| 世界における狂犬病の状況 |
◎狂犬病の分布
日本においては撲滅された狂犬病ですが、世界規模で見れば依然として猛威を振るっている伝染病です。下の図はWHOが作成した狂犬病の世界分布を色別で表したものですが、この図からも狂犬病の洗浄国が、日本やイギリス、オーストラリア、スカンジナビア半島の国々等、緑色の部分のみで、未だに狂犬病の脅威にさらされている国々のほうが圧倒的に多いことが分ります。しかもこの中には、北米やフランス、イタリアなど欧米先進諸国も含まれており、狂犬病を根絶することが如何に困難であるかを如実に物語っています。別の言い方をすれば、日本をはじめ洗浄国が世界のなかではかなり特殊な存在であって、狂犬病の危険性を身近に感じている国々のほうが、総勢を占めているといった実情が浮かび上がってきます。

このファイルの冒頭でも触れましたが、洗浄国の共通点として、国土の周囲全て、あるいは大半が海で囲まれているという点が挙げられます。日本やイギリス、ニュージーランドのように、いわゆる島国といった地形が、外からの狂犬病進入を防ぐ自然の要塞のような役割を果たしており、輸入の際の検疫をしっかり実施すれば、外からの進入は未然に防げるというわけです。むろん、それはあくまでも利点であって、蔓延した状態から撲滅するには、先述したような法整備も含めたワクチン接種の徹底等、国内での対策が必要なことは言うまでもありません。日本で狂犬病が撲滅できたのも、その地の利を活かしつつ国内での対策を徹底した結果だったのではないでしょうか。
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◎被害状況
<都市型>
WHOの報告によると、毎年全世界で推計4万人から7万人が狂犬病によって命を落とし、1000万人が暴露後の免疫治療を受けていると言われています。その大半は、アジアやアフリカといった発展途上国に集中していますが、そのなかでも最も被害が甚大なのはインドで、被害全体の8割に相当すると推計されています。したがって毎年3万〜5万人前後が亡くなっていることになりますが、実数は分っていません。
発展途上国の狂犬病は、発生の類型で分類すると都市型にあたり、都市部、街中、集落といった、人が比較的多く集まる場所での感染及び蔓延が特徴となっています。かっての日本と全く同じで、野良犬や飼い犬から噛まれて感染するタイプです。人が集まるところに犬も集まるわけですから、当然狂犬病ウィルスもそこに集中し、蔓延しつづけるといった連鎖が起こります。そして、この類型に分類される国々に共通することは、やはり予防ワクチンの徹底が行なわれていないということです。野犬や野良犬も往々にして野放しの状態で、予防対策を実施するだけの余裕がないというのが、実情のようです。野犬の管理とワクチンの徹底を行なわない限り、今後も被害の連鎖を断ち切ることは困難であるといわざるを得ません。
<森林型・コウモリ型>
狂犬病のもうひとつの潮流として挙げられるのが、この森林型やコウモリ型のタイプです。アメリカ、フランスなど欧米先進諸国に今もなお潜んでいる狂犬病の類型で、根絶はがきわめて難しいとされています。都市型に比べ人間に被害が及ぶ危険性は、ずっと小さいですが、野生動物の間で感染していきますので、直接、予防対策を講じられないというところに、その難しさがあるといえます。つまり、野生動物を相手にするだけでなく、自然そのものを相手にしなければならないからです。ただでさえ目に見えないウィルスを自然界の中で捉え、抑制していくのは至難の技に他なりません。
森林型、コウモリ型で感染の被害にあうケースは、人間が野生動物のエリアに入った時、あるいはその逆で、野生動物が人間の生活エリアに入り、互いに接触を持ったときに限られます。特に野生動物とペットとの接触で感染してしまうケースが一番多いようです。先進諸国の場合、ワクチンをはじめとした予防対策は既にできていますので、都市型のように流行したり、蔓延するということはありません。自然界から人間の生活エリアへ突発的に飛び火しては直ぐに消されるといった状況です。
