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■□水処理倶楽部通信■□第198号 2005/07/04(月)■□
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△△水処理の情報交換と交流誌△△編集発行:通信編集委員会
 【発行ページ】http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/
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    目  次
      ★ お知らせ
      ★ こんな研究あんな研究 その2
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■■ お知らせ ■■
●こんな研究あんな研究は、農業土木学会資源循環研究部会です。今年も開催
されるので、興味のある方はどうぞ。
http://www.jarus.or.jp/news/030617sigentop.html
●このメルマガも、もうすぐ200号を迎えます。これに向けての特集をやりた
いと思っています。読者の皆さんからの、あの記事は良かったとか、これから
こんなメルマガになってほしいなど、ご意見、ご感想をお待ちしています。
  連絡・投稿先:長峰 nagt@shirakawa.ne.jp

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■■ こんな研究あんな研究 ■■

その2
農業土木学会資源循環研究部会
(2004年11月26日)
              報告者 長峰
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 今回は、幕張メッセで開催された「農林水産環境展2004」に合わせて開催さ
れた農業土木学会資源循環研究部会から紹介します。この研究集会の様子は、
下記のサイトにて見ることができます。
http://www.jarus.or.jp/work/bukai/sigenkenkyu16.htm

1.地域単位でのディスポーザー設置(株ゼスト)
 地域Aの各住宅にデリスポーザーを設置したところ、排水量が7.6%増えた。
汚水処理施設に対する負荷量はそれほど増えず、処理能力の範囲内で、処理水
に問題はなかった。汚水中のSSが増加したが、浄化処理の前段でマイクロスク
リーンを通すことで、負荷の軽減をした。
 負荷がそれほど増えなかったのは、設置する際に、住民によく説明したこと
が、理由の一つだと考えている。特に、油を投入させないことは重要である。

2.農業集落排水処理施設に設置した汚泥の天日乾燥施設(農業工学研究所 
中村真人氏)
 全国10カ所の農業集落排水処理施設で、汚泥の天日乾燥施設が稼働している。
天日乾燥は維持管理費が安く乾燥した汚泥は取り扱い性が良い。しかし、広い
用地が必要で、乾燥に時間がかかる。特に冬は乾燥が遅い。砂ろ床は、半年に
1回砂を洗うことで目詰まりを起こすことはない。
 乾燥した汚泥の搬出に手間がかかるので、改善を試みた。乾燥施設に敷いて
ある砂の上に、不繊布をかぶせ、この上で汚泥を乾燥させることで、布を折り
返してたぐり寄せることで、簡単に乾燥汚泥を回収できるようにした。また、
乾燥の途中で、板状になった汚泥を砕くことで、乾燥を早めた。
 天日乾燥した汚泥は、N、Pが高いままだが、Kについては、汚泥投入後の排水
量がかなり多く、排水に行くので低い。汚泥には大腸菌群数が10の3〜5乗個/
mlで含まれており、この数は天日乾燥では減らなかった。

 余剰汚泥の天日乾燥は、コストが安いので、小規模の活性汚泥処理施設に適
していると思います。しかし、冬の乾燥が遅くなる点を考慮して広めに作るこ
と、砂ろ床の管理をきちんとすることに注意する必要があります。乾燥で大腸
菌群数が減らないというデータは興味深いと感じました。

3.バイオガスの生物脱硫装置の開発(北海道開発土木研究所 石田哲也氏)
 バイオガスの脱硫には酸化鉄による化学的な方法が一般的である。しかし、
脱硫後にできる硫化鉄は、再生も可能だが、コスト的な問題から、その多くが
埋め立てられている。微生物による脱硫を試みた。
 まず、湿式のガスホルダー(水を入れたタンクの中に、容器を逆さにして入
れ、ここにガスをためるもの)に空気を入れ、脱硫させてみたが、脱硫の程度
が不安定で、実用的ではなかった。
 担体を入れた容器を38℃に維持し、バイオガスと空気を流し込んだところ、
安定して脱硫された。空気の混合割合は、5〜8%のときによい結果が得られ、
硫化水素の80%が除去できた。この生物脱硫法は、酸化鉄によるものよりもコ
ストが安く、1/4程度ですむ。

 バイオガスには硫化水素が数千ppm含まれており、燃焼させる前に除去する必
要があります。これが結構コストのかかるプロセスなのです。生物脱硫は、デ
ンマークでもが行われていたので「デンマーク研修旅行記」でもおいおい紹介
していくことになりますが、硫化水素と酸素を反応させることでエネルギーを
得る微生物を利用する方法です。バイオガスに混入させる空気の割合がポイン
トのようです。

