2004/11/30 updated
退却を潔しとしないバァンの目の前で、育ての親とも慕う重臣バルガスが、戦死——。バァンとひとみは炎上するファーネリアを脱出するが、その過程ではぐれてしまう。
森の中、ひとみはペンダントを使ったダウジングで進路を決めようとするが、そこへ奇怪な男が襲いかかった。泣き叫ぶ彼女を救ったのは、天野に似た雰囲気のある、金髪碧眼の剣士だった。怪我はないかと気遣う彼の腕の中で、安堵のあまり、ひとみは気を失ってしまう。
救い主はファーネリアの隣国、アストリアの辺境にあるカステーロの砦を守る騎士、アレン・シェザールだった。バァンもここで保護されていたが、再会を喜べるような雰囲気ではなかった。自国が突如ザイバッハに襲われた、と援兵を求めるバァンに、アレンは冷淡に告げたのだ。ファーネリアはすでに滅んだ、と。
そして、ファーネリアを襲ったのと同じザイバッハのガイメレフが、続々と砦を訪れた。浮遊要塞から降下してきたそのガイメレフ部隊を率いていたのは、剣呑な雰囲気を隠そうともしない美少年で、ファーネリアから逃れてきた者を匿っていないかとアレンに尋ねる。片隅から見守っていたバァンは、その少年指揮官——ディランドゥのあまりの無礼な物言いに我慢ができなくなり、姿を見せない方が卑怯ではないのか、と声をあげてしまう。おかげで、隣にいたひとみが「見慣れない服装」だとして彼の注意を惹いてしまうが、アレンがとっさに機転をきかして、異国で得た自分の恋人だとひとみを紹介、頬にさっとくちづけまでして、すっかり場の雰囲気を変えてしまう。
ザイバッハが去った後、すっかりふさぎこんでしまったバァンの気を晴らそうと、ひとみはタロットで占いをはじめた。すると、またしても不吉なヴィジョンがひとみを襲った。死神のカード、炎上する砦——硬直したひとみにバァンが異常を感じたとき、床下から出現したのは、ひとみのペンダントを盗もうとしたこそ泥、もぐら人だった。たとえエスカフローネ一機でも、ザイバッハに一矢報いようと脱出をはかるバァンの前に立ちはだかったのは、みずからもシェラザードと呼ばれるガイメレフに乗ったアレンだった。
エスカフローネとシェラザードの重々しい剣戟シーンで流れる一曲。エスニックな雰囲気を前面に押し出しており、今にも遅れはじめるのではないかと思わせる後拍気味のパーカッションが刻む古ぼけた、しかし騒がしいリズムと、アラビックな音階で展開されるメロディのくり返しが独特で、おもしろい。どことなくトルコっぽいが、浅学ゆえ的の外れたことをいっているかもしれない。サウンドトラック第二巻『天空のエスカフローネ 2』に収録されている。