国によって異なりますが、ヨーロッパでは主に狐が、アメリカでは、アライグマ、スカンク、コウモリ、コヨーテなどが、それぞれ主要な感染源動物とされています。もちろん欧米諸国も手をこまねいているわけではありません。野生動物に対しても予防対策プログラムが実施されています。フランスをはじめヨーロッパでは、経口ワクチンを餌に混ぜ、野生動物に与えるといった方法で予防接種を行なっています。人間が直接入れない地域や、範囲が広範囲にわたる場合は、飛行機による経口ワクチンの空中散布も行なわれ、効果も上がっているそうです。ただし、減ったかと思うと、また増えだすといった繰り返しで、依然として予断は許されない状況です。
アメリカの場合も同様で、感染源の90%以上が野生動物に集中しています。人への感染被害も数人規模ではありますが、毎年死者が出ており、ハワイ州以外は国内全土で感染の危険性があると言われています。しかも近年、人為的な野生動物の拡散が起こっており、野生動物とともに狂犬病ウィルスまでが飛散する状況が問題視されています。これは主に、ハンターが獲物の確保をするため、アライグマやコヨーテなどを他州から他州へと大量に流出入させるといった事態が頻発したためです。
| 動物・人の内訳 |
感染死亡数 |
| 野生動物 |
アライグマ |
2778 |
| スカンク |
2223 |
| コウモリ |
1240 |
| 狐 |
453 |
| ウサギ・月歯目 |
52 |
| その他 |
109 |
| 野生動物合計 |
6855 |
| ペット・家畜 |
犬 |
114 |
| 猫 |
249 |
| 牛 |
83 |
| 馬・ラバ |
52 |
| 羊・ヤギ |
10 |
| 豚 |
0 |
| その他 |
1 |
| ペット・家畜合計 |
509 |
| 人 |
5 |
| 感染被害総合計 |
7369 |
アメリカにおける2000年度の被害状況を見ると右の表のようになります。データはCCD(米国疾病予防管理センター)のHPを参考に作成しました。先述のとおり、圧倒的に野生動物の被害が多くなっていますが、そのなかでも、アライグマやスカンク、コウモリの感染が数多く確認されています。野生動物の感染死亡数に関しては、感染して弱っていたり、変死した死骸を検査して確認された数も入っており、自然界で蔓延する狂犬病の一端にすぎないと思われます。
ペット・家畜では、意外にも犬より猫の感染が多く、2倍以上になっています。推測ですが、猫の場合、予防接種をしていないことと、外出の自由な環境飼わているケースが多いため、感染して弱ったコウモリなどと外出中に接触し、伝染してしまうことが多いのではないでしょうか。我が家の猫たちも外出先からネズミや小鳥、コウモリを実際に捕まえてきたことがあります。犬の場合は、猟犬が猟に出た際に感染してしまうケース多いようです。
一方、人の被害ですが、数人規模ではあるものの、毎年必ず被害が出ています。感染源は、このところコウモリが最も多くなっており、人への感染という意味では、他の野生動物以上に注目されています。コウモリは森林だけでなく、郊外や住宅地にも生息しているため、人間が考えている以上に身近な存在で、ポーチや軒下、屋根裏などを棲家にすることも多く、CCDのHPでもコウモリの進入経路や防止策などが家の図説つきで説明されていました。
野生動物の狂犬病は、人間が抑制しきれるものではありません。成果が上がるまで、膨大な時間と費用そして労力を継続して注ぐ必要がありますので、ワクチンでの予防対策はもちろんのこと、今後如何に野生動物との住み分け及び共存を図っていくかが、対策の鍵になるのではないでしょうか。
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| 忍び寄る狂犬病 |
日本では撲滅され、45年以上も発生していない狂犬病ですが、この状態が未来永劫に続く保障は残念ながらどこにもありません。国内では撲滅されていても、外から侵入してくる可能性は否定できないからです。狂犬病の侵入という観点から考えると、検疫と海外渡航の問題が挙げられます。
