括償還ということで起債をしてございますが、それに対する対応も必要というふうに考えてございます。そういったことを計画的に行っていかなければいけないのではないか。現在、来年度予算を組むに当たりまして、そういったことを含めて検討しているところでございます。

次に、ホームページの充実ですが、今後、ますますIT社会が進行するということになりますと、区の広報媒体としてのホームページの重要性は高まるというふうに思っております。現在では、知りたい情報がなかなか探せない、掲載が遅い、表現がわかりにくい、バリアフリーという点で配慮がもっと必要という意見をいただいておりますし、こういった多くの課題があるということは認識してございます。早急に改善の必要があるというふうに思っております。

この9月中に、利用者の立場から区の区報全体をチェックする委員会を設置することにしてございます。この委員会の提言や、これまでも区民からいただいている意見、またこれからもいただくわけですが、区民からの御意見を踏まえて、年内にも広報戦略の改善案をまとめる予定でございます。その上で、ホームページについても、来年度に向けてリニューアルに取り組んでいきたいというふうに思っております。また、その中で、事業部ごとの運営についても検討していきたいというふうに思っております。

次に、元非常勤の方から提起された損害賠償請求訴訟についての和解に関する御質問でございます。これまでもそうですが、この訴訟の中でも主張してきたわけですが、現行法制度内での範囲内では「可能な限り」ということで、常勤職員との均衡処遇に努めてきたところでございます。しかし、昨今の中では労働基準法であるとか、パート労働法の改正等がございます。そういった動向を見ながら、今後とも引き続き均衡処遇に努めていきたいというふうに思っております。

○保健福祉部長(菅野泰一)
私からは、保健と福祉と医療の連携について、それから支援費制度につきまして、幾つかの御質問にお答えいたします。

まず、保健と福祉と医療の連携について、保健福祉センターの見直しについてどのようなことで考えているのかという御質問でございます。保健福祉のより効果的な連携体制を構築して、全体としてよりよいサービスを提供できる執行体制を目指しまして、今、組織改正に取り組んでいるところでございます。区民の期待にこたえられるような組織にしてまいりたいということで検討しているところでございます。

続きまして、保健師につきまして、難病や精神の専門保健師というように特化をしたらどうかというお尋ねでございました。区といたしましては、保健師活動につきましては、地区担当制により総合的に実施するのが基本だというふうに考えております。保健師につきましては、研修などを通じまして、各分野について専門知識を習得しておりまして、精神保健福祉士の有資格者も多数ございます。専門相談事業につきましても実施しておりまして、現時点では難病・精神につきまして専門化をするというような考えはございません。

それから、民間の機関でありますとか、利用者との連携についてどうするかという御質問がございました。これにつきましては、区といたしましては、支援を要します高齢者や障害者につきまして、保健・福祉・医療が連携をとりながら相談・援助を行うということにつきましては非常に重要なことでございまして、現在、在宅介護支援センター、それから保健福祉センターなどを中心に地域ケア体制を構築しておりまして、その中で地域支援会議、それから研修会などを通じまして、民間の事業者を含めまして連携体制を充実しているところでございます。

また、患者や家族などを含めた連携について、これからいろいろその連携のあり方につきましても検討をしてまいりたいというふうに考えております。

それから、支援費につきまして幾つか御質問がございましたが、1点目といたしまして、ホームページの御質問がございました。事業者の情報につきまして、ホームページ等でわかりやすくできないかという御質問でございましたが、社会福祉医療事業団とか東京都のホームページで、かなり支援費事業者の情報につきましては詳しく載っております。世田谷区のように独自にということではなく、この社会福祉医療事業団や東京都のホームページの利用をきちんとすれば、中野区におきます事業者の状況につきましてもわかるようになっておりますので、区といたしましては、中野区のホームページの中にそれらとリンクを張ることとか、そうした情報の検索方法でありますとか、そういうことについて記載する等いたしまして、利用者にとってわかりやすい情報提供に努めてまいりたいと思っております。

それから、苦情処理の仕組みでございます。オンブズマンをなぜ使えないのかというような御質問でございます。民間サービスの苦情に関する第三者機関につきましては、事業者みずからが設けることが基本と考えておりまして、区といたしましてもその取り組みを促す責任があるというふうに考えています。介護保険サービスにつきましては、介護サービス事業者連絡協議会みずからが苦情処理機関を設けまして、社会福祉協議会がその事務局となる方向で、平成16年度からそうした体制ができるように検討しているところでございます。当然、支援費もその苦情処理機関の中で対応していただくということで考えておりまして、民間福祉サービス全般にわたって苦情処理が行えるようなものにしていきたいと。それについて、区としてきちんと支援をしながらやっていきたいというふうに考えているところです。