4.メタン発酵消化液の肥料利用(クボタ)
 水田に入れる試験をした結果、10aあたりの投入窒素量が10kgとなる量を投入
し、リンとカリの不足分の化学肥料を追加したところ、通常の化学肥料のみの
栽培と同様の結果が得られた。しかし、水田への施肥は、年に1回しかないので、
年間通して排出される消化液の処理方法としては、これのみでは不十分である。
そこで水耕栽培の利用を検討した。水耕栽培に利用するためには、消化液の窒
素の濃度が高いために10〜20倍に希釈しなくてはならない。しかし、希釈する
とP、K、Ca、Mgが不足する。一方、Na、Clの濃度は、それでもまだ過剰である。
窒素肥料として、稲はアンモニアを好むが、作物の多くは硝酸を好む。消化液
の窒素の多くはアンモニアのため、アンモニア障害が出やすい。また、消化液
のpHが高いため、これを調整する必要がある。 

 消化液の液肥利用は、メタン発酵を普及させるためには避けて通れないと考
えています。そういう意味で、このような研究は、これから盛んにやってほし
いです。

5.メタン発酵の経費のシミュレーション(北海道開発土木研究所 中山博敬
氏)
 デンマークでの殺菌条件は、55℃なら7.5時間、60℃なら3.5時間、65℃なら
1.5時間、70℃なら1時間とされているが、日本には、そのような規定はない。
デンマークの各条件で消化液を処理し、バイオガスで発電する場合としない場
合の経費をシミュレーションした。この結果、殺菌温度が低いほど経費は安く
済み、発電しない方が収益性は良かった。 

 デンマークでの殺菌条件がこの発表では示されていました。かなり強い殺菌
が必要とされているようです。発電に関しては、発電機の購入費や維持管理費
が高いために、発電は損であるということです。

6.超臨界による炭化処理(森林総合研究所 大平辰朗氏)
 木、お茶殻、廃菌床を超臨界で炭化する条件について検討した。350〜400℃
がよい結果が得られた。これより高温になると、成分の重合が起こった。この
処理で、炭状の固体と液体が得られた。液体は木酢に似た液体であるが、ター
ル分(重合によってできる)がなく、成分として有用な成分が多く含まれてい
た。

 今話題になっている超臨界処理です。この試験のように炭にしたり、可燃ガ
スを取ったり、完全分解させながら熱を利用したりといったことができるよう
です。問題は、以下に低コストな装置を作るかにかかっています。高温高圧を
使うので、個別事業所レベルに設置することは少ないかもしれませんが、自治
体単位のバイオガスプラントに取って代わる可能性が十分にある技術です。


7.汚泥の減量化(株神鋼環境ソリューション)
 高温古草菌で汚泥を消化させるプロセスを活性汚泥処理施設に加えることで、
余剰汚泥を81.6%減少できた。処理水のCODが少し増えた。リンは問題なく除去
された。この施設は、鉄板がばっ気槽に沈めてあるので、ここに吸着されてい
るのかもしれない。この鉄板を使った方法は、かなり古い技術だとのことであ
る。

 今はやりの余剰汚泥の消化技術です。CODが増えてしまうのがこの手の技術の
問題点です。鉄板を利用したリンの除去は、結構効果がある技術ですが、利用
している施設は少ないようです。私の職場の人の話によると、この技術はあま
りに単純な方法なために、施設メーカーの製品になりにくいことが普及を妨げ
ているそうです。安くて効果がある方法だと思いますが、残念なことです。

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読者の皆さんへ。これは良さそうだ、使えそうだという報告だけでなく、これ
は使えるの?とか、これは怪しい(^.^;;というようなものをご紹介ください。
原稿でもいいですし、メモをいただければ、こちらで原稿にしてもいいです。
 投稿先:nagt@shirakawa.ne.jp
お待ちしています。щ(゜д゜щ)カモーン(長)
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【編集後記】庭のサツキにツタがからまっていたので、これを取っていたとこ
ろ、チャドクガの毛虫の毛に刺されました。体のあちこちに発疹ができて、め
ちゃくちゃかゆいです。病院に行ったところ、この幼虫の毛は0.1mmくらいの細
かい毛が飛ぶそうで、庭に干した洗濯物に付着して刺されることもあるそうで
す。梅雨時に、お茶や椿などの系統の葉に発生するそうです。みなさんも気を
つけましょう。(長)





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