検疫とは、輸出入の際に動物が病気を持っていないかを検査する制度です。家畜では馬、牛、羊、豚、鶏、アヒル、七面鳥、ウズラ、ガチョウなどで、おもしろいところでは、ミツバチもその対象になっています。生体だけではなく、肉やその加工製品も対象です。ペットでは、以前は犬だけが検疫対象でしたが、2000年からは、犬の他に猫、アライグマ、スカンク、サルが対象に加えられました。ちょっと遅すぎた感もありますが、ペットブームを見据えた対策と言えます。
しかし、これで本当に完璧かというと、不安も多く残っていると思います。というのも、検疫対象に人気ペットのフェレットや動物園で飼育目的の野生動物が入っていないからです。現在アメリカで人への感染率がもっとも高いコウモリも含まれていません。最近、ペットショップでも外来のコウモリが売られているのをよく目にするようになりましたが、ちょっと前のアライグマ同様、野放し状態になっています。検疫対象になっていない理由は分りませんが、今後の改善事項と言えるのではないでしょうか(最後の補記を参照してください)。また、ペットブームの昨今、ワシントン条約で取引の禁止された動物や、いわゆる珍獣として闇で取引される動物の密輸も少なくありません。いっそうの取り締まり及び罰則の強化が必要と言えます。
次に渡航の問題ですが、先述したようにアジアやアフリカ大陸を中心に、狂犬病は今なお猛威を振るっています。海外旅行は、もはや珍しいことではなく、多くの日本人が海外へ出かけるようになっていますが、狂犬病の恐怖を身近に感じていない日本人が、無自覚に感染してしまう危険性もあります。
現に以下のような実例もあります。アメリカへ語学研修の引率として渡米した高校教師が、宿泊先の洗面所で、痙攣して倒れていたコウモリを助けようと触れたところ噛まれてしまいました。さいわい傷もたいしたことがなかったので、ろくに手当てもせず放置していたのですが、現地の人に何の気なしにこのことを話したところ、直ぐに病院へ行くよう勧められ、既に死亡していたコウモリも持参の上、検査を受けました。その結果、そのコウモリから狂犬病ウィルスの陽性反応が出て、噛まれた教諭には、すぐにワクチンプログラムが実施され、発病を回避したとのことです。たまたま世間話として現地の人に話したことが、この人の生命を分けたといっても過言ではありません。
先述したように、ネパールで犬に噛まれて日本へ帰国後に亡くなった人もいます。撲滅後半世紀近くたった現在、第一線で活躍してらっしゃる医師や獣医師の先生方に、狂犬病の臨床経験はありません。したがって、狂犬病に発病して死亡しても脳炎として処理されてしまったケースが他にもあったのではないか、そして今後もそうしたケースがあり得ることを危惧する専門家もおられるようです。
CCDのHPでは、野生動物には近づかないことを心がけ、特に動作や様子のおかしな動物には安易に触れず、動物管理局などの専門家に通報するよう呼びかける記述があり、日本のような洗浄国との温度差を感じさせます。日本での感覚は、海外では命取りとなる可能性がありりますので、充分気をつけたいものです。海外に出かけた際には、野犬や野良犬に近づかない、動作や様子のおかしな野生動物に決して手を出さず、万が一咬まれるなどの事故が起こった場合は、決して自分で安易に判断せず、ツアーコンダクターや現地の専門家に相談し、必ず適切な処置を受けるようにしたほうがいいでしょう。
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| 今後の狂犬病予防のありかた |
狂犬病の概要から、歴史、日本での予防史、世界規模での狂犬病の状況、日本人だからといっても安心できない狂犬病の危険性等を見てきましたが、最後に今後どう狂犬病を予防していくかという点について考えてみたいと思います。
