2004/11/30 updated

Escaflowne -lovers only- story of vision 25

■ Vision 25 絶対運圏

 すでにザイバッハと同盟軍のあいだの戦闘は始まっていた。助力を乞われたバァンはこれを引き受け、ひとみをアストリアへ送ってくれとたのむ。力になりたいと訴えるひとみに、だから送り返すのだと彼は答えた。一緒にいれば、たよってしまう。でももう、ひとみの力を戦に使いたくないのだ、と。

 アストリアでは、戦争を止められなかったドライデンがミラーナに別れを告げていた。いずれ戦は終わる。そのとき、民とともに国を復興するのが自分の仕事——物を壊すだけの戦争は、自分の柄じゃない。あなたを待っているとは限らないと告げるミラーナに、ふり向かせてみせるさ、と不敵に告げてドライデンは去った。ミラーナはアレンに、優しい言葉はかけないでとたのむ。誰かがわたくしを幸せにしてくれるのではなく、自分で幸せを掴まなければ——アレンは騎士として、戦場へ向かう。

 ひとみは、なんとかしてバァンの役に立ちたいとフォルケンのもとを訪れる。しかしそこで、フォルケンがドルンカークのもとへ赴き、命を落とすヴィジョンを見てしまう。

 戦況はザイバッハ優位に進んでいた。このままでは本陣にもたどり着けない、とバスラムの将軍が投下を指示したのは、新型のエナジスト爆弾だった。世界を白光に染め上げた爆弾の光に、敵も味方もすべてが消し飛ぶ。立ちすくむバァンの前に、生き残りのザイバッハ兵が復讐を叫んで飛びかかる。

 バァンの苦しみを感じたひとみは、ふたたびフォルケンのもとへ。悪いヴィジョンのことを告げるが、フォルケンは微笑んで告げた。彼の命は、もう長くはない。黒い翼がその証拠。バァンなら自分の死を乗り越えてくれると言うフォルケンに、そんなの嫌と叫ぶひとみ。だが、感情の昂りがエナジストに感応し、ふたりをドルンカークの前に運んでしまう。

 ドルンカークと対峙したフォルケンは、ついに抑えてきた怒りをあらわにし、剣を抜いて打ちかかった。ドルンカークはそれを迎え入れて肉体を失うが、フォルケンもまた、反作用で折れた刃を受け、息絶えてしまう。そして戦場で、バァンは兄の死を感じた——。

カバー・タロット:力
怒りや憎しみ、暴力など、人の心の暗い面——を克服し、制御する力を示すはずのカードなのだが、ここではむしろ制御されず、ときはなたれた姿が示されている。恐れや怒りを捨てることの重要さを知悉しているはずのフォルケンですら、ドルンカークを倒すという近道を選ぶ魅力に抗しきれず、暴力にたよってしまった。憎しみや恐れが破壊を生み、破壊がまたあらたな恨みを生じさせ、負の連鎖が発生して強められるこの回自体というより、ここに必要なものを象徴するカードと読むべきだろう。
この曲が聴きたい!:MYSTIC EYES(作詩・作曲・歌:和田弘樹)
キス・シーン満載のエンディング・アニメーションで視聴者をおどろかせた後テーマ。「約束はいらない」とは異なり、TV放映第一回から流れたものの、本来オープニング・アニメにかぶっていた字幕がすべて後ろにまわされたため、第一回のみ変則的な映像となっていた。クラシカルな曲調の多い本編サウンドトラックや三拍子の前テーマと比べ、ビートの効いた曲で、エスカフローネという作品全体を、身近な現代に結びつける役割を果たしていた。CDシングル「MYSTIC EYES」が発売されているほか、サウンドトラック第一巻『天空のエスカフローネ』、サウンドトラック・ベスト盤『天空のエスカフローネ lovers only』、『EMOTION 20周年記念テーマコレクション TV編』にも収録されている。また、アルバム『WONDER HERO Brandnew Atlas』でも聴くことができる。
視聴ガイドjacket
Broadband:【バンダイチャンネル】→「天空のエスカフローネ
DVD:『天空のエスカフローネ Vision 7』(ジャケット→)
DVD-BOX:『天空のエスカフローネ PERFECT VISION
VHS:『天空のエスカフローネ Vision 13
スタッフ
脚本:稲荷昭彦
絵コンテ:河本昇悟、赤根和樹
演出:吉本毅
作画監督:小森高博、菅野宏紀

prev here! next