2004/11/30 updated

Escaflowne -lovers only- story of vision 2

■ Vision 2 幻のの少女

 地竜と戦う少年の未来に死を見たとき、ひとみは思わず背後に注意するよう叫んでいた。おかげで彼は難を逃れて逆に竜に致命傷を与え、その胸を裂いて光る石を取り出した——そしてふたたび、光の柱が出現し、少年は宙に浮かびあがった。そのとき、なんと傍らに立っていたひとみも巻きこまれてしまったのだ。

 辿り着いた先の空にうっすらと浮かんでいるのは、巨大な地球。ここは「ガイア」と呼ばれる世界らしい。そして、地球は「幻の月」と呼ばれているようだった。バァンとは馴染みのあるらしい狼人のルムたちに助けられ、竜の谷から巨大な獣の背に揺られて着いたのは、石壁に囲まれた小さな街だった。

 おどろいたことに、ひとみが助けた少年バァンはファーネリアというその国の王子で、即位を目前にしていたのだ。彼の命の恩人ということで丁重な扱いを受けたものの、空に浮かぶ地球を見るたび、現実が重くのしかかる。ここは、地球ではないのだ。ルムもそうだったし、ファーネリアの城で出会ったバァンの侍女・メルルも人ではなく、獣人(けものびと)と呼ばれる異種族だった。

 どうすればいいのか。思い悩む暇もなく、ファーネリアを異変が襲った。バァンの即位式の最中に、見えない巨人が襲ってきたのだ。

 巨人——それは、ここガイア界では「ガイメレフ」と呼ばれる巨大な甲冑だった。ファーネリアにも備えはあったが、不可視の相手との戦いはあまりにも不利だった。重臣バルガスはバァンに、ひとみとともに聖堂へ行き、エスカフローネを動かすように進言する。

 わけもわからないままバァンに従って聖堂に向かったひとみが見たものは、夢に出てきたのと同じ、純白の巨人だった。バァンはその白い巨人・エスカフローネを起動して乗り込む。ついに聖堂にまで敵が侵入してきたとき、見えないはずの敵機の居場所を次々と指摘し、バァンの戦いを有利に導くひとみだったが——。

カバー・タロット:竜のエース
タロットのデッキのうち、これは「小アルカナ」に属する1枚かと思われる。「小アルカナ」とは現在流通しているトランプと非常に似通ったセットで、4種類のスート(トランプでいえば、クラブ、スペード、ダイヤ、ハート)それぞれに1から10までの数字札(ヌーメラル・カード)と4種類の絵札(コート・カード)で1セットをなすのが一般的。定番のスートは「カップ、棒、コイン、剣」である。「竜」という例はかなり特殊で、おそらくマーリン・タロット独自のもの。カードの解釈からして活力に関係が深い「棒」のバリエーションと考えるべきかもしれない。ひとみの解釈は、「勇気」だが、このカードはバァン個人とも深く結びつけられていて、彼を象徴する一枚ともいえる。
この曲が聴きたい!:MURDER(作曲:菅野よう子)
衝撃的なラスト・シーンにかぶさるように聞こえてくる曲が、この「MURDER」である。重々しく斬りつけるような弦の旋律に合唱がかさなって、いったいどうなってしまうのか、というひとみの不安を視聴者に共有させる力をもっている。サウンドトラック第一巻『天空のエスカフローネ』に収録されている。なお、これに先立つ聖堂での戦闘シーンで流れている曲は、vision 4 で紹介する「DANCE OF CURSE」。
視聴ガイドjacket
Broadband:【バンダイチャンネル】→「天空のエスカフローネ
DVD:『天空のエスカフローネ Vision 1
DVD-BOX:『天空のエスカフローネ PERFECT VISION
VHS:『天空のエスカフローネ Vision 1』(ジャケット→)
スタッフ
脚本:山口亮太
絵コンテ:赤根和樹
演出:吉本毅
作画監督:工原しげき

prev here! next