かつて日本で流行した狂犬病は、都市型でした。狂犬病の媒介となる野生動物の種類や分布の少ない日本では、今後も都市型を想定した予防対策が必要であると思われます。以下でも述べますが、現状では、やはり犬を中核にしたワクチンの予防対策を今後も継続して行なう必要があることは間違いありません。しかし、予防接種のありかについては、今後検討していく余地があるのではないでしょうか。以下、問題点をいくつか見ていきたいと思います。
@登録制度
登録自体は、飼い主の責任を明確にしたり、国が蓄犬の把握をする上で有用と思われますが、簡単な書類のみの登録では、飼い主と飼い犬を完全に特定することはできませんし、登録料(初回のみ)や、予防接種の度に、鑑札やステッカーと引き換えに支払う料金も、果たして適正なものなのか、そしてそもそもそれらの徴収された金額がどのように使われているのか等、大いに疑問の残るところです。
A毎年の予防接種
アメリカでは日本と同様に、予防接種が義務化されていますが、3年に一度となっています。さらに驚くことに、狂犬病の洗浄国であるイギリスでは、予防接種は義務化されていません。それどころか、逆に予防接種を法律で禁じています。イギリス以外にも、同じく洗浄国のアイルランド、シンガポール、スウェーデン、ニュージーランドの計5ヶ国が予防接種を禁止しています。洗浄国で日本と同様に予防接種を義務化しているのは、オーストラリア、キプロス、ノルウェーの計4ヶ国です。予防接種を禁止しているのは、動物福祉の考えが進んでいることや検疫の徹底でカバーする側面があるためと思われます。スウェーデン以外は島国であるというのも、そうした政策を採っている一因となっているようです。市民間での理解や協力も浸透しているといいます。
私の愚見では、日本も島国で、なおかつ洗浄国なのですから、今以上に検疫の徹底化を進めていけば、いずれは予防接種を廃止、あるいはアメリカのように3年に一度でも良いのではないかと考えています。ただし、検疫の体制がイギリスなどに比べて小規模で、検疫対象も最小限度といった現状を改善していかない限り、実現は難しいと言わざるを得ません。
イギリスなどは検疫が大変厳しいことで知られ、施設や人員も日本など足元にも及ばない規模で整備されています。逆に他国から検疫が厳しすぎるとの批判があがるほどです。検疫対象にしても、イギリスでは全ての動物が対象になっています。検疫期間は6ヶ月ですから、他国からイギリスに入る場合、動物への負担は決して軽くありませんが、毎年ワクチンを国内全ての飼い犬に実施するよりは、よっぽど理に適っており、結果的に動物への負担もはるかに軽減できるのではないかと思います。予防接種を決して否定するわけではありませんし、日本の現状ではむしろ継続すべきであると考えますが、同じ洗浄国として、イギリスをはじめとした予防接種を禁止している国々から学ぶべきものは多いのではないでしょうか。登録制度等で徴収されるお金が検疫制度の充実に充てられることを願ってやみません。
B集団接種
次に集団接種ですが、そもそもワクチン接種は、その種類にかかわらず、犬の健康状態に充分留意した上で接種すべきであるとされています。しかし、実際に行なわれている狂犬病の集団接種は(私の住んでいる地域だけかもしれませんが)、飼い主さんに簡単な○×式のアンケートで犬の健康状態を間接的に問診しただけで接種しているのが現状です。体温を測ることもなければ、聴診器を当てることもありません。「何か異常はありませんか」、「はいありません」、「では打ちます」といった方式です。
医療行為を「手当て」とも言いますが、触診も不十分なままにワクチンを次々と流れ作業で接種していくというのは、やはり問題ではないでしょうか。一斉に多くの犬が集まることにより、ストレスを生じさせることも考えられますし、他の病気の感染機会にもなりかねません。狂犬病が蔓延していた時期であれば、集団接種も緊急的な処置として理解できなくもありませんが、撲滅後、半世紀近くも経過した今、改善の必要性があるように思います。現に混合ワクチンなどを接種する場合、このような簡単な問診だけでワクチンを接種する獣医さんはおられない筈です。
