A128それではさっそくですが…。
 多くの人は生理が遅れたため産婦人科に行きます。生理がこない人には、妊娠している場合と、排卵していなかったり排卵が遅れている人もいます。生理が遅れているだけの方は、薬を飲めば生理が来ます。これを間違えて薬で流産できたと思ってしまう人もあります。日本では、妊娠している場合は薬では純粋な意味では流産しません。ただし、普通に妊娠していても、そのうちかなりの数が、自然に流産します。超音波検査をして胎児心拍が見えるものは、流産しません。
 そういった意味では正常妊娠であっても何らかの方法で胎児死亡を起せば、流産します。ただし大変危険なことで、江戸時代は母体死亡が少なくなかったのです。その後も流産処置後感染して不妊症になったりした時代がありました。現在では正しい処置をすれば、妊娠中絶の後遺症について心配する必要はそんなにありませんが、めちゃくちゃな事をやってうまく流産しても、その後を考えるととても怖い事です。失敗すれば死ぬ事もあります。何といってもいつかは赤ちゃんを産みたいと思っている人が大部分ですから、めちゃは、絶対いけません。
 それでは人工妊娠中絶についてもう少しくわしく書きます。
 まず費用ですが、自費診療になるため、施設によりさまざまです。未産婦、経産婦、妊娠週数、入院の有無妊、合併症の有無などにより複雑で、娠11週までなら10万円前後から20万円といったところでしょうか。これが妊娠12週以上になると大変です、普通の分娩と同じになってしまいます。
 初期の人工中絶(妊娠11週まで)と11週を過ぎての人工中絶はまったくちがうものになります。
 11週までならば、麻酔をかけて眠っている間に「掻爬」(そうは)による手術ができます。11週を過ぎてしまうともう「掻爬」による人工中絶はできません。中期中絶といって、子宮口を人工的にうんと拡げ、薬で陣痛をおこして、「産む」形で人工中絶することになります。陣痛はとてもつらく、長時間かかり、心身の負担はとても大きく、また、何日もの入院を要します。また、役所に「死産届」も出さなければなりません。
 そして、その中期中絶ができるのも、妊娠23週(6ヶ月)の終わりまでです。現在日本では法律でそう決められていて、それを過ぎると、どんなに事情のある人でも、人工中絶はできず、出産しなければなりません。
 病院の選び方。妊娠の診断と同時に、すぐにでも手術をしてしまいましょうという病院では、決して手術を受けないようにしましょう。ちゃんと、同意書(あなたと彼の署名、押印をする用紙)を渡してくれ、手術日の予定をするところ。そして、どんな初期でも、前日から入院をすすめるところ。お産をしたことのない人の子宮口は、とても小さくかたいのです。
 人工妊娠中絶を受ける上で一番大切なのは、本人の体と思います。家族や社会的体面を第一に考えがちですが、何よりも体を一番に考えてほしいと思います。
 いくら職場に迷惑をかけようとも、手術の後、数日は仕事を休んで、体を休めてほしいものです。医師から指示されてた薬はきちんと飲むこと。指示された日には、ちゃんと受診して、手術後異常がないかどうか、確かめてもらうこと。手術後2週間は、絶対にセックスはしないこと。これらをきちんと守るようにしてほしいです。
 下のHPにも一度飛んでみてください。産婦人科のHPです。 

http://www2.tokai.or.jp/kakegawaclinic/ans6.htm