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『水処理通信へちまや編』別冊  
      《水処理・トイレ基礎用語集》
              2000/01/24(月)〜     by SA

           透視度・濁度・透明度
              pH
       BOD
       COD
       SS 浮遊物質
       ばっき
       好気性・嫌気性
       酸化と還元
       バルキング
       SV30
       中水道
       加圧浮上

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【透視度・濁度・透明度〜水の清澄の度合いをあらわす指標】
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「透視度」は浄化槽への流入水や処理水などあんまりきれいじゃない水に対
して用いる。直径3cm、高さ30cm程度の筒状のものに水を入れ、底の標識板が
識別可能な水面の目盛りを読む。50cm、100cmの高さのもある。

「濁度」は水道水、井戸水、プール水などきれいな水に対して用いる。試料
水と標準液を肉眼もしくは機器により比較測定する。

「透明度」は湖沼、海域などの清澄度の測定に用いられる。直径30cmの標識
板を沈めていって識別ができなくなる深さを測定する。

それぞれの測定値は、測定時の明るさ、測定する人、その時の気分などによ
って左右されるので他人が測定したデータとの比較は案外難しい。ちなみに
透視度はBODとの相関が高く、30cm以上あるとBODは20mg/l以下になることが
多い。ベテランになると舐めれば全部わかるらしい。ただし、舐めてる人を
見たことはない。
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  【pH】                
ペーハーと読む。水素イオン指数ともいう。
水溶液の酸性、アルカリ性の程度を表す指数。
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わけ分からなく書くと
pH=−log【H】 (マイナスログ【H】)
となる。
【H】は水素イオン濃度(本当は右肩に+がつく)をあらわす。

中性のときの水素イオン濃度は
1.0×10 ‐7mol/l (1掛ける10のマイナス7乗モルパーリットル)
なのでpHは7になる。
酸性だと7より小さく、アルカリ性だと7より大きくなる。
0以下、14以上になることはない。
なんでと聞かれると非常に長くなるので、ここではおゆるしを。

よくあるトイレ用洗剤は、塩酸や次亜塩素酸ソーダを使用している物が多い。
これらは全て酸化剤である。浄化槽の家庭や、集合住宅では
なるべく使用しないでほしい。いや絶対かな。浄化槽の能力が極端に落ちる。

また、普通の浄化槽ではほとんどばっ気を行なっているが
過ばっ気【注】の状態になるとpHが下がる。
浄化槽への流入水が極端に少なくなると、突然pHが4ぐらいになってて
管理者は泣きそうになる。寮とか学校は気をつけないといけない。
夏休み、冬休みは危険。
(たまにはほしいロングバケーション)
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【注】過ばっき、過剰ばっきについては、水処理・基礎用語集(5)
      本誌21号参照。
      または、へちまやのページ、バックナンバーを参照。
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【BOD、生物化学的酸素要求量】
Biochemical Oxygen Demand
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汚水中の有機物が好気性微生物の生物化学反応によって
分解されるときに消費される酸素量をmg/lで表したもので、
値が大きいほど汚れた水である。
ようするに、水中の微生物がう○ことか、お風呂の水とかの汚れを
食べるときに利用される酸素の量を計ったもの。

ちなみに測定の仕方は、20℃で5日間ほっぽらかしにしたときの
水中溶存酸素の消費量を測定したときの値である。

人は1日に200lの汚水を出し、そのBOD濃度は200mg/l程度
また人1人あたりのし尿の量は1lで、
そのBOD濃度は、13,500mg/l程度。
トイレのタンクの容量はだいたいこれを50倍希釈ができるような
大きさになっている(はず)。
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【COD】
Chemical Oxygen Demand
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汚水中の有機物濃度を知る尺度として用いられる。
化学的酸素要求量、Chemical Oxygen Demand、ともいう。

日本では、汚水を過マンガン酸カリウムと混ぜて、100℃で30分
おいたときに、過マンガン酸カリウム中の酸素がどれだけ有機物と化
合して減ったかを測る。(JIS K 0102 17) mg/lであらわす。
測定方法にはいろいろあって、海外の規格と測定方法が異なる。
同一検体でも測定方法が違えば、一概に比較はできない。

酸化剤を用いるので、無機物でも容易に酸化されるものはあるし
有機物でも酸化されない場合もあるので、必ずしも汚水中の有機物
の量を正確にあらわしているわけではない。

通常、浄化槽では生物処理が行なわれているため、BOD値よりも
大きな値を示すことがほとんどである。
たまに逆転してると、BODとかが基準をクリアできてなくて困る。
(ことが多い・・・。)
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【SS 浮遊物質】
Suspended Solids
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水中に浮かぶ1μm以上の浮遊物、もしくはその量のこと。
通常mg/lであらわし、値が大きいほど濁った水といえる。
測定の仕方としては2mm目のふるいを通った水を1μmの
メンブレンフィルター(目の細かいふるいみたいなもの)に通して、
補足される微粒子の乾燥重量。有機とか無機とかの区別は無い。

外見上、濁っている感じがする水にはSSが多く含まれている。
ちなみに0.03mm(30μm)よりも大きければ肉眼で見えるらしいが、
それ以下だと濁って見える程度だそうである。
無機性の浮遊物であれば腐敗等を起こすことは無いので、BOD源
としての問題は少ないが、屎尿処理に含まれてくるような浮遊物は
主として有機性のものであることが多く、環境への影響も大きく
なることが考えられるので、できるだけ除去しなければいけない。
コロイド粒子(0.1〜0.01μm程度)よりは大きいので、浄化槽管理では
沈殿槽や沈殿分離槽での滞留時間をきちんと取ることが大切である。