集団接種の期間内であれば、指定された動物病院に限り、集団接種と同じ料金で接種してもらうことも可能ですが、私の地区の場合、集団接種自体、区内で7箇所(1箇所につき1日の計7日間)というえに、動物病院での接種も5日間と限定されています。犬を歩いて連れて行ける範囲となると、集団接種では実質的に1日しかチャンスがなく、動物病院での期間中接種を入れ、計6日ということになってしまいます。また、生まれた時期により接種の時期が異なることも考えると、春だけに一斉に行なうというのも少々乱暴といえるのではないでしょうか。接種率の向上も考慮すれば、せめて3月〜5月というふうに、3ヶ月くらいの期間は動物病院でおのおの一律の料金で接種できるような制度が望ましいと思います。
ちなみに我が国の狂犬病ワクチンの接種率は、平成12年度で79.7%となっています。接種率TOPは長野県(96.7%)、2位が山形県(96.1%)、3位が新潟県(93%)、ワーストは沖縄県(57.4%)でした。その他では、東京都が76.8%、大阪府が71.1%です(詳しくは下記の参考URLをご覧下さい)。WHOでは、狂犬病の蔓延防止には、予防ワクチンの接種率が75%以上であることが望ましいとしており、日本は一応その基準を満たしているといえます。ただし、上記のデータは、登録された犬の接種率ですので、そもそも登録すらされていない犬も考慮すれば、50%前後ではないかと推測する専門家もいらっしゃいます。いずれにせよ実際は未知数です。
C進まないワクチン研究
欧米では狂犬病ワクチンの改良が進み、年々安全性も高まっていますが、日本では20年前に開発されたタイプが未だに使われているそうです。国が法律で義務付けているワクチンであれば、当然その重要度も高く、盛んに研究開発が行なわれていてもいいように思いますが、どうもそうではないようです。製薬会社からすると、毎年決まった需要が見込まれるデキレースのようなものになっており、わざわざ研究費をつぎ込んで新たなワクチンを開発する必然性がないからだと指摘する声もあります。真偽のほどは定かではありませんが、混合ワクチン等の開発・改良は盛んに行なわれていることを考えると、不思議でなりません。
現行のワクチンでも充分安全性は確保されているとの意見もあるでしょうが、接種後の異常や死亡例も相変わらず報告されています(下記の参考URL参照)。法律によって義務化されている以上、犬たちに選択の余地はないのですから、より安全性の高いワクチンを開発、改良していく努力が必要であると言えるのではないでしょうか。
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| お わ り に |
先述してきましたとおり、狂犬病が恐ろしい病気であることは、今も昔も全く変わりはありません。人と動物の移動が地球規模で行なわれるようになった昨今、日本人だからと言って、完全に無関係でいられるとも限りません。しかしながら、洗浄国となって半世紀近く経過した現在、予防接種と検疫との比重に合理性が保てなくなってきたことも事実ではないでしょうか。ワクチン予防から検疫での予防へと比重をシフトしていく時期に差し掛かりつつあるように思います。むろんそれは、即座に切り替えられることではないでしょう。現状のワクチン予防を継続、維持しながら、検疫体制を今以上に強化していくことが、その第一歩となるなるはずです。
以上、長々とまとまりのない文章をお読みいただき、ありがとうございました。なにぶん素人が調べた内容ですので、間違いや認識不足による事実誤認も多々あるかも知れませんが、ご叱責くだされば、甘んじてお受けしたいと思います。私の愚見に関しましても、意見の異なる箇所もあろうかと思いますが、専門家でも意見の分かれるなかで、敢えて私なりの考えを述べさせていただいた次第です。なお、掲載したデータや年度につきましては、平成14年12月現在までの時点で、Hassyが調べることのできた資料を基にしています。今後状況が変化していくことも充分に考えられます。最後に狂犬病の危機感や関心の薄まるなか、改めて狂犬病を考える契機になれたならば、幸いです。
