2004/11/30 updated
ポケベルに届いた天野からのメッセージで目覚めるひとみ。でも、そこはまだガイア界。なつかしい地球ではない。そして、かたわらにあるのは——くり返し訪れたヴィジョンでひとみを救ってくれていた天使の姿。地割れに落ちたひとみを助けたのは、その背に白い翼をひろげた、バァンだった。
バァンの父ゴオウが娶った女性は、アトランティスを滅ぼした魔族と伝えられる伝説の種族、竜神人だったのだ。背に翼があることこそ、バァンが竜神人の血をひいているしるし。翼を人に見せてはならないと母に言い含められたバァンの幼い日の姿を、ひとみは幻視し、そしてまたバァンの昔語りで知ることになる。ゴオウの死後、王位を継ぐために竜の棲む森へ入った兄が帰ってこなかったこと。そしてその兄を追って母もまた、帰らぬ人となったこと……。
呪われた翼は、しかし、ひとみにとっては哀しくも、美しいものに感じられた。
フレイド公国に通じる森を進んでいるとき、ひとみは妙な気配を察知した。ザイバッハの見えないガイメレフが、襲って来たのだ。積極的に透視の力を使い、バァンに敵の居場所を告げるひとみ。しかし、このままでは埒があかない。バァンは河へ逃れ、ひとみの透視力にたよらず戦うことを選ぶ。
バァンの思惑は当たったが、多勢に無勢で敗色が濃厚になったとき、突如加勢があらわれた。クルゼードで難所を抜け、ザイバッハに気取られぬようにフレイドを目指していたアレンの操るシェラザードだ。一気に形勢は逆転し、ディランドゥ率いる竜撃隊のガイメレフは戦闘不能に陥っていく。しかし、ディランドゥ渾身の一撃をバァンがはじいたとき、その尖った爪の先端が、岸辺に立つひとみの方へ向かってしまった。
とっさに身をもってひとみを庇って直撃を受けたアレンは、ガイメレフの装甲越しに重傷を負ってしまう。運良くその場を通りかかったフレイドの商船隊に拾われ、ザイバッハ側は動けなくなった一機を残して退却するが、アレンの傷は深く、血はとまらなかった——。