ちょっと専門用語が多く含まれてしまいました。
わからない単語があったら、皆さん、再質問して下さい。
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【ばっき】
Aircuration
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汚水を処理するとき、たとえば浄化槽など、微生物の作用を利用して水の浄
化をしていくのが主流である。(ex.活性汚泥法、生物膜法など)そんな浄化
槽などの主役である微生物たちが生きていくために必要な酸素を供給するた
めの操作。同時に汚水と微生物が十分に接触するための攪拌の役目も果たす。
難しく書くと「曝気」。

汚水を微生物が浄化(有機物を食べる)ときには酸素が必要であるが、これが
足りなくなると浄化機能が低下する。水がくさくなったりもする。ところが
酸素が多ければいいかというとそうではなく、多すぎると微生物の活動が活
発になりすぎて汚水中の有機物を食いつくし、さらに微生物が微生物を分解
し始め、結局は微生物の量が少なくなって次に汚水が入ってきたときに浄化
作用が低く、またはなくなってしまうことがある。

このような状態を過ばっ気とか過剰ばっ気とかいう。過ばっ気の浄化槽の処
理水はpHが低くなってしまい、酸性の水が放流されてしまうことがある。活
性汚泥方式で一度pH下がるとなかなか元に戻せなくて困る。
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【好気性・嫌気性】                  
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好気、嫌気、分かりやすく言えば酸素があるかないか。
好気性微生物といえば、酸素がある環境で生育・増殖する微生物。
嫌気性微生物といえば、酸素がない環境で生育・増殖する微生物。
(通性嫌気性微生物:条件によってどちらにも対応出来る微生物。)

好気性処理といえば、汚水を酸化して浄化する方法。たとえば、
散水ろ床法、活性汚泥法、接触ばっ気法などが代表的なもの。
散水ろ床以外は基本的にばっ気(第21号参照)による酸素の供給が必要で
ある。平面酸化なんてのも昔はあったらしい。(SAは見たことない)

嫌気性処理といえば、汚水を還元して浄化する方法。処理装置は
酸素の存在しないように密閉し、嫌気性微生物を増殖させる。
たとえば、腐敗槽、嫌気濾床などがある。

嫌気と好気をうまく組み合わせることで、N(窒素)やP(リン)を除去すること
が可能になる。

(おまけ)【酸化と還元】
普通は、酸化というと酸素を得る反応で、還元というと酸素を失う反応。
酸化と還元は普通あいともなって起こる反応である。
分かりにくく書くと、反応する物質の一成分が電子を奪われ(酸素を得る)
酸化されると他方に電子を得て(酸素を失う)還元される成分が
存在しなければならない。こういった反応全体を酸化還元反応という。
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【バルキング】
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「膨化」ともいう。
活性汚泥法において沈殿槽の汚泥が沈殿しにくくなる現象のこと。
処理水が白っぽく濁ってしまい、SSが多くなる。
SV30を測定すると沈降汚泥と処理水の区別がつきにくくなることですぐ分か
る。過ばっ気(用語集(5)参照)の状態でもおこることはあるし、
過負荷(汚水の汚れがひどい)の状態でもおこることはある。
正常の生物処理においては出現しないが、菌類(糸状菌等)が原因となる。
これらの細菌はフロック化しにくく、そのため沈降が阻害される。
また、若い細菌もフロック化しにくく、これも沈降阻害となる。
過負荷のときにはこちらが原因と考えられる。

この状態になると正常な状態に戻すのが大変である。
過ばっ気が原因のときは、ばっ気量の調整ぐらいで何とかできるときもある
が大半はそんなに簡単にはいかないのがつらいところである。
返送汚泥量の調整、ばっ気時間・量の調整、流入汚水量の調整、
汚泥のシーディング、・・・・・・考え出したらきりがない。
調整のしかたも現場によって違う。

おまけ、【SV30】:
活性汚泥を一定時間放置し、その汚泥の沈殿量を
百分率%であらわしたもの。30というのは30分放置するという意味。
1リットルのシリンダーなんかにばっ気槽の水をいれて測定する。
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【中水道】
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上水(水道から出てくる水)ほどきれいじゃないけど下水(汚水、雑排水)
よりははるかに浄化されていて、再利用できる水処理システムのこと。用途
としてはトイレの洗浄水、散水、人工の池や川、等に使われる。浄化槽なん
かの処理水をさらに生物処理をしたり、膜や砂を使ってろ過をすることで水
質を良くして利用したり、または雨水、井水を膜、砂などを使ったろ過をし
て利用したりする。こうした処理水のことを中水、再利用水などと呼ぶ。た
だし、はっきり言ってコスト的には、上水をそのまま使うのとトントンか逆
に高くついてしまうことが多い。雨以外の水資源が少ない場合や雨が多い場
合なんかには有効であるが、人の多くないビルなんかで行う場合には、それ
なりの覚悟が必要だと思う。冬の関東地方の雨水処理による中水道はさみし
そうである。
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【加圧浮上】
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加圧浮上方式という汚水処理システムがある。
圧力をかけた圧縮空気を水に溶解させ、
減圧すると、非常に細かい気泡が発生する。
これは炭酸飲料の蓋を空けたときにシュワシュワと
気泡が発生するのとおんなじ。
この細かい気泡が水中の固形物等に付着し、
その浮力によって水中のSSを除去しようという方式。
通常、凝集剤を添加して効率を上げている。

前号にて「ため池、堤の浄化法」という記事の中の処理法は
これではないかと考えられる。
SAはこれを河川や湖沼にて実施しているところを見たことはないが、
以前行なわれていた廃棄物処理展にてPRしていたのを見た。
あのシュワシュワをやったお風呂に入ってみたい。
でも自分の垢とかがすぐ浮かんでくるのかな・・・。

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