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| 補 記 @ 平成14年12月30日 |
この狂犬病の項目は平成14年12月28日に完成させ、UPを待つ状態だったのですが、翌日の29日にYahoo!の社会ニューで狂犬病に良く似た「リッサウイルス」の感染源であるコウモリが、2年間に500匹以上が検疫なしで日本に輸入されていたという読売新聞朝刊の記事が載り、偶然でしょうが驚きました。最近ペットショップでも良く見かけるようになったコウモリが検疫の対象になっていないことへの危惧が間違いでなかったことを実感した次第です。同時に、検疫の強化をより一層推し進める必要があることも改めて思い知らされた気がします。
今回は狂犬病ではありませんでしたが、狂犬病に感染したコウモリが国内にフリーパスで輸入される可能性が現状で充分ありうることを示唆しています。そしてさらに、今後狂犬病のみならず、他の感染症の脅威にもさらられているという実態も浮き彫りになり、早急の対策を切望せずにはおられません。今後注目していく必要があると思います。ちなみに、この<リッサウィルス>も、有効な予防法はワクチンしかなく、感染、発病した場合の死亡率もきわめて高いそうです。記事全文は<コチラ>でご確認ください。
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| 補 記 A 平成15年1月9日 |
このファイルをUP後に、冒頭の某シェパ系サイトの管理人さんからご教授をいただき、補記@同様、日本における検疫のお粗末さをまたしても突きつけられるような事実を知りました。
なんとロシア船が北海道で乗船させてきた犬を検疫させずに上陸させるといった事件が相次いでいるそうです。ロシアでは、航海の安全を祈り、守り神として犬を乗船させる慣習があるようで、日本へ渡航してくるロシア船でも実際に乗船させているケースが過半数を超えているそうです。しかも、連れてきた犬を無検疫で上陸させるだけでなく、寄港中に放し飼いにしたり、逃亡させたり、さらには港内に置き去りにしていくケースもあるといいます。日本人相手にロシア犬の売買や物品との交換も行なわれていたというから驚きです。詳しくは<コチラ>や<コチラ>をご参照ください。
WHOによると、ロシアでは1998年に犬や猫、その他家畜及び野生動物も含め2500頭以上の感染被害が出ており、人間への感染被害も7名出てます。こうした狂犬病汚染国の犬を無検疫で上陸させるだけでなく、逃亡させてしまうなどというのは、絶対に許されることではありません。こうした事態は数年前から問題視されているようで、2002年2月までの3年間に北海道内で116頭のロシア犬と思われる犬が捕獲され、殺処分されたといいます。国や自治体も本格的な調査や予防対策、ロシア船への監視等の強化を進めているようですが、手ぬるいとしか言いようがありません。
寄港地では、ロシア人に向け立て看板やチラシなどで、無検疫の犬を上陸させないように啓発活動を行なっているようですが、そもそも検疫を受けていない犬を日本国内に入国させること自体、狂犬病予防法違反なのですから、啓発ではなく取り締まりのような断固とした対応をしていくべきだと思います。例えばとりあえずは北海道内の港だけでも入港の際に船内の立ち入り検査を義務付け、無検疫の犬が確認された場合、入港を認めないというくらいの処置は必要なのではないでしょうか。万が一狂犬病が伝染してしまった場合、狂牛病以上の混乱を予想する専門家も多く、迅速な対応を求めてやみません。
それにしてもこうした事態が起こっていながら長期間放置していた国や行政の無責任振りにも呆れました。何のための検疫なのか、本当に国民や動物たちの生命を守ろうという気があるのか疑わしくなってしまいます。外交や経済を優先させた結果なのでしょうか。いずれにせよ、このような有様では、イギリスのように予防接種をなくすのは、夢のまた夢であるといわざるを得ません。
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