2004/11/30 updated

Escaflowne -lovers only- story of vision 1

■ Vision 1 運の告白

 神崎ひとみは高校一年生。鎌北高校陸上部所属の、占い好きで明るい女の子だ。大親友のゆかりは同じく陸上部のマネージャー、そして憧れの人は……天野先輩だった。

 ある日の部活の最中、ひとみはトラック上に突然あらわれた少年とぶつかり、彼の身体を通り抜けると同時に気を失ってしまう。夢のなかに出てきたのは、さっきの少年と彼を諌めるような態度をとる男、白い巨人のイメージと、崩壊する塔。そして、落下する彼女を救い上げようと手をのばす誰かの姿だった。

 保健室で目覚めたひとみ。運んでくれたのは天野先輩だと知って、舞い上がってしまう。しかし帰り道、ゆかりから衝撃的なニュースも聞かされる。天野先輩が、外国へ行ってしまうというのだ。

 不安になったひとみは、得意の占いでみずからの未来を模索する。そこにあらわれたのは、またしても崩壊の塔。遠い別れの予感。そして、竜のエース。勇気をあらわすカードだ。

 翌日、思いきって天野に声をかけるひとみの姿があった。祖母の形見であるペンダントを差し出し、一秒に一回揺れるこのペンダントが12回揺れるあいだに100メートルを走りきれたら——13秒の壁を破れたら、ファースト・キスをお願いします、と。

 天野とゆかりに見守られ、暗くなった校庭でスタートを切ったひとみ。しかし、トラック上に突然光の柱が出現し、そこにはあの幻の少年がいた。勢いをとめられないひとみは彼に激突した。今度はすり抜けない……この少年は現実なのだ。

 立ち上がった少年は、逃げろ、と高飛車に命じた。地竜が来る。わけがわからないひとみたちの前で世界が歪み、巨大な生き物が姿をあらわした——。

カバー・タロット:崩壊の塔
大アルカナのひとつ。「火」「矢」「稲妻」「神の家」「悪魔の家」等、異称が多いのが特徴。現在ひろくもちいられている「塔」という呼称は、十九世紀に入ってからのものと考えられている。バベルの塔との関連性が云々されるのは、おそらくそのカードの図像からで、もとは神の怒りをあらわす強烈な力(火、稲妻、光の矢など)によって、堕落の象徴である建物がうち砕かれる情景を表現していたと推測できる。建物の破壊とひとみの墜落のヴィジョンは、作中で何回かくり返される重要なモチーフであり、崩壊する塔のイメージはアトランティスの滅亡シーンにも通ずるものがある。ひとみの解釈は、「遠い別れ」
この曲が聴きたい!:約束はいらない(作詩:岩里祐穂|作曲:菅野よう子|歌:坂本真綾)
シリーズ全26話を通しての主題歌で、ひとみ役の声優・坂本真綾がボーカルをつとめている。作曲はサウンドトラックも担当している菅野よう子。三拍子のリズムにみごとに同期したオープニング映像を思い浮かべながら聴きたい。ただし、TV放映版の第一話にはオープニング・アニメーションが収録されておらず、ソフト化されて以後のロング・バージョンでのみ、オープニング込みの第一話を楽しめる。CDシングル「約束はいらない」の他、サウンドトラック第一巻『天空のエスカフローネ』、サウンドトラック・ベスト盤『天空のエスカフローネ lovers only』、『EMOTION 20周年記念テーマコレクション TV編』にも収録されている。また、坂本真綾のファースト・アルバム『グレープフルーツ』、シングル・コレクション『ハチポチ』でも聴くことができる。
視聴ガイドvision1 cover
Broadband:【バンダイチャンネル】→「天空のエスカフローネ
DVD:『天空のエスカフローネ Vision 1』(ジャケット→)
DVD-BOX:『天空のエスカフローネ PERFECT VISION
VHS:『天空のエスカフローネ Vision 1
スタッフ
脚本:河森正治
絵コンテ:赤根和樹
演出:武井良幸
作画監督:逢坂浩司

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