2004/11/30 updated
地竜と戦う少年の未来に死を見たとき、ひとみは思わず背後に注意するよう叫んでいた。おかげで彼は難を逃れて逆に竜に致命傷を与え、その胸を裂いて光る石を取り出した——そしてふたたび、光の柱が出現し、少年は宙に浮かびあがった。そのとき、なんと傍らに立っていたひとみも巻きこまれてしまったのだ。
辿り着いた先の空にうっすらと浮かんでいるのは、巨大な地球。ここは「ガイア」と呼ばれる世界らしい。そして、地球は「幻の月」と呼ばれているようだった。バァンとは馴染みのあるらしい狼人のルムたちに助けられ、竜の谷から巨大な獣の背に揺られて着いたのは、石壁に囲まれた小さな街だった。
おどろいたことに、ひとみが助けた少年バァンはファーネリアというその国の王子で、即位を目前にしていたのだ。彼の命の恩人ということで丁重な扱いを受けたものの、空に浮かぶ地球を見るたび、現実が重くのしかかる。ここは、地球ではないのだ。ルムもそうだったし、ファーネリアの城で出会ったバァンの侍女・メルルも人ではなく、獣人(けものびと)と呼ばれる異種族だった。
どうすればいいのか。思い悩む暇もなく、ファーネリアを異変が襲った。バァンの即位式の最中に、見えない巨人が襲ってきたのだ。
巨人——それは、ここガイア界では「ガイメレフ」と呼ばれる巨大な甲冑だった。ファーネリアにも備えはあったが、不可視の相手との戦いはあまりにも不利だった。重臣バルガスはバァンに、ひとみとともに聖堂へ行き、エスカフローネを動かすように進言する。
わけもわからないままバァンに従って聖堂に向かったひとみが見たものは、夢に出てきたのと同じ、純白の巨人だった。バァンはその白い巨人・エスカフローネを起動して乗り込む。ついに聖堂にまで敵が侵入してきたとき、見えないはずの敵機の居場所を次々と指摘し、バァンの戦いを有利に導くひとみだったが——。