それから、困難ケース対応のヘルパー養成について、民間でやっている団体との協働をしたらどうかということでございました。障害者の団体やNPO等がそうした活動をする上で、どんな支援が必要なのか、検討してまいりたいというふうに考えております。

○地域センター部長(柳澤一平)
私の方からは苦情処理の仕組みですとか、DV防止の関係で5点ほどお答え申し上げます。

まず、私立保育園の苦情処理について、その対応ができているのかという御質問でございました。

国の方では福祉サービスに関する苦情解決の仕組みにつきましては指針を出していまして、事業者に第三者委員の設置を求めているというのが基本的な考えです。区は、民営化園の事業者募集に際しましては、苦情への的確な対応を求めておりまして、今年度開園いたしました私立保育園2園の事業者は、それぞれ苦情解決のための第三者委員を選任しております。

それから、それ以外の既存の私立保育園3園につきましても、平成13年度からそれぞれ第三者委員を選任し、苦情対応の仕組みを整備しているところでございます。

次に、DV被害者の支援について、関係機関や区民団体、NPOへのしおり等を作成してはどうかということでございました。

DV被害者の救済のためには、救済にかかわるさまざまな関係機関や団体がより一層連携することが大切であると考えておりまして、これからの適切な情報提供の工夫につきましては、努めてまいりたいというふうに考えてございます。

それから、DV防止について、区民への啓発に引き続き努めるべきである。また、DV相談窓口を区のしおりやホームページできちんと紹介してはという御質問でした。

毎年11月には国が、男女共同参画推進本部が主催します「女性に対する暴力をなくす運動」というものを行っています。その際、区におきましてもポスターの掲示やパンフレットの配付などを行っているわけですが、今年度はさらにパネル展示や講演会の実施などを予定しておりまして、女性に対する暴力の防止の啓発にさらに努めてまいりたいというふうに思ってございます。

DV相談窓口は、現在もホームページと区のしおりに掲載しておりますが、今後さらにわかりやすい内容になるよう、工夫に努めたいというふうに考えております。

次に、DV防止法の改正作業が進められているが、区としてはどのような意見を出したのかという御質問でございました。

DV防止法の見直しに向けた意見については、本年2月に東京都から調査がございました。これに回答したところでございます。主な内容でございますが、暴力の概念を身体的暴力だけではなく、精神的暴力にも拡大すること。また、法命令の対象をDV被害者だけでなく、被害を受けるおそれのある子どもや親族へ拡大すること。また、保護施設等の入所期間を延長することなどを見直しに向けた意見として回答してございます。

それから、公的書類におけます不要な性別記載欄の調査をしたということだが、この結果はどうかという御質問でございました。

性別記載欄のある申請書、証明書等について、その見直しの可否について、本年7月に点検をしたところでございます。性別記載のある申請書等の総数は218件でございました。そのうち、見直しが可能は判断したものが92件でございます。見直しが困難としたものは126件でした。その理由といたしましては、法令の規定によるものが78件と最も多かったところでございます。

○区民部長(本橋一夫)
私からは、DVやストーカー被害にかかる住民票の写しの交付の取り扱い、それと印鑑の登録や証明におきます性別記載についての御質問にお答えをさせていただきます。

まず、住民票の写しの交付の取り扱いについてですが、ストーカー被害者等への支援の一つといたしまして、区では平成14年度から事務処理基準を設けまして、本人の申し出を警察所長等が相当と認めた場合などにつきましては、第三者からの住民票の写しの交付申請等に際しまして、申請者の本人確認などを厳格に審査するということで取り扱いをしております。近年、DV等、家庭内暴力が社会的な問題となっておりますことから、この事務処理基準による運営状況などを点検しながら、条例または規則による規定整備を検討しているところでございます。

次に、印鑑の登録や証明におきます性別記載についてであります。印鑑登録証明書は、契約の締結や融資などを受ける際、居住や本人の意思確認等のために用いられることが多いわけですが、性別の表示は不可欠な記載とは考えられません。そこで、印鑑登録の事項につきましては条例で定めているということでありますので、現在、性別記載を削除するための条例改正を検討しており、できるだけ早く提案をしたいと考えております。

○教育委員会事務局次長(山下清超)
図書館についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。

教育委員会では、図書館につきまして、先ほどもお答えさせていただきましたが、人々の読書や調査・研究などのニーズにこたえて、知的な満足度を高めたり、区民の知る権利、学ぶ権利を保障する役割を持つ。あるいは、地域の文化をはぐくむ、そういった教養の空間としての役割などを持っていく。さらに、ITを使っての情報発信の役目を持つというようなことを基本として据えているところでございます。こうしたことを先ほど御指摘のございました図書館のあり方でも触れているところでございまして、施設の再編や今後の運営のあり方等について、基本的な考え方を整理した、そういう段階でございます。

