━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
■□水処理倶楽部通信■□ 第194号 2005/06/06(月)■□ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△△水処理の情報交換と交流誌△△編集発行:通信編集委員会 
  【発行ページ】http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    目  次
      ★ お知らせ
      ★ 本についてわいわいがやがや
         山下亨著『現代のトイレ事情〜災害・イベント編』その6
      ★ こんな研究あんな研究 その1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ お知らせ ■■

●本についてわいわいがやがやは、『現代のトイレ事情〜災害・イベント編』の
第5章と第6章の内容の紹介です。このコーナーの最後に、この本で書かれたこ
とへの感想等の投稿を募集していますので、よろしくお願いします。(へ)
●新コーナー、こんな研究あんな研究を開設しました。このコーナーでは、一般
読者からの原稿も受け付けますので、面白い報告を見聞きしましたらご紹介くだ
さい。(長)
●関東地方のオフは、皆さんの日程が合わなかったようで、残念ながら開催され
ませんでした。また何か機会がありましたら、どんどん企画していきましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ 本についてわいわいがやがや ■■

山下亨著『現代のトイレ事情〜災害・イベント編』
2000年8月1日 東京法令出版 1300円+税
----------------------------------------

5章、災害時トイレ対応のポイント 
6章、平素から地域のトイレになじむ 
            についてのメモ(しゃしゃり出た編集人)
=============================================================       

 4章で災害時にトイレに対処するのに「ライフスポット」「トイレスポット」
論に到達した著者は、その観点から、普段から災害時を意識して、どうやって準
備をすすめるか、平素はなにが必要かを論じていきます。
 
 第5章は、「いざという時のトイレ生活をどうするか」と題された、災害時の
団体(自治体)の担当者用のマニュアルです。
 1、平素のトイレ危機管理 として災害トイレ主管課のトイレマネジメント
 2、災害対策本部のトイレ応急復旧対応 災害時に司令塔はどのように緊急ト  
 イレ対応を行うか
 3、避難所のトイレ安全衛生管理 避難所管理者の仕事の細目
 
 これらが事細かに規定されています。
 一体に、緊急時のマニュアルというのは、有効なのでしょうか。
 作成して配布されているだけで、実際には役に立たなかったという話も以前は
よく聞いたように思います。
 しかし、実際の危機の分析から数度の実践を通して練りあがられたものは、組
織として危機に対処するには、不可欠なばかりか、大きな役割を果しているよう
です。単なる作文で終ってしまうか、血の通ったものとして生きてくるかは、ま
ずはそのつくられ方にあるようです。
 第5章のマニュアルは、消防庁の「災害時のトイレ対策ーあり方とマニュアルー」
を要約したものであり、その作成は、阪神淡路大震災でのトイレ混乱を教訓とし
たもので、各項目の文字の背後に、数多くの事例が蓄積されていて十分にいかさ
れていく内容になっていると察せられます。
 逆にいえば、マニュアルの学習は、災害時のトイレ事例の数多い検討によって
保障されるということでしょうか。
 
 続いて、第6章の目次は、次のようになっています。
 
 6、平素から地域のトイレになじむ
  1、いざという時に易しいトイレ・コミュニティを形成しよう
  2、公共トイレとの楽しいお付き合い
  3、大学生のトイレ清掃ボランティア活動
  4、学校のトイレと教育現場で進むトイレ・コミュニティ

 この章では、トイレスポットを災害時に機動的につくりだすためには、そのと
きだけでなく日常からトイレに親しむこと、地域・学校でトイレスポットの前の
段階を醸成しておくことが、大切であることが説かれています。
 トイレをめぐる民間のさまざまな清掃活動が、「災害」という点から再評価さ
れている点が、この著者ならではの発想だと思いました。
 よく使われる「やさしい」という言葉は「優しい」というよりも「易しい」が
ふさわしいという点にも、その点があらわれているように思いました。
 なれ親しんで、日頃からトイレをオープンにして、「そのときに」備えようと
いうことからだと思います。とくに 4の項、学校でのトイレ教育についてでは、
トイレ美化活動やトイレ出前教室の実践(日本トイレ協会による)が報告されて
います。排泄行為の肯定的な、人間的なとらえ方を提案実践している活動が紹介
されています。
(230ページ)


 さて、ここまで読んできました山下亨著『現代のトイレ事情〜災害・イベント
編』も、あとわずかとなってきました。
 最後の章は、
 7、イベントと災害はトイレ同類項 (イベントではトイレがもっとも大事)
 というタイトルです。
 トイレスポット論が、イベントでは、どう発揮され整理されるのでしょうか。
 また、イベント時のトイレについて
  この本で書かれたことへの感想
 この本から離れて
  主催する側でかかわった経験 
  ゲストとしてイベントに参加して、感じたこと、工夫への提案
  などご意見をお寄せくだされば幸いです。
  
