2004/11/30 updated

Escaflowne -lovers only- story of vision 14

■ Vision 14 危険な

 公王の遺志を受け、ザイバッハとの停戦を決めたシド。封印の鍵である宝剣を引き渡す代わりに、フレイド領空を出るまでクルゼードに手出しをさせないと取り決めをかわしたのだ。

 そのクルゼードでは、バァンがエスカフローネに乗ったまま動かなくなっていた。ようやく出てきた彼は重傷を負い、朦朧とした状態で、まだ戦えると叫びながら翼を出してしまう。バァンが竜神人だったことに、まわりはおどろきを隠せない。

 ミラーナはバァンの傷を診て、内側から裂けている、と告げる。その言葉に、はっとしたのはひとみだった。格納庫のエスカフローネをよく見れば、バァンの身体と同じところに傷がある。戦の前、バァンはエスカフローネを使うのではなく、エスカフローネになって戦う、といっていた。ひとみのために——。

 なすすべもなく、苦しむバァンを見守るしかないのか。そこに、アストリアの商船隊があらわれた。それを率いるのは、あの豪商メイデンの息子、ミラーナの許婚のドライデンだった。博学で鳴らすドライデンは、イスパーノ製のガイメレフにまつわる噂を語る。イスパーノのガイメレフは主自身となって戦い、ガイメレフが倒れるとき、主も倒れる——いわく、イスパーノのガイメレフは使い手をとり殺す、と。

 ドライデンによってイスパーノの工房船が召喚されたが、エスカフローネを直すために法外な金額が請求される。支払いを買ってでたのは、これもまたドライデンだった。

 エスカフローネの修理が完了するとともに、バァンの傷も癒えるが、もうエスカフローネには乗らないでくれとたのむひとみに彼は反発する。なにより、追手はもう間近に迫っていた。シェラザードの修理もできていない今、戦えるのはエスカフローネとバァンだけなのだ。戦にはかかわらないとして去る間際、イスパーノはバァンに、竜神の血を使った血の契約を、保証できないと伝える——

カバー・タロット:魔術師
創造的な力を象徴するこのカード、おそらくドライデンを示していると読むのが妥当な線だろう。登場するなり派手に大活躍の才人は、バァンの傷を治す方法はもとより、イスパーノを呼び出す手段まで知っていた。文字通り、彼の知識と才覚(そして財産)が、事態を一変させたのだ。まさしく魔術師のような手並みといえよう。もっとも、この図像自体のもともとの意味合いは、いかさまペテン師だったようなのだが、それはそれでドライデンに似合っている気がしないでもない。
この曲が聴きたい!:EPISTLE(作曲:菅野よう子)
竜撃隊とエスカフローネが、ついに雌雄を決するシーンで流れた曲。いきなり不安をかきたてるような、しかも激しい調子で始まり、オーケストラと合唱がせめぎあいながら、全編これスピーディーに進む、まさに息をつく暇もない一曲。これが全曲ほぼフルに使われているのが、この回の戦闘シーン。曲調が変化するところでちょうどバァンもヴィジョンを見ていたりと、アニメーションの内容と音楽がぴたりと合っていて、このシーンのためのこの曲、この曲のためのこのシーン、どちらとも思えるほどだ。もちろん、このあとも戦闘シーンで頻繁に流れるが、もっとも印象深い回といえば、この vision 14 だろう。サウンドトラック第三巻『天空のエスカフローネ 3』、サウンドトラック・ベスト盤『天空のエスカフローネ lovers only』で聴くことができる。
視聴ガイドjacket
Broadband:【バンダイチャンネル】→「天空のエスカフローネ
DVD:『天空のエスカフローネ Vision 4
DVD-BOX:『天空のエスカフローネ PERFECT VISION』(ジャケット→)
VHS:『天空のエスカフローネ Vision 7
スタッフ
脚本:北嶋博明
絵コンテ・演出:武井良幸
作画監督:工原しげき

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