A7◎マスターベーション、オナニー、自慰行為などの言い方があるが、どれも暗いイメージがあるので、この頃はセルフ・プレジャーという表現も使われはじめています。

*さて、今回は、セルフプレジャー(マスターベーション)について少しくわしくこたえましょう。また、質問の精液が飛び散るというのは、ティッシュなどでちゃんと受け取れば大丈夫でしょう。壁などについてしまっても、ふけば大丈夫ですよ。

◎男子の電話相談などで性に関するものの内容は,マスタベ−ションがトップ。ついで包茎に関する悩み,それにペニスの大きさや形についてです。(女子は人間関係をめぐる悩みや妊娠に関することが大部分)

◎男子にとって射精やセルフプレジャーは誰でも経験することなのに,その成長過程で正面きって一度も大人から語られない。しかも、それらは快楽をともなうゆえに驚きとともにある種のうしろめたさを感じ,なかなか人にたずねにくいのです。

◎昔から大人たちはこの行為をいやらしいものとして子どもたちに伝えようとしてきました。「生殖」につながらず「快さ」のみを求める行為と思っていたからです。(宗教的な倫理感)

◎そのための理由として、大人は子どもにこんなに伝えていました。
  ・体力やエネルギ−を消耗して早死にをする。
  ・記憶力が悪くなる。
  ・大人になったとき元気な赤ちゃんができなくなる。
  ・身長が伸びない。
  ・髪の毛が薄くなる。
  ・インポテンツになる。
  ・ズボンのポケットを縫って手が入らないようにしたり,寝るときは布団の上に手を出すようしつけたり。

◎やがて、以上の有害論に根がないとなると…。
  「わるいことはないが,過度におちいらないほうがいい」
  「男はやむおえないが,女はしないほうがいい」
  
◎しかし、セルフプレジャーはそれ自体一つの性行為。むしろ有益な行為。
  プライベ−トな行為。
  もちろん幼児だってペニスやクリトリスをさわっていれば,心臓がドキドキしたり,心地よくなったりする。(赤ちゃんのころから感ずることができる)

*セルフプレジャーについては、以上のようにまちがった考えが君にも刷り込まれている可能性があります。それと、幼いころ自分のペニスを君が触っているのを親が見たときに、「そこは触るとことちがいます」とか「そんな汚いところ触ったらダメです」なんて言われていると、自分の性器は汚いところ、その汚いペニスから出る精液も汚い物という感覚が刷り込まれていても不思議ではありませんね。

*セルフプレジャーをやめていというのは、こんなに受け取ったらいいのでしょうか。『やめたいけれどもやめられない…』
 こんなに悩んでいる精神状態こそマイナスではないかと思います。
 セルフプレジャーは誰にも強要されるものでもありませんし、自分がしたいからするのですから、したくなければしないでいいのです。もちろんしなくても、精子はまたからだに吸収されますから心配いりません。

*わたしは、セルフプレジャーとは、「自分のからだとの対話」「自分の性欲や性の感覚とのつきあい」のはじまりだと考えたらいいのではないかと考えています。自分のからだのどこをどうしたら快いのか。どうすればいやなのか。そして性欲を高めたり静めたりするにはどうしたらいいか。そんなことを自分のからだと対話しながら学んでいくんだと思います。とくに男子の場合でいえば、日常的につきあげてくる性の衝動を自分で手なずけていく訓練だといってよいのではないでしょうか。

*セルフプレジャーというあまりなじみのない言葉に込められた意味は、今まで述べてきたような、いっさいの罪意識や後ろめたさから、私たちを解き放ちたいと考えているということなのです。