この図書館のあり方の案でございますが、これは広く議論を行っていただくための素材を区民の皆様に提供する目的でまとめたものでございまして、今後、図書館運営協議会や社会教育委員の会議などはもとよりですが、さまざまな区民の皆様の御意見をいただきながら、具体的な方策なども含めて検討してまいりたいと、そういうふうに考えているところでございます。

それから、図書館運営協議会についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、昨年10月に第7期が終了しまして、ことし9月に入りまして第8期の運営協議会を発足させたところでございます。その役目といたしまして、図書館サービス向上のために、図書館行政、それから図書館運営について御協議いただき、教育委員会に対して御意見をいただくと、そういう役割を担っていただいているところでございます。今後、委託ということが行われた際にも、そうした役目は引き続き期待をしていきたいと思っております。

ただ、議員が御指摘になりましたその評価やチェックということを行う機関とは考えておりませんで、その点は御了解をいただきたいと思います。

また、図書館に対しての苦情・要望についてでございますが、委託を行った際には受託者にも対応をさせるということがございます。また、中央図書館に窓口を設けるなどしまして、対応をしてまいりたいと考えているところでございます。

○まちづくり調整担当部長(那須井幸一)
私からは中野駅周辺のまちづくりについての御質問にお答えをさせていただきます。

まず、オープンスペースを確保した、また持続可能なまちづくりを進めていくべきとのお尋ねでございます。中野駅周辺のまちづくりにつきましては、幅広く駅周辺を視野に入れ、区民の快適な生活、都市活動、産業の振興に向けた検討を行っているところでございます。良好な都市景観の形成、安全、憩いや安らぎのための公園など、オープンスペースの確保につきましても配慮いたしまして、中野駅周辺のまちづくりが東京の再生に貢献でき、しかも持続的発展も可能なまちづくりとなるよう努めてまいります。

次に、区の財政負担を軽減する方法で整備をとのお尋ねでございますけれども、まちづくりの財源といたしましては、国や東京都などの補助金、それから起債などがあるわけでございますが、どのような事業手法を選択するかによりまして、さまざま考えられるわけでございます。当まちづくりの基盤整備に当たりましては、開発者負担を追求するなど、できる限り区の財政負担を軽減できる方法で検討してまいりたいと考えてございます。

○29番(佐藤ひろこ)
1点、お答えができなかったのか、なかったのかわからないんですが、図書館運営のこれからの担い手というところで、どのようなお考えを持っていらっしゃるのかお伺いしたところのお答えがなかったかなというふうに思いましたのが1点と、それと、オンブズマンです。ずっと同じ答えを繰り返されていると思います。16年度から事業者協議会でやりますと。やっとやるのかなという感じでしょうけれども、もう4年間もそれをできない状態で来てしまっている。本当にオンブズマンの機能が果たせるものなのかどうか。先ほど例に挙げました保育園なども、じゃあ、その保育園の法人が第三者機関をお願いしているということでしょうけれども、苦情解決を本当にしていくためには、もう一つ、法人に申し立てるのではなくて、やっているところに申し立てに行くのではなくて、別の機関がやはりないといけないと思います。そういう意味では、苦情解決の仕組みぐらいは区がしっかりとしっかりとやる方向を目指すべきだと思いますが、なぜオンブズマンをやっていかないのか。事業者がやるべきことだとおっしゃいましたけれども、なかなか事業者がやるだけでは第三者性、それから区民の信頼度が果たせないところをどうもう一つフォローしていくのかということが今求められていると思います。その辺でのお考えをお伺いいたします。

○保健福祉部長(菅野泰一)
オンブズマンが必ずしもできないというわけではなく、できないことはないとは思います。やっている区もございますし。ただ、私どもといたしましては、基本的には第三者機関というのは、事業者そのものが持つ方がやはりきちんと機能するだろうというふうに考えています。その場合に、おっしゃるように、その内容が、内実が伴わなければならないということでさまざまな検討をしてまいりましたが、今までなぜできなかったかということでいけば、区がつくってくれといって、その具体的な、どういうことで区は支援ができる、あるいはどこまでやるということについてなかなか示し切れなかったために進んでこなかったということがあると思うんですけれども、我々といたしましては、来年度に向けまして、社会福祉協議会にきちんとしたその事務局を担ってもらい、その体制も区が、例えばオンブズマンでありますような第三者的な人をきちんと置いた形での審査機関というものを、社協が事務局になってそういうものをつくってもらうということについてきちんと支援する。財政的な支援を含めて支援するということでお話をしておりますので、そういう中でこの制度につきましてできてくるだろうというふうに考えているところでございます。

○教育委員会事務局次長(山下清超)
大変失礼をいたしました。答弁が一つ漏れてしまったようでございます。

図書館を委託する際の対象ということでございますが、一般の事業者のほかに、その対象としてNPOも視野に入れて考えてまいりたいと、そういうふうに考えてございます。