さらに、この本の全体的な意見・感想もお寄せください。 
 投稿の送り先は、
      soiland@mb.neweb.ne.jp または、
      attaka@haginet.ne.jp でお願いします。
その際、サブジェクト(メールタイトル、件名)に
「現代のトイレ事情」と入れていただけると助かります。(へ)       

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ こんな研究あんな研究 ■■

その1
環境保全に関する技術開発成果発表会
(2004年12月15日)
              報告者 長峰
=========================================

今回は、畜産環境整備機構が主催している畜産にともなう排出物処理に関する
研究報告会から紹介します。

1.鶏ふん活性炭(マルイ有機株式会社)
 鶏ふんを2000℃で焼いて活性炭にしたもので、処理水の脱色に使える。鶏ふ
ん活性炭は、アルカリ性なので、酸性のポリ鉄で処理した後に使えば中和もで
きる。アンモニアに対する吸着率は通常の活性炭よりも良い。

 通常の活性炭の半値以下で販売できるようです。畜産排水処理では、低コス
トな脱色技術が求められているので、安い鶏ふん活性炭が使えるならば朗報に
なりそうです。ただし、この研究では、破過を測定していないので、経済性に
ついてはまだ不透明だと感じました。また、会場から、使用済み活性炭の処理
についても指摘がありました。基本的には土壌改良材として再利用するとして
いるメーカーが多いようですが、いろんなものを吸着しているために土壌改良
剤に使えない場合が多いとの意見も出されました。


2.活性汚泥の原生動物の種類と性能の関係(獣医畜産大 柿市徳英氏)
 活性汚泥の原生動物の種類と、処理施設の性能について試験した結果、脱窒
率や消化率は一致しない結果になった。

 一般論として、経験則的に関連があるとされていながら、定量的な研究デー
タが少ない分野の研究報告です。ネガティブな結果ですが、貴重な報告だと思
いました。


3.噴水型エアレータによる活性汚泥処理施設(宮崎畜試)
 ばっ気槽の中央に浮かべたフロートにポンプを設置し、ばっ気槽水を噴水状
に吹き上げることでばっ気する回分式の活性汚泥処理施設。水面から取水する
状態ではうまく行かなかったが、吸い込み口を延ばしてそこから取水するよう
にすることで、うまく機能するようになった。

 噴水型なので、水面に泡が発生しにくいと思いますが、この報告では、それ
でも泡立ってしまうことがあったそうです。通常のばっ気に比べて、水温が低
下しやすいので、寒冷地ではビニールハウス等で覆いをする必要がありそうで
す。ポンプの寿命が長いそうで、別に設置した施設では15年間ポンプトラブル
なしだそうです。


4.押し出し流ればっ気処理施設(熊本畜試)
 押し出し流れ式の4連ばっ気槽でパーラー排水処理できた。

 パーラー排水とは、乳牛の乳を搾る施設から出る排水のことです。搾り取っ
た牛乳が流れる配管を洗浄した排水が主で、これに各器具の洗浄水や施設内で
牛が排泄したふん尿等が入ります。牛乳が主成分なので、処理しやすいと思う
のですが、実際には洗浄時の洗剤や洗浄後に流す消毒液も入るため、通常の活
性汚泥法ではうまく浄化できないとされています。この試験では、4津のばっ気
槽をパイプでつなぎ、押し出し流れ式に各槽を巡って出てきた水を合併浄化槽
に入れるというものです。ばっ気の間に消毒の塩素が揮散することで、活性汚
泥にダメージをなくそうというのが狙いです。過ばっ気になってしまってBODだ
けが減少してCOD, N, Pが処理されない状況にならないように気をつける必要が
あると思います。

=========================================
読者の皆さんからの報告も受け付けます。これは良さそうだ、使えそうだとい
うような報告だけでなく、これは使えるの?とか、これは怪しい(^.^;;という
ようなものをご紹介ください。原稿でもいいですし、メモをいただければ、こ
ちらで原稿にしてもいいです。
 投稿先:nagt@shirakawa.ne.jp
お待ちしています。щ(゜д゜щ)カモーン(長)
=========================================

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□水処理倶楽部通信 ■□水処理の情報交換と交流誌■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お断り】このマガジンは正確さ・完璧さなど保証致しかねますので各自の
 責任で確認のうえ、ご利用下さい。また本誌で知りえた情報による損害・
 紛争について一切関知しませんのであらかじめご承知下さい。
◆配信所:まぐまぐID=0000019863   melma!ID=m00010669
  その他の配信所は、配信を停止しました。        
◆登録・変更・解除、バックナンバー、ML、読者掲示板 
  http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/
◆発行:水処理倶楽部通信編集委員会
 連絡・投稿先:長峰 nagt@shirakawa.ne.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】我が家ボットン便所にウジが出現する季節になりました。子供ら
は、うんこしている間に、ウジがあらぬところに入って来る(*o*)"と本気で信
じていたことがあります。災害時やイベント時のトイレ、つくづく大切だなと
思います。(長)



BACK|
HOME|バックナンバー| 広場|リンク| メール